吉野弘人のレビュー一覧

  • 瞬きすら許さない

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    直観派の刑事と最新のAIがバディを組むという近未来警察ミステリ。
    近未来と書いたが数年先の未来ではない。もう今でも最先端テクノロジを惜しげもなく使えば可能なのではないかと思われるような直近の近未来だ。すぐそこにある未来だからこそイメージしやすく、自分の職場でこういうAIがバディだったら仕事も楽だし効率上がるだろうな。いや、待てよ、これだとマネージャーは部下が不要になるんじゃね?とかいう具合に想像できる。少なくとも近々ホワイトカラーはAIに職を奪われる未来が来るだろう。本作を読んでいると「AIすげ~!有能すぎ!」と思うが最大の魅力はそこではない。最先端でありながら英国警察ミステリの伝統を踏襲した

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    2026年07月08日
  • キル・フォー・ミー キル・フォー・ユー

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    娘を殺され、その死に責任を感じた夫の自死を経験したアマンダと、夫の留守中の暴力事件の被害者ルースの2人の視点で物語は進んで行く。アマンダの喪失感とルースの恐怖が場面が変わる度に増幅していく。それにより私自身の容疑者への怒りが増していく。兎に角描写の展開がすごく早くて緊張感をもたらしてくれて、本を置く間もない。前半と後半の微妙なボタンの掛け違いの描写も敢えてのミスリードを誘っている様。読み終えるのが惜しい作品だった。

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    2026年07月01日
  • 瞬きすら許さない

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    AI時代のバディもの。
    キャットがロックに言う言葉(時には窘める)が良い。
    警察の職務内容について問われて、”でもそれが人間のおかしなところなのよ、ロック。不可能だからといって、挑戦を辞めることはないの”など。
    面白かった。続編あるようなので読みたいです。

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    2026年06月28日
  • キル・フォー・ミー キル・フォー・ユー

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    ネタバレ

    2026年の22冊目は、スティーヴ・キャヴァナーの「キル・フォー・ミー キル・フォー・ユー」です。
    スティーヴ・キャヴァナーを初めて読みましたが、賞をいくつも受賞したり、ノミネートされるのも頷けます。
    単純な交換殺人の話かと思ったら、話が次々と展開し、一筋縄では行きません。時間軸では、見事に錯覚させられました。ディーヴァー同等の捻りとドンデン返しが有ります。しかも、善100%に振り切っていない所が、これ又、良いです。
    ラストでアマンダが、夜のビーチでジェスのスパークルズを燃やすシーンが堪らなく良いです。
    愛する人を理不尽にも失った人の物語です。
    ☆4.8他の作品の翻訳をぜひとも望みます。

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    2026年06月21日
  • キル・フォー・ミー キル・フォー・ユー

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    スティーヴ・キャヴァナー『キル・フォーミー キル・フォー・ユー』小学館文庫。

    初読み作家。ジェフリー・ディーヴァー以外にツイストの魔術師が居たとは全く知らなんだ。

    1つ1つのセンテンスが短く、小説としては非常に味気無いが、ストーリーは非常に面白く、スリリングである。特に中盤からの大展開には驚かされる。前半と後半とで全くテイストが異なり、読み終えてみると、まさかのサイコサスペンス小説だったことに気付かされるのだ。


    舞台はニューヨーク。夫と近所の公園に外出した6歳の娘が、夫が目を離した僅かな隙に何者かに連れ去られた上に殺害され、その責任を感じた夫も1週間後に自殺を果たすという悲劇に見舞われ

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    2026年06月16日
  • 瞬きすら許さない

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    ネタバレ

    A Iというハシリモノというか旬というか…を取り入れた目新しいバディ物?と思いきや、いや、どうしてどうして。ちょっとドタバタしてるかなあ、息子に過保護じゃないの?などと思いながらもいつのまにか先を読み進めさせる筆力もなかなかなら、ロックもなかなか魅力的。
    最終章が実によく、ホロリとしてしまう。これは第二作も追いかけたくなってしまうではないか。

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    2026年06月12日
  • 瞬きすら許さない

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     タイトルが好みだったのと、創元推理だったこと、帯に小島秀夫とあったので、よし取り敢えず読んでおこう……と購入。展開は割と予想がつきやすいが、人物の描写が良い。素直な性格の人物が多いので、登場時のセリフや行動からどういう人物か推測しながら読むと、大体当たっていたりする。被害者の苦しみを思うと辛い……。あと、AI捜査官のロックが可愛い。続編も翻訳されるなら読みたいかも……。

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    2026年06月04日
  • 瞬きすら許さない

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    海外ドラマを見ているかのような臨場感と展開。
    内容とは逸れるが、レイプが日常茶飯事のように描かれていて怖い。泣き寝入りするしかないのもおかしい。

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    2026年06月04日
  • 瞬きすら許さない

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    女性のベテラン警察官が
    AIを活用するのではなく
    直感かデータか
    お互いに反発しながら
    行方不明事件を追っていくのが
    斬新で面白かった。
    そして
    人間が人間たらしめる感情や欲こそが
    犯罪を引き起こし
    物事を複雑で面倒なものにしているわけで
    これほど厄介なものはないなー
    とつくづく思った。
    果たしてAIに
    痛み、喜び、悲しみなどを
    学習させたらどうなるのだろう。

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    2026年06月03日
  • 瞬きすら許さない

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    AI捜査官と刑事のバディ。こういう設定をすんなり理解できるのは現代の特権だよなあ。おもしろくて一気読みした。ところどころ未回収のような気がしないでもないけれど、キャラクターもみんな良くて最後まで引き込まれた。これがデビュー作なのか。たのしかった。

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    2026年06月02日
  • 無垢なる町

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    近代化が進むバージニア州の中で唯一時間が止まったように荒れ果てた南部の田舎町で、殺人事件が起こった。心に傷を抱えた保安官補ウィルは、上司の命令で旧友サムの父ジークを逮捕することになる。だが被害者の家族ですらジークは犯人ではないと主張しており、彼を逮捕することが正しいとは考えられなかった。ウィルは気まぐれな私立探偵ベニコとともに上司に逆らって捜査を行うが。

    読後、しばらく余韻にひたる。

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    2026年06月02日
  • 瞬きすら許さない

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    AI捜査官と刑事のコンビということで、正直読み始めは半信半疑だったのだが、面白くて一気読みした。
    キャットはどこか応援したくなるキャラクターで、彼女を取り巻く上司や部下も色々ありながらも結局実直で、安心して読んでいられる。
    AI捜査官の登場で、いかにも近未来的な内容かと思いきや、がっつり人間の倫理観を問うような事件内容だったり、母と息子の関係がリアルに描かれていたりと、読み応え十分だった。読み終えた後に著者自身もパートナーを癌で亡くしたと知ったが、そんな中で本作がデビュー作だというのだから様々な思いが込められた作品なのだろう。
    ぜひ続編も読んでみたい。

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    2026年05月30日
  • 瞬きすら許さない

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    ネタバレ

    2026年の18冊目は、ジョー・キャラハンの「瞬きすら許さない」です。
    舞台は、イギリス中部ウォーリックシャー警察のキャット・フランク警視正です。キャットは、少し前に夫をガンで亡くし、1人息子のカムと暮らしています。(ここが結構ポイントかもしれません。)
    仕事に復帰したキャットは、人工知能捜査体(AI)のロックを捜査に取り入れた未解決事件捜査のパイロットプロジェクトの指揮を執ることになります。かつては、SFの世界の話で有ったものが、現実に有り得るものと捉えられる所に、技術の進歩を感じます。
    AIを信用せず、直感を重視するキャットと正論では有るものの、場の空気を読めないロックは、事有る毎に対立し

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    2026年05月30日
  • 無垢なる町

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    ネタバレ

    2026年の14冊目は、ヘンリー・ワイズの「無垢なる町」です。2024年のアメリカ探偵作家クラブ賞最優秀新人賞受賞作です。「血塗られた指輪」に続いて、アメリカ探偵作家クラブ賞受賞作の読書となりましたが、この本は、ミステリーやエンタメという括りよりも文学作品と言った方がしっくり来ると思います。
    それは、作者のヘンリー・ワイズが詩人という事が大きく影響しているように思います。会話文が少なく、登場人物の心情描写に多くを割いている事、舞台であるアメリカバージニア州の歴史や自然描写の巧みさ、そして何よりもアメリカ南部に生きるという辛さが良く描かれているからです。誰がトム・ジャンダーズを殺害したのかという

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    2026年05月03日
  • 無垢なる町

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    バージニア州の南部
    時が止まったように荒れ果てた小さな田舎町…
    保安官補のウィルは炎に包まれた家の中で友人トムを発見する
    彼は何者かに刺され死んでいた
    そこから逃亡した者を追うと、旧友サムの父ジークだった
    証拠が見つかったことからジークを逮捕するが、被害者の家族ですらジークの無罪を主張…
    ウィル自身もジークの逮捕に疑問を持ち、私立探偵のベニコと共に上司に逆らい捜査を始めるが…

    小さな町の気風、そこに住む人々の苦しみや哀しみ
    その描き方が美しい…と思ったら著者のヘンリー・ワイズは詩人として活躍していたらしい…納得!
    そしてこの作品が彼の小説デビュー作で、2024年のアメリカ探偵作家クラブ賞最優

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    2026年04月29日
  • リッチ・ウォーターズ

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    CL 2026.3.27-2026.3.31
    「ザ•プロフェッサー」から続くロバート•ベイリーの法廷ミステリー。主人公は変わっていくけど、その構図は同じ。窮地に立たされた弁護士がラストには鮮やかに逆転を決める。
    にしても、今作は主人公のリッチを追い詰めすぎじゃない?というほど相手の力が大きくて不安になるし、実際中盤では悲劇も起きる。それでも正義がなされることを期待できるから読んでいてもある意味安心できる。
    やっぱりボーはカッコいい。あとサッチ•トニダンデルの存在感がハンパない。

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    2026年03月31日
  • 悪魔が唾棄する街

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    複数のややこしい案件が絡み合った展開、読み応えがあった。手際良く非情にかつ冷静に難所を片付けていくマッコイの刑事としての天賦の才能に胸がすく。「ナイスガイ」ワッティーにヤバいフラグが立ってるのかとハラハラドキドキしたけれど円満エンドに胸を撫で下ろした。次の事件が気になる。

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    2026年03月29日
  • 闇夜に惑う二月

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    ダーティーハリーなマッコイの、思っていた以上に刑事として人間としての矜持と正義感を知って、彼の違法な部分にも寛大に受け止められた。、マッコイ贔屓になった2作目。

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    2026年03月29日
  • リッチ・ウォーターズ

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    アメリカ南部の幹線道路沿いに自分の写真を配したビルボード弁護士、ジェイソン・リッチシリーズの2作目。まだ依存症の後遺症に苦しむジェイソンの元に因縁のギャングから殺人事件弁護の依頼が来る。容疑者はどこを切り取っても勝ち目のない元フットボール選手。負けが濃厚な事件をどの様に解決するのかと言うリーガルミステリーと共に、依存症者が立ち直る苦しさ、家族との関係など、人間ドラマとしても面白い。作者の作品は全て読んでいるが、どれも一貫して、あり得ない状況をひっくり返す、まるで黒が優勢のオセロ版を最後の一手でほぼ白に塗り替えるような鮮やかさがたまらない。次作が待ち遠しい。

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    2026年03月27日
  • 血塗られた一月

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    出てくる登場人物が悉く想定の斜め上をいくアウトローでハードでダーティー。まともなのは情けない甘々新米刑事しかいないという展開に、かなり引き気味の嫌悪感ありだったけれど、読み進めるうちに自然にこの刺激的な腐った世界感に慣れてしまうから不思議。この勢いで続編へ。

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    2026年03月27日