ネレ・ノイハウスのレビュー一覧
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ネタバレ前作の、児童虐待と性暴力の話も胸が悪くなる話だったけれど、今回もまた勝るとも劣らない嫌な話。
本来なら人類のためになる技術であるはずの臓器移植を、私利私欲のために行うという、何と愚劣な話。
殺人を犯した犯人は、もちろん悪い。
何しろ殺された人たちには何の落ち度もないのだから。
では、犯人はなぜそれらの人を殺さねばならなかったのか。
ここが、この作品の肝なのだけど。
怪しい人が何人も出てくるのね。
プロファイルされた犯人像に近い人が何人も。
この人が怪しそうに書いているから、実はあの人が犯人なんじゃないか?と思わせておいての…?
と、脳内で翻弄され、裏切られ、肩透かしを食わされ、ミスリードさ -
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ネタバレ今回の事件は、いつにも増して読み進めるのが辛かった。
児童虐待。性暴力。
何度も辛くて本を置き、続きが気になって再び手に取った。
前作とは違って、オリヴァーは悩みを乗り越えたようだけれど、逆に帰って目立たなくなってしまった。
オリヴァーのチームというより、ピアのチームだ。
そしてこのシリーズは、社会の上辺にいる人たちの自己中心的な行動が犯罪を引き起こし、そして犯罪の影には必ず悪女が…というパターンになっている。
今回はその犯罪の影、必要だったかな?
今回の犯罪は根が深いもので、隠ぺいするためには手段を問わない犯罪グループが出てくる。
が、目を覆いたくなるようなおぞましい暴力をふるう割には -
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ネタバレ風力発電に関する推進派(政府・企業)と反対派(市民)の対立。
しかし、想像を絶するやりあい。
自分達の主張を通すためには手段を取らないそのやり口は、どちらにも嫌悪を抱かせる。
風力発電は、環境に優しい再生可能エネルギーだと思っていたので、環境破壊を理由に反対運動が起こるとはびっくり。
「渡り鳥の渡りのルート上には風車を作らないで」と作家の梨木香歩が言っていたけど、それ以外にもいろいろ問題はあるのだな。
そして、地球温暖化という不安に簡単に踊らされてはいけないと改めて思う。
もちろんエコは大事だし、何事につけ踊らされるのはよくないけれど、「地球温暖化」というのは結構な切り札になるので。
でも -
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ネタバレ動物園でバラバラ死体が発見される。
被害者は、カリスマ高校教師で環境保護活動家。
熱い正義感と引くことを知らぬ行動力で、学生たちの圧倒的な支持を受けている半面、煙たく思う大人たちも多い。
しかし知れば知るほど彼自身、そして彼をめぐる二人の女性、さらに彼女たちに振り回される男達の、人間の嫌な面が露わになる。
前作の「悪女は自殺しない」でもそうだったけれども、狭い人間関係の中で嫌な面を見せつけながら繋がっていくのは、読んでいて結構しんどい。
被害者に心酔する高校生たちも、恋愛のもつれ、嫉妬、目的の違いなど、一枚岩ではないことがわかってくる。
今作で気になったのは、ピアの恋愛事情。
別居している -
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邦訳が出るたびに手にとっているドイツのミステリシリーズ。毎回書いてるんだけどこのエピソードが好きで...ソーセージ職人と結婚した作者が夫の店を手伝う傍ら趣味で書いて店頭に置いていたものが出版社の目に止まっていまでは大人気シリーズになっているという警察小説。大都市フランクフルトの近郊の街を舞台にもともとその辺りの領主を先祖に持つ貴族階級出身の男性警官とそのパートナーの女性警官を中心としたシリーズ。思えば最初の頃はドイツ人で固められていた警察も気がついたらトルコ系やシリア人の刑事がいるのはどこまで現状を反映しているのだろうか...。さて、本作ではキャンプ場でトレーラーハウスが爆発し男の死体が発見さ
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ネタバレ「深い疵」「白雪姫には死んでもらう」と、日本での出版順に読んできて、いよいよ出版順では3番目ですがシリーズ最初の本作に。
さすがにシリーズ最初なので、オリヴァーとピア以外の捜査班の面々は大人しめ。
フランクは最初から仕事の好き嫌いというか、手抜きをするタイプだったのね。
しかし、最後の最後まで犯人の見当が使いないのは今と変わらず。
だって怪しい人が多いんだもの。
っていうか、怪しくない人がいない。
みんなが彼女を殺す動機を持っている。
そんな人にはなりたくないなあ。
騙されてバカを見るのは嫌だけど、人を騙してバカを見させるのって、張りぼての人生のような気がする。
正義と法律の限界に引っ掛 -
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ネタバレ登場人物一覧が5頁!
翻訳ミステリに慣れてない人にはきついか⁈
でも時間をかけて読む価値あり。
読み続けてきたファンは特に。
オリバーはダメダメな時代もあったけど、なんて過酷な人生をおくってきたことか。
長年の謎の一部が明らかになる。
彼と周囲の人々の取り戻せない長い時間を思うと胸が締めつけられる。
女難の相があるのか?女に弱すぎるのか?
そんなオリバーに今度こそ幸せが…やっと…ほんとに?
ピアの有能さが際立ち、新しい部下の活躍も期待できそうでうれしい。
捜査本部内に足を引っ張る奴がいる設定は好きではないが、今回の署長は許容範囲。 -
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オリヴァー&ピアシリーズ。
この作品で翻訳されている作品はすべて読み終えた。
このシリーズのおもしろさは、やはり探偵役であるオリヴァーやピアたちの人間らしさというか、彼らの人生が事件より大きな比重を置いているところだろうか。
新本格だと90%以上が本筋の事件の謎やトリックに費やされている気がするが、このシリーズだと40%くらいで、他はオリヴァーのままならぬ妻との関係だったり、ピアののろけだったりする。また、探偵役は超人ではなく、しばし誤るが、そこもまた、しょうがないだろうという気もしてしまう。
この先も楽しみなのだが、もういちど出版刊行順に読み直したくなるシリーズである。 -
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ネタバレオリヴァ―とピアシリーズの第7作。
犬と散歩中の老女がいきなり射殺される。
かなりの長距離から。
翌日には、祖母が孫の目の前で同じく射殺された。
「仕置き人」を名乗る者から死亡通知が届くが、
被害者の共通点は、犯人の狙いは。
ピアは恋人とバカンスに行くところだったのをあきらめて、
連続殺人を追うことにする。
オリヴァーは署長に事件分析官を押しつけられ、
チームはいらつくことになる。
三人目の被害者が心臓移植を受けたと分かった時点で、
移植関係の動機だと見当はついたが、
そこからが意外と長かった。
義母からの遺産管理の申し出を受けることにしたオリヴァーの生活が
今後どうなるのかも気になる -
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ネタバレオリバー&ピア、シリーズ、深い疵いらい2冊目を読んでみた(刊行順としても翻訳順としても無茶苦茶だが)
脳死と臓器移植の問題に切り込んでいくのが主題。金と名誉のために人の死の尊厳をおろそかにしていいのか?そういう結構重くて深いテーマを前面に出しつつ、無差別(と思われる)狙撃殺人事件を追うドイツ警察の捜査ミステリーを描く。
ちょっと長くて飽きてくるところと、登場人物の名前を覚えきれず誰が誰だか分からなくなりそうになる、という瑕疵もあるが、それ以外は非常に楽しめるし読みごたえもある小説。
ドイツ人っていい意味にも悪い意味にも真面目だなぁ。日本人の几帳面とはまた違う頑固な真面目さ。警察の側にも犯 -
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白雪姫と呼ばれた少女たちを殺した罪に問われたトビアスは、無実を訴えた。けれども有罪となり、罪を償い、生まれた小さな村に戻った。
両親は殺人者の親として嫌がらせを受け、大切にしていたレストランも閉店していた。
出所した元少年の身の回りに不穏な嫌がらせが起こる。母も何者かに襲われ意識不明の重体になる。
トビアスは過去の事件において無罪であろうことは読者にはすぐにわかる。
では誰が殺したのか?
小さな村の中のしがらみのある人間関係は陰鬱で、外から引っ越してきたメアリー(殺された白雪姫に似ている)が、風通しのいいキャラクターで魅力的だ。
過去を知らぬアメリーがトビアスに惹かれるのも -
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ドイツのホーフハイム刑事警察署オリヴァー主席警部とピア警部を始めとする群像小説。ずっと前に読んだ「深い疵」は元ナチスの老人殺害事件を扱った謎解き要素の強い小説で面白かったと記憶してる。WEB本の雑誌の連載で杉江松恋氏が「(最新作が面白いのだから)過去作に遡る必要なし」と力説していたので、「穢れた風」を読み始めたものの、オリヴァーがコージマと別れてたり、いろいろ気になるので遡って読むことに。
結果としては、しっかり楽しめた。登場人物多くて混乱するのは相変わらずだけどね。
次から次に怪しい人物(しかも名前が紛らわしい…)が登場し、最終的には村全体が犯人なのか、って怖くなる。
並行してオリヴァー、ピ -
Posted by ブクログ
翻訳第1作だが、オリヴァー&ピアシリーズとしては3作目。
前に読んだ「生者と死者に告ぐ」より前の話。であるがゆえに「あれこの人は昔こうだったのか」的な驚きがある。
謎の数字を記されて殺される老人の謎。捜査がままならない状況から進んでいくミステリ。なぜ老人が次々と殺されるのか。最初はまったく見えない点が線になると、恐ろしい理由が明らかになる。
そうして、その理由の裏側にある深い疵を負ったとある人物の行動が……もう本当に、それだけでこの物語成立してもいいかもって思える。
単純な謎解きではなく、人々の生きている証が見えるところがこのシリーズの面白さだと思う。