下川裕治のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ下川も書いているようにベトナムとは一筋縄では対応できない。矛盾する面を持っている。親切かと思ったらぼったくるのも日常的。社会主義の厳格さを示しているその側から商人の顔を持っている。特に第4章の「フランシーヌの場合」世代の迷走。には考えさえられた。彼と同年代なので彼が何を言いたいのかが理解できる。ぼくもベトナム戦争については未だに総括ができていない。
この本は別の意味で忘れられない本でもある。ベトナムのラオカイから中国の河口に日帰り旅行した。その帰りベトナム側で入国を拒否された。今だにその本当の理由は解らないのだが、要は出国したら再入国するときはビザが必要だと言うのだ。英語もベトナム語も中国語も -
Posted by ブクログ
ネタバレアジア格安旅行でお馴染の、下川さんの、国内旅行の本。
出版は新しく、ごく最近である。
…にもかかわらず漂う、昭和のかほり。
この本の旅のこだわりは、まずは各駅停車の旅。
特急や、リゾート列車などの、オサレなものには乗らない。
宿泊は、作者が思う、いわゆる『駅前旅館』に限る。
“温泉旅館”や、“ビジネスホテル”は対象外なのだ。
映画の寅さんが利用するような宿。
その時代の行商の人などが(唐草模様の風呂敷背負って?)利用するような宿。
そういう宿を探すのにも苦労したらしい。
まず一つには、ホームページが無いから。
だいたいが、老女一人で運営しているから、サイトなどは作れない。
中には、もう食事の -
Posted by ブクログ
まず、タイトルが素晴らしい。本書は、日本を出て、アジア(沖縄を含む)諸国で暮らしている日本人の生の声を取材したノンフィクション。成功した人を取り上げていないという著者の視点も共感できる。生きづらい日本を出ても、決して楽になったわけではなく、現地で苦労しながらも自分らしく生活している人々の思いが詰まっている。
実際、日本は生きづらいと感じている人は少なくないと思う。私もその一人だ。周りの空気を読み、人と同調し、みんなと同じように考え、同じ行動を取ることが良しとされる風潮の日本。大学を出て、仕事に就いて、結婚して、子供をもうけ、定年まで働く。そのパターンにはまらない人にとっては「生きづらい」。そ