紺野天龍のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
想像していたシンデレラ像ががらりと砕ける、痛快な法廷ミステリー!
細やかな伏線もしっかり回収され、ミステリーとして良い筋の通し方がされていた。シンデレラでお馴染みの魔法が唯一現実と違う点だが、明確な弱点があることにより推理ができる範囲に収まっているのがとても良かった。
なによりシンデレラのキャラクターが面白い。
本家と主な家族設定は同じだが、作者オリジナルの性格により全く違う家族となっていた。
人は選ぶが、ここまでしっかり割り切られていると読んでいて楽しかった。
そして最後には衝撃の展開が待っている。
それにより、シンデレラの特徴的な性格の一端も上手く理由づけされていた。
ただしあまりに -
Posted by ブクログ
ネタバレ短編集なのでサクサク読めたのは満足!ただあんまりどれも刺さらなかった感じ。以外メモ。
「私を見ないで」
1話完結ミステリドラマのひとつな雰囲気。
「微笑みに死す」
少し不思議ストーリー。「時坂家の嫡男は微笑みながら息を引き取るという。」これは好きなタイプだった。
「名もない男」
喫茶店の店主と俳優。
「死を招く蝶」
タクシーの中で美女が語るミステリー。これも好きな感じ。
「薬師川家のあやとり」
相棒…!て感じ。こんな刑事はいねぇ!なんだけど、キャラが濃いのは面白かった。あとつよつよおばあちゃま。
「廃墟で◯◯してみた」
ミステリーというか人怖ホラーじゃないんですか…?ってなった。
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Posted by ブクログ
ネタバレ彼女同様に振る舞う美少女ヒロインというラノベの王道展開に安定感を感じる。
多重推理に関しては、一番最初に主人公が披露した推理が一番面白かったと感じてしまったのは僕だけだろうか。エレベーターの謎について最も美しく説明していたような気がして。
全体的に推理が上滑りしているような感覚に陥ったのは、おそらく事件自体があやふやだったから、というか、徹底した不可能犯罪ではなかったからなのかなと思った。『エーデルワイス』の仕掛けは館の管理者は自由にコントロールできてしまうし、そもそも自殺だとすれば事件は容易に説明できてしまうわけだし。その点をもっと厳密にして、たとえば本人では刺せない背中から刺すとか、どの扉