松井今朝子のレビュー一覧
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松井今朝子さんの作品は直木賞を受賞した「吉原手引草」を読んだことがあるだけだ。ミステリーめいて非常に面白い作品だったけれど時代小説が苦手なせいでなかなか手がのびす。
ところが先日読んだ「直木賞受賞エッセイ集成」で彼女の生い立ちやら小説を書くようになったきっかけに興味を持ったのと、あの直木賞受賞のエッセイなのにまったくフレッシュさがなく玄人めいた感じだったのがやけに気になっていた。
と言うわけで話題の本書を読んでみることにした。
なるほどねー。分かりましたよ。
松井さんの人生のピークは直木賞を貰う前にとうに来ていたようで。
それは武智鉄二の演出助手として「けいせい仏の原」という歌舞伎作品に携 -
Posted by ブクログ
松井今朝子の本には、個人的に、ものすごく引き込まれる作品と「いや、これはどうか・・・?」と思う作品が混在している印象がある。
前回読んだ『壺中の回廊』は、1つの作品にすばらしいところと今ひとつに思われるところがあり、全体にバランスが悪いと感じた。背景となっている歌舞伎界の描写は傑出しているのに、ミステリとして整ったものには思えなかった。これならば、いっそ、歌舞伎座や役者について書いて欲しい、というのが正直な感想だった。
本書は、タイトルが示すように、著者が師と仰いだ武智鉄二という人物の評伝の体裁である。
小説家となる前に師事していたとなれば、歌舞伎やら役者やらの話も多かろう、おもしろそう、と -
Posted by ブクログ
帯に「本邦初、生態環境時代小説」とある通り、上野の不忍池に住まうイシガメ亀山左衛門尉俊寛とその仲間の亀たちの日常を記したもの。イラストつきで文字も大きいので30分もあれば充分に読めてしまうもの。
そもそも、本屋さんの時代小説コーナーを物色して目についたのだが、たまたま開いたページが見開き2ページのイラストにでっかい文字で一言
「静まれい!」
だったので{ナンじゃこりゃ?!}と思って手にとった次第。
薄っぺらい本だし、見るからに馬鹿馬鹿しそうなので、これに600円近くも出すのはどうかとも思ったが、ヘンなものほど読みたくなるのもまた一興。
どこぞの大統領を思わせるジョージという外来の亀が出