本城雅人のレビュー一覧
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馬産地で有名な北海道・日高市の家族経営の零細牧場「あかり野牧場」。無名の牧場で生まれた一頭の競走馬・キタノアカリはデビュー戦から負け知らず、ぶっちぎりの圧勝でいよいよG Ⅰに挑む。
馬への思いと経営の板挟みに苦しみながら牧場を営む牧場主とその家族、落馬の恐怖から抜けきれない崖っぷちの騎手、ダービー出走への期待を目前にしてある不安を抱える調教師‥‥。キタノアカリ疾走する。多くのものたちのを思いを乗せて。そしてゴールの果てにアカリが彼らにもたらしたものとは!
ジャーナルの世界を書かせたら天下一品の作者が競馬雑誌「優駿」で連載していたという今作は、読む前から結果がわかる感動の競馬小説。
馬の世界で -
Posted by ブクログ
自分が野球を見始めたのは、2003年の阪神が18年ぶりにセリーグを制覇したときでした。その後パワプロで阪神と、関西人なので近鉄でそれぞれのペナントレースをプレイし、ローズ・中村紀洋コンビでひたすらホームランを狙っていた記憶があります。この二人、ヒットの時と、ホームランの時とでバットの振り切り方が変わるので、それがとにかく爽快でした。
だから、その一年後に近鉄がオリックスと合併し球団消滅なんて、想像の遙か上のことでびっくりしました。そしてそのときに近鉄の厳しい資金繰りや、セリーグとパリーグの格差についても知り、子供心に野球って夢のあることばっかりじゃないんだな、と思った記憶があります。
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ネタバレファンドによる買収話6話。
藤浪亮介率いるラグジュアリーファンドは、高級で売る業種をターゲットにしたファンド。債権を手に入れた先に挨拶に行き、買収の提案と同時に、古武士という社員をそこで働かせる事で、回収の見込みがあるか、そこで提供している物が贅沢かどうか、古武士に判断させる。
古武士は、働く先々で必要な事を勉強しながら、自分なりに贅沢かどうか考える。その思いを汲んで、藤浪が給料を上げてくれたりもする。
藤浪は、古武士に働かせて情報を得るのとは別に、自分でも情報を仕入れて、債権を入手した企業をどうするか決める。
6話それぞれは独立した話だが、最後には養父である藤浪謙将との対決が待っている。