本城雅人のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
中央新聞長野支局の事件記者・関口が、昼間に知り合った青年の訃報に疑念を抱き取材に乗り出す。
一方で、東京本社の調査報道班では那智が滝谷と向田と、ある新興企業の不正疑惑を追っていた。
やり手の社長が犯した許されないこととは…
内部告発者の突然の失踪に滝田と向田は、社長のルーツを辿り長野へ向かう。
長野で関口が追っている自殺と見られた事件が、殺人事件であり、滝谷と向田が調べていた企業スパイが繋がっていることに…。
不正疑惑の会社が、バイオマスオイルの特許を取得したというところから、難しい実験過程やバイオ燃料に関する知識などサイエンスに関して無知な者としては途中まで読むのに時間がかかったが、2つの事柄が繋がっていくのと同時に記者たちのそれぞれの個性も見事に調和が取れてきた。
事件記者と調査報道班、どちらにも記者ならではの凄さを感じた。
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Posted by ブクログ
プロ野球ペナントレース中に起きた26年前の伝説の逆転劇試合。その最中にロッカールームで起こった窃盗事件。犯人と疑われたマネージャーはその後退団し、数年後に亡くなっていた。
過去に起きた事件をテレビの取材で明らかにしていくという割と好みのミステリ。ただ主人公である平尾が一体なににひっかかってこだわってるのか?最後まで語られず読者はちょっとおいてきぼり感。最後まで読めばわかるわけですが、推理するタイプのミステリではないのかな。窃盗事件の真相とかそのあたりのあれこれも推理するだけの材料はなかった・・・と思うんですけども。そのあたり気にせず読む自分としては結構楽しめたんですが、推理したい派の方からしたらアンフェアっぽさが気になるかもしれません。
読後感はあんまりよくはないような・・・勧善懲悪的なものがなされてこれはこれでいいような・・・その後どうなったんだろうな?と想像したくなる終わり。 -
Posted by ブクログ
先日読んだ宮部さんの書評集に載ってて読みたくなった本。
童誘拐殺害事件で大誤報を打ち、中央新聞社会部を追われ、支局に飛ばされた関口豪太郎。
あれから7年。埼玉東部で、小学生の女児を狙った連れ去り未遂事件が発生。犯人は二人いたとの証言から、豪太郎の脳裏に”あのとき”の疑念がよぎる。
終わったはずの事件が再び動き出す。
記者物は好きだけど、抜いた、抜かれたという熾烈なんちゃってスクープ競争にいつもハラハラさせられて心臓に悪いw
自分には絶対無理な仕事だよなぁと思いながら、いつも読んでる。
丹念で地道な取材から、警察でもたどり着けなかった犯人に接近していく過程は、誰だって応援したくなるってもんだよね! -
Posted by ブクログ
【なんて割に合わない職業なのだろう】
頁を読み進める度、いかに記者という職業選択が前時代的な働き方なのかをしくしくと感じる
物語のラストでも、七年前の事件の決着が付いたからといって、何かが劇的に変わるわけでも、何もかもが救われるわけでもない
そりゃそうだ
毎日毎晩、その他の事件事故、ニュースが生まれ続けるのだから
365日終わりのない、こいつら本当にいつ寝てんだ?ってなる
そんななんとも割に合わない職業
この一冊はそんな眠らない記者たちの、
数ある日々の取材の奮闘記録の、あくまでその中の一場面を切り取った物語に過ぎない
なのだが、まあこれが面白い
読みやすいのもそうなのだが、一つ一つの嘘を引っペ返して、真実を明るみにすることだけに無心になっていく
そんな記者たちの割に合わない情熱が、喰らい続けていく姿が、自然とまた次の頁をめくらせる
とてもじゃないが自分にはない、割に合わない熱情を持って一つ事に当たる登場人物らの姿に、目が離せない
そんな豪太郎の本質は、最後の締めの老婆の死亡事故の一幕に凝縮されている
「あとは家族の問題だ」
もちろん徹底的に真実は暴く
だが、必要ないと思えば全てまでは書きやしない
これがいわゆる、豪太郎が信ずるジャーナルなのだろうか
何でもかんでも速報、SNSと誰も彼もが無作為無遠慮に何かを発信できる現代社会において、
最後に豪太郎が見せたジャーナルの本質とその良心は、今一度考えさせられるものがある