本城雅人のレビュー一覧

  • あかり野牧場
    競馬好きには堪らない一冊。流石元サンスポ記者だった著者だけあり、競馬村のことを熟知した上で、その問題点も含め馬と生きる人々を活き活きと活写している。「優駿」連載なのでキレイ過ぎる面はあるが、会話の妙もあって競馬を知らない読者でもスッと物語世界に入っていける。
  • 四十過ぎたら出世が仕事
     最後に全てひっくり返す。そんなことは、しない。むしろ、失敗や敗北をさらけ出して終わる。
     でも、それがこの小説の味だ。
     
  • 夢を喰う男 3勝を遂げた馬主、ノースヒルズ前田幸治の覚悟
    競馬好きの私にとって、このテーマで本城雅人先生の作品であれば面白いに決まっています!
    ノースヒルズ前田オーナーは、裕福な2代目だろうという先入観で読み始めたので、苦労して今の地位に就いたことに心から驚きました。
    競馬小説の最高傑作です!
  • 四十過ぎたら出世が仕事
    本城氏の著作は好きで良く読んでいるが、広告代理店ものは初めて読んだ。広告代理店の話は好きなので、興味深く読めた。
  • にごりの月に誘われ
    他の人の評価はイマイチだけれど、あまりないタイプのミステリーで良かったと思う。本を読む楽しさを久々に感じたストーリーだった。どんな人に出会いどんな言葉を頂くか、そんなことも感じた。釜田氏のゴーストライター上阪傑を中心に進む物語
  • 夢を喰う男 3勝を遂げた馬主、ノースヒルズ前田幸治の覚悟
    小説の出来云々ではなく、一競馬ファンとして熱くなりながら読破させてもらった。ノースヒルズや前田幸治は有名なオーナーブリーダーなので存じていたが、その人となりや考え方は全く知らなかったので、とても感銘を受けた。ヘブンリーロマンス・ワンアンドオンリーと天覧競馬で勝ってることに気付かなかった。特にヘブンリ...続きを読む
  • ミッドナイト・ジャーナル
    7年前、致命的な誤報をして左遷された3人の新聞記者。当時の事件を思い出させる少女誘拐事件が起こる。今は別々の場で勤務する3人が事件に関わっていく。かつて掴み損ねた真実を今度こそ暴く!同一犯の可能性を探るミステリーであると同時に、警察や記者同士とのビリビリする駆け引き、刑事や記者達の人物造形、記事を仕...続きを読む
  • ノーバディノウズ
    ずっと読みたかった本、本城雅人さんのデビュー作。
    ストーリー、登場人物、展開、オチ、全て面白かった!
  • 黙約のメス
    スポーツ、新聞記者、からの医療小説ですね。
    連作短編集で、登場人物の関係性が徐々に明らかになっていく構成となっていて飽きずに読み進められました。
  • 監督の問題
    プロ野球の監督は典型的な中間管理職、しかも、部下は扱いが難しそうな面々。
    2021年の中島監督は凄かった!
    ビッグボスにも最後まで頑張ってもらいたい!
  • 紙の城
     紙ベースのニュース情報の必要性。これは出版業界にとっての紙ベース書籍の必要性以上に新聞社を左右する論点になっている。

     電子機器の中でもスマホが必須アイテムになった現代。書籍では紙ベースを支持する人はまだ一定数いるようだが、ニュース情報については……。

     作者は塩田武士と同じく新聞社勤務を経て...続きを読む
  • 【無料版】法の番人(『オールドタイムズ』所収)

    ニュース=全てではない

    私たちはよくニュース番組やニュースサイトだけを見て、その物事の全てをわかったような気になってしまいがちですが、報道されない裏の背景もあるということに、この作品を読んで気づかされました。
    フェイクニュースの蔓延する今の時代だからこそ、この本を読んでじっくりと報道のあり方について考えるべきだと思います...続きを読む
  • あかり野牧場
    最近 地方競馬に ハマっています。

    そんな時 見つけました。

    昔 「優駿」という 映画があり

    同じように 零細の 家族牧場のお話でした。

    ダービー馬を出すのが 夢。

    分かっていますよ、

    最後には ダービーに勝つと。

    でも それまでの ストーリーが。

    分かっていても

    楽しめました。
    ...続きを読む
  • 時代
    スポーツ新聞の記者だった笠間哲治は、販売を担当する即売部へ異動を命じられます。人事に関わるしがらみを抱えながらも即売部での職務に専念する中、哲治は職場で倒れ、帰らぬ人となります。哲治には当時高校生の長男翔馬と、小学生の次男翼がいました。職場人間で、家では父親の人物像も薄く、しかも長男翔馬とは思春期独...続きを読む
  • ノーバディノウズ
    大リーグで大活躍する韓国系アメリカ人が、実は過去に犯罪を犯した日本人ではないかという疑惑を持つジャーナリストやカメラマンたち。彼の疑惑を解明しようと近づくものたちは、なぜか次々と姿を消す。そのうちの1人に説得された彼の最終判断は、シーズン終了後に全てを明らかにするというものだったが、、、。とても良く...続きを読む
  • あかり野牧場
    馬に跨りレース中の騎手の気持ち、動作、ライバルとのレース中の駆け引きが詳細に書いてあって、臨場感がありました。登場人物も味があり、この小説は、とても面白かった。
  • ミッドナイト・ジャーナル
    祐里が愛梨に会いに行ったところで あれ これ見たことあるぞと。ドラマ見てたんだ。それまでは全然気がつかなかった。でも気がついた後も 全くキャストとかは覚えてないなぁと。
    ジャーナルの人たちもだけど 出てくる警察官も 骨がある人が多くて 惚れ惚れしちゃった。お互いの駆け引きが面白い。
    星4.5
  • 英雄の条件(新潮文庫)
    本城氏得意の野球をテーマにした長編小説。ジャーナリズムとドーピング問題を掛け合わせた熱い名作である。

    物語としては、ドーピング事件の関係者の多視点から進む。誠実でクリーンな元メジャーリーガーの津久見にとって非常に悪い状況から最終的な結末に発展していくドラマ性にまず読む手が止まらなかった。この津久見...続きを読む
  • ボールパークの神様
    ここのところ野球関連の書籍といえばノンフィクションか「数字が並んでいるもの」しか読んでないこともあり、久しぶりに本城小説を無性に読みたくなって一気読み。フィクションだからこそ許されると無理筋なプロットと、取材に裏打ちされた鮮明なディテールの同居が堪らない。単行版『ボールパークの魔法』を文庫化する際に...続きを読む
  • 球界消滅
    面白かった。日本プロ野球界の考えるべき課題がリアリティ十分に描かれている。球団オーナー、選手、GM、ファン、その家族などがそれぞれの立場で悩み、考え、奔走する姿が全く間延びすることなく描かれている。物語としての結末もエンディングも良かった。