本城雅人のレビュー一覧

  • 友を待つ

    Posted by ブクログ

    227今回は読み応えのあるスカッとするストーリーでしたよ。解決までの伏線も二度読む価値がありました。

    0
    2018年11月22日
  • トリダシ

    Posted by ブクログ

    スポーツ新聞を舞台に、記者の取材合戦、社内での反目、他紙との競争、一般紙との軋轢、そんな状況の中での「トリダシ」の存在感。
    個人プレイとチームプレイ。
    スポーツ新聞記者の矜持と悲哀が感じられる。

    0
    2018年10月27日
  • スカウト・バトル

    Posted by ブクログ

    怪物スカウト・堂神の流儀は一筋縄ではいかない。プロ野球スカウトたちの息詰まる攻防と、翻弄される選手たちの命運に光をあてた6編の短編集。
    モデルは「球界の寝業師」と呼ばれた根本陸夫氏。あらゆる術を用いてチームに有望な選手を送り込む力技に、ただ圧倒される。はっきり言って嫌なヤツだが、読後に爽快感を覚えるのは、男の魅力に溢れているからだろう。

    0
    2018年10月13日
  • 誉れ高き勇敢なブルーよ

    Posted by ブクログ

    ちょうど2018年ワールドカップ開催の時期に読んだ。
    しかも日本代表の監督が解任され、西野さんが監督に。
    そして日本代表のチャレンジが終わり、すぐに紙面に出る次の監督候補の記事。
    本誌が2014年に出版されているが、4年後を描き出しているような錯覚を覚える。
    思い切った展開も面白かった。

    0
    2018年07月16日
  • ミッドナイト・ジャーナル

    Posted by ブクログ

    かつて、「読んでから観るか、観てから読むか」という映画の宣伝文句があった。
    読み手としては、映像が先では出演者とかのイメージが強く残り、原作を読むときの自由なイマジネーションが損なわれるので、「読んでから観る」派に与したい。
    この小説も、近くドラマ化されるというので、先手を取って、読んでみた。
    過去と現在の幼女誘拐殺人事件を軸に、話は展開する。
    新聞記者と警察との間の関係者たちのいがみ合いや駆け引き。
    他メディアとのスクープをめぐっての取材競争。
    ライバルを支局へとたらいまわしさせる新聞社内の権力闘争。
    さらには一面トップをかけての政治部と社会部との、臨場感あふれる丁々発止。
    業界内部のあれこ

    0
    2018年03月22日
  • ミッドナイト・ジャーナル

    Posted by ブクログ

    責任の取り方、その背負い方。
    記事を世に出すまでの戦い。

    ちゃんと熱量があって、読み進めていくについれ
    伝わって来た。

    面白い作家さん発見。

    0
    2018年03月18日
  • 贅沢のススメ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    「高級」で売る業種をターゲットにしたファンドのボス藤浪と新人の古武士の買収劇を描いた経済小説。買収やファンドというとハゲタカ的なイメージが強いが藤浪と古武士の買収は「人生を豊かにする贅沢」がターゲット。本当の贅沢とはなんなのか?高級品だから贅沢なのか?考えさせられる内容だった。

    0
    2018年03月08日
  • 誉れ高き勇敢なブルーよ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ワールドカップ予選に苦戦し監督を更迭したサッカー日本代表の新監督選びを託された望月だが、サッカー協会、マスコミ様々な思惑がうごめき妨害が入る。果たして期限までに新監督を決められるのか?
    スポーツサスペンスの名にふさわしく、張り巡らされた伏線がしっかり回収されていて読みごたえのある作品だった。

    0
    2018年01月28日
  • ミッドナイト・ジャーナル

    Posted by ブクログ

    かなり骨太な、社会派の一冊。
    ときどき行く本屋さんで、店員お勧めの
    気合いの入ったポップを見て購入。
    滅多に読まない系の内容で、新鮮でした(^ ^

    ストーリーは、新聞記者と警察・検察などとの、
    狢と狸と狐とアナグマの腹の探り合いがメインかな(^ ^;
    少女の誘拐事件とか殺人事件とかの話なのですが、
    印象に残るのは泥臭い&男臭い人間関係。
    作者が描きたかったのは、もちろんそこだろうし(^ ^

    最後のオチは、「スカッと爽やか」とはいかないが、
    まぁ、現実なんてそんなもんだろうな、という
    妙なリアリティ(^ ^;

    でも、最後の警察の発表は、7年前の事件に遡り、
    そうしたら「すでに死刑を執行され

    0
    2018年01月19日
  • 嗤うエース

    Posted by ブクログ

    野球ファンなので、裏のストーリーに惹かれて読みました。
    確か解説にあるように野球においてゲームを作るって何だ?っていうとこに行き着きますね。
    ミステリとして、何が行われ、そこから浮かぶ真実は何か?スポーツミステリと人間物語との融合が見事でした。

    0
    2017年12月10日
  • 誉れ高き勇敢なブルーよ

    Posted by ブクログ

    「球界消滅」では球団が消滅する危機に立ち向かう球団フロントを、「嗤うエース」では野球賭博をめぐるエースピッチャーと刑事との人間ドラマを描いた本城氏がサッカーを題材に描くのは日本代表の監督選考をめぐるドラマです。
    他の本城氏の作品と同じく、プレーシーンの描写は少なく、選手自身はストーリーの中で存在感は大きくありません。しかし、日本サッカーの将来を考えて監督選考の最前線に立ち続ける主人公と、監督選考を自らの協会内権力闘争に利用しようとする協会幹部、協会幹部と癒着したマスコミなど様々な立場の登場人物が現れ、最後まで誰が黒幕なのか、誰が味方なのかハラハラさせながら最後まで読めました。
    実際の代表監督選

    0
    2017年05月13日
  • 誉れ高き勇敢なブルーよ

    Posted by ブクログ

    サスペンスさながらのストーリー展開で、最後まで気が抜けない作品です。おまけに、サッカーフリークであれば、登場人物のモデルはだれかと推察する楽しみが加わります。一粒で二度おいしい、お得感満載です。

    0
    2017年04月05日
  • 嗤うエース

    Posted by ブクログ

    プロ入り以来、常に勝ち数が負け数を上回り安定した成績を残してきたエース級ピッチャーの浪岡。しかし彼には八百長疑惑が付きまとう。和歌山の寒村から球界のスターにのし上がった浪岡の小学生の頃の姿を見かけた刑事の半沢は、小学生ながら地元の博打好きな大人と生々しいやり取りをする現場を目撃して以来、半沢の八百長疑惑を払拭できずにいた。果たして、浪岡は八百長に手を染めているのか否か。
    浪岡を追い詰める浪岡の高校時代のチームメイト四之宮は高校時代に浪岡との確執を抱えつつ、浪岡の八百長疑惑に迫ろうとしていた。果たして、真実はいかに。
    野球を題材にした小説ですがプレーシーンはほとんどなし。野球をめぐる暗部を生々し

    0
    2017年03月11日
  • 球界消滅

    Posted by ブクログ

    10数年前に国内を揺るがしたプロ野球再編問題。その衝撃再びの如く、日本のプロ野球チームが4球団に統合されMLBに加入したとしたら…。豊富なデータに裏打ちされた戦慄のシナリオ。
    今後のプロ野球の目指す道を考えさせられる。グローバル化を目標とするか、草の根的の『おらが町のチーム』を選ぶのか。近年の広島、福岡、東北、北海道の地域球団の元気さをみると、日本が選択すべき道は後者のような気がする。赤瀬川隼さんの『球は転々宇宙間』を再読したくなる。

    0
    2017年01月03日
  • 球界消滅

    Posted by ブクログ

    再読しました。
    ダークヒーローとも言える牛島の造形は見事だと思います。
    日本プロ野球のステークホルダー相関を考え直してしまう。良書だと思います。


    スポーツ小説でもあり、経済・企業小説でもあります。
    一昔前、実際にパ・リーグで球団が消失し、1リーグ制が提唱されました。その時、ファンと選手会が反発し選手会が主導してストライキに突入しましたが、ファンを中心とした世論のほとんどは選手会を指示していました。

    その様子は非常に感情的でポピュリズムと捉えられても仕方がない状態でした。
    プロ野球は文化なのか?ビジネスなのか?
    プロ野球球団にとってのステークホルダーとは誰なのか?
    プロ野球球団の社会的目的

    0
    2021年07月22日
  • スカウト・バトル

    Posted by ブクログ

    本城雅人によるプロ野球スカウトを舞台にしたコン・ゲーム小説。続編の今回は短編集。
    作品を通したピカレスク的な魅力は前作の方がよかったものの、ミステリ的な仕掛けはより鋭い。
    語り手をポンポンと変えていく形も楽しいし、「プロ野球スカウト」というステージは同じにしたままバラエティある人情話にまとまっている。
    総じて、全体的なレベルは下げないまま、短編集に求められる面白さをクリアしていると思う。
    ただインパクトは一作目の方が強かった。少し間を空けて読むべきだったのかもしれない。
    4-

    0
    2016年07月23日
  • ノーバディノウズ

    Posted by ブクログ

    メジャーリーグを代表する東洋系本塁打王の正体を暴け! 調査を命じられた新聞記者が辿り着いた驚愕の真実とは? コリアンマフィア、辣腕エージェント、敏腕記者…。「キング」争奪戦の行方は? 迫真の野球ミステリー。

    作者の本城雅人はサンケイスポーツの元記者。本作は第16回松本清張賞の最終候補作で、第1回サムライジャパン野球文学大賞作なのだそうだ。荒唐無稽な話なのに、つい引き込まれて読んでしまう…そんな魅力のある作品だった。
    (B)

    0
    2016年06月18日
  • ビーンボール スポーツ代理人・善場圭一の事件簿

    Posted by ブクログ

    消えた人気球団の元・四番打者と甲子園優勝投手の謎の自殺。真相を探る敏腕代理人を描く異色のスポーツビジネスミステリー。
    何気ないシーンの一瞬に恐るべき陰謀が隠されている。決定的瞬間を撮るカメラマンのエピソードも含め、深い知識と徹底した取材力がなければ創作できない。プロローグのビーンボールの場面が、たくさんの人間の運命を変えることになるとは。そして、その展開が嘘臭くなくリアルに感じさせる筆力を称賛したい。

    0
    2016年05月04日
  • ノーバディノウズ

    Posted by ブクログ

    とても面白かった!
    面白かったのだけど、どうしてもオチというか、話の結末がすっきりしない。
    途中が非常に面白く引き込まれるように読んでいただけに、何ともいえない後味でした。

    私は悪は滅びる話が好きなので、何となく納得できないだけなんだと思いますが、そこだけが少し残念でした。

    0
    2015年11月10日
  • ボールパークの神様

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    フィクションということで読むと、メジャー好きにとっては素晴らしい作品。著者の取材力も光る。

    一方で、現実の世界ではこんなにトラブルは起きないし、大事な仕事を一番下っ端のクラビーに任せることはないし、そんなに気軽に選手と出かけることもない。関連した業務を囓ったことのある人間の感想。

    NYCでうだつの上がらない留学生の描写は秀逸。アメリカにはこんな感じの裕福な「苦学生」が山のようにいる。

    前者で現実離れしているので星を3つにしようとしたが、大ファンの吉井理人氏の解説がうれしく星を1つ追加。続編が見たい気もするが、現実離れした話の連続になりそうなのでなんとも言えない。

    0
    2015年07月04日