福島香織のレビュー一覧

  • 武漢病毒襲来

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    昔、友人の一人が佐藤優『国家の罠』を貸してくれたことがある。彼は本を手渡す際にこう言った。

    「これはあくまでも"フィクション"だからね。」

    その言葉通り、あくまで虚構=小説として読んだが、とても面白く夢中になって読んでしまった。
    書籍が面白くなるかどうかは、著者がどう構成するかによって決まるのであって、真実か否かなど些細な問題にすぎない。
    自然主義文学の大家エミール・ゾラは、「ありのままに描こうとしても必ずそこには自己のフィルターが介在する。」と語っている。つまり完璧な真実など存在しない。本を心から楽しむのであれば、真実を求めるメガネを外して読まなければならないと思う。

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    2025年09月02日
  • ウイグル人に何が起きているのか 民族迫害の起源と現在

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    中国政府のウイグル支配により、ウイグル人たちは再教育施設送りに怯え、表現の自由を規制され、宗教をとりあげられている。
    東トルキスタンの国が元は一つの民族だったのに、中国政府の一帯一路圧力により、ウイグル人をテロ組織と認めてしまうような状態。外構政治のやり方が極悪非道すぎる。

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    2023年05月31日
  • ウイグル人という罪─中国による民族浄化の真実─

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    先程感想を書いた「ウイグル人に何が起きているのか:民族迫害の起源と現在」の著者・福島香織さんと清水ともみさんの共著。
    本書の印象としては、上記に挙げた福島さんの本の内容を清水さんが漫画にしてより読みやすくしたうえで、さらに情報の肉付けをされている、といった感じ。
    絵だけでなく現地の写真なども載っているのでイメージがとてもしやすいです。
    清水さんのウイグル関連の前著「命がけの証言」(同様に基本漫画形式)よりも文章量は多いものの、純粋にウイグル問題のみを取り上げており、本書の方がウイグル問題を周りの人に知ってもらうために紹介しやすいとも感じました。
    要するにウイグルの漫画で読む入門書としてベストだ

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    2022年10月10日
  • ウイグル人という罪─中国による民族浄化の真実─

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    新疆ウイグル自治区
    弾圧への認知度が日本で高まっているらしい。
    ☆その商品はなぜ安いのか?真の豊かさとは、誰かの人生を踏みつけにした上で享受するものではない。

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    2022年09月18日
  • ウイグル人という罪─中国による民族浄化の真実─

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    漫画で世の中に有意義なことを表現し訴えていくことができるのはいまのところ日本人だけです。
    漫画により中国人により受け続けてきているウイグル人達の惨状を世の中に広めて、ウイグル人達のことを救うためにこの本は作られました。

    Abduxaliq Uyghur 詩人ウイグルの危機を訴えたことにより、盛世才により処刑
    本書の冒頭のこの詩のことばの内容は、わたし自身を始めとして日本人にも向けらていて、とても当てはまって、身につまされる詩の内容だと思いました。

    目覚めよ!(1921)より
    さあ、哀れなウイグルよ、目覚めよ。
    もう十分に眠っただろう。
    おまえには財産はない、
    次は命を失うだろう。
    もし、お

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    2022年07月23日
  • ウイグル人に何が起きているのか 民族迫害の起源と現在

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    現在のウイグルの状況、歴史的経緯、これからのこと、を丁寧に記述している。情報源について、インタビューについても、歴史の部分についても、あやふやな部分はしっかり明示しているあたりさすがであり、単なる中国批判・ウイグル同情論ではない。
    最後の、我々に提示された3つのアプローチまで含め、ウイグル問題の素人がウイグル問題に首を突っ込むにあたり、非常に有意義な本。

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    2022年05月06日
  • ウイグル・香港を殺すもの - ジェノサイド国家中国 -

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    この本の中身を信じるか信じないか。それによってこの本の評価は分かれるだろう。星五つの評価を下した私は…彼の国での五輪はあり得ないと思う。

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    2021年12月20日
  • ウイグル人という罪─中国による民族浄化の真実─

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    こうしている今も進行形で起こっているジェノサイド。
    知らないじゃ済まされないこと決して他人事にしてはいけない事実を知ることができた。
    日本は中国のプロパガンダで誤解していることもたくさんあるのだなと衝撃を受けた。
    ぜひ幅広い人に読んで欲しい一冊。

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    2021年12月16日
  • 米中ソに翻弄されたアジア史

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    カンボジアの歴史の近現代史。カンボジアはほぼ知らないと言っても過言のない国なので、とても勉強になりました。中国と共産党に蹂躙されすぎ。そして王様がいい加減すぎて…。
    今はまた中国に間接侵略されているみたいですが、どうなってしまうのでしょうか?そして日本も傍観してはいられないな、と思うのですが、私にできることは今いる中国人に精日になってもらうようにするくらいか…?

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    2021年03月14日
  • 米中ソに翻弄されたアジア史

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    ネタバレ

     カンボジアといえばアンコールワット、それからポル・ポトの虐殺があったということを辛うじて知っていた程度だったが、かなり複雑で壮絶な歴史を歩んで来たことが分かった。タイトルの通り米中ソに翻弄された他、ベトナムとの関係、残留日本兵が与えた影響など知らない事実がたくさんあった。シハヌーク国王の行動を見ると、「私の命はどうなっても良い」とマッカーサーに仰った昭和天皇はじめ、改めて日本の天皇は誇らしいなとも感じた。
     これからの対チャイナ関係において、カンボジアはじめ東南アジアの情勢にも注視してみようと思う。

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    2020年11月19日
  • 新型コロナ、香港、台湾、世界は習近平を許さない

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     現時点での米中関係を俯瞰するというマクロな視点で参考になったことはもちろん、香港、台湾、中国の中で具体的に何が起こっているのかというミクロな視点も併せて非常に参考になった。非常に読みやすく、筆者も取材で参加された香港デモの記述など感情移入して没入して読んでしまうくらい。具体的な内容次のとおり。
     現時点で国際情勢は、米国に代表される民主主義的、普遍主義的価値観と、中国式全体主義的価値観の衝突を軸に回っており、今回のコロナ事案により、その流れが加速しているという全体的な情勢認識。その上で、我が国としてどういう戦略的立場はあくまで前者に与し、全体主義的価値観に対抗していく一翼となるべきという論理

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    2020年07月25日
  • 新型コロナ、香港、台湾、世界は習近平を許さない

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    香港の反送中デモ、デモの現場のレポート、知名度の高い周庭へのインタビュー、香港理工大学での立てこもり、香港区議会選挙の香港民主派の勝利、台湾総統選の民進党の勝利、武漢コロナの中共の初期対応のミスと隠蔽、パンデミックの中での中共のプロパガンダ、whoの癒着など、香港・台湾・武漢コロナの3つの事象がまだ完全に終わっていない中でよくまとまっていると思う。広く浅くと言う内容が多いが、1つ1つの検証は今後に任せれば良い。

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    2020年05月30日
  • 新型コロナ、香港、台湾、世界は習近平を許さない

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    大陸ウォッチャーとして、真摯に、時にコミカルに共産中国とその周辺、
    台湾、香港などの国々の状況をも伝えてくださっている、福島香織さんによる一冊。

    ジャーナリストとはかくあるべきか、と感じさせられ、一気読みしてしまいました。

     “(今回のコロナ禍のような危機に直面すると)民主主義の自由と人権を尊ぶ価値観と、
      安定や発展を理由に、時に自由と人権を踏みにじるような手法をとる
      中国式の全体主義的な価値観のどちらがいったい世界にとってより良いのか、
      という判断を問われたとき、一瞬迷う人も出てくると思う”

    との警鐘を鳴らされたうえで、根底では、、

     “日本人の価値観には、はっきりと人権

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    2020年05月25日
  • ウイグル人に何が起きているのか 民族迫害の起源と現在

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    新疆ウイグル「自治区」という名称で知るこの地域が蹂躙されている事実が克明にレポートされている。現地では最近ではジャーナリストの取材は大変な困難と思うのだが、福島氏が訪れているのは2019年5月! 肝の座った取材をしている。そこにはあるのはCCTVに監視された作り笑顔、民族消滅の危機に瀕したディストピアだ。日本はウイグルの人たちに何が出来るか。中国共産党の拡張主義に如何に対峙すべきか。1章は胸を締め付けられるような現地レポート。3章、氏の主張は力強い。

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    2019年08月31日
  • 赤い帝国・中国が滅びる日

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    ネタバレ

    人権弁護士狩り、香港書店関係者失踪事件、赤いAKB、天津大爆発、ゴーストタウン、シャドーバンク、大量のゾンビ企業、様々なキーワードがただ消費されていく中国関連報道だが、やはりきちんと体系化していかないと全体像が見えてこなかったり、意外なモノが繋がっていたり。
    一党独裁ではあるが、集団指導体制を敷いている中華人民共和国。
    果たして、習近平は毛沢東の再来となるのか、その苛烈な権力闘争の報復として、失脚あるいは実力で排除されるのか。『チャイナリスク』とは、ミリタリーな物だけでは無く、無理に無理を重ねている中国経済の破綻(あるいは破綻の表面化)、独裁体制強化に対する民心の離反及び事実上の反乱、暗殺によ

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    2018年10月24日
  • 潜入ルポ 中国の女 エイズ売春婦から大富豪まで

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    収録されている話は知っているものもあったが、知っている話の中で新たな知識が増えたので良かったと思う。
    それは、河南省のエイズ村のこと。非合法の臨床試験が行われていることは知らなかった。
    どの話も気が重くなるものばかり。
    経済成長が続く中国だが、これではまだまだ先進国とは言えないだろう。
    収録されている話の中で唯一希望が持てたのは、嫁に売られたものの、駐在員の家を掃除する職を持った女性である。
    希望を持たせるためにも、あと少し明るい話があれば良かったと思うが、問題山積の中国を題材にしては仕方ないのだろうか。

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    2017年02月28日
  • 本当は日本が大好きな中国人

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    このような本で、中国では銀英伝が大人気。ファンサークルもあるという話を知るのは意外だった。こんな話ばかりではなく、日本のソフトパワーが中国ではどのように受け入れられているかのレポート

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    2015年12月09日
  • 中国食品工場のブラックホール

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    中国の食品問題は 話題満載である。
    なぜ それほどまでに 食品が 軽視され
    信頼関係をなくしているのか?
    中国には わからないことが 実に多いのだ。

    それを 気鋭のジャーナリスト福島香織がどう編集するのかが
    楽しみである。

    『福喜食品』事件は 実に興味深い。
    『食っても、死なないよ』という言葉が
    あまりにも印象的で、なぜそんな言葉を吐いたのか?
    ということに 疑問だった。

    潜入記者が その言葉たちを丁寧に拾ったと言うのが、
    まさに中国らしいのかもしれない。
    内部告発 → 会社への潜入記者 → センセーショナルなスクープ。
    それが CCTV の手法だとすると、
    確かに、党の思惑が かなり 

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    2015年03月16日
  • 中国複合汚染の正体

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    福島香織さんは、新聞記者で、北京での 食事会の時に参加されていた。
    柔らかい感じの人で、書かれている文章とイメージが少し違った感じを受けた。
    中国の複合汚染をどのように 突撃取材して まとめあげるかと言うことに興味が持てた。
    新聞記者と言う肩書きと フリーのライターでは、取材がしやすいかもしれないとおもった。

    はたして 中国の複合汚染の正体まで 暴きだしているのか?
    ということで言えば、フリージャーナリストとして
    中国をネタにして 書いていかなければ ならないということから、
    ペン先に すこし 躊躇がみられるのは 残念でもある。
    もっと、暴いてもいいことが あるはずなのだが。

    水質汚染、土

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    2015年02月04日
  • 現代中国悪女列伝

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    中国で、役人の妻がイギリス人を殺したという事件を覚えているだろうか。どのような環境で育ち、これから目のありそうな男性をどのように落とし、巨万の富を得て、上に登り、こういう事件を起こすことになったのか。中国新幹線の大事故を覚えているだろうか。その裏にいる女性の存在。現代中国における悪女について、実例を挙げながら、その生い立ちから、環境、なぜそのような悪女になっていったかについて語る。「女神的リーダーがいる会社が伸びる」という本があるが、彼女達は女神なのか、魔女なのか。男っぽい部分もあるが、長年にわたり、信頼を築き蓄財していく姿は女性的でもある。どんな美人なのか、ネットで検索しながら読んでしまった

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    2013年12月24日