松井今朝子のレビュー一覧

  • 一場の夢と消え

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    近松門左衛門の生涯。地に足ついた語り口。今もなお名前と作品名と功績が称えられている超ビッグネームなお方だけど、本名の信盛目線で一緒に時間を進んでいけるのがなんとも楽しい。

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    2025年10月28日
  • 能・狂言/説経節/曾根崎心中/女殺油地獄/菅原伝授手習鑑/義経千本桜/仮名手本忠臣蔵

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    能や文楽、歌舞伎に行きたくなった時、読んでおくと筋がわかって理解が深まり、余裕を持って楽しめます。 時代が違うと景色が違い、常識や価値観が違って、なかなかわかりづらいことが多いのですが、どの新訳も面白く、登場人物が生き生きと動き、楽しく読み進めました。 一家に一冊。

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    2025年10月01日
  • 一場の夢と消え

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    近松門左衛門の一代記。歌舞伎と浄瑠璃の黎明期の様子がわかり、ファン必見と思う。
    当時の情勢に鑑みながら、有名な物語の生まれる背景や、話の筋をわかりやすく説明してくれて、またその時代の人の心情、京都と大阪の違いなんかもめっちゃ面白かった。今に通じるエンタメの創作の苦労とか、政治に翻弄される町人とか、どこを切り取っても面白かった!

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    2025年07月15日
  • 吉原手引草

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    木挽町の仇討ちを読んだすぐあとに読んだので、なんか構成が似すぎて、ちょっと楽しみが半減した。

    それでも吉原のことは全然知らないので、へーっていいいながら最後まで面白く読めた。

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    2025年06月11日
  • そろそろ旅に

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    面白かった
    上司や堅物の同僚や、大坂の荒くれ者や、遊郭の女性たちにも大いに気に入られたという十返舎一九
    優しいながらも冷たいところがある
    自分の中で相対するいろんな気持ちが、あったことだろう

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    2025年05月10日
  • 料理通異聞

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    八百善といえば江戸一番の料理屋。
    名前は知っているが内実はあまり知らなかった。
    八百善、本来の屋号は福田屋。4代目の善四郎の一代記。
    福田屋は仏事の際の御斎で使われる、精進料理を出す料理屋だった。
    それを善四郎がさまざまな出会いを通して江戸一番の料理屋に押し上げる。野心が旺盛な人物ではなく、人が喜ぶのが嬉しいちょっとおせっかいな、江戸っ子らしい善四郎がとてもいい。
    善四郎は化政期に「料理通」という本をものす。当時著名な酒井抱一や太田南畝なども筆を寄せる。一流の人々もの交流もわかる。
    もっと評価されて良い作品だと思う。
    とても興味深かった。

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    2024年11月21日
  • 一場の夢と消え

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    近松門左衛門の無名時代からに加え、京、大阪を舞台に「曽根崎心中」で不動の地位を得ても更に創作活動に励み、「国性爺合戦」で頂きに立った事実を元にした小説。家族とのやりとり、政治的な圧力、艶やかな女性との関わりなど、人間としての近松が面白かった。

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    2024年11月19日
  • 一場の夢と消え

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    ネタバレ

    松井今朝子さんは6冊目かな。今回もおもしろかった。
    近松門左衛門は不勉強で「曽根崎心中」を書いた人くらいしか知らないのが自分の残念なところ。
    でも十分に楽しめたし、読み応えもありました。
    当時の人々の暮らしや政情なども描かれていて、なるほどなあと思うところもあった。
    恵次とのエピソードが妙に楽しかったな。ヤキモキしながらも最後はほっこり。

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    2024年11月10日
  • 道絶えずば、また

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    江戸時代の歌舞伎界が舞台のミステリー。
    謎解き、歌舞伎界の内幕、奉行所=捜査陣と、視点が変わりながらストーリーが展開するのが面白い。
    前作を先に読めばよかった。

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    2024年10月29日
  • 吉原手引草

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    大量に江戸言葉とありんす言葉を摂取してもうお腹いっぱい。
    間接的に事件のことをインタビューし、大勢の人間から断片的に情報を集めていくのでじれったさもあった。

    読み終わった直後はなるほどそうだったのかと思ってたけど、何日か経つともうおぼろげであれなんだったっけ?状態になってしまった。

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    2024年07月28日
  • 星と輝き花と咲き

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    阿佐ヶ谷のコンコ堂さんの100円棚で買いました。
    本当に、コンコ堂さんにも松井今朝子さんにもハズレがない。

    松井さん自身、エンタメの世界に長くいたこともあって、芸能の裏側世界を書いて半端ない 笑。金、欲、名声。しかし、それらに全く絡めとられない主人公・綾ちゃんの清々しさも半端ない。
    真に突き進む人には、有象無象はどうやっても絡めないんだなぁ。夢に向かって真っ直ぐな、明治時代の美少女浄瑠璃語り、綾ちゃんの青春ストーリーです。女子の痛快ものを読みたい人におすすめします。

    ただし。小説ですが、早慶の学生の描写あり、早の学生に厳しいです 笑。松井さんは、早稲田卒ですが、なんぞ、恨みでも 笑、と、つ

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    2023年11月25日
  • 吉原手引草

    購入済み

    優れた構成

    主役 ヒロインの葛城花魁には最後まで語らせずに、周辺人物の証言で話を構成してゆくという、なかなかに凝った構成を取っている。話が進むに連れて段々と真相が明らかになってくる というクレッシェンドな話の進め方は大筋でいいのだが、途中やや中だるみ冗長なところが見受けられた。逆にエピローグ解決編がやや短すぎるようにも感じた。

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    2023年09月18日
  • 芙蓉の干城

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    木挽座シリーズ第二弾。今度も歌舞伎役者絡みの事件が発生し、戯作者の孫が解決に奔走する。単に殺人事件が起こったというだけでなく、昭和初期の雰囲気(軍人や特高の横暴が目立ったり、貧富の差が拡大しつつあったり、社会主義活動が活発だったり)がよく伝わってくる描写で、リアリティを感じる。一方で、この手の権力の横暴と、人間の欲望と、非力な人たちが追い詰められる場面というのは現代も同じ。事件は解決するが、なんとなく無力感を感じる。小説自体はとても面白く、第三部が楽しみ。

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    2023年01月22日
  • 江戸の夢びらき

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    【不世出の天才・初代市川團十郎、空前の一代記】
    なぜ江戸の民衆は團十郎に熱狂したのか。團十郎が命をかけた〈荒事〉とは何か。そして、なぜ舞台上で命を落としたのか。元禄時代から現在まで常に歌舞伎界に君臨し続けた大名跡・市川團十郎、そのはじまりの物語。

    寛文7年(1667)、浪人の娘・恵以はひとりの少年と出会う。子どもながらに柄の悪い侠客たちに囲まれ、芝居に出れば大暴れして舞台を滅茶苦茶にする破天荒さに呆れながらも、恵以は自然と人の注目を集める彼の素質に気づく。少年の名は海老蔵。長じて市川團十郎を名乗り、〈荒事〉の追求の果てに江戸の民衆から信仰にも近い人気を集め、劇作家としても今なお愛される名演目

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    2022年11月28日
  • 吉原手引草

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    素晴らしかった。自分には少し読みにくかったが内容は痛快だった。もっと吉原で何が行われていたか知りたいと思った。

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    2022年10月22日
  • 似せ者

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    ネタバレ

    江戸の歌舞伎を題材に時代小説のエンターテイメントとなった著者表題作を含む4編を収める。
    -20090831

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    2022年10月20日
  • 吉原手引草

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    ネタバレ

           -20090430

    著種曰く「いい意味でも悪い意味でも、今も日本社会には金銭を介在した男女関係が、ある種の文化として存在する。それを代表するのが吉原で、一度書いておきたかった。当時の習俗を忠実に再現することによって現代を逆照射するものがあると思う」と。

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    2022年10月20日
  • 幕末あどれさん

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    三部作「銀座開化おもかげ草紙」の前日譚。主人公がとても面倒くさい男である。時代の流れと、どの時代でも共通の若者の悩みがミックスしてあって共感できる作品。

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    2022年07月31日
  • 吉原手引草

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    ネタバレ

    なんで廓とか花魁ってこうも惹かれるんですかね。
    春を売るって生業としては最低なのに、どこまでも気高い感じが同性として辛くもあり、誤解を覚悟で言うとちょっとだけ羨ましくもある。どんな境遇にいたって、卑しい奴は卑しいし、尊い人は尊いんだ。自分次第。

    葛城は、吉原に来た時から仇討ちだけを心に全てを計算し準備しそして成し遂げたんだとしたら天晴れとしか言いようがない。
    "そりゃ、葛城には惚れてたね"って言う廓の人たちが凄く粋。痺れるぜ。

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    2022年02月15日
  • 非道、行ずべからず

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    江戸時代の歌舞伎界を舞台にしたミステリー。
    「道絶えずば、また」を先に読んでしまい、この本を読みたくなりました。先にこちらを読みたかったです。
    芸の道は奥深い。そして凄まじい。

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    2022年02月10日