吉野弘人のレビュー一覧
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ネタバレロビショー・シリーズ第九作。
相変わらず話が追いにくい。
解説によるとこれでも物語の輪郭がはっきりしているそうだが。
話は、
クール・ブリーズ・ブリザードという黒人男性が、
アレックス・ギドリーという看守に虐待されている、
とロビショーが知るあたりからはじまる。
FBIはクールにリッキー・スカーロッティというイタリア系ギャングのボスの犯罪を証言しようとしているらしい。
以下、殺された人と犯人。
ジャック・フリン:労働組合をつぶすために、磔の形で殺された労働運動家。
←アーチャー・テルボンヌ:旧家の地主。南部を舞台にした映画の出資者。
元警官・看守で殺し屋ハーポ・スラッグスも同席。
アイダ・ブルザード:洗濯のメイド。クール・ブリーズ・ブルザードの妻で二十年前に自殺したと思われていた。
←アレックス・ギドリー。ハーポ・デラハウシーがともにクールが密造酒を売っていることをネタに、アイダがハーポの下で働くよう脅す。アイダを妊娠させた? 当時は警官であり、現在看守だったが首になる。
アーチャー・テルボンヌの娘、ライラ・テルボンヌを襲った兄弟←
ハーポ・スクラッグス、命じたのはアーチャー・テルボンヌ。
アンソニー・ポロック:映画スタジオの会計士で、映画の予算から横領したと映画製作会社のシスコ・フリンを責めた。刺殺。
←スウェード・ボクスライター:シスコの幼なじみで親友。
ロドニー・ラウンダーミルク:シスコ・フリンの姉を拷問した三人組の一人(他はハーポ・スラッグスとジュバル・ブリートラブ?)。8階の窓から放り出されて死亡。
←スウェード・ボクスライター
スウェード・ボクスライター:銃で撃たれてジャック・フリンと同じ場所同じように磔にされて死ぬ。
←ハーポ・スクラッグスとジュバル・ブリートラブ
ジュバル・ブリートラブ
←行方不明だが死亡?
アレックス・ギドリー:ジャック・フリンの殺人の証拠と引き換えに免責を得ようとして銃殺される。
←ハーポ・スクラッグス
リッキー・スカーロッティ:イタリア系ギャングのボス。
ライフルで射殺される。ハーポ・スラッグスにクール・ブリーズの殺しを依頼した。
←ジャック・ポワティエ。香港系マフィアの依頼を受けたフランス系カナダ人。
ジェシー・リドー:元売春婦。ハーポ・スクラッグスと売春宿を経営し、ジャックフリン殺しの証拠の入っているアイスボックスを預かっていた。
←ハーポ・スクラッグス
ハーポ・スクラッグス:元看守の殺し屋。
←アーチャー・テルボンヌの命を受けた相棒。ライラ・テルボンヌを襲った兄弟を一緒に殺した相棒だった。ハーポは返り討ちにして豚の餌にしたらしい。重傷だったため最後には自殺する。
ライラ・テルボンヌ:アーチャー・テルボンヌの娘。
←ジャック・ポワティエ。ただしジャック・フリンの娘ミーガンが本来の標的と間違わせた。
殺されていないが参照まで。
ハーポ・デラハウシー:ハーポ・スクラッグスの伯父で
クールの妻を奪った男。
だが最大の謎は、
なぜ1998年に英国推理作家協会ゴールド・ダガー賞を獲得したこの作品が、
2025年にそれまでの角川文庫ではなく新潮社から出版されたのか、かな。 -
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サンセット・リミテッド号の停車駅があるルイジアナ州ニュー・アイビーリア。その町の保安官事務所の刑事デイヴ・ロビショーのもとに、女性写真家ミーガンが訪ねてくる。彼女の父親は、かつて納屋の壁に磔にされて殺害された労働活動家フリンだった。この犯罪は罰せられることなく、無関心や恐怖から見て見ぬふりをした人々はみな沈黙の刻印を背負った。
窃盗罪で拘置中の黒人が看守に虐待されているというミーガンからの情報で、捜査に乗り出したロビショーは、幾重にも交錯する事件に遭遇。
映画の撮影現場で雇われたサイコパスの暗躍、過去の秘密を紛らわせるため酒に溺れる大地主の娘の不審な行動、黒人少女をレイプした白人兄弟の殺害事件……さまざまな事件が表面化し、さらなる悲劇へと連なっていく。
「破れざれる旗の下に」に続いて、デイヴ・ロビショーものまで翻訳されるとは。ただし,かつて角川文庫で出ていたこのシリーズは、あいにく未読のままである。途中から犯人探しはどうでもよくなってしまい、物語の世界をただただ漂う。 -
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ネタバレ・あらすじ
アメリカ ジョージア州が舞台。
ジョージア州ユニオン郡で保安官をしているヴィクター。
20年以上絶縁状態の弟が車に何度も轢かれて殺されたという報せを受ける。
デイド郡の保安官をしていた弟は何かの事件に巻き込まれたのか?
また同時期に薬漬けにされ縛られ殺害された10代女性の死体が複数発見される。
類似性から同一犯である事が判明し、群を超えた捜査を取りまとめることになったヴィクター。
二つの事件を捜査していく内にジョージア州内での陰謀が発覚していく。
・感想
600ページほどあったけど展開はゆっくりめ。
登場人物たちも直接的で決定的な情報は言わず(脅されてたり捜査を邪魔するために)、煙に巻くようなセリフが多かったから読者の自分もちょっとイライラした。
ヴィクターは人付き合いしてこなかったからジョージア州での陰謀について知らずに生きていけてたのかな?
ちょいちょい関係者に「おいおいまじかよ、知らないのかよ」みたいに世間知らずな感じで反応されてるのが面白かった。
最後の決着はわりと好みだった。
そして南部の人とのつながりの強さはやはり個人的には苦手だなーとアメリカ南部が舞台の作品を読むたびに思ったり。
登場人物が30人くらいいたし、舞台も3州7群に渡って展開されるのでお手製の地図に人物などを書き込んで相関図を整理する必要があった。 -
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亡くなった息子の治療費の返済、娘の学費、家族の生活を守るため自殺で家族に生命保険を残そうとするランディ。
ディケンズの「クリスマスキャロル」でスクルージの前に現れたマーレイと同じように、鬱屈したランディの前に事故死したプロゴルファーの親友ダービーの亡霊が現れ、4人のレジェンドゴルファーとのラウンドに誘う。彼等の助言にも他の選択肢を見出せないランディの前に… 。伝説のゴルファーボビー・ジョーンズ、ベン・ホーガンなどの逸話やオーガスタやショールズ クリークなどのコースの描写は興味深く読めたが、彼等の教訓めいた助言はランディの意思を覆すほどの説得力は感じられなかった。
「持てるものすべてを使って目標を追い求めると心に決めない限り、恐怖に打ち勝ち、勝利を手にすることはできない。それは多少のリスクを取ることを意味する。だがそれは必要なことなんだ。リスクのない人生は本当の人生じゃない」
"You’ll never overcome your fears and truly obtain victory unless you decide, once and for all, that you are going to pursue what you want with everything you have. That will mean taking a few risks, but that is a good thing. A life without risk is a life not lived." -
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ネタバレ違う、そうじゃない。「ザ・プロフェッサー」から読んできた6作目にしてスピンオフ2作目だが、法廷パートの分量は削られる一方だった。ワイドアスオープンと言いながらエンジンがかかるまでが長く、残りのページ分量だけで一体何を引っくり返すのか、違う意味でハラハラしてしまった。結局はどんでん返し自体のインパクトも弱く、前半部の人間ドラマというか複雑な感情描写に筆の比重が寄っているのは明らか。前作の肝であった検事長の話もここまで引っ張る必要があったのか疑問。
とはいえシリーズとしては好きなままだし、訳者あとがきによれば次回作はリッチ弁護士のリターンらしいので楽しみ。
あと全然関係ないが、表紙をちゃんと見ていなかったので、本文中で正しい訳が登場するまで「“長い側”ってなんだろう」とか間抜けなことを考えていた。 -
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トム・ジャクソン・マクマートリーと、リック・ドレイクを中心人物とする、法廷小説。シリーズとなっており、前作「プロフェッサー」に続く2作目が本作となる。
構成・味わいは、前作とかなり異なる。前作はプロットが単純でミステリー要素のあまりない法廷小説という風合いであったが、本作は、ミステリー小説だ。
私の好みとしては、断然、前作の方が好き。
理由は、本作はミステリーとして、謎が解けてもすっきりとしないこと、要するに、ミステリーとしては、少なくとも私の好みではなかった。一方で、前作の法廷エンタメ小説は、構造は単純ではあるが、ハラハラ出来る面白さがあった。
このシリーズは、あと何作が続くが、継続して読んでみるかどうかは、次作を読んでから決めよう。 -
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1973年1月1日、刑事マッコイは囚人ネアンから、明日、とある少女が殺されると告げられる。翌日、少年が少女を撃ち殺し、自殺する事件が起こる。それはグラスゴーを揺るがす“血塗られた一月”事件の始まりだった。捜査の中でマッコイは、自分と因縁のあるダンロップ卿が事件に関係していることに気づく。何かを隠す卿は警察へ圧力をかけ、捜査を妨害し…グラスゴーの暗部を描く、傑作タータン・ノワール、ここに始動!
生と死、正義と悪の境界が不明確な世界で蠢く登場人物たち。誰にも共感できず。次作も購入済みなので、いずれ読むことにしよう。
以下は、余談。
昨日、神保町ブックフェスティバルに初めて行った。早川書房のブースでは、著者のサイン本とグッズが販売されていた。翻訳ものは著者のサインカード付きだったらしい。お目当てのMWクレイヴンは売り切れでした。
大昔、ディック・フランシスの文庫を買ったら、サインカードが挟んであったことを思い出す。