吉野弘人のレビュー一覧

  • フォルクスワーゲンの闇 世界制覇の野望が招いた自動車帝国の陥穽

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    世界を揺るがせたフォルクスワーゲンによる排ガス対策の不正問題を、NYタイムズの記者である著者が丹念な取材で掘り起こした書。フォルクスワーゲンがクリーンディーゼルと謳ったNOxの汚染除去技術は偽りで、ディフィート・デバイスと呼ばれる、法定テストをパスするための不正な装置を搭載していた。

    ビートルを設計したのは、フェルディナンド・ポルシェ、孫のフェルディナンド・ピエヒは祖父以上にドイツ自動車産業に影響力を持つことになる。ピエヒの威嚇を伴うトップダウンによる企業運営が、不正の発覚を妨げる企業文化を醸成したと著者はみている。

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    2018年02月10日
  • 瞬きすら許さない

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    ネタバレ

    アシモフの鋼鉄都市、はだかの太陽はとても懐かしいが、本作は肉体を持たないAI人格がホログラムとして現れ、警察世界に異質さを持ち込む物語。感情や人情を持たないAIは当然ながら捜査側とあらゆるところで深く対立、相容れない状態を作っていく。その状態から犯罪特定、犯人逮捕に向かう過程が面白さを感じるはずだけど、屋台骨のミステリ本筋がなんだかなってとこと、登場人物造形も雑なので、オビ文句とはかけ離れたがっかり感がある。期待しすぎたのはオビの功罪か。4部作の序章ととらえればいいかもだけど、次回作に行く元気が出ない。

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    2026年06月02日
  • 無垢なる町

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    ネタバレ

    本邦初訳のアメリカの作家。
    2026CWAでJOHN CREASEY FIRST NOVEL DAGGERにノミネート(多分、ショートリスト)。

    バージニア州南部の寂れた田舎町で保安官補に就くウィルは、友人トムの家から火の手が上がるのを確認する。急行しトムを引きずり出すが、火事の前に殺された様で…

    うーーーん。。。
    悪くはない。悪くはないんだけど、全てが中途半端。途中までは良くできた南部小説で、私立探偵が登場してから面白かったが。。。

    後半の展開が酷く、悪い意味でどうしてこうなったと。後味も全く良くなく。続編があるらしいけど、よほどじゃない限り出ない気がする。。。

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    2026年06月01日
  • 磔の地(新潮文庫)

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    新潮文庫・海外名作発掘シリーズの一作。
    主人公デイヴ・ロビショーシリーズとして、本国では19作が発表されており、本作はその10作目にあたる。

    10作目までの背景をネットで調べてみた。
    主人公のデイヴ・ロビショーは元ニューオーリンズ市警の刑事。本作では、生まれ故郷であるルイジアナ州アイビーリア郡保安官事務所の刑事として働いている。
    ベトナム帰還兵であり、アルコール依存症との闘いを続けている。二番目の妻と養女と暮らしており、一人目の妻は殺害されているらしい。
    ルーツはフランス系ケイジャン。ロビショーという姓からも、その出自がうかがえる。
    彼はまさに土地の人間だ。バイユー(湿地帯)の近くに住み、釣

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    2026年05月30日
  • 瞬きすら許さない

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    ネタバレ

    正直、ここ(ブグログ)の外国の小説のレビューはどれも高すぎると思う。
    これも4点台と高く
    頑張って最後まで読んだけど。

    半分くらい読んでからAIに
    ここまで単調でつまらなかったけど、今後の展開は期待できるのか?と聞いたら
    最後までこんな感じなのでもうやめてもいいと思う。と言われた。
    本当にそうだった。

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    2026年05月23日
  • 瞬きすら許さない

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    ネタバレ

    SFに近いのかと敬遠していましたが、評判が良いので読んでみると、湿度高めの警察小説でした。
    デビュー作らしく詰め込みすぎ感はありますが、シリーズ化されているということで次作が読めることを期待。

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    2026年05月23日
  • 瞬きすら許さない

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    Aiって、流行り物を取り込んだ感がなーと思っていたが、これが読みやすく500頁も一気に。後半での、主人公の巻き込まれ方はちょいやり過ぎとも感じるが、十分楽しめた。

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    2026年05月03日
  • 瞬きすら許さない

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    AIと警察官のバディが事件を解き明かす物語なのだが、近い将来間違いなく訪れるシチュエーションだなと感じた。
    突拍子な設定や展開ではなくしっかりと組まれたプロットにより現実味があり、母親であり警察官であるキャットの人間的な感覚や感情に対して、ロックのロボット的AIの分析や統計が対立する部分がとても良い。
    お互いが素直に受けいられないところから始まり、最終的にどこまで近づけるかを楽しみながら読ませて貰った。長年の勘は馬鹿に出来ないということがちょっとご都合主義すぎる展開で個人的にはマイナスだった。オチや結末はもう少しどうにか出来る気はしたので、続編に期待したい。
    シリーズものとしての土台は出来たの

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    2026年04月19日
  • 最後の審判

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    シリーズ最終話はこれまでの3冊が法廷エンタメだったのに対して、法廷から離れたジム・ボーンとの文字通りの命懸けの対決。
    トムは病状に苦しんだり電話で喋るか検査してるかでほとんど活躍がなく、弱っている様子が痛々しくて辛かった。
    怖すぎて大嫌いなジム・ボーンが死刑囚になって3作目から登場しないことに安堵していたのに、脱走して復活し、復讐に燃えるという大ピンチ。
    トムのまわりの大事な人たちを標的にする卑劣さが憎いし、今回は罪のない人が死にすぎて最後がどうであれハッピーエンドと思えなくて気持ちが晴れない。
    トムの仲間たちの活躍に、誰もが諦めずに戦う意志の強さが表れているのがよかった。

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    2026年04月17日
  • リッチ・ウォーターズ

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    またも厚くて濃くて酷いのだが、それでも話が終わらなくてモヤモヤ。
    しかし、何とも訳が!!!女がキミ呼ばわり、やたら<>付けて諄いし、挙句に右肩を撃たれて左肩がまだ痛むときたもんだ…

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    2026年03月22日
  • 螺旋墜落

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    ネタバレ

    3.2くらい。
    期待していたので、ガッカリが目立つ。

    主人公が数学教師でチャーリーなので、男性かと思ったら女性だった。自分の偏見具合を恥じた。

    てっきり飛行機内で全部完結するかと思ったら、息子のセオの話や、キャラ回想が多くて読みにくかった。必要な情報だが、飛行機内だけの話が読みたかった。

    そしてセオパートが本当に合わなかった。
    セオが嫌い過ぎる。
    愚か過ぎて見てられない。『女の一生』の主人公ジャンヌが馬鹿息子のポールを愛するあまりになんでもやってしまう、というのを思い出した。
    セオが幼稚すぎる。よくパイロットになれたな?
    幼稚で愚鈍だからこそカモにされ犯罪の片棒を担いで母親を犠牲にするこ

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    2026年03月20日
  • 螺旋墜落

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    フィボナッチ数列なつかしい、でもこれで大すじが見えてしまった。同じパターンを繰り返し見せられるとちょっとなぁ、って感じ。

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    2026年02月03日
  • 磔の地(新潮文庫)

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    ネタバレ

    ロビショー・シリーズ第九作。

    相変わらず話が追いにくい。
    解説によるとこれでも物語の輪郭がはっきりしているそうだが。

    話は、
    クール・ブリーズ・ブリザードという黒人男性が、
    アレックス・ギドリーという看守に虐待されている、
    とロビショーが知るあたりからはじまる。
    FBIはクールにリッキー・スカーロッティというイタリア系ギャングのボスの犯罪を証言しようとしているらしい。
    以下、殺された人と犯人。

    ジャック・フリン:労働組合をつぶすために、磔の形で殺された労働運動家。
    ←アーチャー・テルボンヌ:旧家の地主。南部を舞台にした映画の出資者。
    元警官・看守で殺し屋ハーポ・スラッグスも同席。

    アイ

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    2025年12月27日
  • 磔の地(新潮文庫)

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    長いのだが、時折、描写が飛んでいる感を受ける。殺人の連続がこのラストで良いのかとも。
    とにかく超絶的に人名が頭に残らずで、こんなにも人物一覧見返したのは…

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    2025年10月22日
  • 螺旋墜落

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    こんなタイムリープものがあったか!!
    やり尽くした感のあるタイムリープ作品にあるトリックを仕掛けた作品!やられました!
    設定が面白くやられました。
    そして家族の話に繋がる
    徐々に明らかになる秘密には深く傷つき
    母親の愛。父親の愛。を再確認させられた。

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    2025年09月25日
  • 磔の地(新潮文庫)

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    サンセット・リミテッド号の停車駅があるルイジアナ州ニュー・アイビーリア。その町の保安官事務所の刑事デイヴ・ロビショーのもとに、女性写真家ミーガンが訪ねてくる。彼女の父親は、かつて納屋の壁に磔にされて殺害された労働活動家フリンだった。この犯罪は罰せられることなく、無関心や恐怖から見て見ぬふりをした人々はみな沈黙の刻印を背負った。
    窃盗罪で拘置中の黒人が看守に虐待されているというミーガンからの情報で、捜査に乗り出したロビショーは、幾重にも交錯する事件に遭遇。
    映画の撮影現場で雇われたサイコパスの暗躍、過去の秘密を紛らわせるため酒に溺れる大地主の娘の不審な行動、黒人少女をレイプした白人兄弟の殺害事件

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    2025年08月06日
  • リッチ・ブラッド

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    CL 2025.5.7-2025.5.12
    ロバート•ベイリー新シリーズ。
    とは言え前作のマクマートリー教授やボーたちと同じ世界線とのこと。
    主人公のジェイソンは今までのようなヒーロータイプではないけど、話の展開はほぼ同じ。安定感はあるけど衝撃はないかな。
    解説によると次作、次々作にも今回と同じ人々が登場するようで、そこは期待大。

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    2025年05月12日
  • リッチ・ブラッド

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    過去シリーズに比べると全てにわたり薄味感が。第五部で、さあ反攻だとアガるのだが、思い出した!てなオチでは…
    彼のその後、って誰かも記憶なし。

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    2025年03月25日
  • 弟、去りし日に

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    アメリカ合衆国のそれぞれの州や郡の
    地理、歴史、風土、制度などを知っていたら
    より深く楽しめたのかもしれない。
    複数の殺人事件が
    いくつもの郡にまたがって発生し
    多くの保安官や保安官補、警察、被害者、被疑者
    そしてその家族たちが入り乱れ
    さらにカタカナの地名であふれていて
    誰と誰がどんな関係だったかを思い出すために
    度々立ち止まらなければならず
    話の流れに乗り切れなかった…
    それでも保安官というもののプライドと
    家族の重さについて否応なく思い知らされた。

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    2025年02月16日
  • 弟、去りし日に

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    保安官兄弟の確執を主軸に、一人の男の再起を描く警察小説。悔恨と贖罪の念を原動力として突き進む主人公のキャラクターは物語の推進力として上手く機能しているし、彼を純然たる善人でなく(あまりに)不完全な人間として描いているのが良かった。バーバラをはじめとする登場人物達のワイズクラックも重苦しさ一辺倒になりがちな展開を程よく緩和してくれる。群を跨ぐ壮大な犯罪計画のスケール感に反し、物語が小さくまとまり過ぎてしまった感は否めないし、終盤は事が首尾よく運び過ぎて物足りない部分もあるが、骨太で読み応えのある小説だった。

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    2024年12月30日