川原繁人のレビュー一覧

  • 音声学者、娘とことばの不思議に飛び込む~プリチュワからカピチュウ、おっけーぐるぐるまで~

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    専門用語が並べられた説明部分は、充分に理解したとは言いが難いが、後半の名付けに関する説明は、自分や家族の名前を思い浮かべながら読んだのでとても興味深かった。
    本文ではないが、英語教育に関する著者の考え方と中学受験のエピソードについてのコラムが面白く、共感できた。
    音声学って面白い学問なんだと感じることのできるオススメの一冊。

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    2023年04月15日
  • フリースタイル言語学

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    本屋でたまたま目に入り購入。
    自分自身、日本語ラップやアニメが好きなので興味を持った。
    生まれてからずっと使い続けて来た日本語の深さに触れることができた。

    新たに知ることができたこと。

    メイド名研究の項で、音声学には共鳴音と阻害音という区別があるという事。濁音が付くのが阻害音、つかないのが共鳴音という事らしい。
    確かに、昔からレナとかリナとかナナとかはギャルっぽいとか源氏名っぽい名前だな、って思ってた事が言語化されて長年の疑問が溶けた。そうか、そういう名前は共鳴音という濁音がつかない文字で構成されていたんだな。
    阻害音が入る名前はどこか和風なイメージがぼんやりあったのもそういうところだ。

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    2023年01月07日
  • 音声学者、娘とことばの不思議に飛び込む~プリチュワからカピチュウ、おっけーぐるぐるまで~

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    根っからの理系で音声学は一度も学んだことはないが、入門としても丁度いい一冊だった。
    必要な用語は噛み砕いて説明されており、一冊通して意味を理解できた。
    両唇音はかわいい、破裂音などは強い、など確かに考えてみればそうかもと感じる例(ポケモンやプリキュア、メイドなど)から説明されていてわかりやすい。
    子供の言い間違いは発音が未熟なわけではなく理由があるとわかり、例にあがっているその間違い方もなんとも可愛く感じた。
    忘れたころに読み返して知識を定着させたい。

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    2022年12月04日
  • フリースタイル言語学

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    「はじめに」で著者が書いている通り、言語学について真面目に扱いつつも具体的なエピソードが交えられておりとても面白い。
    共鳴音と阻害音を伝えるために「女性の写真では共鳴音を含む名前がより魅力的とされ、男性の写真では阻害音を含む名前がより魅力的とされる傾向にある」という論文から、メイドには「萌えタイプ」と「ツンタイプ」の2タイプがいると仮定して「萌え」=「女性的」=「共鳴音」、「ツン」=「男性的」=「阻害音」を検証しようとする発想がすごい。
    著者の義母の使う好きな方言ランキングで、「んだっちゃ」をあげ、それが同意を表していること、さらにそれに似て非なる『うる星やつら』のラムちゃんの「だっちゃ」が「

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    2022年11月14日
  • フリースタイル言語学

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    ネタバレ

    もともと興味のある分野だったということもあるが、内容は間違いなく面白かった。唯一のネックだった文体の寒さというか痛さは、後半に行くにつれて減じていったので一安心。
    漢字1字の2字の読みに見られる子音や母音の限定とか、促音化する語しない語の違いとか、どれも面白くてとても覚えきれないので、手元に置いていつでも参照できるようにしたい。

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    2022年09月16日
  • 音声学者、娘とことばの不思議に飛び込む~プリチュワからカピチュウ、おっけーぐるぐるまで~

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    教職科目で言語学あるいは日本語額を学習している人は、その実践及び例示のために読むと知識の整理に役立つであろう。実験もありあるいは研究者としてのエピソードも書かれているので面白い。
     写真についていくつかあるが、イラストの方がわかりやすい気がする。

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    2022年09月14日
  • 音声学者、娘とことばの不思議に飛び込む~プリチュワからカピチュウ、おっけーぐるぐるまで~

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    NHKラジオ「飛ぶ教室」で本書を知った。紹介に違わず、家族愛と研究とが相まって、飽きない。

    ポケモンを勝手に作り上げて、どの名前が適切かを各国で実験するなんて。研究資金の獲得場面もかなり面白かったのではないか、と勝手に想像してしまう。

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    2022年09月07日
  • フリースタイル言語学

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    ネタバレ

    言語学ってなに?ってレベルだったけど、学問の本らしからぬハジけた装丁(うまい)と、ドラクエやポケモンなどの文字列にまんまと惹かれて読んでみた。
    そして期待通り、わかりやすく楽しく言語学・音声学を学べた!
    一緒に法則を発見しながら読んでいけて、面白さがちょっとわかった。入門としてとてもすてきな本。

    普段意識していなくても、自分もみんなも当たり前に身につけている言語や音声の法則がこんなにあるんだなあ。英語圏の人が英語の構造をそんな理解せずに使っているという感覚が謎だったけど、日本語でも同じことが起きてて理解できた。「にせたぬきじる」も、当たり前に「にせたぬき」+「しる」だと分かる。
    連濁とライマ

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    2022年08月31日
  • フリースタイル言語学

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    川添愛とはまた違って、音声学からアプローチする言語学の啓蒙書。アニメのキャラ名が半濁音を多用する訳は日本人には感覚的に自明であるが、学問的に追求、理論化して英語圏の研究者にも評価されるということなどを解説する。自画自賛をやたら連発する語り口には反発を覚えながらも、意義ある研究成果であることには異議は唱えられないところ。

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    2022年08月28日
  • 音声学者、娘とことばの不思議に飛び込む~プリチュワからカピチュウ、おっけーぐるぐるまで~

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    著者の子育てエピソードがふんだんに盛り込まれた、著者曰く世界一ほっこりする音声学入門。
    音声学の面白さがびんびん感じられた。子どもの言い違いにも音声学的な理があるということで、長男が生まれたばかりの自分としても子どもの成長を見守る観点が一つ増えた。
    プリキュアのキャラには「可愛い」を特徴とする両唇音が多用されている、ポケモンは進化すると名前に含まれる濁音数が増え名前が長くなる傾向があるといった著者の研究が紹介されていて、とても面白いと思った。まさに研究という感じである。

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    2022年08月18日
  • 「声」の言語学入門 私たちはいかに話し、歌うのか

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    音声に関わる学問、今まで想像したことのない分野だった。きっとアナウンス、歌唱などの発音のベストを目指していく上では非常に有益な学問だろうと思った。そして詩歌の音の響きも。俳優の上白石萌音、そして歌人の俵万智、ゴスペラーズの北山陽一、ラッパーのZeebraがこの著者に関心を持って接点が生まれたことはそのことを物語っている。萌音の「千と千尋の神隠し」の主役を演じる時の音響と地声で「さびしくなるよ」の比較分析は興味深かった。文字にするとニュアンスが出ないが、彼女の声は明確に違いを打ち出していた!文字の限界を補うために生まれたのが、絵文字であるという説明には頷けた。そして俵万智の歌の響きの快さも発音し

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    2025年10月15日
  • なぜ、おかしの名前はパピプペポが多いのか?言語学者、小学生の質問に本気で答える

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    にせたぬきじる にせだぬきじる
    これらの表現を過去に聞いたことがある人は、まずいないということ、そして、それにもかかわらず、保護場所であれば、意味の違いがわかるということです。過去に聞いたことがないのに、意味の違いがわかると言うのは非常に大事なことです。この事実は、言葉が理解できると言う事は、過去に聞いたことのある単語の意味を暗記する以上の何かを含んでいることを示しています。これは当たり前のことではありません。なぜなら、過去に聞いたことのない表現は、原理的には無限に存在します。つまり、人間は無限に存在し得る表現の意味を理解する能力を持っているわけです。

    連濁 2つの単語がくっつくと後ろの単語

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    2025年10月19日
  • 「声」の言語学入門 私たちはいかに話し、歌うのか

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    エピソードを交えて書いてあるので読みやすい。
    入門とはいえ、声のしくみについて言及されており、時間がたったらもう一度ゆっくり読み返してみたいと思った。

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    2025年09月22日
  • 言語学的ラップの世界

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    面白い!そこまで本気でラップについて考えたことはなかった。
    言語学(学問)寄りの内容だが、実際の歌詞やエピソード、ラッパーたちとの対話が入っているので、飽きずに読めた。
    ただ理解できてるかどうかは微妙。

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    2025年08月30日
  • 日本語の秘密

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    202508

    - 言語学者である川原繁人が4人の「ことば」のプロたちと語り合った対談をまとめた書籍。
    - 歌人・ラッパー・声優・言語学者
    - 短歌詠んでみたくなる、ラップやってみたくなる、ボイトレ受けてみたくなる、大学に入り直してみたくなる

    第1章 言語学から見える短歌の景色
    - 俵万智、歌人

    - 俵万智の短歌には[s]音を繰り返す作品が多い印象を受けます
    - 私はとりわけ[s]音が好きで、あらためて自分の短歌を読み返すと「サ行」が多い
    - 「さくらさくらさくら咲き初め咲き終りなにもなかったような公園」(サラダ記念日)
    - 「さんがつのさんさんさびしき陽をあつめ卒業して

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    2025年08月09日
  • なぜ、おかしの名前はパピプペポが多いのか?言語学者、小学生の質問に本気で答える

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    小学校で自分がやった授業を会話劇形式でまとめたもの。
    小学生は相当本質的な質問をするので、それに答えることで言語学が今どんな研究をしているかまで話せてしまう。
    しかも質問が多岐に渡るので、ものすごく広範な内容を紹介できる。言語学初心者には知らないことが結構あって面白かった。
    小学生の疑問を見ていて、今の自分はこんな深い疑問を考えつかないなってちょっと不思議な嫉妬を覚えた。まだ私にもその力が残っているのかしら。

    教育学ではあるあるなのだが、授業の記録と分析を行う上で会話(誰がどのように発話したか)の記録は非常に重要なプロセス。
    この本は授業の記録をまさに会話劇形式で紹介してくれて、それゆえに本

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    2025年07月18日
  • 「声」の言語学入門 私たちはいかに話し、歌うのか

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    ネタバレ

    色々詰まった本。
    キラリ光るお宝と騒音
    両方 going on
    (以上、韻を踏んで書いてみました。もう息切れ)

    読んでいちばん驚いた知識:
    乳児の時にしかできないことが紹介されていて、
    なんとそれは「ごっくんごっくん飲むと同時に鼻で呼吸を続ける」わざでした。
    確かに、もう、絶対できないわ!赤ん坊すごい!

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    2025年07月12日
  • 「声」の言語学入門 私たちはいかに話し、歌うのか

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    「音声学を学ぶと人生が豊かになる」と書かれていた。実際、上白石萌音さんや俵万智さんが登場するあたりは惹き込まれていったが、悲しいかな、「音声学」だけに、文字で表現されるのを理解していくのが困難であった。だから僕はいまも豊かではない(笑)。

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    2025年07月02日
  • 音声学者、娘とことばの不思議に飛び込む~プリチュワからカピチュウ、おっけーぐるぐるまで~

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    ネタバレ

    【なぜ】スマニューコラムから

    【ここだけ】子供の発音の間違いは治さなくてもいいか。と思えた。今は正しく直させようっと。

    【感想】痛いをいてーと発音するのは、[ai]の間に[e]がいるから。

    まさかのこんな内容を残す。
    英語を子供に学ばせない理由
    子供に実利を説いたところで納得してもらえないはず。英語でおしゃべりしてる姿を見て楽しそうと思ってくれれば十分

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    2025年05月22日
  • 日本語の秘密

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    言葉を使う仕事のプロたちと、言語学者の筆者との対談集。言語オタク極まりない筆者の言語愛溢れる分析がおもしろい。
    言語学について幅広い興味が湧く。けど、これが一冊め(導入)ではない感じがする。この筆者の他の本も読んでみる。

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    2025年05月19日