夏海公司のレビュー一覧

  • なれる!SE5 ステップ・バイ・ステップ?カスタマーエンジニア

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    第5巻のテーマは、カスタマーエンジニアです。現場での「設置作業」の話です。

    お客様先での設置作業は数回しか経験したことが無い(それも万が一の時のために立ち会っただけ)けど、たとえば、テレビを買って設置中に、HDMIケーブルを買い忘れたことに気が付くとかありますよね。そんな感じのトラブルが続発の巻です。

    あぁ、ネジが足りない話がでてたけど、それは会社でも良くあったなぁ。
    インチネジの色々なサイズが入っているセットを(私物として)買ったこともあります。

    でも、使う時になると必要なサイズのネジだけが空だったり(笑)。

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    2013年08月20日
  • なれる!SE4 誰でもできる?プロジェクト管理

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    第4巻のテーマはプロジェクト管理です。プロジェクト管理で何を管理するのが難しいかと言えば、やはり、人でしょう。

    人以外の管理対象(資源)となる、物・金・商流・スケジュール・情報・リスク・品質……等々は、制約条件であったり、結果系の監視なので、まぁ、自分の能力の範囲でできることしかできないわけで、難しいと言うよりも頑張るか怠けるかで決まるように思います。

    でも、「人」は、難しいですよね。

    (以下、ネタバレあり)



    そこで、この本では、人を3つのタイプに分けて考えるという方法が示されます。
    すなわち<サーバ(奉仕者)>、<ツール(道具)>、<クライアント(顧客)>です。

    サーバタイプ:
     PMを顧客として扱う。PMの指示には従順で管理の手間を減らすよう協力的に動く。このタイプはある程度まとまった仕事を渡しても構わない。

    ツールタイプ:
     完全に作業員として振る舞う。PMの指示には従順だがプロジェクトの成功には一切責任を持たない。言われたことを愚直に実施し、結果問題が起きてもそれはPMの指示が悪かったためと考える。このタイプには、細かく指示を与え状況をトラックすべきである。

    顧客タイプ:
     高いモチベーションと責任感を持っている。業務遂行能力も高く自身の研鑽を欠かさない。PMと対立しがちだが、それは能力の不足・無気力を意味しない。彼らは単純にPMを<奉仕者>とみなしているのだ。彼らにとって、PMは全体進捗や案件状況等々を収集・提供し問題発生時のサポートをしてくれる人物とみなしている。 このタイプには、彼らの要求をよく聞きできるだけ調整してあげること。

    ★

    神尾龍と中原裕による『ラストイニング』という野球漫画では、主人公である鳩ヶ谷監督が選手をD・C・M(イヌ・ネコ・サル)の3タイプに分類するシーンがあります。

    Dは「ドッグ」:
     従順で良く云う事を聴くが集団性を重んじる。

    Cは「キャット」:
     気紛れで個人主義だが能力は高い。

    Mは「モンキー」
     思慮深く表も裏も思考が回る、といった具合である。

    本書の分類に対応させると、
     サーバタイプ = モンキータイプ
     ツールタイプ = ドッグタイプ
     顧客タイプ  = キャットタイプ

    ということになりそうです。
    野球監督も野球という舞台で、プロセス管理をしているようなものなので当然かもしれませんね。

    そういえば、スーパーSEの板倉稔さんも、その著書『スーパーSEがすすめる知のモデリング』で、血液型によって上司と部下の関係を解説していました。

    ★

    ただ、同じ人の中にも、犬・猫・猿の要素が隠れているので実際は単純ではありません。
    ある場面では猫(または、犬・猿)の顔が現れると考える方が安全でしょう。


    なーんて、勉強にもなるけど、全体的にはラノベ特有のスピード感と面白さがあります。

    前巻の恐怖の橋本課長が、かわいいメールを出しているところとかいい感じでした。

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    2013年08月17日
  • なれる!SE3 失敗しない?提案活動

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    今回は、カモメさんの「──少ない戦力で仲間割れしてたら勝てる勝負も勝てないよ」という一言に集約されているように思いました。

    私は、大きなシステム提案書は書いたことがありませんが、コンサルティングの案件をとるために、2回位ヒアリングして、お客様の課題を捉えて提案書を作ることを時々しています。

    そのなかで一番大切なのは、お客様にどんなメリットがあるか、逆に言うと、お客様が抱えている問題点を理解して明らかにすることです。

    ところが、実際には一口にお客様といっても、現場の人の考えと、決裁を行うマネージャーの考えとは大きく違うことが多いものです。

    でも、そのギャップを埋めることも提案活動の大切な役割かなと思います。
    たとえ、その案件が受注できなかったとしても次につながるかなと。

    工兵くんの成長が著しく、ちょっと感情移入しにくくなってきていますが、相変わらず面白く勉強にもなります。

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    2013年08月15日
  • なれる!SE2 基礎から学ぶ?運用構築

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    今回は、SE(構築) vs OS(運用)の話です。物語の構造は1巻目と同じです。

    でも、面白い。

    ただ、自分の経験ではトラブル発生でお客様先にリカバリーに行ったときには、いつもものすごく恐縮していったのですが、とても優しいお客様ばかりでした。1980年代の話ですけどね。

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    2013年08月11日
  • なれる!SE 2週間でわかる?SE入門

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    TwitterのTLで何度も話題になっていたので気になって読みました。で、すごくいい。
    思わず、2巻から9巻ポチッっとしてしましました。

    むかし(1992年位)、職場でインターネットに繋ぎたくて、まぁ、メール接続するにはsendmail.cfの設定が必要ということは知っていたので、隣のつなげてあげるよという部門のsendmail.cfをコピってきたのですよ。

    それで、そいつを、ちょこちょこって変えればつながるって思ったんだよね。でも、今と違ってDNSを利用するタイプじゃなかったので、適当に変えるだけでは上手く行かなくって、結局一行一行意味を確認していったことを思い出しました。

    ★

    後半の、データセンタでのシーンが特に盛り上がってよかったです。

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    2013年08月04日
  • なれる!SE9 ラクして儲かる?サービス開発

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    今回も面白かった!
    ていうか、人売りから月額課金って、どこかで聞いた話だなw
    違うのは、失敗どころか、そもそもサービス開発まで至らなかったってとこか。

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    2013年05月27日
  • なれる!SE(3)

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    ネタバレ

    立華vs梢バチバチバトル(リドルトリルの構築運用)のあたりの話でした。
    漫画で見るとなお楽しい(笑)

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    2013年05月21日
  • なれる!SE8 案件防衛?ハンドブック

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    ネタバレ

    他ベンダーにやってる仕事を荒らされるっていうシチュエーションが、今自分が直面している状況に近くて、とても他人事として読んでいられなかった。
    ギリギリまで追い詰められての逆転勝利という展開は、これまでと同じなんですが、この爽快感がたまらないですね。
    圧倒的な技術力身に付けたいものです。

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    2013年02月28日
  • なれる!SE8 案件防衛?ハンドブック

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    夏海公司のなれる!SE8を読みました。
    案件防衛?ハンドブックという副題のついた、なれる!SEシリーズの8冊目です。

    ブラック企業スルガシステムに入社した桜坂工兵に強力なライバルが登場します。
    アルマダ・イニシアティブと言う会社は商談荒らしの悪名を持つ、強引な営業方法の外資系会社です。
    アルマダ・イニシアティブはスルガシステムの顧客会社を次々とリプレースしていきます。
    そこの新入社員の次郎丸(じろうまる)縁(ゆかり)は新人ながら技術的にも営業スキル的にも工兵とは段違いの実力を持っているのでした。

    この小説は萌え系の技術系SEの日常を描いていく物語だと思っていたのですが、前巻くらいからSEのレベルを超えた会社レベルの経営や政治的な話題が描かれていて、それも面白く読みました。

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    2013年01月30日
  • 葉桜が来た夏5 オラトリオ

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    いい終わりでした。アポストリ嫌いだった学が葉桜とああいった結末を迎えられて本当によかったと思う。戦闘シーンとかも緊迫感があってサクサク読み進められた

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    2012年11月23日
  • なれる!SE7 目からウロコの?客先常駐術

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    夏海公司のなれる!SE7を読みました。
    目からウロコの?客先常駐術という副題のついた、なれる!SEシリーズの7冊目です。

    ブラック企業スルガシステムに入社した桜坂工兵も室見のOJT指導の下、やっと仕事が出来るようになってきました。
    そんな室見と桜坂に、大赤字システム、デスマーチ進行中のプロジェクトへの派遣の仕事が回ってきます。
    セキュリティで縛られ、十分なツールも与えられない、資料の持ち込みも許可されない、狭いオフィスで室見と桜坂の苦闘が始まります。

    何となく、どこかで見たような状況、こんなプロジェクトにはかかわりたくないなあ、と物語を読んでいきました。
    しかも、管理者はSEの人間性など認めようともせず、奴隷船のような状況が繰り広げられるのでした。

    しかし、途中でのどんでん返しで背筋が冷たくなるような真相が明かされます。
    そのプロジェクトはほんとうに魔窟なのでした。
    この恐ろしい真相も、あながちフィクションだけじゃないかもしれない、と思ってしまうところが怖いですね。

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    2012年10月30日
  • なれる!SE7 目からウロコの?客先常駐術

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    ネタバレ

    僕が最初業界に入った時に、ドナドナ案件で人身売買された当時を思い出して吐き気がこみ上げてきたほど、リアルすぎるw
    常駐先でのセキュリティ高すぎて仕事にもならずに、更にトイレに行くのにも客先プロパ同伴。とかの経験もあるので、当時の鬱思い出がフラッシュバックしてきました(汗)

    NEC・・・じゃなくてNBLの超ブラックっぷりがドス黒く描かれています。6巻までよりこの7巻は更なるダークな展開で、業界の人は読むと胃が痛くなる可能性あるので注意!
    そして、完全につくり話として脚色されたものじゃなく、実際にあるような展開です。

    本編終了後のクロージングで明らかになる、話が凄いっ!
    そして次巻への繋がる感じで終わったのも今回が多分初めてで気になる展開に。
    8巻。はやく出ないかな。

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    2012年10月21日
  • なれる!SE7 目からウロコの?客先常駐術

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    背筋が凍るような感覚に陥った、今回のお話しでした。
    話のイメージが掴みやすかったせいもあってか、
    読むスピードも、久々にあっという間だったなあと、思いました。

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    2012年10月21日
  • なれる!SE7 目からウロコの?客先常駐術

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    今更ながら感想。

    スルガシステムも属しているSI業界というのは、
    大部分の人達が客先常駐という形で「別の会社(客先)に常駐して」働いている。
    派遣社員というわけではない。
    見た目は正社員、実態は派遣、その名はITドカタだ。
    今回は桜坂と室見さんが客先常駐するお話。

    このラノベに書かれていることはフィクションであるが
    現実にどこかで起きていることだ。
    本当に恐ろしい。
    SI業界のピラミッドの上層に位置する会社、特に管理職クラスは、
    他社から来る協力会社のことなんて使い捨ての奴隷としか見てないと思う。下手したら自社の社員でさえもね。

    体壊す人、精神病む人、失踪する人、自ら命を絶つ人、、、
    本当にいるんですよ。
    こういう人が出てくることが非常に問題なのに全然問題視されず、
    見て見ぬふり、ましてや使えない奴、自己責任だろという考えが罷り通る恐ろしい世界です。

    梢たんも言っていたけど、
    デスマーチに参加している人達は、耐えられなくなったら「逃げる」ことも重要。
    あなたが壊れても誰も責任取りませんから。恐ろしい世界です。
    壊れたらポイ捨て、「交代要員早く出せ」と言われるだけです。

    軽い気持ちでSEになろうと考えている、
    就職活動中の学生には是非読んでほしいですね。

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    2012年10月20日
  • なれる!SE2 基礎から学ぶ?運用構築

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    今では沢山の人が一度は耳にしたことがあるソーシャルゲーム。それを例に運用構造というものが出てきます。かくいう僕もソーシャルゲームと呼ばれるものはやってますが現場の裏話みたいなのも聞けて面白かったです。運営さん文句ばっかりいってすみませんでした。さて、それはさておき話の本筋はSE部、OS部共に譲れないところがあり中々引き継ぎが上手くいかない…そこんところを桜坂が仲介する、といった感じの話。相変わらず専門用語バンバン出てきますし読みながらggr事もありますけど概ね話の内容は理解できました。

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    2012年09月09日
  • なれる!SE(1)

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    僕は基本コミカライズなどのメディアミックス作品をそれ程好まないのですが今作に限っては普段お世話になっておりファンでもある鶴山ミト先生がコミカライズ担当という事で読ませていただきました。立華さんがとてもいきいきしていて小説版以上に愛らしく感じました。SE関連の説明部分(ルーターのコンフィング構築、IPアドレスの説明等)は小説版と比べ分かりづらく予め小説版を読んでないと理解できないんじゃないかなという印象を受けたのが残念ではあります。ただ漫画版には漫画版の良さが沢山出ており小説版と合わせて読むと良いと思います

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    2012年09月09日
  • なれる!SE7 目からウロコの?客先常駐術

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    ごめんなさい。
    今まで作者勘違いしてました・・・もしドラの人と・・・・
    夏海しかあってねぇ・・・orz

    今回は客先常駐、人工売りの話
    自分は経験無いけどこれは怖いw

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    2012年08月27日
  • なれる!SE4 誰でもできる?プロジェクト管理

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    読んでてこれだけ勉強になる(と思う)ラノベは珍しい。キャラクターへの興味をそそられる書き方も良いです。自分がもう少しで仕事に就くということもあり、仕事を体験しているかのように読んでいけました。

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    2012年08月26日
  • なれる!SE3 失敗しない?提案活動

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    今までは社内での物語でしたが、今回は企業へのシステム提案のお話。小規模ベンダーが試行錯誤して大企業に立ち向かう姿が上手く書かれていました。クール系お姉さまの登場。最後に、あとがきも要チェックです。

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    2012年08月23日
  • なれる!SE3 失敗しない?提案活動

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    ネタバレ

    3弾目は
    早くも、『提案活動』が題材になっていて、
    おー着実にステップアップしてるー。とタイトルだけ見ても解る。

    前回と同じく気になった印象的なセリフについて
    抜粋していきます。


    ===
    『D興業もそうだな。目先の金をケチって運用を買わんくせに、いざトラブルが起こると平気で問い合わせしてきおる。それも初期構築の瑕疵だとか営業対応の範囲内だとかへりくつをこねおってからに。どんな内容であろうとエンジニアを動かす以上金がいる。その事実が連中さっぱり分かっておらん。』
    ===
    主人公、工兵の勤務するスルガシステムの社長のお言葉。
    SIerの社長ならではの悩みなんだろうけど、よくある話ですよね。
    SIerは機器で設けるんじゃなくて、運用もセットで長い目を見て利益を出したいのに、
    ユーザーは渋る傾向が・・・。特に不景気な最近は多そう。。。


    ===
    『・・・でも、彼らは専門サービス部隊を持っています。室見さんが1週間かけて設計・構築するシステムを既に定型の仕組みとして準備しているんです。パラメータシートを記入すれば後は自動で設定、出荷、設置確認が行われる体制。もちろん運用についても同様です』

    『もう一つ言っておきましょうか。私たちは回線や機器を購入する際、担当者単位で業者に問い合せてます。ですが、JT&Wのような大企業は違います。彼らは購買、資材部という専門のバイヤー部隊を持っているんです』

    『商品の相場を見極め、複数の調達先とパイプを持ち、常に最良の価格で品物を仕入れる集団です。前案件の取り引きを一窓口で行うから大量仕入れとなり大幅な値引きも交渉できます。私たちが同じ商品を仕入れるよりはるかに安く、場合によっては半値以下で。』

    『分かりましたか。仮に彼らと同じ構成を組んでも価格面では絶対に勝てない。では、と構成をレベルアップすればさらに費用が跳ね上がる。どうあがいても太刀打ちできないんです。私たちが小所帯である限り万にい一つも勝機はありません』
    ===

    これは中小企業と大企業SIerでの
    案件をとれるかの実力の差について梢さんが冷静に分析した結果のセリフ。
    長いけど、ホントその通り!って思ったので全て抜粋してみました。

    本質をついてる分析なので、
    納得させられる中小SIerも多いんじゃないかなぁ。

    機器メーカーと機器を担ぐ販社が手を組んでいるのが
    日本のSIerの実態。某N関係のSierなんて、色んなメーカーとの太いコネクションがあるから、
    中小企業は太刀打ち出来ないのが現状・・・。

    日本ならではの変な仕組みだし、
    喜ぶのはITゼネコン会社と一部のメーカー位で、
    日本の中小企業の発展の妨げになっているのも、これまた現実だったり。
    この辺の仕組みを根本的にどうにかしないと、日本のITは世界に遅れをとる一方だと思うんだけどねぇ。。



    ===
    『業平産業株式会社 橋本様

     お世話になっております。スルガシステムの桜坂です。
     先日はRFP説明会へのご招待、ありがとうございました。頂きました資料をもとにベストの提案ができるよう社内で検討させていただいております。
     さて、御社担当が弊社六本松から私、桜坂に変わったこともあり、今更ではありますが一度ご挨拶に伺わせていただければと考えております。差し支えなければご都合のよい日程をいくつか教えていただくことは可能でしょうか。
    ご検討ください。
    よろしくお願いいたします。』
    ===

    これは、RFPをもとに提案に行き詰まった際の、
    『挨拶』という建前で、ヒアリングしようという、工兵のメール。

    これは客先担当者から、RFP選考が終わってから挨拶にきてね。
    と断られる。んだけど、
    説明会とか終わってから、ミョーにSIerは挨拶をしたがるのも、事実。

    挨拶はササッと終わらせて、
    『ちなみに先日の説明会の件ですが・・・』と切り出す営業を見てると、
    またかぁー。と少し恥ずかしくもなるんだけど、
    案件を取りにいく為になりふりかまってられないんだよね^^;


    ===
    『各システムの中身は完全にブラックボックス、ユーザーが開示されているドキュメントは何一つなく運用要員の数も非公開、挙げ句に月額費用はアウトソーシング1式X千万円と丸められている有様です。資料公開を求めても業者は『サービス設備』だからと拒否する始末、運用要員数も同じく『シェアード窓口』と言ってごまかされる状況でした』

    『顧客内部にシステムの内情をしってる人間はいません。インフラの規模、月額の運用稼働、現状の構成、全てブラックボックスです。そんな状態でどこのベンダーがリプレース提案をかけられるですか。最適構成を見積もれるんですか』

    『最善を尽くしました。現地サーベイを行い、ヒアリングを実施し、過去の資料を漁り、必死になってシステムの全貌を明らかに使用としました。ですが・・・無駄でした。内情を知る既存ベンダーの協力なしに現状調査を行うことは不可能だったんです。』

    『私はコンサルティングファームの仕事に限界を感じ、ユーザー企業の情シスに入りました。以来、たった一つのことだけを守り今日まで仕事し続けています。なんだかわかりますか。

    自分たちのシステムは自分たちでコントロールする。情報を管理し、特定ベンダーとの付き合いを深めない。これが全てです。違えるつもりはありませんし妥協するつもりもありません。』
    ===

    これも長くなってしまった・・・。
    客先担当者が前職でSIerやっていたときのエピソード。

    一つのベンダーと独占的に付き合ってきた結果、
    相手の思うつぼになって、調子に乗られて金額は上げられるけど、頼むしかない。って失敗談。
    この失敗から、ユーザー企業に入ったけど、ベンダーを全く信じずフラットに接しすぎる事に。。。

    いやぁ、。このリスクもありますよねー。
    全て丸投げしてしまうと、ユーザーの手をドンドン離れ、
    ベンダーの思う通りになってしまうパターンもよく聞きます。


    ===
    『知ってる?JT&Wって案件の実働部隊に正社員はほとんどいないの。契約社員や協力会社、派遣に業務委託。一度なんてプロパーの全くいないチームに配属されたこともあったわ』
    ===

    大手ベンダーの内部実情でしょう。
    これもこの業界のおかしくもあり、改善されないところ。
    僕も昔派遣で、大手に出向になった時に、社員さんがほとんどいなかったのに違和感を感じた。

    隣の人と逆サイドの席の人とも
    みんな違う会社から派遣に来てたり、業務委託できてたり。
    ユーザーに会うときは自分の会社名を言うのはご法度で、案件によって自分の会社名もたくみに変えて言わなきゃならないという・・・。なんだかブラック業界な気がしてきたわw

    と、長くなってしまいましたが、
    なれるSEの第3弾目。

    今回が一番ストーリー的に良く出来ていたし、
    IT業界の現状を再認識する意味でもとても勉強になりました。

    それにしても
    主人公の工兵の成長っぷりが凄過ぎる!!

    コレは第4弾にまだ続くのかなー?

    いや、是非続いてください。
    楽しみにしてるので!

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    2012年08月15日