【感想・ネタバレ】森のバロックのレビュー

あらすじ

生物学・民俗学から神話・宗教学に精通、あらゆる不思議に挑んだ南方熊楠。那智の森の中に、粘菌の生態の奥に、直観された「流れるもの」とは何か。自然や人間精神の研究の末織り上げられた南方マンダラの可能性とは?後継者のいない南方熊楠の思想、「旧石器的」な思考の中に、著者は未来の怪物的な子供を見出す。対称性理論への出発点となった記念碑的著作。

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Posted by ブクログ

今まで読んだ熊楠関連本中でも一番いいとおもった。
熊楠と中沢氏の2つの個性的な知の融合ってかんじ。
すごい生命力が溢れてて、ワクワクした。

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2010年04月05日

Posted by ブクログ

生物・民俗学・宗教学の先駆者である南方熊楠の思想を継承するための熊楠読本。彼の専門であった粘菌(動菌)の特性であるオートポイエーシスをとおして本当のエコロジー(生態・社会・精神のエコロジーの連動)について語っている。関連分野の学者は勿論、他分野の研究者や更には足下みえてない政治家は是非読んでもらいたい。

単眼顕微鏡がほしくなる。

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2009年11月22日

Posted by ブクログ

ここから、中沢新一の「対称性人類学」へ繋がって行く、と。
南方熊楠「燕石考」について興味深く読みました。

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2011年09月19日

Posted by ブクログ

南方熊楠の思想についての本。
本草学と夢の思考と野生の思考は多様な領域をアナロジー
分類の博物学からシステムとしてのオートポエーシスへ
森のエコロジーは公楽論理の原神道マンダラ郷土
ニルヴァーナと幽霊と高次元と粘菌

中沢新一の本のなかでは一番読み応えがあった。一人の人間についてここまで粘っこく書いているのは他にない。それだけ南方熊楠は捕まえきるのが困難な多様な存在だったのだろう。こんな人間がいたことにわくわくしてしまった。中沢新一の以後の対称性人類学に繋がる一冊。

粘菌は動物でも植物でもなく、性別も持たず、生と死も曖昧な存在。

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2010年03月22日

Posted by ブクログ

南方熊楠の事が知りたくて購入したけど、一冊目にしては少しハードルの高い内容だった。前書きにある通り伝記ではなく、その思想を掘り下げ後継していくことに主眼が当てられている。それを正確に理解しこれだけの書籍に仕上げる中沢さんも凄いと思うが、南方マンダラなる思想に辿りつき、この時代から広く俯瞰した視点をもっていた熊楠さんはとても先進的で異端だったのだと思う。

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2021年05月01日

Posted by ブクログ

奇人熊楠をちょっと変わった思想家である中沢新一が記した本。多岐にわたる分野に付き合ううちに、南方熊楠の奇天烈な世界にさ迷いこむ。それにしても、それを分析する中沢新一も実に好奇心の強い人物だなと思う。

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2009年10月07日

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