川原繁人のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
生成AIに興味があるので読んでみた。
前に同じ著者の本を読んだことがある。
その著者が、AIに批判的な点をどうとらえているのか気になった。
音声学者というだけあって、文字情報よりも音声の言語を重視している。
「文字がない言語はあるけど、音声がない言語はない(手話は音声とみなす)」には納得。
そのうえで、AIおしゃべりアプリの問題点を「感情的な抑揚」「他の感覚を含めた随伴性」「養育者との愛着」という点で否定的な立場をとっている。
「専門家アクセント」は初めて知った。面白い。
マイクのマを低く発音するような。
確かに、その業界感があふれて来て楽しい。
SNSの広がりの時期と、精神疾患増加の時期が重なっているというのはとても怖い。
他人と比較するのが容易になる「いいね」数という基準が出てきしまったのも恐ろしい。 -
Posted by ブクログ
子ども向けのおしゃべり生成AIというものが開発されているらしい。それへの危機感から書かれた本書だが、それ以外にも生成AIと人間の言葉の処理の仕方の違いなど、周辺のことがよくわかり、自分なりにどう向き合えばいいのかを考えるための材料が得られたと思う。
学者なので、著者個人的には否定的な意見を持ちつつ、できるだけ公平に議論を進めようとする書き方にも好感を持った。
生成AIとおしゃべりを続けた子どもが、生成AI言語と人間の言語のキメラのようなものを作り上げてしまう可能性、
生成AIの即応性や、何を言っても決して傷つかない感情のなさに慣れてしまい、人間とのコミュニケーションに支障をきたす可能性、
生成AIとの付き合いが多いニアリーイコールスマホの使用が多い、ということで、子供とスマホの関係など、
心配な論点がいくつも提示された。
最後の方に、車だったら国が品質や使い方のガイドラインを設けているのに、スマホは保護者が全て責任を持って管理しないといけないいうのがフェアじゃない、という話、全くその通りだと思う。
子供の脳はまだ発達途中であるということを考えても、スマホや生成AIへの曝露は慎重にならなければならない。。わかってはいるけれど、子育てしていたらなかなか難しい。。 -
Posted by ブクログ
音声学の入門書ではありますが、本書のなによりの魅力は、著者の川原 繁人(かわはら しげと)さんが出会った「声のプロ」たちとのエピソードだと思います。
例えば、「第一章 声から言語を考える」では、俳優の上白石萌音さんとNHKEテレの番組『スイッチインタビュー』で対談したエピソードが紹介され、「第二章 感覚をいかに言語化するか」では、歌人の俵万智さんとの出会いが紹介されていて、有名なサラダ記念日の歌は元は恋人に唐揚げ弁当を作ってあげた歌だったのをサラダに変えたというエピソードや、「さ行」は多くの空気が流れるから、俵万智さんは「爽快」というイメージで創作の中に取り入れているという音声学的な話も紹介されています。
あ、そういえば昨日、7月6日は「サラダ記念日」でしたね。
「この味がいいね」と君が言ったから七月六日はサラダ記念日
(これも元は6月だったそうです。)
関係ありませんが、さっき「夫が寝たあとに」という番組に俵万智さんが出演されていて、MCの藤本美貴さんと横澤夏子さんが育児短歌を作っていました。上述したサラダ記念日の歌の「元は唐揚げの話」が披露されていた他、俵万智さんが、「大変な育児をポジティブ変換」した歌
泣くという 音楽がある みどりごを ギターのように 今日も抱えて
(出典:「プーさんの鼻」河出書房新社)などが紹介されていました。
面白かったです♪
横澤夏子さんがつくった歌も良かったです。
おかあさん 見て見て見てよ こっち来て
見て見て見てる やってみてみて
近々、番組を見ているママさんたちの短歌の募集もされるそうです。
楽しみです♪
(閑話休題。本書のレビューに戻ります。)
また、「第三章 音への解像度を上げる」では、ラッパーのZeebraさんとの出会いのエピソードが紹介されており、「第四章 声のプロたちの悩みとその解決法」では、ゴスペラーズの北山陽一さんとの出会いのエピソードが紹介されています。
それぞれの章では、「声のプロ」たちとの出会いを紹介しながら、ちゃんと音声学の基礎的内容や最新研究のことが書かれていますので、飽きずに音声学を学べると言ってよいでしょう。
音声学を知っておくと、日常生活での言葉使いや文章を書くときの言い回し・言葉選びにも役立ちます。
声を大にしてオススメいたします♡ -
Posted by ブクログ
「ラップは韻を踏む上で子音も大切」といった内容の言語学の分析がメイン。FLOWだったり母音での韻が気持ちいい要因だと思っていたので、今後はそこも意識して聴きたい。
ラップの歴史にも軽く触れており、知らなかったので知れてよかった。参考文献にあった、『ラップスター宇多丸の「ラップ史」入門』はいずれ読みたい!
最後はラッパーにインタビューをする章で、特にMummy-Dへのインタビューがよかった。当時の様子などが知れたし、Mummy-Dが丸くなっているというのも含めて。
本書で紹介された、聴こうと思った曲をメモがてら以下に記載。
・BUDDA BRAND「人間発電所」
・LAMP EYE「証言」
・キングギドラ「公開処刑」
・RHYMESTAR「B-BOYイズム」 -
Posted by ブクログ
息子がまだ小さかった頃の話で。
車に乗せていたら窓に映る自分の顔を見ながら
「ぼくのかお、きたないなあ」
と突然言い出した。
えっ何言ってんの!?と驚いて聞き返すと、実は自分を見ていたわけではなくて窓の外に見える風景を見て
「ここのかわ、きたないなあ」
と言ったのだと判明した(まあまあの雨が降ったあとで川が濁流みたいになっていたのだ)。
いきなり自分の顔に嘆く○歳児が登場したわけではなくて安心したが、こういう聞き間違いが私には多い。
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川原繁人先生の著書は一筋縄ではいかない。
というか、言語学というものが扱う範囲の広さに驚きつつ感動するのだ。
初めて読んだのは、先生ご自身の娘さんの"いいまつがい"を紹介された「音声学者、娘とことばの不思議に飛び込む」だった。
私たち素人であれば「面白い」「かわいい」で終わってしまう間違いにも音声学的な理由があることをわかりやすくも楽しく解説されており、非常に興味深く読んだ。
怪獣の名前にはなぜ濁音が多いのか、とか。
お菓子の名前につけられがちな特徴とか。
音の持つ特徴、語感みたいなものがどこから来るのか、本書でもいろいろ解説されていて面白い。
口の開き方、舌の動き、空気の通り方などにより音の響きは変わり、これらが語感の元になる不思議。
理屈はわかるが理由はよくわからないのが正直なところではあるのだけど、フォルマントや声紋分析など相当専門的な図も使って解説される"音の不思議"はとても刺激的。
川原先生が深く日本語ラップの研究をされており、ラッパーさんたちともかなり交流されているのは有名な話だが、本書でもラップにおける"押韻"の話題が出てくる。韻を踏むためには母音が揃っていないといけないわけだが実はそれだけでなく子音にも秘密があるという、かなり面白い話。
外国語学習などについても触れられており、音やことばに興味がある人にはおすすめ。ボリュームはさほど多くないが、言語聴覚士さんとの連携などについても触れられている。こちらも個人的に関心を持った。
ただ、三角関数とか指数関数の理解が必要となると…正直、ちょっとハードル高いっす。
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大好きな作詞家、藤林聖子さんの作品には独特の押韻や語呂合わせが使われていることが多い。そこがお気に入りポイントのひとつなのだけど、もしかして息子の「ぼくのかお、きたないなあ」(←違います)にも通じるものがあったりは…
しませんね。