中沢新一のレビュー一覧

  • 愛と経済のロゴス カイエ・ソバージュ(3)

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    現在は、あらゆることが経済によって決まる。つまり、儲かるかどうかということ。そうした経済の論理は「交換」によってなりたっている。等価交換、ある価値があるものには、その対価をはらわなければならない。一方、「贈与」も行われる。迂遠な「交換」の一形態ともとらえられるが、実は、「交換」より前に成立していたシステムだ。
    しかし、この「交換」「贈与」だけで説明できないものが世の中にはある。その最たるものが、「生」と「死」。生まれてきたとき、その命はどこから贈られたのか?死んだのち、その命はどこへ贈られたのか?その対価は何なのか?誰にたいして支払われ、また誰が支払うものなのか。この現象がおそらく「純粋贈与」

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    2009年10月04日
  • 神の発明 カイエ・ソバージュ(4)

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    一神教の世界は真ん中の空いた浮き輪のようなもの(トーラス)をびっしりと「ことば」が覆いつくしているイメージで描かれている。「この世」の現実はことばの象徴秩序によってつくられているという考え方だ。しかし、真ん中にぽっかり空いた穴は埋めることはできない。それを満たすことができるのが唯一、神(ゴッド)であると考えられている。
    かくして知性偏重、「知」と「権力」が一体であるような文明が生まれた。
    しかし、当然のことながら、知性のみで全てのものごとを掌握することは難しい。例えば「生命」だって、形質についての情報を伝えるゲノムのみでは、生命体が「生きる」ことはできない。それが動き出すような着火剤の働きをす

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    2009年10月04日
  • 愛と経済のロゴス カイエ・ソバージュ(3)

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    かつてあんなに饒舌だった自然が、沈黙し始めている。かつてないほどの豊かな社会となったはずなのに、ちっとも豊かさが感じられない現代。「交換」「贈与」「純粋贈与」のバランスが崩れている。とどまることなく豊かさを与えてくれるもの=「コルヌコピア」への問いかけを人間は間違えてしまったようだ。
    2006.02.27-03.17

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    2009年10月04日
  • 熊から王へ カイエ・ソバージュ(2)

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    「首長」と「王」の違い。それは野蛮を取り込んだ存在であるかどうかの違い。首長は理性的な存在であるが、王は自然から力を奪い取った(気になっている)不敬な存在なのである。人類は進化している、と言うのは思い上がった考えなのかもしれない。新石器時代の思考の方が、よっぽど平和的で文化的かも。
    2006.01.28-02.20

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    2009年10月04日
  • 人類最古の哲学 カイエ・ソバージュ(1)

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    神話は、現実の具体的な存在や事象を離れては存在し得ないもの。それは人間の五感や社会構造、自然の生態と密接に結びついている。迷信や子供っぽいつくり話と一蹴されてしまうのはいかがなものか。世界の各地で語り継がれている神話には、いろいろなエッセンスがちりばめられているというのに。
    2006.01.09-17

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    2009年10月04日
  • 人類最古の哲学 カイエ・ソバージュ(1)

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    ファンタジーを読む上で指標になっている本。
    新たな批評の視点を与えてくれた。「神話の思考」に根ざしたファンタジーはどういうものなのか。いつも考えている。

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    2009年10月04日