中川淳のレビュー一覧
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コエドビールは、デザインによるブランディングの事例としてよく取り上げられているが、それを手がけた著者の本ということで読んでみる
前半はコエドビール含む5つのケーススタディ、
後半は「ブランディングデザイン」の方法論と、ブランドの育て方
ブランディングを手がける側と、その当事者両方からの話が対談形式で書かれているのはわかりやすかった。
単に表面的なデザインをいじるだけでは「ブランド」にはなれない、というのは改めて感じた。
取り上げられているケーススタディは、どちらかといえば、
ワントップで意思疎通も取りやすい、成長途中の規模の企業、
という印象だったのだが、
これがある程度の規模を持った -
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ブランドは作って終わりではなく、そこからが始まりであり、年月と人の手を加えて育てていくもの。
経営者の方々のインタビューを読んでいると、『人の成長』をブランドの成長と位置づけていることが多い。
ブランド(または会社)はあくまで『空のコップ』で、その中にどんな液体を注いでいくか、器の大きさや形や色を決めるのは、そこで働く人に他ならない。
「スキルよりも好きかどうかで人を選ぶ」という経営者の方がいた。
ブランドがブランドたるためには、中で働く人たちがそれを体現して、姿勢に一貫性を持たせる必要がある。
どれだけ能力があっても、そのブランドを好きでなければ、熱意を持って育てていくことはできな -
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山口周氏の切り口はいつも鋭く、参考になる思考だ。ただ、本書は中川正七商店のビジョンと経営が題材なだけに、具体性がある事が逆にアドリブの効かない内容になっていて残念。
参考になる文を抽出しておく。
僕はピーチ・アビエーションという格安航空会社のお手伝いもしているんですが、10年ほど前に当時CEOだった井上慎一さんから「人事制度づくりを手伝ってほしい」と声をかけられたときは、そのビジネスに対してかなり懐疑的だったんです。すでにデフレにうんざりしているときだったので、「また安くするのか」と思ったんですよね。
それで最初に「井上さんは、この会社を何のためにつくったんですか」と質問したら、「僕は戦 -
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本の中で色々書いてありましたが、自分の中のなにがやりたいかというところを探すこと。雇用されるならそれと企業のビジョンが一致する部分があるところで働くこと。ビジョンは大きくしすぎても具体がなくなるし、具体的すぎると行動が制限されてしまう。大きいものとべつに分社、部署ごとに作るなどが良いと感じた。
読みながら考えたこと
ビジョンがない職場で働くのつらい。
金儲け、経費を下げる、売上利益を出す。それしかありません。創業者はなにがしたくて会社を作ったのか、志がないのでしょうか?
あったとしても現場社員どころか本社勤務の社員にも伝わっていません。
だから離職率が非常に高い。辞めたら代わりを採用すれば -
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・小さな会社の生きる道
ブランディングとは、商材だけでなく関わっている人や同梱物など色んな要素が絡まり合って作られている。
一貫性が重要視される中で、何か1つでも意図のない異質なものが混ざっている事は許されない。
ブランドストーリーって大事。
世間から見られるブランドイメージは、ブランドに携わっている全員で創っていくモノであると思う。
一方で内側から見ると、ブランドに対する想いは1人1人異なっていると思う。
両方の想いを大切にしつつ、大きなベクトルさえ同じ方向を向いていれば、何も問題はない気がする。
とはいえブランドストーリーだけでは棚には置いてもらえないのも事実で、棚に置いてもらいやすい( -
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商売の両輪ー。
ものを売るという前輪と、それを支える仕組み(流通、生産、管理、業務システムなど)の後輪。そのバランスが大事。
大抵の場合は前輪を重要視するあまり、後輪に大きな問題を抱えてしまう。
新ブランドよりも後輪にあたる業務改善の方が、確実に経営の改善に結びつく。
より大きい売上や会社の規模を追い求めるだけが経営ではない。そのことを肝に銘じておくべし。
店頭での見え方までデザインする。
例えば、
ただ積み上げられるだけのパッケージデザインか、
積み上げによって箱側面の柄が1つの大きな柄になるパッケージデザインか。
このような「ディズプレイ時のデザイン」まで想像する。最後の最後、売られるシ -
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ブランドとは一貫性であり、古くならない、時間に耐えられるものである。そういったものから、消費者は安心を感じる。
その時その時の流行りを追ってしまうと、一貫性はなくなる。消費者は安心ではなく興奮を感じているに過ぎない。そして流行り廃れという言葉通り、いつかは飽きられる。時間に耐えることはできない。
目先の利益のために「モノを売る」ことよりも、
長期的な目線で「ブランドを育てる」ことが重要。
「ブランドを育てる」=「会社を育てる」
商品開発、パッケージ、店舗の外装、内装、雰囲気、さらにはそこで働く人や売り方までも。
経営リソースの全てにおいて、一貫性を感じるかどうか。
あらゆる仕事を自社で -
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ネタバレ第6章の中川淳さんのメッセージを、読みたくて手に取った。
以下、引用。
デザイナーではない人間でも、デザインリテラシーは大事。デザインの良し悪しを評価するのではなく、「このデザインはこう見えるが合っていますか」と問いかける役割。
デザインとは、この商品がどんな風にみられたいか、どう見えてほしいかという意図を実現するための手段。
そのリテラシーとは、①デザインの役割を正しく理解すること、②意図を持つこと、③たくさんのデザインを見て考えること、で磨くことができる。
以上。とくに、胸に刺さった言葉を最後に記す。
「自分の見え方すらもコントロールできていない人間が、もっと大きなものをコントロ -
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物があふれている現代では
単純に必要な機能が備わっているものを作っても
売れなくなりました。
本当に欲しいと思ってもらえる
定番のような商品作りが必要です。
たとえば、清涼飲料水の定番と言えば
コカ・コーラのような。。。
本日ご紹介する本は、
定番商品を新たに作り出すために
必要な考え方を紹介した1冊。
ポイントは
「技術スペック以外のもの」
定番というのは「○○といえばこれ」と言えるもの。
そして、定番とは言い換えれば「長い流行」。
長い流行をつくるための3要素は
①イノベーション
②ありそうでなかったもの
③許容値が高いこと
イノベーションは技術革新だけではなく、
いまま -
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Posted by ブクログ
経営とデザインの融合。
最近こういうブランディングの本よく読んでます。
この本では5つの企業の経営とデザインのケースを紹介しながらわかりやすくまとめてあります。
5つの企業のケースはそもそもジャンルが違う話なのですが共通してるところが多いです。
ブランディングという言葉で考え方は本によってももちろん違うと思いますがここでは
ブランディング=差別化
差別化はフォーカスから生まれるとしています。
何にフォーカスするか、どこから差別化するのか
そのフォーカスの周りにはRPCD
Rはリサーチ
Pはプラン
Cはコンセプト
Dはデザイン
周りを調べ、予定を立て、目標を立て、それに向けてデザイン、考えてい