松井今朝子のレビュー一覧
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渡辺淳一文学賞から
日中戦争間近の昭和8年東京。
歌舞伎の殿堂木挽座を舞台に巻き起こる殺人事件を追った劇場時代ミステリ。
2021年に出版された小説ですが、普段時代物に慣れ親しんでいない身には「本当にこれは現代に書かれた文章なのか」と思うくらい初めて見る熟語や比喩表現が多く。
久しぶりに読書初心者気分を味わうというか、文字の上を滑っていってしまう目線と格闘しながら読み切りました。
でも、それでも読み切れたのが「面白い」ということなんだろうな。
歌舞伎という伝統芸能の、役者だけでなく裏方やお得意様まで含めた歴史あるしきたりが築かれている特殊な世界。文明開化、西洋化の波の中で浮き彫りに -
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歌舞伎を知る上での入門編としてお勧め。
歌舞伎にも幾つかのテーマがあり、それを代表的な作品を通じて解説している。
歌舞伎で取り上げられるテーマは、今の日本人にも宿る精神に通じるものがあり興味深い。
以下引用~
・歌舞伎にはさまざまな先行芸能や同時代の芸能、さらには同時代のあらゆる文化や風俗を巧みに取り組んで今日に残してくれています。私たちの祖先がごく日常的に使っていたもので、今や歌舞伎の舞台でしか見られない品々はごまんとあります。
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歌舞伎を知ることは、私たち日本人を知ることにほかなりません。映画もテレビもゲームもスポーツ観戦も、ほかの娯楽がほとんどなかった遠い時代、芝居小屋につめかけた日 -
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ネタバレ一場の夢と消え
著者:松井今朝子
発行:2024年8月30日
文藝春秋
初出:「オール讀物」2023年3・4月号~2024年3・4月号
もう4年も前になるが、同じ著者による「江戸の夢びらき」という小説で、初代市川團十郎の誕生と、二代目團十郎が一人前になっていく様子が描かれた。史実に基づいたフィクションとのことわりがあり、團十郎の評伝的な小説でもあった。
今回は、舞台が関西、京と大坂である。主人公は近松門左衛門こと、杉森信盛。
越前の武士の子として生まれた信盛が、京でどのようにして浄瑠璃や歌舞伎の脚本家となっていったのか、そして、大坂で曽根崎心中を大ヒットさせて不動の地位を築いた経緯、国 -
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総合芸術歌舞伎とは?
『忠臣蔵』『四谷怪談』などから、日本人のメンタリティーに鋭く迫る。
舞台の制作や台本作りに携わった著者が写真や図版を多用して、歌舞伎の真髄を綴った格好の入門書。
歌舞伎とはどんな芸術か、どう鑑賞すればいいのか。『忠臣蔵』や『四谷怪談』など人気演目を年代順に取り上げ、背景や見所、作劇法を論じる。舞台の重要な要素「舞踊」も解説し、先行芸能や文化風俗を取り込み、その時代の人々の暮らしを反映させた歌舞伎の姿を浮き彫りにする。日本人のメンタリティーが生んだ歌舞伎の本当の面白さとは!? 写真や図版を盛り込み総合芸術歌舞伎の真髄に迫る格好の入門書。 -
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実際に遊郭で娼妓を勤めていた方の本を読んだばかりだったため、終始物語(フィクション)、悪く言えば偽物の話として読んだ。眠ることも出来ない程過労な日々、性病に蝕まれ子供も産めぬ体になり世間では前科者扱いされる末路、自尊心から意地悪至極を尽くす朋輩、定期的な性病検診や注射や手術、花魁の命より金庫を優先する主人。そういった描写は無かった。そのため、華やかで、地位のある花魁のこういった描かれ方は、果たして本当にあったことなのか 私たち世間の一般人が見たいように見るためのコンテンツ化されたものなのか判別出来なかった。自分の無学を恨む。また、書かれていることがちゃんと面白いのと、一人の主人の主観でずっと物