カンバンファのレビュー一覧

  • 種の起源

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    ネタバレ

    サイコパスの内面を主観で描くというやり方は、貴志祐介さんの『悪の教典』に近い感じですね。
    しかし、こちらの方が、なぜこんな「怪物」が生まれたのか、という部分を掘り下げて描いているので、読んだ後の後味の悪さは少ないかもしれません。
    ヘジンは可哀そうだけど。

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    2020年05月08日
  • 種の起源

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    茂木健一郎さんがどこかの本でオススメしていたこの作品。
    随分と時間がかかってしまいましたが、「種の起源」読み終わりました。

    ダーウィンの種の起源ではなく、韓国の作家「チョン・ユジュン」さんのミステリー作品です。

    ミステリー作品というか、サイコスリラー的な内容。
    主人公の心情やその行為の内容が克明に描かれており、、ドキドキしながら読みました。結構グロテクスな表現の部分が多く、読みすすめるのが辛かった。。。

    どうしてダーウィンの進化論が述べられている種の起源と同じ題名なんだろうかと思ったけど、著者のあとがきで理解しました。

    人の中に潜む悪の種、それを克服する事が進化につながると言うこと。

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    2019年12月29日
  • 種の起源

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    ネタバレ

    韓国ミステリ?
    初めてなんだけどどうだろう、と手に取ったら、最上位のサイコパスを一人称で味わえるというすごい趣向のエンタメでした。
    最近のミステリは犯人がサイコパスばっかりで食傷気味…とか言ってたら、これならどうだ‼︎とバーンとやられた感があります。
    読むのを止められませんでした。

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    2019年03月03日
  • 種の起源

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    シビレるフレーズがちょいちょいあり、語り(翻訳)にジワジワおちていき、いつのまにか血と薬品と潮の臭いを探して鼻がピクピクしちゃうの。
    序盤、語り手の持病とタイトルにオチは読めたぜ!なシタリ顔した私は浅かったなぁ。
    経済力ある親がビーグル?自然淘汰なの?タイトルがまたよいの。

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    2019年02月26日
  • 種の起源

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    ネタバレ

    母の日記以外はユジン(主人公)目線で進んでいく。解説にもあるように、内側から主人公の気持ちを知り、行動を共にしていく。共感できないからとても怖い。すべて誤解だったというどんでん返しはないかと次々読み進める。だが読めば読むほど絶望的。その絶望的な最悪具合がただただシビアで、そのことを淡々と語る主人公に戦慄がはしる。
    そういう意味でサイコホラーである。

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    2019年02月12日
  • わたしたちが光の速さで進めないなら

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    今までに海外作家さんの本はいくつか読んだことがありますが、韓国小説は今回が初めて。ライトめなSF短編集で、SFにそこまで馴染みがない方でも気軽に読めると思います。
    中でも「スペクトラム」が好き。人外(ここでは地球外生命体)×女の子の組み合わせが好きなオタク心にぶっ刺さった。

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    2025年10月11日
  • わたしたちが光の速さで進めないなら

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    普段SFを読むことがないので、なかなかスーッと入っていかない部分もあったけど、思いもよらない世界の話しで面白かった。

    短編集だけど、一つ一つの内容に深みがあり読み応えがあったと感じる。

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    2025年09月30日
  • 惑星語書店

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    タイトルに惹かれて手に取ったSFショートショート14篇
    限られた紙幅で世界観をしっかり掴ませつつも、決して語りすぎない絶妙な文量と端正な筆致が良い

    総じて、他者との繋がり方、関わり方についてのお話が多い気がした
    たとえ深宇宙にまで進出したとしても、誰かと触れ合いたい、誰かと語りたい、誰かを分かりたいという人間の願いは、ちっぽけな地球に押し込められていた頃からまるで変わっちゃいない
    ラストの『最果ての向こうに』を読みながら、そんなことを考えていた

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    2025年09月25日
  • 実は、内向的な人間です

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    期待しすぎた~ただの内向型の人のエッセイだった。もう私は内向的気質の自分を理解できてるし自分を疑ったりしないでいられるけど、これは学生の時に読めばよかったやつだ…!

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    2025年09月10日
  • わたしたちが光の速さで進めないなら

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    タイトルがSFチックかつ感傷的な文章でオシャレ!表紙の絵も可愛い。
    巡礼者の話はとても面白かった。リリーの世界ではなぜ恋人ができないんだろう。
    感情の物性も興味深い内容でした。全体通して分かりそうでわからない!って気持ちになったので長編版を読みたくなりました。

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    2025年09月05日
  • 惑星語書店

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    SF掌編集の14作品。短いからこそ突飛なSF設定の中でメッセージが煌めくような強烈な光を感じる。
    痛みを与えないことが愛なのか、はたまた痛みに耐えることが愛なのか。
    特に前半の8作は触れあうことへの過信への警鐘でもあるように感じられた。

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    2025年08月31日
  • 派遣者たち

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    地上が正体不明の菌類 "氾濫体" に汚染され、地下都市のラブバワに住む少女テリンが、地上世界に憧れ、氾濫体の調査・研究を行う "派遣者" を目指そうとする話

    しかし、自身の脳内に氾濫体となる、自分とは異なる意識をもっていることに気づく

    脳内にいる氾濫体を呼びやすいよう "ソール" と名付け、コントロールしようとするができず、消すと脅したり、なだめたり、ほっといたりするがやがてソール自身が意思を持って主人公をコントロールしだす

    地上を再び人類のものとする目的のもと派遣者となるが、
    氾濫体と人間のあいだにたち
    葛藤に苦しみながら、心

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    2025年08月16日
  • わたしたちが光の速さで進めないなら

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    軽く読める短編SF集。
    どれも面白かったが、「館内紛失」を読んで物に執着がない自分にはこの世で生きた自分にしか紐づかないような物って何かあるかな?と自問してしまった。
    全体的にマイノリティー、特にフェミニズムが根底にある感じがした。
    韓国では女性は生きにくいとは聞いてきたが、その片鱗を随所に感じられた。

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    2025年08月13日
  • わたしたちが光の速さで進めないなら

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    韓国の作家キム・チョヨプによるSF短編集で、「スペクトラム」「共生仮説」が特に好きだった。

    読んでる間ずっと感じていた懐かしさの正体ってなんだろう?寂しいとも切ないともちょっと違うこの感覚に浸ることがSF作品を読む醍醐味のひとつだなと再認識した。

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    2025年08月05日
  • わたしたちが光の速さで進めないなら

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    宇宙系SF多めの短編7作。おもしろかった〜
    2つめの『スペクトラム』と、4つめで表題作の『わたしたちが光の速さで進めないから』が特にお気に入り。

    なんで人間は、外へ外へ行きたがるんだろうか。
    昔はとても小さいコミュニティの中で狭い範囲で暮らしていたはずなのに、文明が発展してどんどん外に広がって、人口が増えたからっていうのもあるだろうけど、どこまでいくんだろうか…

    人間のコミュニティも広がれば広がるほど薄くなって、宇宙の膨張みたいに1人1人の感覚が広くなって孤独になるよなぁ。悲しい。寂しいよ。
    会いたい時に会えないなんて辛い。会える範囲にいたい。
    もっと狭いコミュニティの中で行きたい。
    これ

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    2025年08月03日
  • 罰と罪 上

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    ん?罪と罰?と思って手に取ったら、罰と罪、だった。タイトルも面白そうだし、書影もそそられるしで、上下巻ほとんど迷わず買ってしまった。韓国のミステリー小説を読んでみたい、という気持ちもあった。
    もちろん、ドストエフスキーの罪と罰を反対にしていて、本全体の中にもところどころ、この作品の犯人と罪と罰の主人公とは反対であるようなことが語られる。犯人の独白というか手記というか、そういうものと主人公の刑事・ジヘが、事件の真相に近づいていく過程が交互に出てくる構成が面白い。
    個人的にはなんか犯人この人じゃないかなーと途中で思ってしまったので(根拠はなかったけど当たっていた)、ミステリー的なワクワクは少なく感

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    2025年07月20日
  • 惑星語書店

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    初めての韓国小説。SF小説という枠で考えれば、そんなに奇をてらった話ではないのかな、と思う。あと10年とか20年もすれば、日常になりうる未来の形もありそうだし、宇宙開発の話は、規模を地球サイズに置き換えても、通用しそう。
    カタカナが、韓国の地名とか、そういう固有名詞なのか、それとも私の知らない一般名詞なのか、分からず、ちょっと読み下すのに、力が要ったな。

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    2025年07月13日
  • 惑星語書店

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    安定のキム・チョヨプ節が短編より簡潔な掌編で楽しめる。全体でも150頁ほどで2時間くらいで読み切ってしまった。若干物足りないというか、もう少し読みたい感もあるけど、終盤の何作かは世界線として繋がっていて、続きものとしても楽しめる。

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    2025年06月29日
  • 惑星語書店

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    SFは少し苦手なジャンルだけど、キム・チョヨプさんの世界観、やっぱり好きだな。『派遣者たち』も早く読みたい!「メロン売りとバイオリン弾き」「惑星語書店」「切ないラブソングはそれぐらいに」が特に好きかな。*痛みを与えないことが愛なのか、はたまた痛みに耐えることが愛なのか(サボテンを抱くより)

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    2025年06月08日
  • 惑星語書店

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    大好きなキム・チョヨプさんの短編集。
    今作は14作収録されており、『サボテンを抱く』『惑星語書店』『シモンをあとにしながら』『外から来た居住者たち』が特にチョヨプさんらしさを感じる作品でした。
    『派遣者たち』の原型となった短編も収録されているため、『派遣者たち』が好きな私にとってはたまらなかった。
    カシワイさんの装画も、チョヨプさんの世界観にピッタリです。

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    2025年06月07日