【感想・ネタバレ】音声学者、娘とことばの不思議に飛び込む~プリチュワからカピチュウ、おっけーぐるぐるまで~のレビュー

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Posted by ブクログ 2023年03月03日

メイド名研究で有名な慶應義塾大学教授の川原繁人氏による音声学入門書。
言語学者夫婦が育てる子どもたちの成長記録は、私にとって新鮮な驚きであった。人間のことばの奥深さ、それを研究することのすばらしさが、学問を究めている人の眼を通して書かれているからこそ伝わってくる。

一方、主婦という私の立場からいう...続きを読むと、未来に向けて歩む人や、すごすぎる人をサポートすることにも喜びはある。(自分が望むキャリアを犠牲にしなくてもよい世の中に変わってきていることは承知しているが)
だからこそ、身近な人をケアすることの評価や補償が公正になされる社会になってほしいと思う。

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Posted by ブクログ 2023年02月16日

フリースタイル言語学とかぶる内容多数。
どちらも言語学に興味を持たせる入門書として良く、小児分野に興味のある人はこちらをお勧め。

子どもの言い間違えが、言えないのではなく言わない、好きなリズムがある、と言う話が面白かった。

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Posted by ブクログ 2022年08月02日

面白かった。言い間違いや言葉の印象の仕組みがよくわかった。説明に使われている言葉が平素でわかりやすいし、データとして集めたサンプルもポケモンやプリキュアやメイドさんたちと身近でイメージしやすい。流石教えている人の話はわかりやすいなぁと別の感心までした。

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Posted by ブクログ 2022年07月27日

めちゃくちゃ面白かった!!!特に好きなのは第13話の名前に使われている音によって感じる印象が変わる話。
QRコードから飛べる音声データに癒やされる〜。

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Posted by ブクログ 2022年07月02日

今まで音声学者という名前は聞いたことがあっただけでぼんやりとしたイメージしか持っていなかった私だけど、この本で全体像がなんとなくわかった。
思わずほんわかしてしまう家族エピソードとともに、私たちの身の回りにあるもので音声学を楽しむことができた。でも、この本を読んだ後は、身近に音声学の題材となるものが...続きを読むたくさんあるのに、どうして私は今までないがしろにしていたんだろう?と不思議に思ってしまった。当たり前だけどみんながあまり知っていなさそうな知識で、だけど深掘りするとおもしろい、それが音声学なのかな、と感じた。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年02月01日

子育て中の方は、我が子の音(言葉)の習得に興味があるのではないでしょうか?
私は仕事でも扱う分野だったので本書を購入しました。
QRコードで音を確認しながら読みすすめる事で、実際にイメージがしやすかったです。
楽しく読み進めることができました。

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Posted by ブクログ 2024年01月06日

研究者夫婦がお子さんたちの言い間違いやお子さんたちが楽しんでいるアニメ・キャラクターなどを題材にして音声学の観点で
考察したことが紹介されている。読みやすくおもしろかった。QRコードで実際の音声・動画にアクセスできるのは助かった。

音から受ける印象は、その音を発するときの口の形の大小、口の中の圧力...続きを読むの強弱などによって傾向があるみたいな話が繰り返しなされる。

最後の対談で歌手の方が音声学の知識を歌唱や声の演技の技術向上、教育に役立てられるみたいなことをお話していてなるほどなあ〜と思った。本文でも英語のL・Rの発音のこととか出てきたけど、より納得。

小さな子どもに話しかけるときの独特の言い回しに定着した和訳がないからと「お母さん言葉」と読んでいたが普通に「赤ちゃん言葉」って言わないか?子育ての性別役割偏重に言及して言い訳したうえでわざわざ馴染みのない「お母さん言葉」という語彙を使っており、なんかちょっといやだった。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年06月03日

子どもが言語を習得していくのを間近で見ていて、単語を何らかの法則性を持ってアレンジしているのが不思議で、何か学べないかしら…と思って手に取った。

…音声学の世界、面白すぎ…!

音の分類や発声時の口腔内構造など突っ込んだ内容も解説しているが、著者が「面白いでしょ、面白いでしょ」と喫茶店で好きなこと...続きを読むを近くでいっぱい語ってくれているような熱さが感じられ、夢中で読み切ってしまった。著者の研究テーマもプリキュア、ポケモン、コギャル語、日本語ラップ…と魅力的。

子どもの言い間違い(→正確には間違えている…というより、言い換え?)は音韻学で説明がつくことも多い。

・両唇音は赤ちゃんが最初に発する。音象徴。両唇がふさがり、鼻から空気が流れる哺乳行動由来?
・子音は調音点(どこで発音)、調音法(どうやって発音)、有声性(声帯振動)で分類
・母音は発音時の舌の高さ、前後の舌の位置で分類
・子どもの発音は決して未熟な発音とは言い切れない
・2文字分が標準
・子音がひっくり返りがち
・後ろの音を大事にする
・繰り返しが好き

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Posted by ブクログ 2023年04月15日

専門用語が並べられた説明部分は、充分に理解したとは言いが難いが、後半の名付けに関する説明は、自分や家族の名前を思い浮かべながら読んだのでとても興味深かった。
本文ではないが、英語教育に関する著者の考え方と中学受験のエピソードについてのコラムが面白く、共感できた。
音声学って面白い学問なんだと感じるこ...続きを読むとのできるオススメの一冊。

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Posted by ブクログ 2022年12月04日

根っからの理系で音声学は一度も学んだことはないが、入門としても丁度いい一冊だった。
必要な用語は噛み砕いて説明されており、一冊通して意味を理解できた。
両唇音はかわいい、破裂音などは強い、など確かに考えてみればそうかもと感じる例(ポケモンやプリキュア、メイドなど)から説明されていてわかりやすい。
...続きを読む供の言い間違いは発音が未熟なわけではなく理由があるとわかり、例にあがっているその間違い方もなんとも可愛く感じた。
忘れたころに読み返して知識を定着させたい。

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Posted by ブクログ 2022年09月14日

教職科目で言語学あるいは日本語額を学習している人は、その実践及び例示のために読むと知識の整理に役立つであろう。実験もありあるいは研究者としてのエピソードも書かれているので面白い。
 写真についていくつかあるが、イラストの方がわかりやすい気がする。

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Posted by ブクログ 2022年09月07日

NHKラジオ「飛ぶ教室」で本書を知った。紹介に違わず、家族愛と研究とが相まって、飽きない。

ポケモンを勝手に作り上げて、どの名前が適切かを各国で実験するなんて。研究資金の獲得場面もかなり面白かったのではないか、と勝手に想像してしまう。

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Posted by ブクログ 2022年08月18日

著者の子育てエピソードがふんだんに盛り込まれた、著者曰く世界一ほっこりする音声学入門。
音声学の面白さがびんびん感じられた。子どもの言い違いにも音声学的な理があるということで、長男が生まれたばかりの自分としても子どもの成長を見守る観点が一つ増えた。
プリキュアのキャラには「可愛い」を特徴とする両唇音...続きを読むが多用されている、ポケモンは進化すると名前に含まれる濁音数が増え名前が長くなる傾向があるといった著者の研究が紹介されていて、とても面白いと思った。まさに研究という感じである。

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Posted by ブクログ 2023年05月21日

結構、専門的に音声学のことを
書いてあるっぽいのですが
専門外の言語オタクが読んでも楽しかった。

小さい子の「言い間違い」の法則と
発声の仕組みの話とかね。
だから「赤ちゃん言葉」というキャラ言語は
どこの国の言葉にも少なからず
存在するわのよ( ^∀^)

あと、語感で判断するキャラのイメージや...続きを読む
略語が四文字になるわけ…などなど。

奥様も言語学者さんだそうで
ふたりで子供の成長にともなう
言葉の発達を楽しんで記録しているのが
親心と学術的好奇心の両方を満足させてて
いいなぁ〜と思いました。

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Posted by ブクログ 2023年01月21日

●は引用、その他は感想

●ピノコが「ラ行」を「ヤ行」に置き換えるのは、「ラ行」を発音できないからではない。「ヤ行」が言いやすいという理由だけでもない。もしそうなのであれば、「ダ行」も「ラ行」も全部「ヤ行」にしてしまえばよいはずである。ところがそうならない。この説だと、「ダ行」が「ラ行」で発音される...続きを読むことの説明がつかないので。(略)このような現象はchain shiftと呼ばれ、多くの子どもの発話で観察されている。なぜchain shiftが子どもの発話で観察されるのか、最新理論をもってしても完全なる理解は得られていない。しかし、子どもの発話に観察される「言い間違い」は、「子どもの能力の欠如ではない」ことは彰かだ。(略)時に我々大人は、子どもたちを「大人ならできることができない未熟な存在」と見なしてしまう。しかし、彼らは彼女らなりの理屈をもって音声を発していることは間違いない。
●もしかしたら、「名前の短さ」で「心理的な距離」を表しているのかもしれない。その証拠に、怒ったときには愛称ではなく、本名を全部発音することがある。もっと怒ったときには名字も含めて、なんなら「さん」までつけて呼ぶ。
 平常:さっちゃん、部屋がちょっと散らかってるよ。
 怒り(小):さつき、部屋が散らかってるよ。
 怒り(中):かわはらさつき、部屋が散らかっています。
 怒り(大):かわはらさつきさん、この状況をどう説明しますか?
●日本語は「2文字(拍)が好きで、なんでも2拍に縮める傾向にある」という例を紹介した。「リハーサル」は「リハ」になり、「ビルディング」は「ビル」になる。しかし、(1)の例は、それでは説明がつかない:
(1)パーマ ← パーマネント
   ローテ ← ローテーション
   コンビ ← コンビネーション
   アンプ ← アンプリファイアー
   シンポ ← シンポジウム
   エンコ ← エンコード
なぜ、「パー」「ロー」「コン」「アン」「シン」「エン」と2拍では足りないのだろうか。「なんか短すぎる」と感じる人もいるだろう。そう、日本人は「2拍は好きだが、1音節の単語は短すぎる」と感じるのだ。「ん」「っ」「ー」は、前の拍にくっついてそれ自体では音節を形成しないから、「パー」も「コン」も1音節と数える。それだけでは短すぎるのであろう。この例も日本語に音節が存在することを物語っている。
●「ミーちゃん、そろそろ眠くなってきたかしら、それともおっぱいがいいの?かーちゃんわからないよー」である。赤ちゃんは、こんな意味不明な音の連鎖から単語を切り出すという偉業を成し遂げようとしている。(略)その一助となっているのが繰り返しだ。繰り返していると、少なくともその部分がひとつのかたまりになっていることがわかるので切り出せる。こう考えると繰り返しの多用も、我が子に言葉を学ばせようとする親の愛の表れかもしれない。この愛が一般化されて「繰り返し=お母さん言葉」という法則が生まれたのであろう。
●この世を支配する物理法則のひとつに、「高い音は小さなものから発せられる」というものがある。(略)「高い声」は「声帯が小さい」、つまり「体が小さい」ことを含意する。動物界において、大抵は小さい生物のほうが危険度が低く、敵意がなさそうだ。よって、高い声を聞いたほうが、赤ちゃんは安心するのかもしれない。また、赤ちゃん自身も小さい生物である。実際に声も高い。よって、高い声を出すことは共感をもたらすと考えられる。動物の世界においても、恭順を示すときには高い音を出し、威嚇するときは低い音を出すということが観察されるらしいから、お母さん言葉で声が高くなるのは、動物的な本能に基づいているのかもしれない。 →「ヒトはなぜ拍手をするのか」

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Posted by ブクログ 2023年05月12日

新聞等の書評で知った。

子どもがいる方は、小さい頃に何をしゃべるか、どうしてなのか気になると思う。

声学に初めて触れたが、どんなものかなんとなくわかった。韻を踏んだり、言葉遊びが好きな方ははまるかもしれない。また、気になるネーミングにも役立つかも。

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Posted by ブクログ 2022年08月13日

面白かったけど、
こんなに川原先生がデコってくれないと
楽しい味付けにならない
言語学って、ほんとに味がしないんだろーなー。
砂噛んでる味なんかなー、という感想です。
とーちゃんが妻も娘も大好きなのが
よく伝わりました。

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Posted by ブクログ 2022年08月02日

高橋源一郎の飛ぶ教室で手に取る。

言葉をおぼえたてのお子さんがいれば、この本は更に面白く参考になるだろう。私はすっかり息子の発語からその先も忘れてる(笑)

こちらとしては、ポケモンの音声学がとても興味深く、遡って怪獣の名前も、そうそうと頷ける。
すっかり子供のことは忘れてると思っていたけれど、ポ...続きを読むケモン図鑑をトイレに張って、トイレトレーニングしたことを思い出す。うーん、懐かしく感慨深い。

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