【感想・ネタバレ】フリースタイル言語学のレビュー

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Posted by ブクログ

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 たとえば、日本語学の素養がある読者が読んだ場合には、そんなにびっくりすることはない気がする。題材は目新しいものが含まれているが、内容は啓蒙的。
 触れられて語られていない内容にこそ、マニアの興味は向くのかもしれない。

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2023年06月10日

Posted by ブクログ

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もともと興味のある分野だったということもあるが、内容は間違いなく面白かった。唯一のネックだった文体の寒さというか痛さは、後半に行くにつれて減じていったので一安心。
漢字1字の2字の読みに見られる子音や母音の限定とか、促音化する語しない語の違いとか、どれも面白くてとても覚えきれないので、手元に置いていつでも参照できるようにしたい。

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2022年09月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

言語学ってなに?ってレベルだったけど、学問の本らしからぬハジけた装丁(うまい)と、ドラクエやポケモンなどの文字列にまんまと惹かれて読んでみた。
そして期待通り、わかりやすく楽しく言語学・音声学を学べた!
一緒に法則を発見しながら読んでいけて、面白さがちょっとわかった。入門としてとてもすてきな本。

普段意識していなくても、自分もみんなも当たり前に身につけている言語や音声の法則がこんなにあるんだなあ。英語圏の人が英語の構造をそんな理解せずに使っているという感覚が謎だったけど、日本語でも同じことが起きてて理解できた。「にせたぬきじる」も、当たり前に「にせたぬき」+「しる」だと分かる。
連濁とライマンの法則は特に面白くてお気に入り。日本語は「っ」+「濁音」が嫌い、ひとつの単語にふたつの濁音が入ることを嫌う、本当だ!
ハ行はもともとパ行だったという話も、清音(無声音)と濁音(有声音)の比較を見て納得!t・d、k・g、s・zの関係性と、h・bの関係性は違って、同じなのはp・b。とっても面白い。
ドラクエの新しくできた呪文いまいちどれが一番強いのかわからんなーとストレスを感じてたのは、これまでの法則に当てはまらないからだったんだな。子どもながらに無意識に法則を理解していたらしい。ポケモン名とかは意識的にわかってたけど。
人の名前が本人や周囲に与える印象や影響についても考えていたのだけど、音声学的にも裏付けがあるということで、今後名付けの際には両唇音だ濁点だとか考えながら決めたいと思う!

学問的にも勉強になったのだけど、著者さんの視点や生き方からも学べるところが多かった。
“言語学者は、特別な理由がない限り、言語に対して「かくあるべし」という言い方をするのを好まず、「あーこういうことが起きたんだー。どうしてそうなるんだろー」と観察と分析に心血を注ぐ生き物なのだ。” (p.168) とか、“「できない=恥ずかしい」ではなくて、「できない=可愛い」の方が強いんじゃないかな” (p.174) 、東京方言を標準語を呼ばないし訛りは素敵だとか、物事を見る時の柔軟で優しい視点、とても素敵だと思った。見習って、「間違いだ!直せ!」ではなく「かわいいな」「おもしろいな」と思う心で生きたい。
それに、とても楽しそうに生きているなという印象を受けた。日常の中でも研究の中でもおもしろいものを見つける態勢ができている。わくわくして、自分の足で動いて、自分の頭で考えて、人に感謝して、人の役に立つことを考えて。もちろん楽しいだけではないけれど、楽しむ姿勢が素晴らしい。自分が持っている限られた時間も、こういう風に使っていけたらいいよな。

あと、山寺宏一さん、すごいとは思っていたけど言語学的観点から見ると益々すごすぎて大尊敬!ジム・キャリーの吹替の時は英語訛りになってる、かまめしどんの時は母音も子音も宮城方言で素敵な鼻濁音、銭形警部の時はアメリカ人声優のように声帯だけでなく披裂軟骨も振動させている、とか何⁉︎ 神にもほどがあるよね‼︎

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2022年08月31日

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