中沢新一のレビュー一覧

  • 大阪アースダイバー

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    大阪という土地がどのようにして出来上がり、そこにどんな人が住み着いて大阪という場所を作り上げたかと言う非常に興味深い試みなのだが、中沢氏の妄想やこじつけが不協和音のように感じられてしまい話には入り込めなかったのが残念。それと時代ごとの地図があればもっと親切なのだが文章に現れる地形と実際の地形の感覚が少しずれて感じた。

    古代の大阪は河内湾という内海で、大和川の沖積平野が次第に出来上がって弥生人が稲作を始めた。河内湖は南から大和川、北からは淀川に運ばれる土砂で徐々に埋められていき、今の御堂筋界隈は淀川河口に堆積したいくつもの洲が生まれてきたところで、ナニワの街ができるのはだいぶ後になる。渡来人や

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    2014年08月31日
  • 対称性人類学 カイエ・ソバージュ(5)

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    河合隼雄さん、あるいは茂木健一郎さん、からのつながりで、本書を知ることになり、読んでみた。
    中沢新一さんに対しては、正直言ってあまりいい印象をもっていなかった。
    なんだか、節操なくいろんなことをしている人、という気がして。といっても、それってずいぶん昔、90年代か?、のことだけど。

    対称性とか非対称性って、時々耳にするけど、ものごとって、抽象化していくと、対象が少なくなっていって、ひとつまで抽象化するといろんなものを無視しなくてはいけないけど、2つなら、対立関係とか、類似性とか、相互依存関係とか、表現できるので、そのへんにしておくと、いろんな考え方ができるという意味で。

    本の中では、さまざ

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    2014年08月03日
  • 憲法九条を世界遺産に

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    爆笑問題の太田光と宗教学者の中沢新一が、憲法九条をテーマに語りあった本です。

    とにかくタイトルの秀逸さがすべてではないでしょうか。この「憲法九条を世界遺産に」というアイディアは、太田がジョン・ダワーの『敗北を抱きしめて』を読んで、日本国憲法がたいへんな偶然のなかから生まれてきたものだという思いに打たれたことにもとづいているとのことです。中沢も、こうした太田の発想のユニークさに深い理解を示しつつ、平和憲法を守れという護憲派の人たちも、ドン・キホーテのような理想を掲げる日本がそれでも戦後を着実にあゆんでこれたのは、なかなかに賢いサンチョ・パンサがつきしたがっていたからだということを忘れてはならな

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    2014年05月01日
  • 日本の大転換

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    中沢さんの対談などを最近まとめて読んだせいもあり、本書の内容には目新しさはなかった。交換から贈与へ、一神教と原発といったトピック。

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    2013年10月05日
  • 野生の科学

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    久しぶりに中沢新一読みました。中沢新一のテーマは一貫して従来の知性が見つけられないもの、体系的でない知識です。読んでいるととても心地よいです。テーマは繰り返されることが多く、結果としてこの知識を体系的に学びたくなったりします。なんか繰り返さないでもっとうまく伝えてくれないかな、みたいな。この本も、比喩やフィールドワークの美しい文体を使って同様なテーマを何度も掘り下げることによって体系的でない知識を伝えるという構成にやっぱりなっています。この本は様々な公演をまとめたりしている本であるということも関係しているように思います。でも、一方で、体系的に体系的でない知識を語られてもうさんくさいだけのように

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    2013年08月15日
  • 大阪アースダイバー

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    地元で土地勘があるので、東京編よりもずっと楽しめました。
    読んでいても、道筋や坂の感じが連想できます。
    世の中に商人という職が生まれた背景をの説明が、とても納得出来ました。
    多少、こじ付け的な感じがするところもありましたが、読んで良かったと思える本です。

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    2013年07月14日
  • チベットのモーツァルト

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    薬物、瞑想、精神分析その他いろいろ
    純粋理性へ直接アプローチするための方法論を並列させることで
    そこにむしろ多神教的な世界観を生じさせているような気も
    するような気もしないような気もしないではない

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    2013年06月15日
  • 仏教が好き!

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    対談のレベル高すぎ。
    哲学的なところとか科学的なところは、ちょっと理解が追いつかない部分が多かった。でも心理療法に関係しているところは興味深く読めた。
    この対談がしっかりと理解できるようになりたいです。

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    2013年02月28日
  • 憲法九条を世界遺産に

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    少し九条に対して身をひいているような感じがしたのが少々期待外れだった。今、この世界で稀有で崇高な憲法九条を、もっと発展させる立場で発言されているのかなと思っていた。それでもこれだけ発言されていることには感動した。

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    2013年01月29日
  • 大阪アースダイバー

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    古地図とそこにあるもの(あったもの)はガチ。そこからの「アースダイバー的考察」は「ムー的考察」とも言える。要は楽しんだもの勝ち。想像力が枯渇した時代に「これなんかいいなあ」と思える本。最終的に橋下批判に行き着いたのにウケたw

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    2012年12月13日
  • 大阪アースダイバー

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    面倒くさい本。途中で止めた。
    読み切ったらもしかしたら面白いのかもしれないが、で、多分沢山の参照本があるのだけど、何か、自分で見て来たような、しかもちょっと逝ったような書き振りが鼻についた。

    これはぼくには合わない。

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    2012年12月08日
  • 日本の大転換

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    核反応がその他のエネルギーとはかなり違うというのは、改めて指摘されてみるとなるほどと納得のいく話だった。そしてなぜに人が原子力開発に手を付けるのかと思いめぐらすと、そこには資本主義のいきわたった地上でなんとなく感じている貧富のゼロサム感が大きいんじゃないだろうか。結局貧しき者があって富める者がいる、全体でここからのレベルアップがまだあるのか、と人類が思う先行き感の不安がそこにあると思う。
    そこで再認識させられたのが太陽の存在。この無限の闇広がる宇宙空間に燦々と降り注ぐ贈与。結局、化石燃料も生命の源泉も太陽光輻射があたえるエネルギーに依る。今後テクノロジーの発展が人にとって相対的に無尽蔵で対価を

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    2012年11月21日
  • 大阪アースダイバー

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    知識と想像力に圧倒されました。歴史に興味が無くても臨場感ある文体で楽しめます。発売記念のトークイベントで中沢さんのお話を聞きましたが、アースダイバーの取材をする際はチャリンコに乗って大阪の街を回っているそうです。

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    2012年10月18日
  • 憲法九条を世界遺産に

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    選挙前に憲法でも考えるかねえ、
    ってことでコレ。いまさらー

    憲法から脱線しまくって
    スピリチュアルな話しをしている部分は、
    恐ろしいほどつまらないです。笑
    最初の方は読み飛ばした方が賢明かと。

    ただ太田光の、憲法九条の矛盾や
    非現実性を理解しながらそれでも

    「そっちの方が面白いじゃん」

    と喝破する思想には、衝撃すら受けた。
    そりゃ、面白いわ。。(いろんな意味ですよ。念のため)

    いずれにせよ憲法九条は
    国民投票にかけて信を問うべき問題だと思う。
    国民の衆愚性や現状の見識も含めて、ね。

    それまでやっぱ、安倍政権は倒しちゃだめだ。


    考えさせられる部分はす

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    2012年09月30日
  • 日本の大転換

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    思想家、中沢新一さんによる脱原発、新エネルギー社会論。
    いわく、元来、生物の活動は、生態系内で太陽エネルギーをエネルギーに変換することにより営まれてきた。原発はこれに反し、生態系外から太陽と同じ核反応を直接生態系内に持ち込んだもので、もともと無理がある。また、全てを経済的価値に置き換えて評価する資本主義と、エネルギーを外部から持ち込む原発は親和性が高い。また、生態系内の事象の相互連携ではなく、絶対的なエネルギー源を志向する点で一神教的発想に近いという。
    今回の震災を契機に、日本は率先して生態系内でのエネルギー循環型社会に変換すべきで、それとともに行き過ぎた資本主義も人々のつながりや贈与、交換を

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    2012年09月17日
  • 愛と経済のロゴス カイエ・ソバージュ(3)

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     グローバル経済という一元的な価値観に基づいて社会が形成され、私たちは翻弄され、もう耐えられなくなってきているといっていいだろう。そんななか、贈与、純粋贈与という最古の思想から出発して共同体のあり方オイコノモスを考えなおすきっかけを与えてくれる。

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    2012年07月07日
  • 憲法九条を世界遺産に

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    憲法9条の背景について、多面的な見方をしているかはわからないけれど、よく分かる、読みやすい本でした。

    歴史の先生や親から、日本国憲法はアメリカから押し付けられたものだというのを聞かされたなぁと思い出しました。

    9条廃止の声がたまに出る中で、私は戦争なんてダメ!残すべき!と思っていたけれど、なぜ廃止が駄目なのかとか、9条の良いところ悪いところを知っていることは大事だよなーと。

    それとは別に、死の表現を避けないかつての日本人の文化を改めて素敵だなと思った。生と死の間にもっと積極的に考えなければいけないことや、ヒントもたくさんがある気がする。

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    2012年05月30日
  • 憲法九条を世界遺産に

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    沖縄の基地問題のニュースなどを見るにつけ、色々と思うところあって再読。
    最初に読んだ時、いきなり宮沢賢治の話から始まって「???」となったけれど、今回もやはり「???」となった。
    勿論、賢治の話から入っているのには理由があって、最初の「???」を乗り越えると後は一気読み。特に最終章である第4章には、己を振り返ってう~むと考えさせられる。
    ストレートに護憲を訴えているのではなく、憲法九条とは何か、なぜ守るのかということを問いかけている本だと思う。

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    2012年02月04日
  • 日本の大転換

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    経済学やらエネルギー学やらで最初はとっつきにくかったが、エネルゴロジーが目指すところも第八次エネルギー革命も贈与とキアスムの概念も理解できた。
    筆者の言を借りるならば、今こそ日本の大転換が必要なのは間違いないと思う。

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    2011年12月04日
  • 憲法九条を世界遺産に

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    昔から太田さん好きだったんです。
    そこにきてこのタイトル。
    「憲法九条を世界遺産に」
    大賛成です。
    九条が改正されて日本が戦争するようになってしまったら私はカナダ人になろうとちょっと本気で考えています。

    それにしても太田さんの知識はすごい!
    読むとわかります。宮沢賢治の話は衝撃的でした。

    この世から戦争がなくなる日を待っています。

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    2011年12月01日