夏海公司のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレジャケットは女性がなにやら
オライリーの本を持っていますね。
1巻目は主人公の桜坂工兵が入社してから、OJTが終わるまでの物語になっているんだけど、
この2巻目から実際に工兵が活躍する内容。
いや、今回も
前巻以上に、『わかるー!あるある!』的な、サブストーリーが満載。
主に
前半は主人公の歓迎会に、自ら幹事をして・・・・って話で
後半は、OS部 VS SE部 の部署間でのぶつかり合いの2本立て。
ちょくちょく出てくる、
心にしみた箇所をピックアップしてみます。
『そうです。大変なんですよ。24時間365日、いつ電話がかかってくるかも分からない。寝てる時も旅行に出ている時も、いつ携帯がなって呼び出させれか分からない。もし障害を見逃したら、対応が遅れればそれでお客さんのビジネスに損害を与えてしまうかもしれないんです。それがどれだけ強いプレッシャーか分かります?胃が痛いどころの騒ぎじゃないですよ。迷惑メールの着信で携帯が震えるでしょう?心臓が縮み上がるどころの騒ぎじゃないですよ。ぎゅっと見えない手で掴み上げられるように。・・・動機がして息切れがして、吐き気さえ込み上げてくる状態で携帯を確認するんです。それで迷惑メールだって分かって、全身の力が抜けて布団をかぶりなおすんです。そんなの毎日続けるんですよ。想像できますか!?』
これは運用を担当している、OS部の姪乃浜さんが
工兵に運用部の仕事を説明しているときのセリフ。
さすがに少し大げさだけど、ものすごくよく分かりますwその気持ち。
僕も、運用系の案件にいた時は、
ネットワーク監視ツールから、障害が上がったときに携帯にアラートメールを送る仕組みにしていたんだけど、
夜遅い時間や休日に、仕事電話のバイブが震えだした時の、ゾッとした体験が蘇るかのように解りますw
ネットワークの運用って大変なのよね・・・・・。
『直しても直しても突き返される。あの情報が足りないだのこの記述が整合性がとれてないだの、重箱の隅をつつくみたいに毎回批判のネタを見つけてくる。もちろん修正中は運用を引き受けてもらえない。システムの障害連絡は全部作ったエンジニアのところに来る。夜間だろうが休日中だろうがね。
引き継ぎ会の内容だってひどいもんよ。エンジニア一人をOS部の人間が取り囲んでダメ出しの嵐。細かな設定から設計ポリシーまで何時間も批判の矢面に立たされるのよ。最後はみんなボロボロになって、引継ぎを断念して帰ってくるの。・・・本当、あれば打ち合わせじゃなくてリンチよ。集団リンチ』
対して、これはSE部の室見さんが
OS部(運用部隊)に引き継ぐときの、言い分。
これも極端な例だとは思うけど、SE部の構築した案件を運用部隊へ引き継ぐ際に、
運用方は、あれこれ全てのフローを作れだの!粗探し大会になることはよくある。
そんで、なかなか運用を受けてくれないんだよね・・・・。
早く次の案件の構築をしたいのに、なかなか引き継いでくれなくて、
全部細かいところ洗い出さなきゃ運用できないの?バカじゃないの?ってなるんだよね^^;
ちなみに先の姪乃浜さんも、SEの室見さんも女性同士で
立場上?相性が悪くて天敵って設定なのね。。。
『送信日時:5月17日(日) 午後9時42分
宛先:姪乃浜梢
差出人:室見立華
お疲れ様です、SE部の室見です。
リドルリル案件について姪乃浜さんからうちの桜坂に相談があったと聞きました。
すでに何度かご連絡させていただいている通り翻案権の担当者は私と藤崎さんです。桜坂はアサインしていませんので、彼にご相談いただいても的確な回答を返せないと思います。レポートラインの問題もありますので、何かご相談ある場合は私の方までご連絡頂けませんでしょうか?
あと、どういう経緯で桜坂に相談を行ったのかも教えてください。事情によっては上長を絡めてご相談の場を設けさせていただこうと考えています。
よろしくお願いします。』
SE部に所属している工兵(桜坂)が、OS部の姪乃浜さんから相談を持ちかけられて、
それが、SE部の先輩の室見さんに漏れてしまった時の、室見さんのメール内容。
いや、リアルすぎて。怖いメール。
本当にこんなメール投げてくる人いるし、こんなの受け取ったらゾッとするよね。
このやりとりのMLに入っていて、
第三者として傍観するのには、面白すぎるんだけど、
当事者にはなりたくない・・・・w
これに対して、OS部、姪乃浜さんのレス。
『送信日時:5月17日(日) 午後11時24分
宛先:室見立華
差出人:姪乃浜梢
室見さん
お疲れさまです。OS部 姪乃浜です。
桜坂さんとは翻案権に関係なく一般的なお話をさせていただいただけです。特に問題のある内容とは思いませんがどのあたりを気にされていますでしょうか?引継ぎに関してはOS部からのリクエストは既にメールさせていただいた通りですし、桜坂さんのお話でそのあたりを変更したこともありません。ご懸念のポイントが良く分かりませんので、もう少し具体的なご指摘いただけますでしょうか。
>あと、どういう経緯で桜坂に相談を行ったのかも教えてください。事情によっては上長を絡めてご相談の場を設けさせていただこうと考えています。
?
上長を含める理由が分かりません。
室見さんだけでは上手く説明できないということでしょうか。
よろしくお願いします』
一歩も引かない、姪乃浜さん。
”?”とか使ったら、またレス返ってきちゃうじゃん。。。
時間も23時を回っているのに、こんなメールのやりとりとか・・・・。よくあるw
その後も、この二人10ページ近く
メールのやりとりしてるんだけど、徐々に険悪なメールになってくる。
最後の方は、
感情的になりすぎて、単なる子供のケンカになっちゃってるんだけどね。
室見
『スパムを送るのはやめてください』
姪乃浜
『そっちのメールこそ時々、スパムフィルタにひっかかるんだけど』
メールのやり取りひとつみても、
リアル過ぎる表現に感情移入しちゃいました。。。
『正常に稼働するのが当然。障害が起きたら最後、必死で復旧しても怒られる。もちろん復旧できなければ大問題。報告書の騒ぎじゃない。そんな彼らが好き好んでリスクを取ると思う?全ての懸念点を潰し、石橋を叩いて叩いて叩きまくり、最悪のケースを全部考えつくした上で、はじめて彼らは運用を引き受ける。そうしなければ彼らの業務自体が破綻してしまうからだ。』
こちらは、SE部の上長、藤崎さんが、OS部の懸念解消について語る場面。
いや、そうなんすよね。
お客さんは使えて当然!って思っているわけで、
予期せぬ障害とかあって、頑張って頑張って復旧させたところで、お客さんからは褒められるどころかお叱りさえ受け、謝るのが運用の仕事だったりもするんだよね。
損な役目が多い運用方は、リスクを少しでも減らすために、
石橋を叩きまくるって事ね。
普通に見てるWEBだって、
mixiだって楽天だってyahooだって、WEB表示できなくなったら
使う側にとっては『サーバーダウン?なんだよー!』と思うかもしれないけど、
その裏側で冷や汗垂らしながら、必死に復旧作業をしている人がいることを、
少しでも一般ユーザに分かってもらえると嬉しいな。
機械なんだから、壊れることだってあるし、
予期せぬ動きすることだってあるし、
って事で大目に見てほしいわ・・・・。甘い?w
この意見の合わないOS部とSE部の内部抗争は果たして、
分かり合い終幕を迎えることができるのか?
気になった方は、読んでみてねー。(って何故か宣伝してるw)
第3巻が今年発売されたばかりで届いたので、読もうっと。
何巻まで続くんだろ。 -
Posted by ブクログ
今回はカスタマーエンジニア編。
上流工程のPMを経験したあとに下流工程のCEという通常と逆のステップを経験するわけだが、客先現場作業の「あるある」が散りばめられている。
例えば、現場に入ろうとしても入館申請がきちんとされていなく、すんなり中へ入れなかったり。あるあるーw
冒頭にある上司との飲み会話の中に集約されている「SEとして長生きするコツ」が何気に名言と感じた。
===
●仕事を探さない
・多忙に慣れた心もなかなか日常に戻れない
・ランナーズハイも度を越せば毒となる
・真面目なエンジニアほどガス欠にかかりやすい
・やらないでいい仕事はするな
・放っておいてもタスクは山のように降ってくる
・休める時は素直に休んで代休を消化する
・最大でも全力の70%くらいに稼働をとどめておくべき
===
うーん。現場の本質をわかってらっしゃるw
萌え要素を覗くと、ネットワーク業界で働くにあたっての立派なビジネス書になっているので、この業界を目指している人には是非読んでもらいたい。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ今回で4巻目の「なれる!SE」。
ついこの前まで(今も?)新人の工兵だが、
早くも4巻目にして、ひょんなことからプロジェクトマネージャに任命。
工兵の仕事のこなし方は異常な程
巻を追うごとに凄まじく成長しています。
(実際そんな甘いものではないけど、ちょっと尊敬w)
PMの基本的工程も自然に知ることができるし、
現場でよくありがちな、ベンダー調整の苦労。や客からのアラート報告等、生々しく書かれており感情移入しすぎると胃が痛くなる^^;
ネットワーク寄りのIT業界の人じゃなければ解らない用語も出てくるけど、新人さんは入門書としてでもこのシリーズは全部読むべき!
面白くこの業界の事がわかるし勉強にもなる。
次、5巻読むぞぉー。 -
Posted by ブクログ
夏海公司のなれる!SE 5を読みました。ステップ・バイ・ステップ?カスタマーエンジニアという副題のついた、なれる!SEシリーズの5冊目です。期限もリソースも考えずにダボハゼのように仕事を取ってきて、担当者に無茶振りする社長のいる最悪なIT会社に就職した桜坂工兵のSE残酷物語の5冊目でした。今回はダボハゼ社長が、ネットワーク機器の全国設置の仕事を取ってきました。ところが、予想通り、工兵と立華が全国行脚するというのに段取りが全くできておらず、設定資料は最新化されていないわ、接続ケーブルは間違っているわ、入館のアポは取られていないわ、スケジュールは過密だわ、と大変な状況になるのでした。最後にパスワードを教えてもらえないという絶望的な状態になるのですが、ラノベなので、綱渡り的なパスワードクラックで設定ができてめでたしめでたしに、なるのでした。(なってなかったかも)今回、ぴきっと来たのは、一所懸命仕事をしている工兵にカモメさんがかけた言葉、「りっぱに社畜化してるなあ」でした。ちょっと、耳に鈍痛を感じてしまいました。藤崎さんの「SEは無理して仕事を探してはダメだ。休めるときに休むようにしないと」というのも納得したんですが。トラブルが起きれば土日だろうが夜間帯だろうが仕事をしなければならなくなるのはこの業界の宿命だから。今回は梢さんのホラーなところが現れてきて、先が楽しみになってきました。ところで、梢さんが怖い独り言を言ったのを工兵が聞いてしまうのですが、これは梢さんがつい独り言を言ってしまったのか、それとも工兵にテレパシーの超能力があるのか、どちらなんでしょうね。
-
Posted by ブクログ
ネタバレまずは本をくださった先輩SEにお礼を。
ありがとうございます。
今回のテーマはCE。
前回のテーマはPMと上流寄りだったのが、今回は一気に現場寄りに。親近感。
自身の業務ではCEと名乗らないものの、似たような作業をしていることに気付く。いろいろ幅広くやらせてもらってるんだなー、と。
シビれたのは「PMに慣れてんじゃねーぞ!現場感覚取り戻しとけ」という室見の桜坂へ注意。うんうん、回線現調や設置作業超大事。超大事だよ。「設置作業」ってだけで適当に工数振るようになったらおしまいだ。肝に銘じないと。
また、回線現調やや設置作業に関わる調整作業が多いとき、これってエンジニアの仕事??と疑問を抱いていた頃を思い出しました。今思えば厚顔無恥なんだけど、やっぱりそういう認識って誰しも持つんだなあ。コンソール取るほうが偉いとか思ったらおしまいだ。肝に銘じないと。
内容としては梢とのやりとりをもっと掘り下げてもらいたかった。Ciscoの認証スキップを教えるだけの役割ってのは実にもったいない。次巻では活躍して欲しいところ。
本作、コミック化も決まったようで。
人気あるんですね。IT業界とラノベの購読層がかぶっているんだろうか。今巻にあったIP競合のネタとか、一般の読者が理解するのそんなに簡単じゃないと思う。実はみんな読んでるのかねえ。