本城雅人のレビュー一覧

  • ミッドナイト・ジャーナル

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    ドラマなんかで、調べたらこういうことが分かりました、というシーンを見るたび、「どうやって調べたんだろう」と思っていた答の一端がここに。
    「調査の結果、被害者はよくこのバーで飲んでいたそうです」
    誰に! 誰に聞いたん? それ知ってるのその人やてなんで分かったん? そもそもなんでそんなこと調べようと思たん?
    事件の真相が明らかになる過程ではなく、その情報をどう手に入れるか、どう報じるか、というテーマが新鮮でした。

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    2022年04月02日
  • シューメーカーの足音

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    ロンドンに高級な靴店を構える靴職人、斉藤良一の元に、

    ある日、不気味な靴の修理の依頼が舞い込む。

    その靴は、13年前のある出来事を思い出させる靴で、

    良一はその靴を見るなり、驚愕し,

    恐怖を覚えたのだった。



    高級なオーダーメイドの靴職人のこだわりや、

    靴についての様々な事が書かれていて、

    知らない世界を垣間見れる。



    一足、40万、50万のオーダーメイドの靴を作る靴職人たちには、

    こだわりがあって当然なのだが、

    それにしても、大変そうな仕事だと思った、

    そんな靴業界での、ミステリーだけど、

    靴について、いろいろ知ることができるのも面白い。

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    2022年03月26日
  • ミッドナイト・ジャーナル

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    情報を取得できるのは、生身の人間なんだと主張する。もちろんネットを駆使して情報を集める事はできるけど、一次情報にあたり、ウラを取るのはまだまだ人間に分がありそうだ。
    本誌とは直接の関係はないけど、著者のインタビューで「スポーツ紙や夕刊紙が部数を落とした最大の要因は、駅からゴミ箱が撤去されたから」なんだそうだ。これってすっごくよく分かる。そう家には持って帰れないところがよかったわけだ。

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    2022年03月22日
  • 四十過ぎたら出世が仕事

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    テンポ良く読めて良い作品だと思いました^_^サラリーマンって、大変だけどやりがいのある仕事ですよねー!
    阿南さんが一番憧れる人物です

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    2022年03月11日
  • 四十過ぎたら出世が仕事

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    「四十にして惑わず」とはいえ、まだまだ迷っている中間管理職40歳の6話からなる短編。

    武居専務のそれぞれの個性を重視した的確なアドバイスが上手いなぁと。

    判断できる年齢でもあり、こうあるべきという固定観念がなくなる年齢でもあるのだが、それを自然に気づかせてくれる上司がいるのは、仕事にやりがいをもてるだろう。

    すでに仕事中心ではなくなったが、スッキリ爽快なお仕事小説に明るい未来を見た気がした。


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    2022年01月13日
  • 四十過ぎたら出世が仕事

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     中規模の広告代理店を舞台にした群像劇。全6話からなる連作短編集。

          * * * * *

     コミカルな第1話はあくまでオードブル。物語は次第に深刻の度合いを増していき、現実の厳しさとほろ苦さを描く、作者のいつもの作風でした。

     ただ、新聞社や雑誌社を描いた「お仕事小説」的な面が強かったこれまでの作品とは異なり、業務に関わる苦難への比重は軽めで、抜け駆け出世するために腐心する生臭い人間たちが多く描かれていたりします。

     最終話の描き方からすると、作者の理想とする企業人像はわかります。ならば、オードブルの主人公・阿南に今少しスポットを当てて欲しかった気がしました。

     何か、画竜

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    2022年01月10日
  • ミッドナイト・ジャーナル

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    なかなか読み応えがあり面白かった。
    今でも記者さんは刑事さんの家に上がったりするのかなぁ、と思いつつではありましたが

    2021.12.4
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    2021年12月04日
  • スカウト・デイズ

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    正直、ミステリー部分は物足りなさがありますが、
    これはしょうがない部分もあります。
    殺人事件がおきるわけでもなく、業界内(プロ野球界)での不正行為が疑われている程度で、主人公のクメジュンも絶体絶命の危機に陥ってるわけでもないからです。

    でも、プロ野球スカウト業界を舞台にしているだけで私にとっては充分です!
    「球界消滅」を読み直してみようと思います。

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    2021年06月23日
  • スカウト・デイズ

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    野球が好きなので、入り込みながら読めた。
    フィクションではあるが、どこまでが現実でも行われている駆け引きなのかが分からず、ドキドキしながら読めたので面白かった。

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    2021年04月08日
  • あかり野牧場

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    30血統とか分からないけど生産者さんの顔が見える小説でした。タイプは全く違うけど、ずいぶん前の宮本輝作の優駿をちょっと思い出した

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    2021年03月01日
  • 紙の城

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    ネタバレ

    読後、紙の城というタイトルの秀逸さがよくわかる小説。新聞の紙媒体はネット媒体から牙城を守れるかの攻防戦を描いている。

    私も新聞は数年前からネット派だが、どの媒体で読むかではなく、何を読むか(求めているか)が重要だと感じている。新聞には取材に基づいた事実の掲示と社会への発信を求めているのであって、素人の意見やまとめサイトのような記事は必要ないと思う。

    媒体を守るのではなく、優秀な記者を守りたいという思いからの守戦としたのは非常に共感でき、清々しい読後感となり得た。

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    2020年08月13日
  • 監督の問題

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    著者初読み。
    どストレートで爽快。
    手軽に読みたい気分にはピッタリでした。

    今年の登録100冊目>個人的には脅威のハイペース。
    コロナ禍で読書時間がゆっくりとれてます(苦笑)

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    2020年08月09日
  • 監督の問題

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    三年連続最下位の新興球団・新潟アイビスの新監督に就任した元スラッガー宇恵康彦。負け犬根性が染み付いた体質を変えようと模索するが…。へっぽこ新米監督が最下位球団に奇跡を起こすプロ野球小説。
    コロナ禍で野球がない日々に物足りなさを感じる今、出会ってしまった痛快作。映画『メジャーリーグ』の日本版と言ってもいいだろう。プロ野球は10試合で6勝4敗で優勝、4勝6敗で最下位の世界。一球が勝負の分かれ目である。早くその緊迫感を味わいたい。

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    2020年05月31日
  • 球界消滅

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    コロナ禍の影響で楽しみにしていたプロ野球の開幕も大幅に遅れている今日この頃、野球成分を補うために積読となっていたこの小説に手を伸ばした。
    セイバーメトリックス理論に基づきチームを作りあげる大野俊太郎。一方でとてつもない計画を立案、秘密裏に進行させる牛島輝也。その計画が明らかとなり、選手、フロント、ファン、オーナー、新聞記者…さまざまな立場の人たちの思いが交錯する。練りに練った計画に唸らされたり、それぞれの立場の正義を応援したくなる。中盤以降は一気読み。伏線もすべて回収されスッキリ。私にとってはハッピーエンドでした。
    しかし、日本のプロ野球頑張れ!と改めて応援したくなりました。

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    2020年05月28日
  • ミッドナイト・ジャーナル

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    ネタバレ

    新聞記者の苦悩や葛藤、やりがいや大変さ、警察や他紙とのやりとりなど、普段気にする事なく毎日読んでいる新聞の、裏側で起きている様々な事を細かい描写で書き切った小説だと思った。
    主人公は、7年前に誤報を打った事で地方の支局に飛ばされた関口豪太郎。後輩への当たりも厳しく上司にも歯向かう為、周りからは好かれていないが、一癖も二癖もある警察官には強引に懐に入り込み、スクープとなるネタは取ってくる、その意味では有能な記者である。
    今回、誤報を打った7年前と同じような事件が起き、その取材をする事になるが、関口としては7年前の事件との関連性を疑ってしまう。なぜ関連性を疑うのかは実際に本を読んで欲しいが、当時一

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    2020年04月21日
  • 誉れ高き勇敢なブルーよ

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    ネタバレ

    サッカー日本代表の監督探しを巡る話。

    サッカー日本代表の監督探しを巡り、監督探しと交渉を任された望月・サッカー協会・スポーツ新聞記者・代理人・選手、それぞれの思惑があり、監督探しは難航する。
    だが、既にアジア予選は始まっていて、前任者を解任した日本には時間が無い。1ヶ月を切った交渉期間の中、今までの経験と人脈を頼りに監督探しを続ける望月だが、様々な妨害が邪魔をする。
    3年前にも監督探しを任された望月だが、その時はメディアに事前に情報が漏れ、決定直前で契約に失敗していた。それなのに、今回も任された事を不思議に思いながらも、「任された仕事をするだけ」と監督探しを全うすべく、突き進む。
    今回こそ、

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    2020年04月14日
  • 紙の城

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    この本城という作家には、初めて手を出した、と思う。産経新聞の出身で野球に取材した小説で出てきた・・らしい。
    本作は、新聞社を飲み込もうとするIT経営者に対抗する記者たちの奮闘や意気地を疾走感をもって描いたもの。安芸という主人公語り手の社会部ボスなのだが、難しい陰影はつけず、カラっとしているところが現代風の小説だ。

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    2020年04月11日
  • 紙の城

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    ネタバレ

    デジタル化の恩恵は計り知れないが、紙の役割に改めて気づかされる。新聞、書籍、手帳、Paperは人の思考を深める助けとなる大きな役割を果たしている、と改めて認識。

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    2020年04月05日
  • ミッドナイト・ジャーナル

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    新聞記者という仕事に触れることができました。展開も良く、スッキリ感もあり。ただ登場人物が多く、誰が警察で誰が記者なのか、よくわからないまま読み進めざるを得ないことがありました。

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    2020年02月23日
  • トリダシ

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    「とりあえずニュースを出せ」が口癖の、優秀だが敵も多いスポーツ新聞デスク鳥飼。彼に翻弄されながらも魅了される同僚たちの臨場感溢れるスポーツ紙の現場を描く人間ドラマ。
    近年に現実に起こった出来事をモチーフにしているので、物語が物凄くリアルである。「宅配契約で自動的に配られる一般紙ではなく、駅のスタンド売りで面白い見出しでなければ見向きもされないスポーツ紙は、読ませるのではなく買わせる心意気で作られる」って言葉がとても深い。

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    2018年12月13日