下川裕治のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「国境好き」を自負するバックパッカースタイル旅作家である著者が東南アジア五か国をマイナー国境経由で巡る一冊です。カンボジア~ベトナムに至るメコンデルタ下り、ベトナム~ラオスに至るルートはバックパッカーでも一般的ではないルートなのでとても興味深く読みました。著者が最後難所と述べたミャンマーについての章は陸路でのミャンマー国内の移動の難しさ(2013年時点)がひしひしと伝わってきました。著者はこの旅の終わりに還暦(60歳)を迎えていますが、著者が若かりし頃と変わらないスタイルで旅をつづけていることに感動すら覚えます。私が60歳になった時も著者のような旅がしたいなと思う一冊でした。
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Posted by ブクログ
下川裕治が仏教に関心があるとは知らなかったが、三蔵法師こと玄奘がたどったとされる行路を鉄道、バス、乗合タクシーなどを使って、相変わらずの貧乏旅行をした旅行記。
玄奘の時代も旅のリスクは大きかっただろうが、現代も国境問題があってアフガニスタンに入れず一部行程を断念したり、中国のウイグル地区では中国政府によるやたらと厳しい検問や外国人のホテル利用制限に苦労したりした。特に、新疆ウイグル自治区におけるウイグル族への監視は、最近も世界各国から批判されているが、相当厳しく抑圧的であったようで、著者も「魔王がいる」かのようだと言っている。
それに比べると、キルギスやウズベクあたりはかなり自由な感じらしい。 -
Posted by ブクログ
面白かった。著者の文章は下手だとか不平不満ばかりだというレビューもあったが、そんなことはなく、旅の雰囲気を十分に伝えてくれる。たしかに、いくらバックパッカーの元祖と言われたとしても、還暦の身で超長距離列車の貧乏旅行というのはきついだろうし、場合によってはグチも出るだろうが、旅行作家の意地なのか、これが生業と割り切っているのか、見るべきものをしっかり見て読者に伝えてくれている。
今回は、インド、ロシア、中国、カナダ、米国の5つの代表的長距離列車に乗っているが、前半3つがやはり面白い。北米でも、その地ならではの事情が見えるのだが、何となく観光列車のような感じで、その点、アジア・ユーラシアのものはも -
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Posted by ブクログ
ネタバレ「タイ人が「牛肉はおしっこ臭い」という・・・」これには私も思わずうなずいてしまった。著者である下川氏のタイに対する観察力は凄いな!と思いました。
下川氏は新卒で勤めた新聞社を三年目に辞めて、はじめての長い旅に出た。そして帰国したら日本社会において仕事(会社という器の中での仕事)を見つけるのは難しく、人にすすめられるままにフリーライターになった。
そして下川氏は人生の転機で30歳過ぎてからバンコクに語学留学してしまう。
あとがきで下川氏自身が述べているが日本社会において職を転々と変えることはマイナス材料である。それがたとえ会社社会で生きる人たちの論理であってもそこで生きようとするかぎり避けて通れ -
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