吉野弘人のレビュー一覧

  • 磔の地(新潮文庫)

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    先日、王谷晶さんが受賞して、話題となったダガー賞(の翻訳部門)、
    その、ゴールド(最優秀)を獲った作品として本屋さんの新発売コーナーに随分と積んでいたので衝動買い。
    ・・・ただし、受賞は1998年でありました・・・
    翻訳モノは、相性の良し悪しで分かれ道。
    今作は、登場人物の相関関係を理解するのに大苦戦、舞台となる街の風景や雰囲気を感じ取ることが出来ずに、
    只々、文字を追い続けることで精一杯。
    苦しい読書時間となってしまいました。

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    2025年09月05日
  • 最後の審判

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    「ザ・プロフェッサー」に始まる、老弁護士トム・マクマートリー4部作の最後の作品。
    ぐいぐい読めます。

    殺人犯ジムボーン・ウィーラーが脱獄した。
    自分を牢に送り込んだトムに復讐を誓って。
    トムだけでなく、なんとトムの仲間や家族まで、次々に殺すと宣言したのだ。
    外出を出来るだけ控え、パトカーも常駐を頼んで警戒態勢をとったが‥

    情け容赦なく、家族や警官にまで向けられた銃撃。
    それは、女殺し屋のマニーによるものだった。
    その恐怖もさることながら、トムは2度目の癌でさらに体力も落ちている‥
    撃たれて入院した仲間の、生き延びる闘いも続く。

    スリルは十分、ありますが。
    これまで普通に生きてきた登場人物

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    2025年09月04日
  • ラスト・トライアル

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    老弁護士トム・マクマートリーのシリーズ。
    「ザ・プロフェッサー」「黒と白のはざま」に続く3作目。

    トムの事務所のパートナー、リックが一時的に仕事を離れることになった。リックの父親が大怪我をしたため。
    ある少女が弁護の依頼に訪れる。
    1作目の事件で服役していた男ジャック・ウィリストーンが仮釈放後に殺され、少女の母親が逮捕された。
    事件の証人となるはずだったウィルマという女性で、ある意味因縁のある相手だったが‥
    トムは、ひっくり返す見込みの少ない事件の弁護に立ち上がった。

    ジャックには莫大な保険金が掛けられていたことがわかり、調べるほどに疑わしい人物は増えていく。
    そして、フィリピン女性らしい

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    2025年09月04日
  • 嘘と聖域

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    ザ・プロフェッサーからシリーズで読み進めてきたが、登場人物の性格にだんだん好感が持てなくなってきた。
    最後のどんでん返しに次ぐどんでん返しは、ドラマのような面白さはあった。このシリーズはここまでにしようと思う。

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    2025年08月27日
  • 獄門橋

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    オリジナルタイトルは『THE GOLDEN GATE』。邦題は『獄門橋』。編集さんが横溝ファンだったのかしらん。そうではなくて、という編集部による解説が巻末についている。本筋の謎解きの背後に戦中(戦前、戦後も変わらないけれども)アメリカの有色人種への偏見が垣間見れるが、時にそれが前景へ。案外それこそを書きたかったのかも。wikiによれば、筆者は中国系フィリピン人の家庭に生まれたとある。

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    2025年08月21日
  • 磔の地(新潮文庫)

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    ネタバレ

    2025年の28冊目は、ジェイムズ・リー・バークの「磔の地」です。1998年のゴールドダガー賞受賞作です。舞台は、アメリカ南部ルイジアナ州。ディープサウスとも呼ばれるスワンピーな土地を舞台にしつつも、暑くるしさよりも乾きを感じるのは、作者の文体なのでしょう。そして、この本がゴールドダガー賞を取る当たりに、イギリス人のアメリカ南部好きを感じずにもいられません。
    主人公は、アイビーリア郡の保安官事務所に勤務し、釣り餌屋も営む、デイヴ・ロビショーです。本書は、シリーズ10作目となります。納屋に磔にされて殺されたジャック・フリンの未解決事件を軸に、アイダ・ブルサードの溺死事件や少年2人の射殺事件等を絡

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    2025年08月13日
  • 最後の審判

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    登場人物が次々に死ぬ。(殺される)
    主人公は癌末期で生死をさまよい中。
    これまでと比べて急激に重苦しい展開。
    そんなわけで前半はこれまでのようには楽しくはなかったが、終盤はさすがに読ませて感動的だった。

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    2025年08月07日
  • 螺旋墜落

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    深夜0時に墜落するジャンボ・ジェット機に乗っていたチャーリーは、同じ時間を繰り返していることに気づく。彼女の息子セオはこの機の副操縦士で、彼の命を救うためにチャーリーは真相を突き止めようと躍起になるが……。 
    よくある設定のループもののスリラーで、現在進行中のチャーリーのパートとセオの過去が交互に描かれることで、徐々に真相が明らかになっていく。ループの開始時間はある法則に則って少しずつ遅くなり緊迫感を増す。
    ループの謎解きよりも家族の絆を描いた家族小説に重きを置いているように思った。

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    2025年08月04日
  • 螺旋墜落

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    飛行機が墜ちて戻ってのタイムループ! 間隔も徐々に短くなり… エモさも抜群なサスペンス #螺旋墜落

    ■あらすじ
    息子をこよなく愛するチャーリー、彼女は息子セオが副操縦士として操縦する飛行機に搭乗していた。チャーリーは息子との関係を修復する必要があったのだ。

    まもなく到着するロンドン時間午前0時、なんと飛行機が墜落してしまうのだ! しかし次の瞬間、チャーリーが気が付くと時刻は午後11時1分、まだ飛行機に搭乗中だった。どうやら時間が繰り返していると知った彼女は、墜落を食い止めるようと奔走する…

    ■きっと読みたくなるレビュー
    おもろい! サスペンススリラーの良作ですね、ぐいぐい惹きつけられまし

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    2025年07月18日
  • リッチ・ブラッド

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    私の頭が悪いせいか
    7/4の犯行の流れがよくわからなかったのですが
    でも面白かった!

    この方の他の作品も
    続編の翻訳出版も楽しみですし
    読んでみたいと思います。

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    2025年07月08日
  • 獄門橋

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    1944年、カリフォルニア州バークレー。大統領候補ウォルターが暗殺された。容疑者はサンフランシスコ有数の名家ベインブリッジ家の娘たち三人。刑事サリヴァンは現場のホテルで、14年前にも同じ家の少女が不審な死を遂げていたと知る。二つの事件のつながりを追うサリヴァンだったが、市警本部長の圧力や、ウォルターと関係のあった?介石夫人の介入により捜査は難航する。事件の鍵は、容疑者たちの祖母ジェネヴィーヴが握るというが…。終戦間近のアメリカを舞台に描く、謎解きの妙味と緊迫感に満ちた警察小説。

    ミステリとしての魅力もあるが、歴史小説として味わった。日系アメリカ人収容所については、かつて観たアメリカ映画「愛と

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    2025年06月28日
  • 獄門橋

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    1944年のカルフォルニア、まさに日本との戦いの最中に大統領候補者の殺人事件が起きる。担当するのはメキシコとのハーフのアル刑事。容疑者は街の大富豪の3人の孫娘。アルの視点、孫娘の祖母の視点、10年以上前の事故との視点から描かれる。
    貧富の差、共産狩、民族間の差別や、アメリカとの戦争前にロビー活動で日本への憎悪を喧伝した蒋介石夫人の描写などノンフィクションに思える背景での捜査活動がリアル。歴史ミステリーとしても秀逸だった。

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    2025年06月03日
  • リッチ・ブラッド

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    クソ安心して下さい
    ロバート・ベイリーの新シリーズもクソ面白いです
    と、我が師匠のひまわりめろんさんがおっしゃてましたので、クソ安心して読みました

    クソ安心したとおり面白いです
    なので、これから読む方もクソ安心して読んでください


    さ、新シリーズの主人公はジェイソン・リッチ
    主要幹線道路に自らの顔写真を載せた看板を展開する民事専門の弁護士
    看板は1枚だけでなくまあまあの枚数があります
    (なんかやだーw)

    知名度、実績は充分のすご腕弁護士だが、アル中から始まりプライベートはいろいろと問題ありです
    そんな彼のもとに"毒姉"のジャナから「助けて!」の連絡が入ります
    ジャナは

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    2025年03月30日
  • 弟、去りし日に

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    ネタバレ

    こういう一歩一歩踏み締めて行く感じの物語は好き。
    R・J・エロリー。邦訳では10数年前に『静かなる天使の叫び』があるのみとのことだが、聞いたことあるようなないような、読んだことあるようなないような。。

    主人公ヴィクターのもとにある日、弟の訃報が届く。
    アメリカ、ヴァージニア州、同じ州内のそう遠くない郡で保安官同士だった。
    保安官になったのは弟の方が先で、追うような形で自身も保安官の職に就いた。
    だが、その弟とは激しい仲違いの末、この10年近く言葉を交わすことすらなかった。
    訃報にも、驚きはするものの悲しみや憤りは全く浮かんで来ない。

    発見された場所、執拗に轢き殺された形跡から事件性のある死

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    2025年03月16日
  • リッチ・ブラッド

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    あちこち看板を立て宣伝する弁護士ジェイソン。姉が便利屋に金を払って夫を殺させたとして逮捕された。かなり怪しい姉の弁護をするのか。

    裁判シーンが少なめだが面白かった。裁判の行方、判決、そして後の出来事、読み応えあり(「ザ・プロフェッサー」シリーズのような正義VS悪という構図ではない)

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    2025年03月10日
  • 弟、去りし日に

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    舞台は90年代の米ジョージア州。ある朝保安官ヴィクターの元に、同じく保安官である弟フランクの訃報が届く。弟さんは、何者かによって無惨にも車で何度も轢かれ殺された、と。兄弟は過去の確執から絶縁状態となり10数年会うことなく別の町で暮らしていた。父を亡くし残された10歳の娘から、死の真相を調べてほしいと頼まれる。過去から目を背け孤独に生きるヴィクターは、事件の真相を暴く調査を開始する。

    妻を亡くし孤独そのものの空虚な人生を生きる主人公が、残された姪と心を通わせるうちに事件の究明へと突き動かされていく。ある男の私的な再生の物語と保安官としての犯罪捜査が見事に合わさっていて、とても読み応えがあった。

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    2025年03月07日
  • 弟、去りし日に

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    一見冷たそうな叔父さんが事件の真相に迫っていくにつれてのんどか暖かいひとなってくのが読んでいて心地よかった。
    弟、去りし日に
    このタイトルがしゃれてると思って即買いしちゃたんだけど、面白くて満足しました。日本語訳も違和感なかった

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    2025年02月21日
  • リッチ・ブラッド

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    ロバートベイリーの新シリーズ。今回もアメリカ南部が舞台の話。交通事故専門の弁護士リッチが主人公のミステリー。相入れない姉の依頼により彼女の夫ごろしの弁護を引受けた主人公が、、、
    この作者はどれだけMなのって言う位の展開に読むのが辛くなる。こんな姉とか無視って良いのでは?と思う私は読む価値無しなのかな

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    2025年02月09日
  • リッチ・ブラッド

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    アラバマからフロリダまでのハイウェイに看板を掲げ、交通事故案件を専門とし、いわば他人の不幸で財を成してきた通称「ビルボード弁護士」ジェイソン・リッチ。しかし彼は離婚と父親の死、さらに独善的な姉との関係に悩み、アルコール依存症に陥っていた。3か月間のリハビリを終えて退院した直後、突然疎遠だった姉からの電話が鳴る。姉は夫殺害の容疑で逮捕されており、ジェイソンに弁護を依頼したいという。ジェイソンは刑事事件の経験が無く、地域で疎まれていた姉にとっては不利な裁判となることは確定的で、ジェイソンは葛藤しつつも、父母を失った姪たちのために弁護を引き受ける。アルコールの誘惑と闘いながら姉の無罪を裏付ける証拠を

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    2025年01月19日
  • 弟、去りし日に

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    弟の死とそれにまつわる事件の謎と1人の頑固な男の心が相関しながら両者が解れていく話。
    独り身の自分には身につまされる言葉が何回も出てくるし、世界を変えるのではなくて自分自身や自分のものの見方を変えることの重要性を描いているのが印象的。
    展開に少し強引さを感じたけれど楽しめた。

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    2024年12月30日