吉野弘人のレビュー一覧
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次のプレイだ 四十九番
おれたちならできる
トーマス・ジャクソン・マクマートリーと彼の愛する人たちとの物語も遂に最終巻
読みたい!でも読んだら終わっちゃう!という思春期の乙女状態で手を付けられずにいましたが、とうとう読みました!読んでしまいました!
そしてやっぱり「トム〜〜〜〜〜!」となりました!(どんな状態やねん)
今回はほとんど法廷シーンはなし
因縁の殺し屋ボーンが刑務所から脱走し、『最後の審判』を下すため、女殺し屋マニーと共にトムと仲間たちを狙う
トムは愛する人たちを守りきり殺人鬼を捕えることができるのか!?
そして末期癌に侵されたトムの運命は!?
ってな感じの今作、そりゃあもういろいろあって涙涙ですが、トムは最期までかっこよかったー!
とにかくトムは最期まであきらめない!絶対にあきらめない!なぜならばそれが“あの人“の教えだからです
そしてトムは自分の愛する仲間たちにもあきらめることを許しません
そうです“あの人“の教えを繋ぐこともトムに与えられ使命だからです
ちなみに“あの人“とはアラバマ大アメリカンフットボールチームの伝説的ヘッドコーチ、ベア・ブライアントのことで、実在の人物です
カレッジフットボール史上最高のヘッドコーチと称される彼はそりゃあもう名言残しまくりでこちらも是非ネットでチェックしてほしい!めちゃくちゃ情熱的でかっこいいっす
そしてこのベア・ブライアントヘッドコーチに代表されるように、このトム・マクマートリー四部作にはアメリカンフットボールが物語の中心にあってその魂みたいなんが物語をかたちづくっていて、キャラクターの造形にも影響してると思うんです
フットボールを知っていると、より深くこの四部作を楽しめると思うんですよね
そこで…
〈トム・マクマートリー四部作をしゃぶり尽くすための即席フットボール講座〉
(ドンドンドンパフー!)
まずは、超簡単にフットボールのルール説明を、ボールを基点にした陣取り合戦です(簡単すぎるわ!)
ま、詳しくはウィキペディアを見てもらうことにして(w)フットボールの大きな特徴は攻撃する側と守備する側が完全に分かれているということなんですね
そして戦術のスポーツでもあり、非常に細かく動きなどを決めて闘うために、通常は一つのチームの中にオフェンスチーム、ディフェンスチーム、スペシャルチームと分けられていて、各チームのポジションも他のスポーツに比べても非常に高い専門性があり、強いチームまたは高いディビジョンになるほど(化け物じみた能力の持ち主でもないかぎり)複数のチーム、複数のポジションを兼ねることはありません
つまりはアメリカンフットボールほどポジションによって求められる資質が異なるスポーツはないということです
そしてこのトム・マクマートリー四部作の登場人物も主人公トムを筆頭にフットボール経験者が登場しますが、性格や特徴に沿ったポジションが与えられていて、そのへんも見どころとなっておると思います
具体的にポジションと登場人物を見ていきますね
まずはオフェンスチーム
最前列は通常5人のオフェンスラインが並びその後ろにフットボールの王様ともいえるクォーターバックがいます
このクォーターバックが攻撃の指揮をしてチーム全体を動かしていくのですが、オフェンスラインはオフェンスと言いながら、基本このクォーターバックを「守る」ために存在する砦のような役割です
オフェンスラインに求められるのは大きくて頑強な体と精神で、第二巻に登場し、いとこのボーと雇い主の麻薬王カルホーンの間で揺れるTブッカーのポジションです
彼はボーに有利な証言をしたいと思いつつも家族を守るために、見たことをそのまま話す(結局はそれはカルホーンに有利になる)ということを強い意志を持って選択します
続いてワイドレシーバーです
このポジションはオフェンスラインの外側に位置し、ゲーム開始と同時に走り出しクォーターバックからのロングパスを受けるのが役割です
そのため足が速いのはもちろんですが、長いパスはどうしても正確性がなくなるため、多少パスがズレても掴み取ってしまう高身長と長い手が要求されます
そしてロングパスという攻撃手段はギャンブル性が高く失敗することのほうが圧倒的に多いため、くよくよしない陽気さが必要で失敗しても「さぁ次だ!」とチームに明るさをもたらす存在です
そしてときには相手チームの裏をかいてランプレイのときにチームメイトのために普段は全くしないブロックに参加することもあります
ボーンの襲撃を受けたボーを守るために身を投げだしたトムの元チームメイト、レイレイが陽気なワイドレシーバーでした
続いてディフェンスチームです
相手のオフェンスラインに相対してディフェンスラインがありその後ろに位置するのが守備の万能選手ラインバッカーです
この選手はディフェンスラインの外側を回って相手の王様クォーターバックを狙うこともあれば、ラインの中央をボールを持って抜け出てくるラインバックにタックルしたり、相手のレシーバーを追いかけたり、クォーターバックのパスをはたき落としたりと守備に関することならなんでもやります
当然求められるのはなんでもできる万能性ですが、最も重要なのはその時々で何をすべきかを一瞬で判断し決断する力であり、あらゆる状況でボールを追いかける執念です
自分が中心となって法廷に立つこともできるし、サポート役や地道な調査も厭わず、直接的な戦闘シーンもこなしちゃうという、トムを親父っさんと慕う黒人弁護士ボーにぴったりのポジションです
そして主人公トムのポジションはディフェンスラインの一番外側に位置するディフェンシブエンドです
このポジションは相手のオフェンスラインを跳ね飛ばし外側から敵の王様クォーターバックを狙うポジションです
敵側のラインにぶつかっていくわけですから屈強な体が必要ですが同時に高い俊敏性も求められます
ときには相手ラインを躱したり、クォーターバックがすでにボールを持っていないとわかれば反転して中央を固めにいかなければなりません
そしてディフェンシブバックに求められる最も大切な能力は勇気です
なりふりかまわず身を投げだし相手の大将に真っ先に突っ込んでいくのがディフェンシブバックの役割です
という感じです
文字だけだとなかなか難しいんですが、なんとなくフットボールのポジションと登場人物との相関性が伝わったでしょうかw
そんなに的外れなことは言ってないと思いますので、これからトム・マクマートリー四部作を読んでみようかなと思ってる方は是非ウィキペディアで調べてみてね!
(こんだけ長々と書いて最後ウィキペディア頼みかい!) -
Posted by ブクログ
「悲しみもまた人生の一部である。」
もしあなたの人生の一部に本作の主人公トーマス・ジャクソン・マクマートリーが存在しないのであれば、それこそが悲しみと言ってしまってよいのではないかと思う
ロバート・ベイリーによって生み出された彼と彼の仲間たちの闘いはあなたがあなたの人生を生きる上で、必ず助けとなってくれるでしょう
四部作の第三作である本書は第三作にして「ラスト・トライアル(最後の審判)」と銘打たれ、トムの最後となる法廷劇を追います
なんと今回はかつてトムを苦しめた証言者の弁護を引き受け、幾度となく彼を助けた元教え子と友人が検察側となって闘うことになります
敵が味方で、味方が敵で
うーん、もう面白い
そして今回は法廷が進む中での真犯人探しもなかなか魅せます
そして多くの悲しみの中の真実が表に出たとき、そこにあるのは絶望か、希望か
それにしてもあとがきでこんな泣かせるって
このあとがきのためにある物語なんよな
「悲しみもまた人生の一部である。しかし、最後には常に希望が勝つ」
四部作の最終作『最後の審判』は希望が勝つ物語なのが確定しております
どんな勝ち方か見届けるのだ!
(第三作と第四作が日本語に訳すとほぼ同じ題名なんよな) -
Posted by ブクログ
ついに最終巻ですよ(。-_-。)
トムの命懸けの闘いが始まりました!
前巻でラスト裁判って言ってたし癌再発だしもう
ボロボロのトム。゚(゚´ω`゚)゚。
最強最悪の殺し屋ボーンが女殺し屋マニーと共に
トムを襲います!
もうボーンは邪魔する者はためらいなく殺します
ボーンのトムに対する異常な執着、トムを苦しめる為だけに大切な家族、仲間たちとその家族、皆殺しの勢いでヤバい!
頼むから全員生き残りますように…と祈りっぱなし。
「おれたちならできる」
トムの父親の教えに涙。゚(゚´ω`゚)゚。
トムのシリーズは完結してしまったけど次があるらしいです〜主役は誰かな〜ってあとがきにヒントが笑
わーい(*゚▽゚)ノ
「ケツの穴全開で行くぜ」
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Posted by ブクログ
「裁判長、わたしはトーマス・ジャクソン・マクマートリーです」
来たーーーーッ!!
本作最高のクライマックスシーンです!(すっごいネタバレ)
このセリフを読むためだけにこの本を読み始めてもいいくらいです
めちゃくちゃかっこいいのよ!
なんか最近みんみんが高評価の作品を読んで面白い!って思うと口惜しい気持ちになります(天邪鬼か!)
自分は横溝正史が描くような複雑に絡み合った人間関係や一概に悪と断罪できない動機を持った殺人者たちが出てくるような人間の持つ二面性や葛藤を照らすような物語が大好きなんですが
一方で本作のような分かりやすい善と悪の対決も大好きなんです
はい、この線からこっちは良い人チームね、あっち側は悪い奴チームねっていう分かりやすい物語
そうい意味で言うと本作『ザ・プロフェッサー』はもう大好物なわけです
主人公トムのチーム(もちろん愛犬ムッソも含まれる)を応援しっぱなしなわけです
「野郎ども、やっっっておしまい!」って感じですよ(完全に悪人側のセリフ)
そしてピンチに陥ったトムを奮い立たせる存在
この絆がすんごいかっこいい!かつ泣かすのよ!
リーガルサスペンスのツボを抑えつつ、かっこいい男たちそして強い女たちを描ききった大傑作でした
素直に乗っかってみるもんやな -
Posted by ブクログ
凄い…一作目でなんて面白い作品と出会ったんだと感激したが二作目がそれを超えてくるとは(°_°)
一作目のラストでトムが教え子熱血リックの事務所に入る所で終わった。
トムを親父と呼び危機を救った巨漢のナイスガイ弁護士ボーが今作で殺人犯となり起訴される事に!
KKK(クー・クラックス・クラン)
最初に知ったのはいつだったのか…映像を見たのはたぶん子どもの頃のはず。
ボーの過去はそれは辛いです。
トム&リックが最後に無実を証明してハッピーエンドとなるのはわかってます!
もうずっとハラハラですよ!
証人見つけるのも必死、その証人殺されるんじゃないかと読む方も必死。゚(゚´ω`゚)゚。
原作を持ち込んで出版に人力した訳者・吉野さん
ありがとう〜‼︎
そして三作目出してくれて
ありがとう〜\(^o^)/ -
Posted by ブクログ
スラスラ読めるリーガルもの。裁判、弁護士、法廷に関して全く知識もない私でしたが、評価が高かったので試しに読んでみたら当たりでした。
あまり知識がなくてもそれなりに理解はできるし、内容自体はわかりやすかったのですが、いかんせん登場人物たちの名前を覚えるのが大変…(笑)
あとやっぱり男って(一部除いて)クズだなと。ちょっと女性目線からだと辛くなる表現もあったし、人が死にすぎて相手(トラック運送会社)のやり方の汚さに絶望しかけました。
だけどそういう見ていてムカムカする部分も含めて、最後スッキリする終わり方をしてくれたので読み応えがありました。
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Posted by ブクログ
胸アツ四部作の掉尾を飾る力作の登場である。前作が三作目なのにタイトルが『ラスト・トライアル』。そこまでを読んでいない方には、このレビューは前作含めてのネタばれなのでご注意。しかし……。
そもそも第一作『ザ・プロフェッサー』から癌を患ってしまった老主人公なので、第三作目で再発し、第四作目での確実な死が予告されている物語である。読み側としての覚悟はネタばれでなくてもある程度求められるのが本シリーズを通しての「時は過ぎゆく」という大テーマであるかに見えてくる。
こうした哲学的テーマの重低音の上に展開するのが今回は、血の匂いが絶えないような最大の敵手ジムボーン・ウィーラーである。まるで全身武器のような女殺し屋マニー・レイエスは前作ほどの主役感は見せず、本当に単なる人間凶器としてのみジムボーンに合流する。
本書はいきなりトム・マクマートリーへの復讐劇を展開しようというジムボーンの脱獄劇という思いがけぬ導入部から、アクション、スリラーとしての黒さと残虐性が前面に出される。胸アツの物語は、エンタメ度の向こうに少し影を潜めそうになってどこか勝手が違う第四作であるのだが、ラスト近辺まで気が抜けない張りつめた悪玉側のストーリーテリングとは対極的に、トムのチームのそれぞれの繋がりをまたまた胸アツでドラマティックに仕上げてゆくのでご安心を。
リック・ドレイクとトムの弁護士パートナーたち、さらにトムの魂の息子とも言えるボー・ヘインズ、いつも存在感のあるパウエル・コンラッドといつもコンビを組むウェイド・リッチーなどなど、物語の非情な展開に否応なく巻き込まれる。実は第一作で既に導火線に点火されていたこの物語は、トムが率いるアメフトチーム最後の闘いなのだ。
そのアクションの裏側で、去り行く者が若手に引き継ぐもの、最愛の孫に引き継ぐもの。避けられない死、生きて残してゆくものの重さ等々を、後継者たちが体感し、記憶する。そしてさらに後継に引き継いでゆくという、人間の生きる時間への賛歌とも言える四部作シリーズであった。
遺された者たちの次なるシリーズが楽しみである。特にセカンドステージの主人公としてボーが抜擢され、本作で意外な存在感を示したヘレンも、一層の活躍を見せるようである。人も物語も引き継がれ語り継がれてゆく。第一作から、過去の実在するフットボール・プレイヤーへの尊敬を示していたトム・マクマートリーの物語はここで終わったのかもしれないが、彼の魂はボーたちの次の物語の中で受け継がれてゆくに違いない。
ともあれ、素晴らしいこの胸アツ四部作には燃えさせて頂いた。先日のリモート読書会では翻訳者の吉野さんを迎えて盛り上がりました。作者、翻訳者、そして読書会の仲間たちに改めて深く感謝を申し上げます。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ読書備忘録602号。
オリンピックなどのお陰で読書が進まなかった8月。やっと4冊目。笑
★★★★★。
老弁護士が活躍するリーガル・スリラーシリーズ第三作。
どうやら四部作のようです。
第一作から第二作を飛び越えて繋がっています。完璧です。面白過ぎました。笑
第一作でトムが弁護士として復活するきっかけとなった事件。ある交差点での交通事故。輸送トラックと家族の乗った乗用車。トラックの運転手と乗用車の家族3人、合計4人が死亡。家族の親族がトラックを運行していた運送会社を相手取って裁判を起こす。トムに原告側弁護を依頼。
結果は、スピード超過を繰り返していた運送業者と、運送業者の経営者ジャック・ウィリストーンが証人の証言を不法な手段で黙らせたことが暴かれた結果、原告の勝利。
今作、アラバマ州タスカルーサの川岸で男が殺された。殺されたのは前回、法で裁かれ服役していたジャック・ウィリストーン。仮出所した翌日の夜に拳銃で撃たれて殺された。容疑者として浮かび上がってきたのはウィルマ・ニュートン。交差点事故のトラック運転手の妻。前回の裁判では、夫が恒常的に無理な運行をさせられていたのを知っていたにも関わらず、ジャックに脅されて証言しなかった当人。トムと相棒のリックには証言すると言っておきながら裏切った極悪人。笑
殺害に使われた拳銃はウィルマの所持品で、指紋もウィルマのものだけが検出された。ジャックが殺される前レストランで言い争っているところを監視カメラの映像として残っていることから、検察は殺人として死刑を求刑する。検察はトムの教え子で第二作でジムボーンを逮捕したパウエル。すなわちトムの親友。
トムの元に14歳の少女が訪れる。母親の弁護をして欲しいと。そう、ウィルマの2人の娘のうちの一人。
トムは親友と戦うことを悩む。しかし娘の願いに何かを感じ、これを引き受ける。
そして、絶対的証拠に裏付けられた殺人事件の被告弁護人として99.99%勝てない勝負に挑む!
物語は証拠の完全性に綻ばせるために、真犯人の存在を見つけること。
ジャックはステージⅣの癌で余命あとわずかであったことが検死から判明する。ジャックに掛けられていた300万ドルの保険金。保険金に対するジャックの前妻バーバラの思惑。ジャックの現妻キャサリンとその父カルホーンも保険金狙い。カルホーンが雇っている暗殺者のフィリピン人女がカルホーンの周辺を探る連中を排除していく・・・。
殺人事件を目撃するも、奨学金を得るために大学教授と川岸でセックスしていたことがばれることを恐れる女子大生。
そして死刑因で服役中の不気味なジムボーン・ウィーラー。
真の殺人犯は誰なのか?最後はどんでん返し。良いのでしょうか?これで。真実はこうじゃないですよね?笑
罪を犯しても弱者は救われるということ?笑
膀胱がんを克服したトムが、なんと末期の肺がんに侵されて余命半年となったこと以外全て大団円?まあめちゃくちゃ面白かったから良いですけどね。
そして、第四作。どっこいトムは健在という。ジムボーンとの最後の戦い!早く刊行されないかな。 -
Posted by ブクログ
「ザ・プロフェッサー」に続く2作目。
アラバマ大ロースクールの名物教授だったトムと、その教え子たちが活躍します。
前作で、恩師トムのために駆け付け、男気を見せたボーセフィス・ヘインズ(ボー)。
テネシー州プラスキという、KKK(クークラックスクラン)誕生の地で生まれ、幼い日に彼らに父を殺された過去がありました。
5歳の子の証言は相手にされなかったが、ボーは成長して弁護士になり、故郷で開業。資産家のアンディ・ウォルトンが犯人だと公然と言明していた。
ところがそのアンディが殺され、証拠はボーが犯人だと示していた…
しかも検察側は負け知らずと評判高い女性検事が担当。
若いリックが弁護に当たり、体調がよくないが老練なトムが背後をカバー。地元の離婚弁護士レイレイ・ピッカルーにも協力を頼む。
一方、前作で暗躍した危険な男ボーン・ウィーラーが再び登場。
黒人差別が大きく重くのしかかっている状態だが、現在のプラスキはKKKの町という汚名を返上したいと願ってもいる。
ボーは45年もの間、犯人を逮捕したいという執念を燃やし続け、正義のためとはいえ家族の危険も顧みないやり方だと、妻子には出ていかれてしまった。
しかし、この裁判のために妻子も戻ってくる…
ミステリとして要素が揃い、胸が熱くなる展開。
トムは70歳で病気があるって大変だけど、いや、まだまだ…?!
面白く読みました。 -
Posted by ブクログ
老教授が同僚に窮地に立たされ、引退するが…
教え子と共に、逆転の法廷劇へ。
トム・マクマートリーは、アラバマ大学ロースクールの教授。
学生時代は全米チャンピオンとなったフットボール・チームの一員で、卒業後は母校で40年教えてきた名物教授。
ところが、同僚の裏切りで、汚名を着せられて追放の身になってしまう。
愛する妻を亡くして3年、自らも病身のトムは田舎で隠遁生活をすることに。
かつての恋人ルースが娘夫妻と孫をトラック事故で失い、大手運送会社を訴え、真相を突き止めたいと願う。トムはこの仕事を、教え子だが確執のある新米弁護士リックが適任と認めて、任せるが。
運送会社の隠蔽工作が激しくなり、トムも弁護に乗り出す。
相手方の弁護士は、トムを追いやった同僚タイラーで、これも実は元教え子。
アラバマ大のフットボール・チームというのは実際に有名らしく、そのあたりの事情は知らないけれども、読んでいる間はその仲間たちの絆と誇りを追体験し、教え子や助手との信頼関係も胸が熱くなります。
いいですよ~68歳の大逆転劇! -
Posted by ブクログ
ネタバレ読書備忘録585号。
★★★★★。
これは面白かった!
O社長ありがとうございます!6月にコロナ感染落ち着いたら名古屋行きます。笑
素晴らしいリーガルサスペンス。
リーガルサスペンスというと、証拠が!とか、証人が!とか、どんでん返し!とか、隅々まで神経集中して読まないといけない印象がありますが、この作品は単純明快。
交差点での乗用車と輸送トラック事故の陪審員裁判。乗用車側は家族3人全員死亡。トラック運転手も死亡。乗用車家族の妻の母親が旧知の友人に原告側弁護を依頼する。被告はトラック運送会社。テーマは証拠。証拠を並べたい原告側と、証拠を消し去りたい被告側。勧善懲悪である!笑
主人公トムはアラバマ大学の伝説のフットボールコーチの元全米チャンピオンになったチームのメンバーだった。その後弁護士となったが、コーチの計らいでアラバマ大学ロースクールの教授となる。専門は証拠論。全米の模擬裁判トーナメントで3度の全米チャンピオンにチームを導いた伝説の法学者。
しかし、かつての模擬裁判トーナメントで教え子リックと諍いを起こしてしまい、これを問題視した大学側から追放される。
追放した大学顧問弁護士は、こちらもかつての教え子タイラー。要するに裏切りである。68歳のトムは膀胱がんも患っており引退を決意する。
そんな時、かつての恋人ルースから、娘が事故死した交通事故の裁判の原告側弁護を依頼される。引退を決意したトムは、弁護士としてリックを推薦する。リックはトムとの諍いで大手法律事務所の内定を取り消されていた。トムはリックに対して申し訳ない想いを持っていた訳です。
被告のトラック運送会社は、所謂ブラック企業。ドライバーに慢性的な過重労働を強いており、この交通事故も運搬契約を守る為のスピード違反が原因。
トラック運送会社は、大手の運送会社による買収契約を控えており会社が飛躍するためにこの買収契約は何としても成し遂げたい。この裁判でケチが付くわけにはいかない訳です。
被告側弁護人はなんとタイラー!タイラーと運送会社社長は、ブラック企業であったことを示す証拠を消し、証人を買収し、場合によっては殺す。
リックにとって初めての大きな裁判で、アラバマ州ナンバーワン弁護士タイラーに追い込まれるリック。このままでは負ける。リックはトムに助けを求める。そして膀胱がんを抱えたトムがよろよろと立ち上がる!
シンプルなリーガルサスペンスなので考えることなく楽しめました。
何より、トムが使った"証人の心理的偏向"を知るための喚問で陪審員の心証を良くしていく手法が斬新。
そして伝聞証拠という弱い武器を被告側の自白に持っていく手法!鳥肌が立ちました。
裁判のクライマックスで傍聴席にはかつての教え子、フットボールチームの面々がトムを見守る場面も読んでて熱くなりました。
さてさて、別の一冊を挟んだ後、シリーズ2冊目「黒と白のはざま」に行きたいと思います! -
Posted by ブクログ
(第一作の「ザ・プロフェッサー」のネタバレ少しあり)元トラック運送会社の社長で、矯正施から出てきたばかりのジャック・ウィリストーンは射殺された。逮捕されたのは、元ストリッパーのウィルマ。偽証してあげたのに約束の金が払われなかった。DNAの証拠はウィルマを示している。ウィルマの娘が弁護を依頼したのは、かつて母親を罪人にした弁護士トム・マクマートリーだった・・・
面白かった。面白すぎだった。正義とは何か、悪とは何か。法廷闘争と人間ドラマを究極にまで燃え尽くす最高の小説だった。四部作の最終作の次作が待ちきれない。訳文が凄く巧いのも関係あるのかも。
※ネタバレ
ウィリストーンの前妻バーバラはダウン症の子供のためにも彼の生命保険の受取人を息子にしてくれと何度も頼んでいた。今の妻キャサリンは三百万ドルの保険金を逃すわけにはいかない。違法な商売に手を染める父親ブリーと共謀し、受取人の変更届を受け取った担当弁護士から脅し取る。
ウィルマはずっと犯行のあった晩に何があったか証言しなかった。それは自分の娘が犯人だからと思っていたから。目撃証言が出たので有罪答弁をする。しかし真犯人は同じような格好をした自分の娘だった。ブリーの手下フィリピン人のマニーも関わっていたようだ。その辺は次作で明らかになるような気が。しこたまウィスキーを飲みつつ読んだので若干記憶が曖昧なり。