【感想・ネタバレ】フリースタイル言語学のレビュー

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Posted by ブクログ 2024年02月12日

タイトルに「言語学」というワードが入っており、難しい本かなっと思い、読んでみましたが、とてもわかりやすく解説されており、楽しく読むことができました。言葉について専門的に学んでいない人にも優しく教えてくれる本だなと思いました。
タイトルに引かれた方はぜひ読んでみてはいかがでしょうか??

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Posted by ブクログ 2024年01月18日

大学時代に音声学の授業を取っていたものの、内容に特段興味を持てなかったのだが、、早くこの本に出会えていれば、もう少し音声学へ興味を持てたかなと思う。

普段意識することは無くとも、言われてみれば確かに!となる(例えば音象徴の下り等)こと満載。

そして、自分の仕事が社会の為になっているのだろうか?と...続きを読むいう問いは、学者以外にも通ずるものがあると思う。自分の仕事に誇りを持ち、懸命に働こうと思わせてくれる。

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Posted by ブクログ 2023年10月03日

言語学、とくに音声学の面白いところが全部詰まったような本でした。
学問について語ってはいるものの、肩肘を張らずに楽しんで読めるのでおすすめです。
言語学をあまり知らない自分のパートナーにも、「ポケモンとかプリキュアの名付けが面白いんよ」と言ってつい話してしまいました。本当なら押し付けて読ませたい。
...続きを読む
特に、最後の章に書いてあったALS患者の母が娘たちに残したい自分の声の話では、自分がその母と同じ歳で子どもがいるのもあり感極まってしまいました。

川原先生の授業を受けているような気持ちで読めますが、実際に授業を受けたらもっと楽しいんだろうな〜とハードルをあげてみる(笑)

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Posted by ブクログ 2022年11月06日

一冊の情報量、凄すぎる…。母音3要素・構音点・共鳴vs阻害音や両唇破裂音における音象徴・音声の3尺度・呼吸法・方言と鼻濁音・エントロピー・連濁・無声化・文の構造 などなど。

楽しく読みました。感想は、音声学って学生時代から好きだったけど、この本は今まで読んだ本の中でも面白い。身近なテーマで入門にと...続きを読むても良いと思います。ライトに書かれているけど、用語の難しさはあります。けれど、言語学(正しくは音声学)に興味のある人が読むから大丈夫、多分。

言語学界隈で人気の川原先生の本。良い研究者はユニークな実験をされているのね…そしてそれを思いつく事がすごい。こんなに有名な先生でも世の中の役に立っているのか悩むなんて驚きです。研究が臨床現場のエビデンス検討や効率化を支えてくださってます。世の中の役に立っています。研究者の皆さん、ありがとうございます。

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Posted by ブクログ 2022年09月11日

本書といい川添愛さんといい
一般向け教養書が面白くなければ言語学者じゃない
という変な誤解を生みそう

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Posted by ブクログ 2022年07月17日

分かりやすく取っつきやすく面白い。
エルデシュ数とベーコン数おもしろい。

ポール・エルデシュが気になって調べた。Wikipediaでポール・エルデシュを見つけ、語彙や署名のところがスゴイ面白かった。

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Posted by ブクログ 2022年06月05日

「あ」は「い」より大きいを書いた方の最新刊。
自身や家族への思いもあり、言語学の興味がそそられる話が満載。また読もう。

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Posted by ブクログ 2022年06月03日

言語学者、川原繁人の言語学の入門書というかエッセイ?
言語学というと世代的にソシュールやチョムスキーが思い浮かぶのだが、著者である川原繁人は言語学でも専門は音声学や音韻論で内容もそちらに寄ったもの。プリキュアやポケモン、あるいはメイド喫茶のメイドの名前や日本語ラップなどキャッチーな題材を判りやすく言...続きを読む語学的な問題として読み解いていく。
考えてみれば当たり前だが多くの言語は発話される以上、人間の口や舌、喉などの身体的な構造上の制約を受けざるを得ないのだな。
他の本も読みたくなった。

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Posted by ブクログ 2023年12月13日

著者の言語学愛が全ページから溢れていて読み応えがあった。言葉のアクセントが次に続く言葉で変化する法則とか、つい声に出してしまった。言葉って面白い。

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Posted by ブクログ 2023年09月16日

ポケモンやプリキュアの命名法則など身近な例をもとに、本格的な音声学の研究について知ることができた。一見役に立たなそうな音声学が、イントネーションやアクセントが重要な歌手やコロナの正しい情報を色んな言語で伝える時など、様々なところで貢献しているのが分かり、面白かった。
連濁のルール(ライマンの法則)な...続きを読むど、普通に学術的な知識がすっと入ってくるし、「にせたぬきじる」「にせだぬきじる」の違いなど説明も分かりやすかった。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年06月10日

 たとえば、日本語学の素養がある読者が読んだ場合には、そんなにびっくりすることはない気がする。題材は目新しいものが含まれているが、内容は啓蒙的。
 触れられて語られていない内容にこそ、マニアの興味は向くのかもしれない。

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Posted by ブクログ 2023年05月19日

小学生の時から翻訳家になりたかったり、センター試験の勉強で発音記号の面白さに気付いてしまい「言語」にはたぶんずっと興味はあった。
大学では「純ジャパ」ながら言語学のゼミに入り、小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)を学び、スペイン語もど初心者だったのにバスク語の研究を齧った。そして難しすぎてほんとに齧って...続きを読む終わった。(ごめんなさい)

でも、言葉は面白いと思っている。社会人になって、仕事の都合上、中国語を学ぶ機会があったのがとても面白かった。が、頭でわかっていても思った通りの発音が出来ない言語だった。同じ漢字なのに英語より難しいのなんで…と泣いた。
初めて韓国に降り立ったのは仁川空港でのトランジット。なぜ、隣の国の言葉なのに全く分からないのか驚いた。(欧州に行けば仏だろうと西だろうとアルファベットで単語も似ていてなんとなく分かる)

そして数年前からK-Pop界に足を踏み入れ、ハングルを勉強してみようかな(の状態が3年超続いている)となったんだけど、古に学んだ発音記号の知識はめちゃくちゃ役立っている。

と、前置きが長くなったけれど。
何故この本を読みたいリストに入れていたのかは分からない。どこで出会ったのか。
ナムペン(BTSのRMのファンのこと)、ラプラペン(BTSのラップメンバーのファンのこと)を拗らせすぎて、ラップの研究をしようと思っていたのか。

実態として世界の共通語となっている英語を母語としない私たちは、母語と英語をミックスして使うことが当たり前になっていて、似た発音、異なる発音をうまく使い分けている。それは韓国も同じ。
東方神起やBIGBANGからK-popは聴いていたがバンタンに出会い歌詞の哲学性やラップの面白さにドツボにハマった。沼である、沼。初見でカッコイイ。(怒られるかもだけどビジュがというよりはオーラがカッケー!という感じ)気になるから歌詞の和訳を調べると、え、めちゃくちゃ深い。哲学的。政治的。社会的。

そして韓国語のオトの面白さ。韻の面白さ。日本語ともラテン語源とも違う独特の音。日本語と共通の単語や発音。悲しい歴史も含めて、あらためて言語に興味を持った。

奇しくも私も幼児の成長も近くで見ている。言葉を学ぶ過程。家で使わない乱暴な言葉(ため息)にいつの間にか直っていた言い間違い。(ピリリ=テレビ等)いつの間にか彼の頭に装備された平仮名やカタカナという文字。発音。教えていないのに音の持つイメージ。(自作恐竜の名前になぜ濁音がたくさん入るのか、とかね)
 
なんとなく、肌で感じていた音のもつイメージを言語学なんだけど身近な事例や90年代を生きた世代に嬉しいアーティスト(zeebraとか)を用いて分かりやすく解説してくれる、興味深い一冊でした。

「言葉」を持つ唯一の生物としてのミステリーを
「人間「 × ×のせい」って思いがちだけど、ラップはそんな思いを「 × ×のおかげ」に変える力を持っている」このフレーズは私がラップを好きな理由を纏めてくれている気がする。そう、ラップはその人の人生そのもの。

ぜひBTSのリリックの巧妙さを著者には見て、分析頂きたいと思った。

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Posted by ブクログ 2023年04月26日

才気走った言語学者の自分語り。けれん味たっぷりだが嫌味がない、というか、嫌味にならないよう工夫して書いている。(その「配慮してますよ」感もにじみ出ているが)。言語学の面白さ・大切さを、軽い語り口でしっかり届けようという著者の目論見は見事に達成されている。すごいなと思う。

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Posted by ブクログ 2023年01月07日

本屋でたまたま目に入り購入。
自分自身、日本語ラップやアニメが好きなので興味を持った。
生まれてからずっと使い続けて来た日本語の深さに触れることができた。

新たに知ることができたこと。

メイド名研究の項で、音声学には共鳴音と阻害音という区別があるという事。濁音が付くのが阻害音、つかないのが共鳴音...続きを読むという事らしい。
確かに、昔からレナとかリナとかナナとかはギャルっぽいとか源氏名っぽい名前だな、って思ってた事が言語化されて長年の疑問が溶けた。そうか、そういう名前は共鳴音という濁音がつかない文字で構成されていたんだな。
阻害音が入る名前はどこか和風なイメージがぼんやりあったのもそういうところだ。

ポケモンの名前の研究では進化するほど濁音が増えていく法則なども納得。

このような、日常にあるありふれた固有名詞が持つイメージが言語化されて解説される爽快感があった。

そういった事以外だと、後半にあるALSの方用のマイボイスというサービスの開発に携わった話はウルっと来た。
もし自分の大切な人が声を出せなくなったら、など今までは考えた事は無かった。
言語学というものが社会の役に立つのか、と著者の川原先生は苦悩したこともあったらしい。
この開発への参加を通しての貢献、ほかの学生ボランティアの人生に影響を与えた事など、川原先生の奥さんが言った「あなたの研究を通して学生さんたちに面白いと思わせたら、それは立派な社会貢献なんじゃない?学問の楽しさを伝えるのも大事な仕事よ」という言葉に集約されているように思えた。

この言葉は自分に取ってもとても励みになった。自身の仕事に置き換えて考えてみようと思う。

言語学という分野について何一つ興味が無かった自分にも楽しく読めた1冊。
普段の生活の中で飛び込んでくる言葉や文字の聞こえ方と見え方が今後は変わると思う。

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Posted by ブクログ 2022年11月14日

「はじめに」で著者が書いている通り、言語学について真面目に扱いつつも具体的なエピソードが交えられておりとても面白い。
共鳴音と阻害音を伝えるために「女性の写真では共鳴音を含む名前がより魅力的とされ、男性の写真では阻害音を含む名前がより魅力的とされる傾向にある」という論文から、メイドには「萌えタイプ」...続きを読むと「ツンタイプ」の2タイプがいると仮定して「萌え」=「女性的」=「共鳴音」、「ツン」=「男性的」=「阻害音」を検証しようとする発想がすごい。
著者の義母の使う好きな方言ランキングで、「んだっちゃ」をあげ、それが同意を表していること、さらにそれに似て非なる『うる星やつら』のラムちゃんの「だっちゃ」が「私はラムちゃんだよ」の役割語(類義語として「ござる」「んじゃ」)であることも書いている。普段何気なく使う言葉の中でも、「役割語」という概念があったりと、言語学という世界が広がっているのだと知って楽しくなった。

言葉が与えるイメージが学術的に証明されていたが、そもそもそういう証明をしようという発想がすごい。
山寺宏一さんの声が科学的に検証されていたのもおもしろかった。

そして、言語学がおもしろいというだけではなく、ALSになった患者に対して自身の声を録音した音声ソフトを作成する活動を行ったり、コロナにおいて正しい情報をどんな言語を使う人に対しても伝えられるような活動を行ったりと、役に立つ学問であることもしっかりと伝えていた本だった。

ぜひ著者の授業を受講してみたいし、普段の言葉も大切に疑問を持ちながら使っていきたい。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年09月16日

もともと興味のある分野だったということもあるが、内容は間違いなく面白かった。唯一のネックだった文体の寒さというか痛さは、後半に行くにつれて減じていったので一安心。
漢字1字の2字の読みに見られる子音や母音の限定とか、促音化する語しない語の違いとか、どれも面白くてとても覚えきれないので、手元に置いてい...続きを読むつでも参照できるようにしたい。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年08月31日

言語学ってなに?ってレベルだったけど、学問の本らしからぬハジけた装丁(うまい)と、ドラクエやポケモンなどの文字列にまんまと惹かれて読んでみた。
そして期待通り、わかりやすく楽しく言語学・音声学を学べた!
一緒に法則を発見しながら読んでいけて、面白さがちょっとわかった。入門としてとてもすてきな本。

...続きを読む普段意識していなくても、自分もみんなも当たり前に身につけている言語や音声の法則がこんなにあるんだなあ。英語圏の人が英語の構造をそんな理解せずに使っているという感覚が謎だったけど、日本語でも同じことが起きてて理解できた。「にせたぬきじる」も、当たり前に「にせたぬき」+「しる」だと分かる。
連濁とライマンの法則は特に面白くてお気に入り。日本語は「っ」+「濁音」が嫌い、ひとつの単語にふたつの濁音が入ることを嫌う、本当だ!
ハ行はもともとパ行だったという話も、清音(無声音)と濁音(有声音)の比較を見て納得!t・d、k・g、s・zの関係性と、h・bの関係性は違って、同じなのはp・b。とっても面白い。
ドラクエの新しくできた呪文いまいちどれが一番強いのかわからんなーとストレスを感じてたのは、これまでの法則に当てはまらないからだったんだな。子どもながらに無意識に法則を理解していたらしい。ポケモン名とかは意識的にわかってたけど。
人の名前が本人や周囲に与える印象や影響についても考えていたのだけど、音声学的にも裏付けがあるということで、今後名付けの際には両唇音だ濁点だとか考えながら決めたいと思う!

学問的にも勉強になったのだけど、著者さんの視点や生き方からも学べるところが多かった。
“言語学者は、特別な理由がない限り、言語に対して「かくあるべし」という言い方をするのを好まず、「あーこういうことが起きたんだー。どうしてそうなるんだろー」と観察と分析に心血を注ぐ生き物なのだ。” (p.168) とか、“「できない=恥ずかしい」ではなくて、「できない=可愛い」の方が強いんじゃないかな” (p.174) 、東京方言を標準語を呼ばないし訛りは素敵だとか、物事を見る時の柔軟で優しい視点、とても素敵だと思った。見習って、「間違いだ!直せ!」ではなく「かわいいな」「おもしろいな」と思う心で生きたい。
それに、とても楽しそうに生きているなという印象を受けた。日常の中でも研究の中でもおもしろいものを見つける態勢ができている。わくわくして、自分の足で動いて、自分の頭で考えて、人に感謝して、人の役に立つことを考えて。もちろん楽しいだけではないけれど、楽しむ姿勢が素晴らしい。自分が持っている限られた時間も、こういう風に使っていけたらいいよな。

あと、山寺宏一さん、すごいとは思っていたけど言語学的観点から見ると益々すごすぎて大尊敬!ジム・キャリーの吹替の時は英語訛りになってる、かまめしどんの時は母音も子音も宮城方言で素敵な鼻濁音、銭形警部の時はアメリカ人声優のように声帯だけでなく披裂軟骨も振動させている、とか何⁉︎ 神にもほどがあるよね‼︎

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Posted by ブクログ 2022年08月28日

川添愛とはまた違って、音声学からアプローチする言語学の啓蒙書。アニメのキャラ名が半濁音を多用する訳は日本人には感覚的に自明であるが、学問的に追求、理論化して英語圏の研究者にも評価されるということなどを解説する。自画自賛をやたら連発する語り口には反発を覚えながらも、意義ある研究成果であることには異議は...続きを読む唱えられないところ。

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Posted by ブクログ 2024年03月16日

言語学と書いてあるから難しい話かと思ったら、くだけた内容で面白かった。最初はメイドの話などが出てきてつかみにくかったが、途中出典に麻雀実況の日吉さんの名前が出てきてから一気に親近感がわき読み進めた。
ドラクエの呪文やポケモンの進化の音について考えたことなかったけど、そう言われてみればなんか強そうにな...続きを読むってると思った。

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Posted by ブクログ 2023年05月10日

この本の魅力は、言語学を筆者がなによりも愛していて楽しんで執筆している様子が伝わってくるところである。

ポケモン・プリキュア・ラップなど、身近なものを話題にしてわかりやすく言語学のおもしろさを教えてくれる1冊。

以前から少し興味があったが、言語学に触れたのは初めてだった。最初は堅苦しい感じじゃな...続きを読むいといいなーと思っていた。しかし、その不安はインパクトのある題名、それと蛍光黄色の派手な装丁が吹き飛ばしてくれた。中身も題名・装丁に負けず親しみやすい感じで、どんどん読めて面白かった。

マイボイスの話であまり考えてこなかった声の大切さにも気づけ、とても感動した。

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Posted by ブクログ 2022年09月03日

書評で知り、装丁が気になって読んでみた。

近々に読んだ『音声学者、娘とことばの不思議に飛び込む 』と同じ著者と読み始めてから気付いた。万人向けでどちらか読むなら本書、子育てに興味があるなら後者をおすすめ。

言葉遊びが気になったり、好きな方にはうってつけで、そうでない人には気になるきっかけになると...続きを読む思う。

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