吉野弘人のレビュー一覧

  • 嘘と聖域

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    テネシー州プラスキ。無敵の検事長ヘレン・エヴァンジェリン・ルイスは、女子高校生が被害者となった、街の実業家によるレイプ事件の裁判に臨もうとしていた。しかし、裁判の直前にヘレンは元夫の殺人容疑で逮捕されてしまう。ヘレンはかつて、殺人容疑で起訴したことがありながら、最も信頼を寄せている弁護士ボーセフィス・ヘインズに弁護を依頼する。愛する妻ジャズと心の師トムを喪い失意の底にいたボーだが、たった一人で圧倒的不利な裁判に挑むことに。しかし事件の背後には38年間明かされることのなかった禁忌があった……。

    新シリーズ開幕。やや駆け足気味の部分もなくはないが、最後まで読ませるリーガルミステリ。

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    2023年09月30日
  • 喪失の冬を刻む

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    アメリカの先住民の環境がこんなにも悲惨なものだとは知らなかった。法に守られず、それこそ居留地の中は無法地帯。
    法の守護が無く警察も当てにならない。
    そこで主人公のような処罰屋が必要となる。
    物語は、そんな主人公の甥のネイサンが麻薬の密売人と嫌疑をかけられた事で、ネイサンを救うために主人公が奮闘する話で、テンポよく話の内容もよく練られていて面白い。
    読みやすく、軽い気持ちで読み進められた。
    ネイサンを発見する方法に関しては、ちょっと賛否が分かれるんじゃないかな?
    この物語の背景を考慮しても無理が有ると思うけど、まぁ、そこまで違和感は無く僕は読めたから、個人的には良しとしようと思う。
    ラストのハッ

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    2023年08月19日
  • 血塗られた一月

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    舞台は、1973年1月のスコットランド・グラスゴー。70年代のグラスゴーは、斜陽の時代。失業率が高く、町は治安が悪い事が想像されます。テイストとしては、エイドリアン・マッキンティのショーン・ダフィのシリーズに近いものが有るでしょうか?ショーンのシリーズは、紛争の最中の北アイルランドという強烈な背景が有り、成功しているかはともかく、密室殺人にも挑戦しており、かなり読み応えの有るシリーズですが、こちらは警察官を主人公としたノワール小説の趣が強いです。 
    主人公の刑事ハリー・マッコイが、囚人ネアンに呼び出され、明日、ローナという少女が殺されるという情報を得ます。そして、翌日、ハリーの目の前で、少女が

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    2023年07月09日
  • 嘘と聖域

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    トム亡きあと、最愛の妻ジャスミンも殺害され引きこもっていたボー・ヘインズ。
    検事長ヘレンの元夫ブッチの殺人容疑の弁護を引き受けて見事復活。
    でも、ほんと著者のこれまでにこのシリーズ、絶体絶命の危機で終盤を迎えつつ、大丈夫ヘレンは無罪になるとわかっていても頁をめくる手が止まらない。
    タイトルに”嘘”があったように、ヘレンは何重も嘘をついてたのね。
    中絶もほんとはしてなかったし、ブッチは誤発砲で、その後トドメを撃ってくれと言われ死なせるに至ったらしい。
    カルフォルニアで密かに産んだ子がまさかのレイプ犯のザニックだったとは!(ヘレンがレイプされて出来た息子)
    今後、このふたりの関係どうなっていくのか

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    2023年06月25日
  • 彼女は水曜日に死んだ

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    誰が言い出したのか「エルエーでレコーデングして」「エルエーで撮影して」みたいんのがイケてるって日本人の中ではそうなってるが、実際にはうずまさみたいなもんで、現地ではオワコン化してるんだと思うが。そんな訳?でギャングが名産地でもあるカリフォルニア。短編集ですが、どれも低所得者が主人公で、しんどさにじみ出る、滲み出てる。結構読んでて辛かった。ドライに笑い飛ばせないんだよなー。結構切実にささってしまった。メキシコ人やアジア人の表記は多数あったが、実際物語の人種を特定させない書き方がうまいと思った。(共感させる)

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    2023年06月17日
  • 黒と白のはざま

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    前作「ザ・プロフェッサー」に続くロバート・ベイリーの2作目。たまたま続けて読んだがこれは2作続けて読んだ方が良い。単なる2作目ではなく「ザ・プロフェッサー」を前半、これを後半と思って読んでもいいくらいだ。
    今回はミステリ要素とハラハラドキドキのサスペンス要素が両方あり、読みごたえも抜群。KKK、アーミッシュなどアメリカ独特の雰囲気も満載。
    次回作を読むのが楽しみだ。

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    2023年05月28日
  • 嘘と聖域

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    テネシー州を舞台にしたリーガルもの。老弁護士で元ロースクール教授のトムと妻の死に、世捨て人になった敏腕弁護士ボーが自身の子達の親権を取り戻す為と、かつては法廷でも対決した凄腕女性検事の夫殺しの罪の弁護を引受る、と言うストーリー。作者は悪人を本当に憎たらしく描く名人だと、毎作思う。今回も面白かった。

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    2023年03月08日
  • ラスト・トライアル

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    四部作とはいえ、最終巻は復讐譚であり、法廷物としてはこの第3作で完結している。老齢と病魔に蝕まれ、肝心のパートナーも不在なまま孤軍奮闘する主人公の姿が痛々しいが、大学時代の恩師に叩き込まれたスピリッツは最後まで失われない。

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    2023年03月01日
  • 彼女は水曜日に死んだ

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    人々の日常生活の隣にある犯罪がリアルに伝わる… 絶望や不安の中にも希望あれ #彼女は水曜日に死んだ

    ■きっと読みたくなるレビュー
    あまり恵まれない環境の人々が、望まれないながらも犯罪に関わってしまうクライムミステリー。
    全10編からなる短編集で、スラム街に住む女性、死刑囚の看守、ギャンブラー、麻薬に手を染めてしまった人など様々な立場の目線で語られていく。

    派手な展開や謎解きの要素は少なめの純文テイストの文芸作品といった趣き。文章ひとつひとつが綺麗で、作者はもちろん訳者の筆力がほんとに素晴らしい。

    どの作品も登場人物たちの静かな叫びが、読者の胸にゆっくりナイフを刺してくる。恐怖感と悲壮感が

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    2023年02月21日
  • 彼女は水曜日に死んだ

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    犯罪に関わってしまった人々の孤独、恐怖、希望や絶望を描いた短編集。犯罪の目撃者、看守、前科者、薬物中毒者、密入国者などなど、生きる辛さがそこかしこに表されているのが読んでいても哀しい。訳者が「ザ・プロフェッサー」や「喪失の冬を刻む」の吉野氏なので格差社会を生きる人々を鮮やかに丁寧に訳しているのも素晴らしい。

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    2023年01月31日
  • 黒と白のはざま

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    法学教授トーマスシリーズ2作目。登場人物の名前が覚えられないのは前作と一緒。端役にも心理描写があるため読み飛ばせないせいかと思う。
    楽しみだったリー・ロイは登場しなかった。

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    2023年01月14日
  • 最後の審判

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    【著者あとがき・引用】
    答えを出せるのは読者であるあなただけであり、それこそが読書の愉しみではないだろうか。物語は人によって異なった意味を持つ。それがわたしが読書をする理由のひとつである。そしてまたわたしが物語を書こうと思う理由のひとつでもある。

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    2022年12月29日
  • ラスト・トライアル

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    正義のために戦うトーマス・ジャクソン・マクマートリーの胸アツリーガル小説の第三弾

    本作も凄い!

    毎回トムは大変な目に遭うがもちろん今回も…!?

    アラバマ州タスカルーサ、ブラック・ウォリアー・リバーの川岸で男が殺される
    物語はそこから始まる

    その殺人事件の被害者はトムの宿敵
    容疑者としてトムに弁護の依頼をするのは因縁の人物
    法廷で闘う相手は無二の友人たち…
    (なんじゃコリャ?どういうこと?)

    そんなややこしい状況下でも
    「わたしは彼女を信じている」
    「それが正しいことだから」と、正義のために弁護を引き受けるトムがカッコイイー!

    で、過去の因縁や恩讐、友情が複雑に難しく絡み合う闘いの最

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    2022年12月06日
  • 黒と白のはざま

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    法廷ミステリにして胸熱小説だった前作で存在感を放った、頼れるアニキことボーセフィス・ヘインズの過去に焦点をあてた第二作。
    今回も胸熱度マシマシで興奮しました。第4章に入ってからは興奮しっぱなしで、ページを繰る手が止まらないどころか、面白すぎて飛ばし読みみたいになった(いいのかそれで)

    今作で登場した辣腕検事のヘレンや、離婚訴訟を得意とする酒浸りの弁護士レイレイかっこよかった。
    前作よりトムの存在感は薄めに感じたけれど、リックの逞しい冒頭陳述や、レイレイの活躍など、他に見所が溢れていて不満もなし。
    自作も読みたいけど一旦休憩。

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    2022年10月23日
  • ザ・プロフェッサー

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    やっとリックは声がしたほうに顔を向けた。そこにいる人物を見たとき、両膝が崩れそうになった。これはいったい……?そしてジェイムソン・タイラーを見たとき、尊大なろくでなしの顔にこれまで見たことのない感情が浮かんでいるのを見た。怖れを。「裁判長、私はトーマス・ジャクソン・マクマートリーです」

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    2022年09月17日
  • フォーリング 墜落

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    元キャビンアテンダントの執筆。ページターナーであることに疑いない。どこにも、真の悪人が出てこないことが読後感をさわやかにしている。

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    2022年08月30日
  • ラスト・トライアル

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    このシリーズも三作目となった。
    全四作らしいので次がトム最後の闘いとなる。

    物語に起承転結があるようにこの四作そのものが
    起承転結となっており今作は転になる。

    一作目の闘いがこんな形で繋がってたとは…
    驚きと感動です(*_*)
    トムの病魔との闘いもラストどうなるか?
    熱い男達の闘いを最後まで見届けたい!

    お願いだから皆んな死なないで‼︎

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    2022年08月15日
  • 喪失の冬を刻む

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    アメリカサウスダコタの居留地に住むヴァーシル。居留地には部族警察があるが重罪の捜査はFBIがするため自警団のようなものがある。ヴァーシルはそこで処罰屋をやっている。そのヴァーシルの甥のネイサンが薬物所持で逮捕される。無実を信じ捜査に協力する。居留地という土地の特性や限られたなかにあるもの。それが作品に他とは違う空気感を生み出している。元恋人のマリーの存在やその父親や友人たちの関係性と読みどころは沢山あって派手な物語ではないけれど引き込まれて一気読みの面白さがある。

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    2022年08月07日
  • 最後の審判

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    ネタバレ

    シリーズ最終作。別にそこが売りの作風ではなかったと思うのだが、ジムボーン一味がやたら強くて、景気よく人が死んでいく(ただしマクマートリー家は除く)。
    トムが引退したこともあって、こちらこそ売りだった気がする法廷バトルの割合が少ないのは不満。それでもぐいぐい読ませてくれるし、何より終盤、ライフル片手に現れたヘレン検事長のセリフがあまりにも格好良すぎて全部どうでもよくなった。何が「そろそろ法律の出番だと思ったの」だ、こやつめ。

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    2022年07月11日
  • フォーリング 墜落

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    LA発ニューヨーク行き航空機の機長の妻子が自宅で監禁される。操縦中にメールで脅迫され、東海岸のどこかで墜落させるよう命じられる。フライトアテンダントの一人がFBI捜査官の甥に連絡した。FBIが自宅に向かうと・・・

    読みやすい。映像が目に浮かぶ。

    ハイジャック犯が機内にいないという新しいタイプ。面白かった。

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    2022年04月23日