読み終わって最初の感想は、「新たな傑作シリーズの誕生」というものです。前作を遥かに凌ぐ出来だと思います。前作でショーン・ダフィーのシリーズには、及ばないと言ってしまいまいましたが、それも撤回しなくてはいけません。
原題は「February's son」今回は、2月のグラスゴーが舞台です。タイトルも中
...続きを読む々、意味深です。相変わらず、印象的なオープニングで、話しに引き込むのが上手いです。推理小説的な面白味としては、途中でそう繋がっていたのかと驚く箇所が有ります。
本シリーズの最大の魅力は、解説でも述べられていますが、主人公ハリー・マッコイの危うさです。今作では、少年期のトラウマから、警官にはあるまじき事に、道を大きく踏み外してしまいます。最後は、ハリーの悲しい
告白で終わる事になります。ハリーが、この後、どうなってしまうのか、今から気になってしまってなりません。
☆4.8年間ベスト級だと思います。