下川裕治のレビュー一覧
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著者は1954年生まれの旅行作家。主にアジア・沖縄をフィールドにバックパッカースタイルでの旅を書き続けている。だが、コロナ禍で海外に出る回数が激減、2023年夏、ようやく旅を再開、国内を歩いた。
本書はその記録である。 花巻のデパート大食堂、ディーゼル車キハ40系が走る小湊鉄道、吉田拓郎の歌で有名な苫小牧発仙台行きフェリー、高尾山登山、路線バス旅などシニアのひとり旅ならではの味わい深い内容になっている。
同年代の自分としては、時代を遡ってノスタルジーに耽りながら読めるところに魅力を感じた。
最後に紹介されている小豆島に辿り着いた俳人・尾崎放哉が酒に溺れ、寺男になったのが山頭火とダブるところも -
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●は引用、その他は感想
朝日新聞社のデジタルマガジン「&」の「クリックディープ旅」に連載中から断続的に読んいたが、”路線バスと徒歩で行く”とはタイトルに偽り有りで、実際に歩くのは1日1時間程度(日によって違う)。それ以外はバスの他、鉄道、タクシー、レンタカーを利用して、いる。どうでも良いことだが。
●石巻市と登米市の路線バスを調べていく。そこで登場してきたのは、市民バスとか住民バスと呼ばれるバスだった。民間のバス会社の路線バスのほかに、もうひとつのバスが生まれていた。調べてみると、かつては民間会社がバスを運行させていたが、人口が減り、マイカーが増えていくなかで採算割れに陥ってしまった。しか -
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アジアを中心に海外を旅する著者がカメラマンと二人で、1日1時間歩きで路線バスを乗り継いで「おくのほそ道」をたどる。
テレビでお馴染みの路線バス旅のような感じで、ゆるやかなタッチで楽しめる。この手の旅番組につきものの道中の食レポは残念ながらコンセプトから外れているが、その分、松尾芭蕉と河合曾良の旅に想いを馳せて趣深さが味わえた。
印象に残った記述を以下に箇条書きしておく。
・「おくのほそ道」の道中は基本的にストイックで、温泉や料理といった今風の旅の楽しみはほとんど登場しない。
・旅に必要な資金は、出発の際の弟子たちからの餞別と旅先での句会で商人や有力者から得る餞別という名の授業料。曾良はそれらを -
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野湯というものの存在は知っている。
沢谷を遡っていったところ、自然に湧いている温泉のことだ。
16年前に塩原の甘湯新湯なる野湯までサイクリング同期に連れていかれ、入浴写真を掲示板に貼られたいい思い出。
この時に思った。
「やっぱり温泉はお金払ってシャンプーボディソープがあるところに入りたいなぁ」と。
時は過ぎて三、四年前。
これは別のサイクリング同期と、台北くんだりまで登山に行った時のこと。
陽明山の最高峰、七星山に登った後(大変な悪天候だった)、新北投温泉の公衆浴場へ向かった。
そこで見たのは、めっちゃ人多っ!
台湾人も温泉好きなのである。
さて、本書は台湾の温泉を全 -
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安旅、バックパッカー旅の旅行記でお馴染みの下川さんの著書。
世界を何泊もかけて走る電車(しかも一番安い席)に乗る体験記です。
インド、ロシア、中国、カナダ、アメリカの長距離列車の体験記を書いているが、だんだん食事が不味くなってくるのが意外。
壮絶度はインドがやはり群を抜いて一位。
快適さなどなく、本当に辛そうなのになんだかんだで楽しそうに見えるのは今までそういう旅をたくさんしてるのを知ってるからだろうか。
自分では絶対に体験しないことなので読んでいていつも面白い。
しかし達成感も感じられなくなってしまうくらいになってしまってるのは下川さんが歳をとったんだなと感じられ、少し切ない。