吉野弘人のレビュー一覧
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舞台は90年代の米ジョージア州。ある朝保安官ヴィクターの元に、同じく保安官である弟フランクの訃報が届く。弟さんは、何者かによって無惨にも車で何度も轢かれ殺された、と。兄弟は過去の確執から絶縁状態となり10数年会うことなく別の町で暮らしていた。父を亡くし残された10歳の娘から、死の真相を調べてほしいと頼まれる。過去から目を背け孤独に生きるヴィクターは、事件の真相を暴く調査を開始する。
妻を亡くし孤独そのものの空虚な人生を生きる主人公が、残された姪と心を通わせるうちに事件の究明へと突き動かされていく。ある男の私的な再生の物語と保安官としての犯罪捜査が見事に合わさっていて、とても読み応えがあった。 -
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アラバマからフロリダまでのハイウェイに看板を掲げ、交通事故案件を専門とし、いわば他人の不幸で財を成してきた通称「ビルボード弁護士」ジェイソン・リッチ。しかし彼は離婚と父親の死、さらに独善的な姉との関係に悩み、アルコール依存症に陥っていた。3か月間のリハビリを終えて退院した直後、突然疎遠だった姉からの電話が鳴る。姉は夫殺害の容疑で逮捕されており、ジェイソンに弁護を依頼したいという。ジェイソンは刑事事件の経験が無く、地域で疎まれていた姉にとっては不利な裁判となることは確定的で、ジェイソンは葛藤しつつも、父母を失った姪たちのために弁護を引き受ける。アルコールの誘惑と闘いながら姉の無罪を裏付ける証拠を
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弟の訃報が届いたのは朝食後すぐのことだった
車で何度も轢かれて殺されていたという…
ジョージア州の保安官ヴィクターは、弟とは憎しみ合った末に疎遠になっていた
悲しみは湧かなかったが、唯一の肉親となった弟の10歳の娘・ジェニファーから事件の真相を探って欲しいと懇願される!
と同時に少女殺人事件もおき、ヴィクターは弟の死の謎、少女たちの殺人事件との関連を調査していくのだが…
登場人物が多く整理は必要だが、ヴィクター目線で話が進むためとても読みやすかった…
また登場人物のキャラクターがいい!
特に弟の娘のジェニファー!
聡明で人懐っこいかわいい彼女との出合いが、孤独なヴィクターの心を癒やしていく -
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疎遠だった弟が謎の死を遂げ、さらに凶悪な事件にも関連し… 人間の絆を描いたミステリ #弟去りし日に
■あらすじ
90年代のアメリカ、ジョージア州。ユニオン郡の保安官であるヴィクターのもとに、弟が亡くなったとの連絡が入った。弟フランクもまたデイト郡の保安官であり、誰かに殺されたようだった。
彼らは憎しみあっており、長い間疎遠だったため、ヴィクターにとってこの知らせは煩わしいだけ。ただフランクには可愛い娘がおり、彼にとっては唯一の血のつながった親族であった。ヴィクターは彼女から、父が殺された真相を調べてほしいと依頼され…
■きっと読みたくなるレビュー
法執行官の保安官が、仲が悪かった弟の殺害 -
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シリーズ3作目。3ヶ月ちょっと前に「ザ・プロフェッサー」「黒と白のはざま」のシリーズ第1・2作を続けて読み、書評でこの2作を続けて読む方がいいと書いたが、前言撤回。全4部作を続けて読む方が良さそうだ。
この第3作でもドキドキする怖さ、緊張感溢れる法廷シーンなど面白さは引き継がれている。その上、第1作の伏線も回収しており、更に最後の4作目の予告も描かれている。
勝てそうもない(最後の)裁判に挑む主人公。それを助ける旧友。やむなく愛弟子や旧友と敵対することになってしまう葛藤。迫り来る殺し屋との息詰まる対決。読み出したら止まらない面白さ満載です。
さて、続けて最後の4作目を読むとするか…。 -
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68才の主人公トムは妻と死別し、癌を患い、アラバマ大学の証拠学教授の地位から不当に追い出される。
学生時代の恋人ルース・アンに夫の交通事故に関する相談を受け、教え子で弁護士のリックに弁護を依頼する。
若く感情的なリックと法務の権威で冷静なトムとの対照的な性格の二人が、被告側による証人抹消や脅迫などの暴力的な証拠隠滅という不利な状況下で裁判に挑む。
裁判でのトムの尋問は蓄積された法知識を縦横無尽に操り巧みに被告の弱みを抉り、卑劣な被告弁護士への鬱憤を晴らす姿に快哉を覚える。教え子のボーの恩師を支える姿も頼もしい。78才の老判事が68才のトムを励ます時に言った言葉、"What does -
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プラスキで唯一の黒人弁護士、偉大なボーセフィス(ボー)・ヘインズ
別名、ケツの穴全開弁護士
(と言いたくなるはず)
本作でボーは人生において2つの教訓を教えてくれる
ひとーつ!
人生において困難な局面に陥ったとき、重要なのは冷静さを保つことだ
感情を爆発させることは、自滅以外の何ものでもない
冷静さを保ち逆境にどう対処し、立ち向かうかが大切だ
ふたーつ!
「ケツの穴全開でいくぞ」
カッコよく言えば、「ワイド・アス・オープン」
ケツの穴全開でいくというのは、自分のエンジンをフルスロットで回転させること
100%の努力、自分の持てるすべてを発揮し、そこからもう少しだけスロットをまわすん -
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本作はトーマス(トム)・マクマートリー亡きあと、黒人弁護士ボーセフィス(ボー)・ヘインズを主人公にした新シリーズ
本作の注目ポイントは「ケツの穴」の開き具合だろう
ボーは師であるトムと最愛の妻ジャズを失い、さらには子供たちの親権を失って人生のどん底にいた
この状況下ではボーのケツの穴は完全に閉まっている…
『ザ・プロフェッサー』シリーズを読んできた読者ならこんなボーは見たくないはずだ…
そのような状況下である人物からボーの元へ弁護の依頼がやってくる
ボーは自分自身の人生と子供たちを取り返すため依頼を受けることに
ここに来てボーのケツの穴が開き始める
これは良い兆候だ
全開まで -
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2024年の11冊目は、アラン・パークスの「悪魔が唾棄する街」です。今、ノワール物のシリーズで最も脂が乗っていると言って良いハリー・マッコイが主人公の第3弾です。このシリーズは、タイトルに月が入っています。1月、2月と来て、今回の3月は、人名に掛かっており、凝った趣向になっています。
舞台は、いつもの街グラスゴーです。今回は、複数の事件が同時に進行します。12才の少女アリス・ケリーの失踪事件、ロックスターのボビー・マーチ変死事件、マレー警部の姪ローラ・マレーの家出に連続強盗事件の捜査もします。これらの事件が、うねり絡み合いながら、ラストの大雨の中での対決シーンに収斂します。途中、ハリーは、盟 -
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アメリカンフットボールにスター選手とオデルと将来を約束されてる歌姫のブリタニーのカップル。
どちらも高校生でアフリカ系アメリカ人。
で、深夜にバス置き場でブリタニーが頭をビール瓶で殴られ死亡、そこに居合わせていたオデル、指紋からその前の喧嘩から圧倒的に有罪と思われ、そこでボーの登場。
この流れで絶対、犯人は違うとわかって読み進む。
検事長のヘレンが若い頃レイプされてできた息子ザニックが
いかにも怪しい。
でもそんなすぐわかるような仕掛けにはなってないはず…
と思ってよみ進めると、やはり最後の最後で真犯人が。
まさかのバンド仲間のイアンだったとは。
でもボーが写真でイアンに姉のキャシーの首にブリ -
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ネタバレ街中で1人を射殺した犯人がそのあと自殺、その背景を調べる主人公マッコイ、この事件がなぜ起こったのかを比較的ゆっくりめに進んでく。
マッコイの過去も徐々に明らかになって、街の悪の親玉クーパーとは義兄弟のようだし、元奥さんはいけ好かない男と一緒にいるし、権力者に嫌われていることがちょっとずつわかってくるのが面白い。
人物関係も読んでいるとなるほど
さっきのあれはこれのせいかと分かるようになっている。主人公が心の中で読者へ丁寧に教えてくれたりはしないので、それが嫌な人は読み辛いと感じるかも。
マッコイのことを知った状態ならシリーズ2作目はもっと面白くなってそう。 -
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ネタバレ刑事ハリー・マッコイシリーズの開幕作品。グラスゴーのスコットランドノワールとのことで、もともとノワール小説は苦手で敬遠しがちなとこがあったけど、最近新刊が出るのでよく買う。でもとても面白かった。海外の警察小説は、かなり痛めの描写が多い印象だが、それに加え本作は主人公がかなり問題警官で、麻薬はやるは愛人は娼婦だわ、アルコール漬けだわ、暴力団のような奴と幼馴染で便宜供与してるわで、感情移入に時間がかかった。しかし、慣れてしまえばどうってことはなく、物語にどんどん引き込まれていくけど、どんどん血塗られて人も死んでいく。とりあえず既刊の3月まで購入、本国は5月まで。12月まで続くけど付いていけたらいい