R・J・エロリーの作品一覧

「R・J・エロリー」の「弟、去りし日に」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • 弟、去りし日に
    4.2
    1巻1,599円 (税込)
    弟の訃報が届いたのは朝食後すぐのことだった。車で何度も轢かれて殺されたのだという。保安官のヴィクターは、弟とは憎しみ合った末に疎遠になり、12年近く会っておらず、悲しみは湧かなかった。だが唯一の肉親となった弟の10歳の娘から、真相を調べてほしいと頼まれる。ヴィクターは捜査中の少女殺人事件に取り組みながら、弟の死の謎へも踏み込んでいくが……。まっすぐで聡明な姪との交流と真実を追う旅路が、孤独な日常を送るヴィクターの灰色の人生を、切なくも鮮やかに彩っていく。実力派作家が贈る、一人の男の再生を描くミステリ。/解説=三橋曉
  • 弟、去りし日に

    Posted by ブクログ

    不仲だった弟の変死と、ティーンエイジャーの少女たちを狙った連続殺害事件。一見、無関係の事件が実は深く関係している。ありがちな話だけど、ヴィクターの淡々とした語りが重厚感を与えていて飽きずに読めた。起きていることはグロテスクだけど、つくづく周囲に恵まれているな、というのが第一の感想。同僚、親戚、各州の保安官、協力的ー。さすがアメリカ。
    終盤は容疑者への拷問が続く。ここはかなり過激。さすがアメリカ。

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    2024年11月24日
  • 弟、去りし日に

    Posted by ブクログ

    吉野氏の訳が読み易いのかもしれないが、600ページ弱の作品も一気によめた。
    世間との交流を避ける保安官が10年以上も音信を絶っていた弟の轢死を知らされる所から物語は始まる。真面目で孤独なヴィクターが連続少女殺人事件と弟の死の関連性に着目し、、、と言う展開。読み進める内に、弟との絶縁の理由が明らかにされたりと、ミステリーもだが、中年男性の再生の小説のよう。しみじみ読ませて頂いた。

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    2024年11月01日
  • 弟、去りし日に

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    イギリスの作家、R・J・エロリーの邦訳2作目。一作目はかなり以前に集英社文庫から。

    十数年も昔に喧嘩別れした弟が、何度も車に轢かれて殺された。妻にも先立たれ、無味乾燥の日々を過ごすヴィクターは、弟の葬儀で初めて弟の元妻、そして姪の存在を知る。姪から弟の死の真相を探ってほしいと頼まれるが、自分の郡区域で少女の死体が発見され。。。

    孤独な男が、弟の死の真相を探りながら自分を見つめ直し、再生していく。ありがちではあるが、非常に良い作品。

    特に筆致が素晴らしすぎる。
    後で振り返りたくなる味わい深い文章。それでいて読みやすいため、厚さの割にすぐに読めてしまう。

    終わり方が若干強引かもしれないが、

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    2024年10月29日
  • 弟、去りし日に

    Posted by ブクログ

    めっちゃ、名作。
    雑なものが何もなく、足す必要があるものもない。
    文章も美しい。
    序盤ではハードボイルドな文体が、
    徐々に変化して、エモーショナルが垣間見られようになっていくのも素晴らしい。
    主人公がどう変わっていくのか、文体でみせていく。
    長らく日本での紹介がなく、今回16年ぶりで2作目らしいが、是非、他の作品も読みたい。
    イギリスの作家がアメリカを書く、それが絶妙なのだろう。

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    2024年10月07日
  • 弟、去りし日に

    Posted by ブクログ

    弟の訃報が届いたのは朝食後すぐのことだった。車で何度も轢(ひ)かれて殺されたのだという。保安官のヴィクターは、弟とは憎しみ合った末に疎遠になっており、悲しみは湧かなかった。だが弟の10歳の娘から、真相を調べてほしいと頼まれて……。姪(めい)との交流と真実を追い求める旅路が、ヴィクターの灰色の人生を切なくも鮮やかに彩っていく。一人の男の再生を描く、心震えるミステリ。

    引用したくなる台詞の宝庫。

    0
    2024年10月07日

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