【感想・ネタバレ】老舗を再生させた十三代がどうしても伝えたい小さな会社の生きる道。のレビュー

あらすじ

安価な外国製品の流入や市場の縮小に苦悩するものづくり企業は、今後、どのように生きていけばいいのか。「中小企業こそブランディングだ!」として、創業300年の麻の老舗、中川政七商店の改革を成功させた著者が、自らの経験で培った中小企業経営の哲学をあますことなく披露する。前半は、「伝統工芸を元気にする!」を会社のビジョンに掲げて著者が関わってきた、5つの小さな会社の事例を紹介。波佐見焼の産地問屋、鍛冶の伝統を守りたい庖丁工房、受注生産を増やしたいカバンメーカー、フローリングに逆襲したいカーペットメーカー、中国産に押されるニットメーカー。それぞれが、「ものづくり」から「ブランドづくり」に至るまでの物語を追う。後半は、「中小企業の基本的な考え方44」をコンパクトにまとめ、決算書の読み方からビジョンの立て方、商品政策とは何か、までをアドバイス。小さなものづくり企業の教科書となるべき一冊。

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3.7
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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

中川政七商店の代表が取り組む地方の中小企業の再生活動。この本では、実際に手がけた事例の紹介と、総括としてのノウハウのまとめが掲載されている。とても真っ当な手法ばかりであるが、それができていないことが課題なんだろう。地域の歴史や名産品を知ることなど、アントレ教育でも実施していることであり、共通点は多いと感じた。起業家支援にも通ずるところがあり、とても参考になった一冊。同業者にもお勧めしたい。

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2025年03月09日

Posted by ブクログ

小さな会社のブランディングの大切さが、朧げながらわかってきました。左脳じゃなくて、右脳の大切さが理解できた気がします。

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2021年03月09日

Posted by ブクログ

さすが、自ら経営者として実践されてこられたから
全てのページから本当のコンサルの雰囲気を感じ取ることができる本。

企業経営者とくに先代からバトンタッチされた若手経営者の方
には参考になると思います。

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2012年11月25日

Posted by ブクログ

工芸品をブランディングするための取り組みの過程を紹介。
決算書を見る→ビジョンと強みの把握→商品づくり→展示会へ出店という流れ

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2023年05月08日

Posted by ブクログ

書いてあることは普通、奇をてらったものはない。ビジネス書に読み慣れている人やきちんと経営学を勉強したひとや会社で実務をやってる人には目新しいことはない。
ただ、自分としてものづくりの部分は、専門外だったため参考になる点が多かった。

伝統工芸産業や家族経営の中小企業は、まだまだ基本的なことが出来ていないのかもしれない、と思わせる内容だった。

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2013年11月11日

Posted by ブクログ

「小さな会社」と対象を定義してるかはこそ、ビジョン策定から現場へどう落とし込むか、実践的な考え方が参考になる。

形骸化しやすいゴール、ビジョン、中計などを自らの仕事でどう考え有効なものにするか学びとなるヒントがあります。

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2024年02月24日

Posted by ブクログ

・小さな会社の生きる道
ブランディングとは、商材だけでなく関わっている人や同梱物など色んな要素が絡まり合って作られている。
一貫性が重要視される中で、何か1つでも意図のない異質なものが混ざっている事は許されない。

ブランドストーリーって大事。
世間から見られるブランドイメージは、ブランドに携わっている全員で創っていくモノであると思う。
一方で内側から見ると、ブランドに対する想いは1人1人異なっていると思う。
両方の想いを大切にしつつ、大きなベクトルさえ同じ方向を向いていれば、何も問題はない気がする。
とはいえブランドストーリーだけでは棚には置いてもらえないのも事実で、棚に置いてもらいやすい(扱いやすい)商品力も磨いていく必要があると思う。

現状分析→他社分析→どう戦うのか→どう広めていくのか(伝えていくのか)

伝えるべきことを整理して正しく伝える事

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2023年11月06日

Posted by ブクログ

商売の両輪ー。
ものを売るという前輪と、それを支える仕組み(流通、生産、管理、業務システムなど)の後輪。そのバランスが大事。
大抵の場合は前輪を重要視するあまり、後輪に大きな問題を抱えてしまう。
新ブランドよりも後輪にあたる業務改善の方が、確実に経営の改善に結びつく。
より大きい売上や会社の規模を追い求めるだけが経営ではない。そのことを肝に銘じておくべし。

店頭での見え方までデザインする。
例えば、
ただ積み上げられるだけのパッケージデザインか、
積み上げによって箱側面の柄が1つの大きな柄になるパッケージデザインか。
このような「ディズプレイ時のデザイン」まで想像する。最後の最後、売られるシーンまで手を抜かずデザインして、初めていい商品になる。

お客様が得る情報を絞る。
何かを買ったとして、そこに同封されている販促物。そこに何が書かれているかー。
1000文字以上の、あれもこれもと情報が盛り込まれた文章か。
それとも、ロゴマークと共に添えられるコンセプトコピーか。
感覚的にも後者のほうが読む気になると思う。そして読むからこそ、少し興味が湧く。そうなったらウェブサイトを覗いて、多少の文章を読む気になるかもしれない。
こういったお客様の行動を、どれだけ想像してデザインできるかが大切。
会社側の独りよがりになってはいけない。

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2021年03月10日

Posted by ブクログ

伝統工芸界の星野リゾートたる、中川政七商店のコンサルタントドキュメント。決算分析から入り、強み、弱みの分析、ブランディング、そして商品企画設計など、コンサルタントの現場を生々しい形で、実況中継してくれている。結構、とんでもなことを言っている経営者もいるし、売り上げも100万円単位からと地味な話であるが、経営のテコ入れとはこうやるのだとう参考にになる。

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2018年11月12日

Posted by ブクログ

ブランディングになんとなく興味は持っていたが、このような本を読むのは初めてだった。当たり前だけど、なるほどなぁと思うことも多くあり、論理的に構築していくことで埋もれた価値を輝かせることもできる可能性に魅力を感じた。本格的に勉強してみたい。いつかブランディングが自分ごとになった際にはもう一度読み返してみたい本。

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2016年05月05日

Posted by ブクログ

話題の新商業施設「KITTE」にも出店した「暮らしの道具」を売る中川政七商店。その十三代目の若社長が行っている伝統工芸を扱う中小企業コンサル5社の話。
焼物や鞄、刃物にカーペット・・・とそれぞれ1億~7億程度の売上高の小さな会社が、これから生きるべき道を一緒に考え、導いていく。5つの会社は状況も分野も違うけれども、まず財務状態を把握して、在庫管理を改善し、その企業の強みの分析から「ものを売る」だけではなく、「ブランド」を作っていくという方法論。
事例があっての実践的な中小企業の商品政策が面白かった。 

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2013年05月07日