髙樹のぶ子のレビュー一覧

  • 小説小野小町 百夜

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    高校生の頃のことで言えば、現代国語は得意だが古文は苦手だった。恥ずかしながら、苦手な分だけ、知識も欠落しているのであるが、今回、美人の代名詞である小野小町について書いた『百夜』を読んでみることにした。雅文調に慣れるのに少し時間がかかったが、幼い頃より才能のあった小町と、王朝の奔放な色模様やきな臭い権力闘争のことなどを描いている。受験のためのだけの科目と割り切り、努力をせずに過ごした古文の授業をもう少し真剣に聞いていたら、もっと楽しめたに違いないなどと考えてしまう。評価が少し低くなったのは、作者ではなく読者である私自身のせい。

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    2023年08月17日
  • 掌篇歳時記 春夏

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    二十四節気をさらに三等分した七十二候をもとに、年末から夏にかけて、それぞれ人気作家がつづる短編集。
    季節がテーマで、純文学系の作家が中心ということで、その表現を楽しむ小説であることは間違いない。
    でも、その反面、連想で思考があちこちに飛んでしまうので、集中できないのも確か。
    寂聴氏の作品を初めて読んだが、住職っぽくなく驚いた。もうすぐ100才。

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    2021年10月23日
  • 小説伊勢物語 業平

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    伊勢物語の内容をつかむにはうってつけ。女たらしであることを見込まれ、とある男性に頼まれてその老いた母と共寝をすることになるエピソードは微笑ましい。

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    2021年07月03日
  • 小説伊勢物語 業平

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    表紙から、大河ドラマみたい……。

    『伊勢物語』を、在原業平の生涯として読めるように話が配置されている。
    何より、晩年付き添った伊勢の、業平を辿る筆致がなんだか相応しく思われて、心地良い語りが流れる時間に思えた。

    やがて陽成帝の母となる高子と、斎王となる恬子内親王との、かなり危険な駆け引きも面白いのだけど。

    個人的には、政治の舞台からスポットが当たらなくなる業平兄弟や、例になく立太子出来なかった惟喬親王の胸中の方が今は興味があったりする。

    業平が高子にのめり込む想いに、政治的な憂さ晴らしの面があったのかどうか。
    キレイに進められていくストーリーなので、執着が感じられないのだけど。どうだったんだろう。

    最後に、『伊勢物語』は終わりが秀逸。

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    2021年04月22日
  • 伊勢物語 在原業平 恋と誠

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    小説伊勢物語 業平の追補本。小説を先に読むか、こちらの追補本を先に読むか。いずれにせよ、業平の女性に対するピュアな愛情や、天才的な歌人としての才能に感銘を受ける。

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    2021年04月11日
  • 小説伊勢物語 業平

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    「伊勢物語」を現代人にも読みやすく再構成したもので、文章も平易で当時の風俗習慣などが絶妙に織り込まれているので、場面を想像しながらとても興味深く読めた。
    業平が次から次へと女性たちに懸想してぐずぐずと悩んだりするのが、人間的といえばそうなんだけど、源氏の光る君と同様に「時代的にそういうものだ」として読まなくてはいけないのだろう。目の前にいたら張り倒したくなるとは思うが。

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    2021年03月06日
  • 小説伊勢物語 業平

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    伊勢物語といえば、学校の授業でちょっと学んだくらいで、平安時代の歌が出てくる旅物語かと思っていた私ですが、この「小説業平」を読んで全く違ったものだったんだと知りました。次から次にと女人を口説くこの色好みの美男子につっこみを入れたり、権力争いや策謀など平安の貴族として生きるのも大変なんだと共感してみたり、在原業平の一生を文字通り小説として夢中になって読みました。そして作中の歌は有名な歌ばかり。まさに千年も受け継がれる歌です。この本を先に読んでいたら古典の勉強も違っただろうと思います。またいつか八橋かきつばた園に行き業平の気持ちになってかきつばたを眺めてみたいです。

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    2021年01月19日
  • 小説伊勢物語 業平

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    寂聴さんがこどものための古典全集で源氏物語を翻訳・翻案したものがありますが、それに近い。すすっと読めます。

    業平のファンです。
    何より屈折した男が好きです。
    歌が上手いですが、百人一首の絵札には必ず武人姿であらわされるこの男は、その姿自体が屈折の象徴です。
    不遇な出生。きらびやかなエピソードはあるけれど、それすらどこまでが本人のものか。
    同じ理由で伊達政宗ファンです。ほとんど偏愛です。

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    2020年08月10日
  • 小説伊勢物語 業平

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    古典の教科書を読んでるみたいで、せっかくフィクション化したのであればもっとはっちゃけた業平像を見てみたかった。

    それにしても優雅なひと時を過ごさせていただきありがたい。予想とは違った小説でしたが。

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    2020年07月04日
  • 小説伊勢物語 業平

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    在原業平の一生を和歌と共に描く物語。
    印象に残った文章
    ⒈ 男の恋は二つ方向へ向かうもの・・叶わぬ高みの御方への憧れと、弱き御方を父か兄のようにお護りしたい恋と・・いずれも叶うこと難く・・ゆえに飽くことも無し
    ⒉ 百年に一年足らぬ九十九髪 我を恋ふらし面影に見ゆ

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    2020年06月14日
  • 掌篇歳時記 春夏

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    季節の生江を表す二十四節気七十二候のうち春から夏の十二の候を題にして、十二人の作家の掌編集。
    七十二候のとらえかたが様々で、面白い。

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    2019年10月02日
  • 掌篇歳時記 春夏

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    村田沙耶香さんがやっぱ面白かった。どうやったらこんな不思議で面白いこと思いつくんだろう。
    私は野生に返るといって家を出た姉と、女3人で暮らし人工授精で子どもを持とうとしている妹の話。ぽうという声。
    村田さんの作品が読めたので大満足です。

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    2019年05月29日
  • 掌篇歳時記 春夏

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    二十四節気、七十二候テーマの12作。
    日々の変化や季節の移ろいを表す、その言葉の意味の楽しさにはっとする瞬間。
    流されるままの同じ日々だと見誤っているわたしへの気づきになればいいな。

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    2019年05月21日
  • 掌篇歳時記 春夏

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    12人の作家さんが旧暦の七十二候をテーマに執筆した小説集。春夏編。
    気になる作家さんが書いているので読んでみたかったのです。それに12人! 豪華執筆陣。装丁も綺麗ね。季節を表す言葉、日々の生活で変化を感じたこと、素敵で、自分の生活も日々に流されるだけでなく、自然の声に目を向けたくなりました。それぞれ短いですが、作家さんの色が出ていて楽しめました…際立っていたのは村田沙耶香さん、好み的には前半の方。

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    2019年05月17日
  • 葉桜の季節

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    大好きな作者の1人である。
    この人の書く小説には光と色が見える。
    そしてエッセイは、作者の等身大の叫びが聞こえるようだ。

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    2013年03月16日
  • 葉桜の季節

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    エッセイ集。50になって容色衰えた御身を自虐的、露悪的に描く。ここまで卑下する必要もなかろう。高樹先生は十分お美しく魅力的である。
    「静かに自分に言い聞かす」が一番の傑作。かなり笑わせられた。
    「葉桜の季節」は、「桜の満開の下」を思わせられた。「桜の花は人間を狂気と眠りに誘う。花闇とは桜の花がたわわに重なり陽光を遮りその下に生まれた淡い灰色の夢幻の翳りを言う。」

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    2012年07月13日
  • 恋愛空間

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    この人の書く大人の恋愛(特に不倫)が大好き。
    自らも不倫経験ありという高樹氏のエッセイだからこそ面白い。
    渡辺淳一との対談も必見。

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    2009年10月04日
  • エフェソス白恋

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    不慮の事故により性的不能に陥った男と、
    苦悩しながらもそばにいる不倫相手の女。
    大人の恋愛はセックスなくして成り立たない、
    と実感してしまう生々しいまでの描写だが、
    それでも寄り添い離れない男女に愛を見たような気がする。
    自分の愛する人が不能になったとき、
    私は果たして愛を失わずに寄り添うことができるだろうか。

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    2009年10月04日
  • 蔦燃

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    友江真砂子と夫の異母兄弟の末次郎との不倫が話しの中心。
    末次郎が友江家に復習するために真砂子に近づく。しかし、2人は本当に愛しあってしまう。
    真砂子の乗った末次郎の運転する車が、崖から転落し、末次郎が全ての罪をかぶる。末次郎のために自分を守れと言って。
    末次郎と母の異様な関係。屈曲した末次郎の性格。これらのものを変えたのも恋愛で、真砂子も変えてしまった。そういう力を感じる。

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    2009年10月04日
  • エフェソス白恋

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    "はくれん"と読む。

    トルコにあるエフェソスを舞台にした恋愛小説

    とてもトルコに行きたくなる。トルコというと、ターコイズが普通だと思うけど、この本では、エフェソス遺跡の白がイメージ。高木のぶ子のイスタンブールを舞台にした本は赤がイメージ。

    (2005-08-27)

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    2009年10月04日