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カイエ・ソバージュ第4巻。「宗教的思考」の3万年を語りつくす! 内部視覚、瞑想、夢の時間(ドリーム・タイム)……「宗教的思考」の根源はどこにあるのか?精霊(スピリット)が超越を生む。高神から唯一神へ。<精神の考古学>が、神々の基本構造をあざやかに解き明かす。/(本書の内容)●脳の森の朝 ●はじめての「超越」 ●神(ゴッド)にならなかったグレートスピリット ●自然史としての神(ゴッド)の出現 ●神々の基本構造(1)――メビウス縫合型 ●神々の基本構造(2)――トーラス型 ●心の巨大爬虫類 ●未来のスピリット
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Posted by ブクログ
またしてもなんとな〜く、ウスラボンヤリ思っていたことを理路整然と整理してもらって、スッキリ!!!しました。
もともとヒトとは、”超越したもの”の存在を自然と感じている生き物であって、それがアニミズム信仰になったり、発展して宗教になったり、しているらしい。
だいたいどの地域にも、高神と来訪神、という2つの相対するカミがいて、高神は太陽や山のように、常にそこにあって日々の生活を守ってくれるカミ、対して来訪神はいつもは不在なんだが決まった日にやってきて、この世と異界(死者の世界とか)をつなげたり、するというカミ。この2つが揃っているとバランスが良いようで。本州にはわかりやすい来訪神はいらっしゃらないようですが、沖縄のニライカナイ信仰とか、まさにこれ。目からウロコがぼろぼろ。
まったく違う世界観に基づいているように感じられる唯一神の宗教も、おおもとのカタチは、同じなんだそうです(唯一神しか居ない西洋世界にも、妖精やトロールというものが残っているのはその証拠。日本の妖怪も広い意味ではおんなじもの)。
Posted by ブクログ
#講談社選書メチエ #中沢新一 #カイエソバージュ 神の発明
スピリットという概念を用いて、キリスト教の資本主義的性格と弊害について講義した本
スピリットの意味を「人間の心の中」と捉えた。当初のスピリットは「超越性」や思考外に導く能力を持っていたが、神(ゴッド)の出現により、スピリットが物質化し、現在は その能力を失っているとのこと
王と国家の発生により、高い対称性を保つスピリット世界が解体し、低い対称性の「神の世界」が出現し、多神教な宇宙が形成される、という流れ
さらに、モーセ思想やトーラス型の宗教的思考(一神教の神(ゴッド)だけがみたすことができる)により、多神教が一神教に作り変えられたという論考
「人間の心が神を発明するのである」
「ことばの形成によって、私たちの心が作られた」
神(ゴッド)の二類形
*高神〜非対称、いと高きところ(天空)にいる神、純粋な光
*来訪神〜低次対称、海上冥界、物質性
スピリット世界がつぶれて低次対称性に姿を変え、脳の同じ場所に多神教の宇宙がつくられる
多神教宇宙
*非対称の高神、低次対称の来訪神が共存
*来訪神が、壊れた対称性を一部保存する存在
高神から唯一神へ
*モーセ思想〜神ヤハウェを人間との絶対的な距離で隔絶された非対称性の神とし、多神教の信仰を禁止
*高神は人間との間に絶対的な距離を保ち、他の神々を拒絶する「唯一神」に変貌した
*トーラス型の宗教的思考(一神教の神(ゴッド)だけがみたすことができる)によって、「メビウスの帯」のような心の働きを維持しようとしてきた心の機構全体が抑圧されたことによって、多神教は一神教に作り変えられた
Posted by ブクログ
カイエ・ソバージュも後半戦である。定常社会(中沢氏の言葉では対称性社会)、国家の誕生、資本主義の誕生と進んできた話は、一神教の誕生となる。
中沢氏の専門の宗教の話で、講義はいきなり宗教儀式でのトリップの話から始まる。そこから、現世人類の脳の話に展開しつつ、宗教論へ。
さまざまなスピリットから、一段高いところにあるスピリットがでてきて、それが神に移行していく。その過程で、対称性の破れが生じて、トポロジカルな転換が生じ、メビウス縫合型とトーラス型の神が出現する。そうだ。
とまあ、物理学とか、トポロジーの喩えを使った説明が分かりやすいかどうかは別として、その主張は、なるほど感は高い。というか、わりと、まっとうな話だと感じた。
で、いよいよ高いところにいる神とその他大勢の神からなる多神教から、一神教がなぜ生じるか、という肝心のところとなると、その説明には、拍子抜けしてしまう。
つまり、トポロジカルな転換が生じるのでなく、多神教的なものを抑圧することによって、一神教が生じるとのこと。
なーんだ。と思う訳であるが、「人間は完全には一神教にはなりえない。なぜなら脳がそういうふうにはできてないから。(また、完全に無宗教にもなれない。脳がそうできてないから。)キリスト教も三位一体の考え方を入れて、多神教性を取り入れる事によって、発展した。そして、資本主義も三位一体とパラレルな構造である」という主張には、一定の納得感があった。
カイエ・ソバージュもあと、1冊。これまでの議論を踏まえて、どういう展開になるのか。楽しみである。
Posted by ブクログ
本書は、文化人類学や宗教学をはじめとして様々な分野・領域の成果を利用しながら、「神」という存在が人類の心のなかにどのようにして成立したのかを論じる。
「神(God)」とは、本書ではキリスト教など唯一神を奉ずる宗教における神を指す。しかし原初的なアミニズムやグレート・スピリットなど、また多神教における神的存在やスピリット(精霊)といった存在をどう考えればよいか。人類が当初思い描いた数多くのスピリット集団を説明し、そのなかからグレート・スピリットといわれる特に重要な精霊が分化・発生し「来訪神」と呼ばれる存在になる段階を説く。そして、そこから人類の思考がさらに変化して「高神」と呼ばれる、いわゆる唯一神が発生する。このように本書では、精神考古学的な検討で人類の宗教的思考を原初から辿り、最終的には唯一神的神観念が成立する人類の心の様相の変化を、順序立てて論じる。
日本におけるカミ観念も交えながら、横断的に「超越」の思考を語る本書は、大学での講義録を元にしており、難解な説明に陥りやすい本書内容を理解しやすくしている。
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
内部視覚、瞑想、夢の時間…。
「宗教的思考」の根源はどこにあるのか?精霊が超越を生む。
高神から唯一神へ。
“精神の考古学” が、神々の基本構造をあざやかに解き明かす。
[ 目次 ]
スピリットが明かす神の秘密
脳の森の朝
はじめての「超越」
神にならなかったグレートスピリット
自然史としての神の出現
神々の基本構造(メビウス縫合型;トーラス型)
高神から唯一神へ
心の巨大爬虫類
未来のスピリット
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