あらすじ
とろりとした熱気に包まれて、路地裏の屋台でボーッとする幸せ! ふと眠気に誘われた旅人は、豊饒(ほうじょう)なるアジアの地で、しばしまどろむ。楽園・バリの哀しみ、旬の国・ベトナムの元気、幻のヤシ酒をめぐる冒険、せつなさと怠惰に酔いしれたバンコク留学の日々……。変わりゆくアジアの昨日・今日・明日を描く! ひたすら歩いて見て触ったアジア。アジアの知恵と豊穣を伝えるトキメキの旅読本!
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Posted by ブクログ
「タイ人が「牛肉はおしっこ臭い」という・・・」これには私も思わずうなずいてしまった。著者である下川氏のタイに対する観察力は凄いな!と思いました。
下川氏は新卒で勤めた新聞社を三年目に辞めて、はじめての長い旅に出た。そして帰国したら日本社会において仕事(会社という器の中での仕事)を見つけるのは難しく、人にすすめられるままにフリーライターになった。
そして下川氏は人生の転機で30歳過ぎてからバンコクに語学留学してしまう。
あとがきで下川氏自身が述べているが日本社会において職を転々と変えることはマイナス材料である。それがたとえ会社社会で生きる人たちの論理であってもそこで生きようとするかぎり避けて通れない。
下川氏はそこから離れて違う世界を見てしまった。そこに下川氏自身の強い意志は働いてないという。
ただ流れる大河に身をゆだねるように生きるため、旅のことや大好きなアジアとのことを書きつづけている。
そんな日本社会とのギリギリの距離感をとりつづけている下川氏が描く旅の世界が僕は大好きです。
Posted by ブクログ
著者には珍しく文学的な表現が多い。貧乏旅行を開始した頃から今日(といっても1997年頃だが)に至るまでの心情が綴られていて、とても興味深い。アジアの達人も一日にしてならず、なのだ。
Posted by ブクログ
得られたものがあるとすれば、「自信」です。「私は見た」という自信。金魚ばちの外から眺める風情と、その中の光景はまるで違う(朝日新聞2001年9月3日、下川裕治インタビュー)。とまあ熱く語る下川裕治氏ですが、著書はどれもほど良く力が抜けており、自然体でアジアに接する姿に共感持てます。
表題作の第4章は、アジアを彷徨う日本人が紹介されていたり著者のバンコク語学留学への想いが綴られていたり面白し。「自分の専門分野をつくっていかなくちゃいけない」という一文が心に残ります。
解説は素樹文生。