松井今朝子のレビュー一覧

  • 非道、行ずべからず

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    久々に読み応えのあるものに出会えて満足!
    歌舞伎の表の華々しさだけではなく、その裏側の生々しい現実、芸の道に事細かにリアルに描かれていて、江戸の世の話なのにまるで現代に通じるものを感じてグイグイと惹きこまれていきました。
    テレビの勧善懲悪もの時代劇ドラマを見慣れているためか、時代小説は「死んだ息子の敵討ちに親が殺人を犯す…最後は両成敗…」うんぬん…なものと決めかかって普段からあまり手をつけない私(笑)でも読み進めることができたのが驚き。一気に読んでしまった
    犯人はほとんど絞られているのだけれど最後まで分かりません

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    2009年10月16日
  • 仲蔵狂乱

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    仲蔵という芸名壱本で、七両取りの稲荷町から千両役者にまで上り詰めた。この後お前さんのような役者は、もう二度と出ねえよ

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    2009年10月04日
  • 非道、行ずべからず

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    読み応えがあり、面白かった。江戸芝居町の風俗がきめ細やかに且つ生々しく描かれていて良い。本格時代ミステリーの傑作。

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    2009年10月07日
  • 家、家にあらず

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    10/30 おもしろかった。その人の住む世界の道理と世の中の倫理みたいのの対立がこの人の作品の軸になっている気がする。ミステリとしても結構最後まで予想できずに読んでたので楽しめた。

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    2009年10月04日
  • 芙蓉の干城

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    満州事変後のざわざわとした雰囲気の中で、歌舞伎の劇場が絡んだ殺人事件が起きる。
    戦争前という時代背景と伝統芸能の場という対比。
    そしていつの時代も変わらない人間の情念。
    それらが混ざり合った独特な雰囲気に、魅せられる。

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    2025年11月30日
  • 仮名手本忠臣蔵

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    口語調なので読みやすいけれど、時代小説を読み慣れている身からすると舞台などのガワとセリフが乖離しているようで違和感もあり。

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    2025年05月06日
  • 一場の夢と消え

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    近松門左衛門になるまでが
    やた冗長だがクリエイターと
    しての成長や、
    周囲の舞台人たちの群像劇が
    現代的で面白い!

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    2025年03月16日
  • 料理通異聞

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    江戸時代の実在の料理屋「八百善」がモデルで、その店主善四郎の人生を描いた一冊。

    全体的に淡々と進んでいった印象で、八百善が困難を乗り越えて大きくなっていく爽快感はあまりない。着実に一歩一歩進んでいく。

    メインは、善四郎の人生に起こる色んな人との出会いや出来事のドラマで、それらが丁寧に描かれている。

    登場人物らの言葉がよかった。
    が、個人的に勢いがもう少し欲しかった。

    ☆2.5

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    2024年10月17日
  • 一場の夢と消え

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    ネタバレ

    一場の夢と消え

    著者:松井今朝子
    発行:2024年8月30日
    文藝春秋
    初出:「オール讀物」2023年3・4月号~2024年3・4月号

    もう4年も前になるが、同じ著者による「江戸の夢びらき」という小説で、初代市川團十郎の誕生と、二代目團十郎が一人前になっていく様子が描かれた。史実に基づいたフィクションとのことわりがあり、團十郎の評伝的な小説でもあった。

    今回は、舞台が関西、京と大坂である。主人公は近松門左衛門こと、杉森信盛。

    越前の武士の子として生まれた信盛が、京でどのようにして浄瑠璃や歌舞伎の脚本家となっていったのか、そして、大坂で曽根崎心中を大ヒットさせて不動の地位を築いた経緯、国

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    2024年09月13日
  • 吉原手引草

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    正体不明の主人公が、消えた花魁葛城の真実に迫る物語。主人公は誰なのか、葛城は一体何をしたのか…主人公が吉原で働く人々から話を聞く、という形で話は進行していきます。言葉遣いが昔のものなので、全く読めないというわけではないが難しさは感じました。また、専門用語的なものが多く、この時代についてもっと知っていたらより面白かっただろうなあ…と思いました。ただ、アウトラインさえつかめていれば、しっかり時代小説としてもミステリーとしても楽しめます。

    ☆勝手にイメソン
    身売り(ロス)

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    2024年03月20日
  • 歌舞伎の中の日本

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    総合芸術歌舞伎とは?
    『忠臣蔵』『四谷怪談』などから、日本人のメンタリティーに鋭く迫る。
    舞台の制作や台本作りに携わった著者が写真や図版を多用して、歌舞伎の真髄を綴った格好の入門書。

    歌舞伎とはどんな芸術か、どう鑑賞すればいいのか。『忠臣蔵』や『四谷怪談』など人気演目を年代順に取り上げ、背景や見所、作劇法を論じる。舞台の重要な要素「舞踊」も解説し、先行芸能や文化風俗を取り込み、その時代の人々の暮らしを反映させた歌舞伎の姿を浮き彫りにする。日本人のメンタリティーが生んだ歌舞伎の本当の面白さとは!? 写真や図版を盛り込み総合芸術歌舞伎の真髄に迫る格好の入門書。

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    2023年11月14日
  • 吉原十二月

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    実際に遊郭で娼妓を勤めていた方の本を読んだばかりだったため、終始物語(フィクション)、悪く言えば偽物の話として読んだ。眠ることも出来ない程過労な日々、性病に蝕まれ子供も産めぬ体になり世間では前科者扱いされる末路、自尊心から意地悪至極を尽くす朋輩、定期的な性病検診や注射や手術、花魁の命より金庫を優先する主人。そういった描写は無かった。そのため、華やかで、地位のある花魁のこういった描かれ方は、果たして本当にあったことなのか 私たち世間の一般人が見たいように見るためのコンテンツ化されたものなのか判別出来なかった。自分の無学を恨む。また、書かれていることがちゃんと面白いのと、一人の主人の主観でずっと物

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    2023年09月29日
  • 吉原手引草

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    ネタバレ

    吉原の売れっ子花魁、葛城がある日突然失踪した。一章ごとに語り手が変わりながら、葛城の失踪の真相が徐々に明らかになる。

    吉原を舞台にしているけれど花魁の生活や色恋沙汰はほとんど描写されず、肝心の葛城から真相が語られることもないのだけれど、人々の語りが繋がって、全てが完結する。ミステリー小説としても伏線の回収が見事だった。時代小説が苦手という人にもお勧めしたい一冊だった。

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    2023年02月15日
  • 芙蓉の干城

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    #芙蓉の干城 #松井今朝子 #読書記録

    時代物は苦手、というと母が、松井今朝子なら読める、とのご推薦を受けて。
    とはいえ手に取った1冊目は昭和。

    歌舞伎劇場を舞台とした劇場時代ミステリー。三部作の二作目らしい。

    歌舞伎を先日見たこともあり、選んでみた。
    なるほどその時代を思いつつ。

    時代物、とは思わず読めました(昭和だしね。)
    これははまる!ほどではなかったが。

    次は、江戸ものを読んでみよう。

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    2023年01月06日
  • 壺中の回廊

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    歌舞伎の舞台裏で事件が起きるバックステージ・ミステリだが、昭和初期、ニューヨーク発の世界恐慌の波が押し寄せて、急速にきな臭くなっていく世相を描く時代ミステリでもあり、そちらの色の方が濃いかも知れない。ただ、ミステリと言うよりミステリ仕立てで、ため息が出るほど細やかに伏線は張り巡らされているものの、フーダニットのつもりで読んだなら、不満は出そうな気はする。極悪人の印象が強い登場人物まで、その心情にフォローが入っていたりして、人が大勢殺される話なのに、主要登場人物には本当の悪人がいないお話。当然、読後感は爽やか。桜木はもちろん、澪子の将来など、時代を考えたら、到底平坦には思えないのだけどね。

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    2022年08月08日
  • 芙蓉の干城

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    昭和初期の歌舞伎界を舞台に起きる連続殺人を、評論家が解き明かす。
    不調法にて歌舞伎なぞ2回ほどしか見たことない私にも、舞台からその裏までの魅力やしかけが生き生きと映るさすがの描写。人物もみんな深みがある。
    科学捜査のない時代(指紋がやっと)に、証言と観察から、人間関係のもつれと動機への推理で犯人に迫っていく、時代ミステリならではの展開。良き。

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    2022年06月08日
  • 吉原手引草

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    ネタバレ

    色々な人に話を聞くにつれて、いなくなった花魁に何が起こったのかが徐々に明らかになっていくのが面白かったです。

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    2022年02月23日
  • 能・狂言/説経節/曾根崎心中/女殺油地獄/菅原伝授手習鑑/義経千本桜/仮名手本忠臣蔵

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    能は実際に観た時も分からんかったけど読んでも分からんかった
    狂言は面白かった
    説経説も面白かった
    出家した旦那追いかけ回すなよって思ったけど、私も絶対追いかけ回すタイプ
    浄瑠璃は世話物も時代物も人情味があって面白い
    時代物の戦闘シーンはやっぱり生で観たらさぞ面白いんじゃないかなって思う
    女殺油地獄は胸糞すぎて無理だったでもリズムがすごく良かった

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    2022年02月11日
  • 吉原手引草

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    内容というより、吉原のしきたりが分かったという意味で面白かった

    言葉が現代語ではなく独特のなので、読みにくかった
    ところどころ流し読みした

    一度女性を選んだら他の女にのり移れ無い、まるで現代のホストクラブの様な仕組みだなと思った

    吉原について色々知りたいと思った

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    2021年02月14日
  • 壺中の回廊

    購入済み

    雰囲気を楽しむ

    特に印象に残るストーリーではありませんでしたが、時代背景や当時の空気感を存分に味わえる作品。
    最後まで一気に読み進めるわくわく感もありました。

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    2019年11月22日