吉野弘人のレビュー一覧

  • ラスト・トライアル

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     ヘニング・マンケルのシリーズ主人公バランダーのシリーズは、主人公の心臓が止まるところで終わるという驚愕のエンディングを迎えたが、本書では、トム・マクマートリーが同じようなエンディングを迎えるのか、はたまた事件解決と主人公の寿命とがどのような絡み合いを見せてゆくのか、という事件とは別種のはらはら感に読者は付きまとわれることになる。

     そして本書で初めてわかったのだが、『ザ・プロフェッサー』『黒と白のはざま』は全四部作シリーズの前半部分であったのだ。本書が後半の一作で、全体をなす起承転結で言えば「転」となる作品になるのかと思う。

     つまりこのシリーズは、次作を持って一端終わりを迎えることにな

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    2021年01月27日
  • ラスト・トライアル

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    このシリーズは色んな成分が混じり合ってて、ほんまに面白い。
    著者あとがきと謝辞もええなーと思ってたら、解説の人も言及してた。

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    2021年01月07日
  • ザ・プロフェッサー

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    一気読み。本書は訳者”持込み”によって出版が実現したと巻末にある。もう…よくぞ見つけて持ち込んでくれました!ありがとうございます。感謝と拍手を贈りたいです。ストーリー自体は至ってシンプルな法定ミステリー。しかし主人公のトム、脇役のリック、ドーン、パウエル、そしてボー。みんなキャラが魅力的で生き生きとしてる中で、極め付けは愛犬のブルドック「ムッソ」、犬はやはり素晴らしい生き物であり人間の一生の友だと実感。中盤からそれぞれの人間性の高潔さにチョイチョイ眼を潤ませたが、ラストでは、やはりそうよね…と…泣いてしまった。まさに胸熱痛快法廷エンタメスリラー。

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    2020年08月03日
  • 黒と白のはざま

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    5歳の時、父をKKK(白人至上主義団体)に殺害されたボーは、そのリーダー・アンディに正義の裁きを受けさせる為、故郷のテネシー州ブラスキで唯一の黒人弁護士となった。そして父が殺された45年後のその日、アンディが同じように殺された。ボーは逮捕され、あらゆる証拠がボーを犯人と告げている。弁護を頼んだ恩師とその相棒は真相を探るが、KKKの過去を消したい街の思惑や、何者かに雇われた殺し屋に阻まれる。絶体絶命まま迎えた裁判の最終日、意外な人物による証言で法廷は大混乱に…。閉廷後も、ラストまで衝撃の連続だった。全ての謎がスッキリ解決されたが、45年の執念はボーに苦しい結果となった。

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    2020年07月25日
  • ザ・プロフェッサー

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    ちょっとちょっと、これ最&高なんですけど!!??

    リーガルものを小説で読むことないのだけれど(海外ドラマで見るのは好き!)これは読んでよかった。映画を見るようだった。

    正義は勝つ、というシンプルなものではあるが、ラストは胸にこみ上げるものがある。

    68歳のリタイアしたおじいちゃんが主人公というのもいいよね。
    続編もあるのかしらあるのかしら。

    わたしはボーが好きだよ。

    それにしてもあのリックのピンチのところで、トムがバーンと法廷に現れたときの胸熱感は、キューティブロンドのエル・ウッズが全身ピンクで現れた時に等しいな。待ってたよおおおおおお!と叫びたくなったよ。

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    2020年06月20日
  • ザ・プロフェッサー

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    失意の底から立ち上がる主人公や隠蔽工作を図る被告をはじめ、登場する人物の造形が素晴らしい。彼らが織りなす読み応えたっぷりのストーリーが、手に取った読者を陪審員席に誘う法廷スリラーの秀作。泣かせるエピローグや続編に期待を持たせる後日談がまた上手い。

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    2020年03月14日
  • 黒と白のはざま

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    前作「プロフェッサー」に続いて読んだ。登場人物の多くが前作から引き続き出ていて、とても嬉しかった。気持ちの良い仲間達にまた会えたような気がして、こういう読書体験は滅多にない。藤沢周平の用心棒シリーズ以来かも。本書の内容もまた優れている。話の展開もよく、終わり方も最高。主人公のトムが1人で大活躍するような単純な話ではないのがまた良い。気持ちの良い読書をしたいなら、前作から本書を読むべし。

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    2020年03月04日
  • 黒と白のはざま

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    46年前テネシーで黒人の父がKKKのメンバー10人に殺された。息子ボー・ヘインズは復讐を誓い、弁護士になった。KKKの指導者だったアンディ・ウォルトンが殺された。ボーはしょっちゅうアンディを殺すと言いふらしていた。ボーは逮捕され、ロースクールの教授だったトム・マクマートリーに弁護を依頼する。証拠はボーの有罪を示している。担当検事のヘレンは負けなし。絶体絶命の裁判は・・・

    うおー!2020年ナンバーワンだ。

    前作「ザ・プロフェッサー」もすごく面白かったが、それ以上かも知れない。解説を読んでいて、確かに前作は誰がやったかは分かっているのでミステリー的要素は少なかったけれど、本作にはミステリー要

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    2020年03月01日
  • ザ・プロフェッサー

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    面白かった❗️オススメです。ミステリーではないし、結末もハッピーエンドになるんだろうなぁと分かっているけど、どうしてそうなるのかが全く分からず、最後までハラハラしっぱなし。結末のカタルシスも大きく、主人公達や古い仲間達との絆なども好みで、久々にとても良い本に巡り会えました。登場人物とも言えないような「ザ・マン」がずーっと存在していて、これが最高でした。超オススメ。

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    2020年02月06日
  • ザ・プロフェッサー

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    面白かったぁ〜。
    これぞ、パスタ小説!(パスタを茹でてる時間も読んでしまうという村上春樹のたとえ。)
    68歳のトーマス・マクマートリー40年もの長きにわたりアラバマ大学のローククールの教授。妻をガンで失い自身も膀胱がんになり、信じてた親友にも(憎っくきジェイムソン・タイラー)手ひどく裏切られる形で大学を追われる。
    ここであらすじを書いてもしょうがないよんね。
    とにかく私のすきな法廷ミステリー。
    リックが絶体絶命の時に現れた時は心の中で喝采。
    アシスタントのドーンとは上手くいきそうだね。
    最後はめでたく勝訴するんだけど、いったい何人が犠牲になった?
    証言しようとしてたミュールは殺されるし、工場長

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    2019年12月29日
  • ザ・プロフェッサー

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    骨のある小説かどうかは、どういうわけか最初のページからわかってしまう。その期待はたいてい裏切られない。ストーリーではなく、作家が書こうとしているものが、文体の後ろからにじみ出てくるような、そう、気配のようなもの、小説の持つ気品のようなものだ。

     そうなるとストーリー展開も楽しくなる。なかなかタフな物語になることは、書き出しで摑めているからだ。

     南部出身の法律家出身の作家は誰? 大抵の読書子ならば、ジョン・グリシャムと答えると思う。この新手の作家ロバート・ベイリーも実は南部出身の法律家なのである。先人グリシャムの権威を傷つけないばかりか、やはり米南部生まれのリーガル・サスペンスには骨

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    2019年04月23日
  • フォルクスワーゲンの闇 世界制覇の野望が招いた自動車帝国の陥穽

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    日本ではあまり大きく報道された感じがしないVWのディーゼル排ガス不正問題に関する本だが、VWの歴史、そして、VW創設者であるフェルディナンド・ポルシェの孫でVWのCEOであったフェルディナンド・ピエヒやその一族のVW支配の実態なども詳しく記されていて、VWが不正を働いた背景・遠因が分かるようになっている。
    VWの不正が発覚するきっかけとなった路上実験の話も面白いが、不正発覚後も非を認めて改善しようというのではなく、むしろ、隠蔽工作に走ったり、現場の責任にして「私は知らなかった」と口をそろえる幹部たちなど、その闇は深いと感じられた。
    それにしても、クリーン・ディーゼルが全然クリーンじゃなかったの

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    2017年11月05日
  • リッチ・ウォーターズ

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    CL 2026.3.27-2026.3.31
    「ザ•プロフェッサー」から続くロバート•ベイリーの法廷ミステリー。主人公は変わっていくけど、その構図は同じ。窮地に立たされた弁護士がラストには鮮やかに逆転を決める。
    にしても、今作は主人公のリッチを追い詰めすぎじゃない?というほど相手の力が大きくて不安になるし、実際中盤では悲劇も起きる。それでも正義がなされることを期待できるから読んでいてもある意味安心できる。
    やっぱりボーはカッコいい。あとサッチ•トニダンデルの存在感がハンパない。

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    2026年03月31日
  • 瞬きすら許さない

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    途中途中のいくつかのワードから先行きは予想できましたが、最後は予想だにできない真相でした。
    読み進めてて思ったのは人にはそれぞれ思い、考え方、感じ方、偏見、先入観等がありそれこそがこの人間社会をおもしろくさせているところでもあり、また苦しめているところでもあるのだなと感じました。
    全体的におもしろく読むことができました。

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    2026年03月29日
  • 悪魔が唾棄する街

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    複数のややこしい案件が絡み合った展開、読み応えがあった。手際良く非情にかつ冷静に難所を片付けていくマッコイの刑事としての天賦の才能に胸がすく。「ナイスガイ」ワッティーにヤバいフラグが立ってるのかとハラハラドキドキしたけれど円満エンドに胸を撫で下ろした。次の事件が気になる。

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    2026年03月29日
  • 闇夜に惑う二月

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    ダーティーハリーなマッコイの、思っていた以上に刑事として人間としての矜持と正義感を知って、彼の違法な部分にも寛大に受け止められた。、マッコイ贔屓になった2作目。

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    2026年03月29日
  • リッチ・ウォーターズ

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    アメリカ南部の幹線道路沿いに自分の写真を配したビルボード弁護士、ジェイソン・リッチシリーズの2作目。まだ依存症の後遺症に苦しむジェイソンの元に因縁のギャングから殺人事件弁護の依頼が来る。容疑者はどこを切り取っても勝ち目のない元フットボール選手。負けが濃厚な事件をどの様に解決するのかと言うリーガルミステリーと共に、依存症者が立ち直る苦しさ、家族との関係など、人間ドラマとしても面白い。作者の作品は全て読んでいるが、どれも一貫して、あり得ない状況をひっくり返す、まるで黒が優勢のオセロ版を最後の一手でほぼ白に塗り替えるような鮮やかさがたまらない。次作が待ち遠しい。

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    2026年03月27日
  • 血塗られた一月

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    出てくる登場人物が悉く想定の斜め上をいくアウトローでハードでダーティー。まともなのは情けない甘々新米刑事しかいないという展開に、かなり引き気味の嫌悪感ありだったけれど、読み進めるうちに自然にこの刺激的な腐った世界感に慣れてしまうから不思議。この勢いで続編へ。

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    2026年03月27日
  • 瞬きすら許さない

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    英国推理協会賞最優秀新人賞受賞作。
    AI 捜査官× ベテラン警視正の即席バディが未解決行方不明事件に臨む。

    捜査には直感が最も大切だと言う主人公に対し、合理的な捜査を進めるAI。
    この設定だけでも面白そうなのに、息もつかせぬ展開とミステリの面白さも際立つ。

    何より特筆すべきが、大切な人を失った者の悲しみ、絶望、悲哀がこれでもかと詳細に描かれていること。あとがきを読むと、作者も癌で夫を亡くしているらしい。

    合理的なAIが、悲しみに打ちひしがれる人間の感情を浮き彫りにする。

    AIが身近になった今こそ読まれるべき作品かもしれない。

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    2026年03月21日
  • リッチ・ウォーターズ

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    保安官補殺人事件、逮捕されたのは元アメフトスター。弁護士ジェイスンは覚醒剤王ケイドに因縁があり、弁護を強要される。弁護は難航⋯

    面白すぎる。アル中から立ち直ろうとするジェイスンの姿、このややこしい裁判どうやって勝とうとするのか二転三転するプロット。そしてラストのラスト=好みのタイプのラスト

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    2026年03月20日