【感想・ネタバレ】伊勢物語 在原業平 恋と誠のレビュー

あらすじ

千百年前から伊勢物語は読み継がれ、ふるくから在原業平はプレイボーイの代名詞だった。業平の「色好み」とはいったいどういうものなのか――多くの読者を獲得している『小説伊勢物語 業平』の著者が自ら小説に紡ぐうちに浮かび上がってきた「雅」という人間力に迫る!

「英雄、色を好む」ということわざがある。現在ではセクシャルハラスメントになりかねないが、長らく続いた男尊女卑の社会では、それをよしとしてきたことを表すフレーズとも言える。英雄ではないにしても在原業平もしばしばこの文脈でプレイボーイの代名詞として人々の口の端にのぼってきた。しかし、業平の「色好み」は単に女性との性愛に執着することとは違うのではないか――見えてきたのは、現代にも通じる豊かな人間関係を構築できる能力だった。そして「雅」とはその能力に裏打ちされた人間的な余裕だとも。社会が多様性を認めることを人々に求める現代人にこそ、その優れたコミュニケーション力を、業平から学ぶところは大きい。
伊勢物語は恋愛の教科書ともしばしば言われる。つまるところ、男はいい女に育てられ、成長した男がいい女を育てる、それも思いを歌に詠むことによって。それゆえに言葉のコミュニケーション力の高さが求められる。その能力は恋愛以外の人生も豊かにするものになるだろう。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

本屋さんのコーナーに小説伊勢物語 業平と並んであったので手をとったのがきっかけ。
小説の登場人物の設定を読んでみてからにしようと本書から。

高子、恬子は当時の女性としてはとんでもない人だったんでしょうね。
高子との関係性が志を共有していく流れ、
恬子斎王との流れは
小説で読んでみたいと思うぐらいステキなお二人。

限られた和歌の余白、古の歌にかけて本心を読み取る想像力に日本人の感性・美意識はSNS時代の今だからこそ大切にしたいと思う。

小説伊勢物語 業平、読んでみたい一冊になりました。

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2021年01月31日

Posted by ブクログ

小説伊勢物語 業平の追補本。小説を先に読むか、こちらの追補本を先に読むか。いずれにせよ、業平の女性に対するピュアな愛情や、天才的な歌人としての才能に感銘を受ける。

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2021年04月11日

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