カンバンファのレビュー一覧

  • この世界からは出ていくけれど

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    「わたしたちが光の速さで進めないなら」がとても刺さったので本作も読んだ。
    ここではない遠い星のどこかの話なのに、この世界で起きている出来事かのように感じられる、不思議で優しくて切ない短編集だった。
    異なる生き物同士の、相互理解ではない形の寄り添い方について考えさせられた。

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    2026年06月24日
  • 長い長い夜

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    一つの卵を、命をかけて守り続けたサイとペンギンの物語。だれかを愛おしく想い、支え合う姿は、本当に美しいなあ。そうやって命はつながれていくんだ。だからこそ別れは切ないのだけれど。でもきっと、「ぼく」とノードンは再会できるって信じることのできる終わり方でよかった。感動した。

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    こわかった。でも、ぼくは知っている。まもなく自分はあの海へ入り、はるかな冒険に出る。そして、ひとりぼっちでいくつもの長い長い夜にたえぬいていくのだ。ぼくはその先で、長い長い夜の空にかがやく星のような何かを見つけるだろう。 ー 127ページ

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    2026年06月14日
  • 惑星語書店

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    SFじゃないと成り立たない設定で感動しつつ、でも"気持ち"の部分は現実の世界でも想像できる切なさを見せてもらう。

    便利になりすぎることでむしろ何が大事なのか明確になる感じが、いいなぁと思った。人間のことを好きになれる、とでもいうのでしょうか…。
    人間って正しいとわかっていても真逆の選択を選んでしまったり、よくわからない行動に出てしまったり。
    でもそれは無くさなくていいのではないか。
    戻れなくなってからでは手遅れなのでは…。
    はじめてSFを読んだ日の解釈としてここに書いておく

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    2026年06月02日
  • 誤解されても放っておく

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    誤解されずに生きたいなんて思うのは自分に甘すぎる。
    プライドがなくて人に流されやすいことと、
    知った上で人を許せることは大きく違う。

    ついつい見かけ上のものに惑わされてしまうけど
    アドリブで発揮されるのは地道に積み重ねられたものと思って、読む→考える→実践する日々

    最近ずっと考えていた価値観がすっきりとまとまっていて、今度は付箋を用意して再読したい。

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    2026年05月10日
  • 地球の果ての温室で

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    ネタバレ

    「ダストフォール」という世界的災害以後の荒廃した世界を生き抜いているナオミと、その数十年後に文明が復活した社会で植物学者をしているアヨンの視点で描かれる物語。謎を調査するといく建付けの話ではあるが、メインは人々の心の交流を描いた話。
    ナオミは姉のアマラと共にブリムビレッジと呼ばれる村にたどり着く。そこは人々が僅かな食料を巡って争い続けるの他の集落とは違い、人々が穏やかに、作物を育てながら生きていた。
    一方、アヨンはモスバナという植物の異常増殖という件を調査することになる。そこで青い光の話を聞き、幼い頃に見たことがある事に気付く。それはヒスと呼ばれる変わり者の女性の庭でのことだった。
    フリムビレ

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    2026年05月10日
  • わたしたちが光の速さで進めないなら

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    すごく心地良い小説でした。
    こんなに静かで温かくて穏やかで、純文学チックなSFがあるんだなあ。
    今まであまりSF作品に惹かれてこなかったけど、このテイストならこれからも積極的に読みたくなりそう。

    「確かにそれって不思議だよな…」という、現実からそう遠くない事象を起点にSFの世界が膨らんでいったり、宇宙規模だろうと変わらないかけがえのないものが描かれていたりのおかげで、すっとはいってきた。
    フェミニズムとかマイノリティに関わる要素を含んではいるけど、作品の世界観を超えて作者の声で主張するような、ノイズ的メッセージがなくて上品なのも好み。
    あくまで自然に、作品の世界を楽しめた。

    現実世界を通す

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    2026年05月01日
  • わたしたちが光の速さで進めないなら

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    ネタバレ

    7篇のSF短編集
    韓国の作家さんを初めて読んだ
    スペクトラムが1番好きだった
    じわじわと心があったかくなるし寂しくなる
    言語もなにも理解できないところから、少しずつ相手のことを知ろうとする
    ルイが死ぬと次のルイがまた世話をしてくれる
    記憶を受け継いでいく中で、守り続けようという意思が、途切れることなく続いていくのが素敵だった
    相手のみている世界を、同じようにみることはできないけど、おもい続けていれば、わずかながらに想像できる日がくる

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    2026年04月09日
  • 派遣者たち

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    ネタバレ

    エピローグにて、ある人とある人の別れが、生と死という概念では説明できない繋がりによって再び繋がる描写がある。

    今、生きて存在してる私・私の大切な人たち、過去に亡くなってしまった大切な人たちが、私たちの今の生が終わった後にこうしてまた会えるといいなと思う。

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    2026年03月30日
  • この世界からは出ていくけれど

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    ネタバレ

    相互理解って、どれほど難しいことなのか。それをしようとすること自体の尊さと、欺瞞と、そして結局のところ不可能かもしれないということ。
    けれども理解しようとする、もしかしたらそれは酷いことかもしれないけど、理解しようとすることが大切なんだと私は思う。思うことにしました。

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    2026年03月29日
  • わたしたちが光の速さで進めないなら

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    どれだけ技術が進歩しても、人と人との繋がりは大事だと改めて思いました。
    「感情の物性」が個人的に一番興味深い内容でした。

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    2026年03月26日
  • わたしたちが光の速さで進めないなら

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    めちゃくちゃ面白かった。

    SF短編集なのですが、個人的には「館内紛失」が一番すき。
    母娘関係を題材するとどうしても暗くて重たくなるんですよね。なぜなら、してもらえなかったことに言及せざるを得ないから。
    それをここまでやさしく汲み上げたのはすごいなと思った。

    どの作品もあたたかな読後感が素敵。

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    2026年03月18日
  • この世界からは出ていくけれど

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    ネタバレ

    SFというジャンルではあるものの、本質は他者との分かりあえなさについて描かれた小説だと感じた。

    著者が「感覚バブル」という言葉を使って説明している、一人ひとりが知覚している世界の違いとそのすれ違いについて思いを馳せることができて面白かった。

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    2026年03月15日
  • わたしたちが光の速さで進めないなら

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    とっても面白かった!
    キムチョヨプさんの小説は前から気になっていて、やっと読むタイミングをつくれました。

    どれもこれからの未来、実現できたらわくわくするだろうと感じる科学の進化な反面、現代におけるそれぞれの問題提起の主題を孕んでいて考えさせられる展開。どんどん引き込まれた、、!

    共生仮説と館内紛失がすき。
    心の機微に寄り添える感性があるからここまでの描写ができるのだなと思うし、キムチョヨプさんの他の書籍も絶対に読むぞと心に決めました。

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    2026年03月14日
  • 惑星語書店

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    SF掌編集。
    最初の「サボテンを抱く」で心を鷲掴みにされた…!ここではないどこかの世界の話でありながら、この世界で生きるために大切な優しさを教えてくれる、不思議な物語ばかりだった。

    予備知識なしでふと手にとった本が自分好みだったとき、なんだか運命を感じる。

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    2026年03月08日
  • 長い長い夜

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    人間のせいで最後のシロサイになってしまったノードンとペンギンの辿る長い夜とその旅路。ノードンの語る彼の経験してきた話。絵の美しさと共に心に深く染み入る。

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    2026年02月28日
  • わたしたちが光の速さで進めないなら

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    SF短編集。どれも読みやすく、面白かった。人間性の獲得の話など、発想力に感服。タイトルのセンスが逸脱している。

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    2026年02月25日
  • 惑星語書店

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    読みたい読みたいと思っていたキム・チョヨプさんを初めて読んだ

    面白い!好き!!
    地球外生命体として植物に侵食されつつある地球が主な舞台
    共生か侵略か寄生か、そもそも地球の人類がそれを選べるような状況なのかも分からない

    絶滅って劇的じゃ無くてこんなふうに緩慢にすすんでいくものなのかもとゾワゾワしながらも、ちょっと違うように思える隣人を受け止めたり理解してみようと思う視線の暖かさが絶妙

    表題作の惑星語書店も、設定はSFなのに出てくる人達の気持ちは私たちと同じでノスタルジーに悶えた

    『サボテンを抱く』には泣かされて、最初からこんな完成度でこの後どうなっちゃうのと思ったけど、総じて大満足読書で

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    2026年02月23日
  • わたしたちが光の速さで進めないなら

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    久々にいい本に出会った。
    SFの題材になるような派手な出来事の中にも日常はあるんだな、としみじみ。
    そして生きて出逢って愛して死んで、、そんな人間の時間とじっくり向き合う不思議な物語たち。

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    2026年02月13日
  • この世界からは出ていくけれど

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    汎ゆる世界から旅立つ者達の
    7つの短編集
    元タイトルは
    『さっき去ってきた世界』
    序文で日本の読者への
    メッセージが書かれていて、
    その丁寧さに心打たれた

    SFは翻訳者の技量も
    特段問われる分野だと思うが、
    物語自体の内容も
    プロットもしっかりしてて、
    凄く読みやすく、儚い世界観も好み

    本の装丁もかわいいし、
    著者の別の本も手に入れたいと思った
    装画は最終話のキャビン方程式からかな?
    読み終えてからの装画の良さが増すね〜

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    2026年02月01日
  • 罰と罪 下

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    原題を直訳すると『再捜査』らしい。
    が、このドストエフスキーを食った様な不遜なタイトルは素晴らしい命名だと思います。

    犯人の純文学っぽい独白と警察小説が交互に語られます。
    エンタメと純文学を交互に読んでる様な気分で読みました。
    とはいえ、世界文学みたいなものかと言われるとそうではなくちゃんとエンターテイメント小説です。
    とにかく面白かった。
    犯人の言い草に頷けないあたりが読む速度を落としますが、最後まで興味深く、追う方、追われる方から出てくる描写を楽しみました。
    韓国の作家が書いて、日本語の分かる韓国の人が日本訳をした作品。
    読む前にドストエフスキーの五大長編は読んだほうがいいかも?
    『白痴

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    2026年01月02日