アランパークスのレビュー一覧

  • 悪魔が唾棄する街

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    少女失踪事件で騒然となるグラスゴーで、ロックスターのボビー・マーチが不審死を遂げた。捜査を行うハリー・マッコイは、さらに上司から家出した姪を探しだすよう命じられる。失踪事件との関連を疑うマッコイだったが…。

    シリーズ第3作。物語のまったく先が読めない分、楽しめた。巻末に広告がある、ショーン・ダフィのシリーズの続刊はどうした?

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    2024年06月15日
  • 悪魔が唾棄する街

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    ネタバレ

    タイトルと表紙がめっちゃかっこよく進化した3作目!
    マッコイのキャラがどんどん深掘りされて、もっと感情移入して読んじゃう。
    毎回ボコボコにされるけど、今回は何回ボコられたのか、後遺症とか大丈夫なのかな。

    1の時はだらしない主人公だなと感じたけど、グラスゴーの街を見れば、マッコイが考える正義を成すために必要なものだと理解できるし、なにより権力に屈さない姿勢が応援できるし、かっこいい。
    早く次が読みたい〜!

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    2024年05月18日
  • 悪魔が唾棄する街

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    1作目は読んだ記憶ある。ハリー・マッコイが活躍するミステリー。兎に角全てに弱いマッコイが、少女誘拐事件、ロックスター不審死事件、そして色々、、嫌な同僚刑事とか幼馴染のギャングとか、彼の足を引っ張る様々な事件を身体を張りながら何とか解決する。敵も味方も全てのキャラがしっかりしててそれぞれ自分の仕事をしている。悪い同僚もしっかり描き込まれているので、主人公の腹立たしさも伝わってくる。

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    2024年05月19日
  • 闇夜に惑う二月

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    ネタバレ

    やっぱり2作目の方が面白さが増してる、今回はマレーとワッティーのどちらかとほぼ一緒にいるからチーム物感が増して前作とは印象がぜんぜん違う。
    事件も連続殺人事件の捜査でわかりやすいし、事件の顛末もショッキングでいい。
    マッコイとマレーの関係がやっと判明して、だからこんなにマッコイに目を掛けてんだなってわかった。
    前回よりパワーアップしてるところは憎まれ口の多さ(笑)
    けっこうキツイことを言ってるのに普通に聞き流すし、当たり前なやりとり感がかっこいい。
    クリント・イーストウッドの映画みたいでこの部分だけでめっちゃ満足した。

    ラストの1文は誰の言葉なんだろう、予想ではマッコイかな?と思ったけど違う

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    2024年05月03日
  • 悪魔が唾棄する街

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     1970年代のスコットランド、グラスゴーを舞台にした警察小説シリーズ第三作。本シリーズはノミネートされながらも受賞を逃してきたようだが、本作でついにエドガー賞優秀ペーパーバック賞を射止めたとのこと。シリーズのファンとしてはかなり気に入って読んでいるだけに嬉しいことこの上ない。また素晴らしいスピードで翻訳を進めてくれている吉野弘人氏にも感謝しかない。

     70年代中期のグラスゴーの混乱、その中で起きる捜査のでたらめさ、犯罪の暗黒っぷり、など小説の舞台としては文句なしのシチュエーションを切り抜いて見せてくれるこの作家の目の付けどころにも感嘆するしかないのだが、何と言ってもジェイムズ・エルロイを思

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    2024年05月02日
  • 闇夜に惑う二月

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     ダーティな訳あり刑事ハリー・マッコイを主役としたシリーズの第二作早くも登場である。お次の第三作も既に出版されたばかりなので、遅れを取っているぼくは慌てて本作を手に取る。500ページを超える長尺の作品だが、スタートからぐいぐい牽引される、心地良いまでの読みやすさだった。

     アナーキーな印象の刑事マッコイに、年下なのに面倒見の良いワッティー、上司にはタフでハードでおっかないのだがどうにも面倒見の良いマレーという捜査トリオがとにかく良い。前作を引き継いで読んでゆくとレギュラー出演組の個性がそのまま増幅されるほどにシリーズの魅力にどんどんはまる。幼ななじみでギャングのボスのスティーヴィー・クーパー

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    2024年03月26日
  • 血塗られた一月

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     訳者で本を選ぶ。ぼくにとっては珍しくないことだ。翻訳家の方は依頼されて訳す仕事もあれば、翻訳者自らが押しの作品を出版社に提案することで自分の仕事を作ることもあるらしい。本書の訳者である吉野弘人氏と言えば、ロバート・ベイリーの胸アツ作品群で知られる方なので、遅まきながら気になった本書を手に取る。

     本書はグラスゴーを舞台にしたスコットランド・ミステリー。背カバーには<タータン・ノワール>とあるが、タータンとはタータンチェックのことなのだね、なるほど。舞台も1973年と半世紀前なのである。アイルランドを舞台にしたエイドリアン・マッキンティのショーン・ダフィ・シリーズに少し似た熱い感のある本シリ

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    2024年01月27日
  • 闇夜に惑う二月

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    読み終わって最初の感想は、「新たな傑作シリーズの誕生」というものです。前作を遥かに凌ぐ出来だと思います。前作でショーン・ダフィーのシリーズには、及ばないと言ってしまいまいましたが、それも撤回しなくてはいけません。
    原題は「February's son」今回は、2月のグラスゴーが舞台です。タイトルも中々、意味深です。相変わらず、印象的なオープニングで、話しに引き込むのが上手いです。推理小説的な面白味としては、途中でそう繋がっていたのかと驚く箇所が有ります。
    本シリーズの最大の魅力は、解説でも述べられていますが、主人公ハリー・マッコイの危うさです。今作では、少年期のトラウマから、警官には

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    2023年11月12日
  • 闇夜に惑う二月

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    建設中のオフィスタワー屋上で惨殺死体が発見された。被害者は若手サッカー選手で、ギャングのボスの娘と婚約をしていた。刑事マッコイは捜査に乗り出すが、容疑者のボスの右腕を取り逃してしまう。そんな中、教会でホームレスが自殺する事件が起こる。一見、無関係なように見えるふたつの事件。だが、捜査の中でマッコイはこれらの事件が自らの過去につながっていることに気づき…。

    シリーズ第2作も、なかなかハードな展開。

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    2024年05月28日
  • 闇夜に惑う二月

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    ネタバレ

    ハリー・マッコイのシリーズ2作目。
    前作で警察小説の枠を飛び越え、アウトロー的な動きをしっかりしていくマッコイが、パラノイア的な犯人と対峙する物語、ロボトミー手術の話も出てきて、常識や倫理も飛び越え始めた。そして、マッコイの古き過去に絡んだエピソードに至って、彼が完全に人としての道を踏み外すに至り、このシリーズはこれからどう展開するのだろうと不安と共にわくわくする。最後の1行は染みわたった。このシリーズの読み方はちょっとわかってきたと思う。

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    2024年05月07日
  • 悪魔が唾棄する街

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    2024年の11冊目は、アラン・パークスの「悪魔が唾棄する街」です。今、ノワール物のシリーズで最も脂が乗っていると言って良いハリー・マッコイが主人公の第3弾です。このシリーズは、タイトルに月が入っています。1月、2月と来て、今回の3月は、人名に掛かっており、凝った趣向になっています。 
    舞台は、いつもの街グラスゴーです。今回は、複数の事件が同時に進行します。12才の少女アリス・ケリーの失踪事件、ロックスターのボビー・マーチ変死事件、マレー警部の姪ローラ・マレーの家出に連続強盗事件の捜査もします。これらの事件が、うねり絡み合いながら、ラストの大雨の中での対決シーンに収斂します。途中、ハリーは、盟

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    2024年05月03日
  • 血塗られた一月

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    ネタバレ

    街中で1人を射殺した犯人がそのあと自殺、その背景を調べる主人公マッコイ、この事件がなぜ起こったのかを比較的ゆっくりめに進んでく。

    マッコイの過去も徐々に明らかになって、街の悪の親玉クーパーとは義兄弟のようだし、元奥さんはいけ好かない男と一緒にいるし、権力者に嫌われていることがちょっとずつわかってくるのが面白い。
    人物関係も読んでいるとなるほど
    さっきのあれはこれのせいかと分かるようになっている。主人公が心の中で読者へ丁寧に教えてくれたりはしないので、それが嫌な人は読み辛いと感じるかも。
    マッコイのことを知った状態ならシリーズ2作目はもっと面白くなってそう。

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    2024年04月20日
  • 血塗られた一月

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    ネタバレ

    刑事ハリー・マッコイシリーズの開幕作品。グラスゴーのスコットランドノワールとのことで、もともとノワール小説は苦手で敬遠しがちなとこがあったけど、最近新刊が出るのでよく買う。でもとても面白かった。海外の警察小説は、かなり痛めの描写が多い印象だが、それに加え本作は主人公がかなり問題警官で、麻薬はやるは愛人は娼婦だわ、アルコール漬けだわ、暴力団のような奴と幼馴染で便宜供与してるわで、感情移入に時間がかかった。しかし、慣れてしまえばどうってことはなく、物語にどんどん引き込まれていくけど、どんどん血塗られて人も死んでいく。とりあえず既刊の3月まで購入、本国は5月まで。12月まで続くけど付いていけたらいい

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    2024年04月09日
  • 血塗られた一月

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    舞台は、1973年1月のスコットランド・グラスゴー。70年代のグラスゴーは、斜陽の時代。失業率が高く、町は治安が悪い事が想像されます。テイストとしては、エイドリアン・マッキンティのショーン・ダフィのシリーズに近いものが有るでしょうか?ショーンのシリーズは、紛争の最中の北アイルランドという強烈な背景が有り、成功しているかはともかく、密室殺人にも挑戦しており、かなり読み応えの有るシリーズですが、こちらは警察官を主人公としたノワール小説の趣が強いです。 
    主人公の刑事ハリー・マッコイが、囚人ネアンに呼び出され、明日、ローナという少女が殺されるという情報を得ます。そして、翌日、ハリーの目の前で、少女が

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    2023年07月09日
  • 血塗られた一月

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    了解の意を示す『あい』といい、否が応でもエイドリアン・マッキンティの<刑事ショーン・ダフィ>シリーズを引き合いに出さずにいられないが、今作の主人公ハリー・マッコイは優秀な警察官でありながら、自身の弱さも無様さも包み隠さず曝け出す(出される)人間味のある人物造詣であり、警察組織内を綱渡りで歩むアウトサイダーとして、その危うさが魅力。今作は上流階級の人間が関与する事件としてまずまず妥当な落としどころで、次作への繋ぎも上々ではなかろうか。しかし、関係者が容易く口を割り過ぎるのは些か興を削がれる部分だったりする。

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    2024年02月10日
  • 血塗られた一月

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    1973年1月1日、刑事マッコイは囚人ネアンから、明日、とある少女が殺されると告げられる。翌日、少年が少女を撃ち殺し、自殺する事件が起こる。それはグラスゴーを揺るがす“血塗られた一月”事件の始まりだった。捜査の中でマッコイは、自分と因縁のあるダンロップ卿が事件に関係していることに気づく。何かを隠す卿は警察へ圧力をかけ、捜査を妨害し…グラスゴーの暗部を描く、傑作タータン・ノワール、ここに始動!

    生と死、正義と悪の境界が不明確な世界で蠢く登場人物たち。誰にも共感できず。次作も購入済みなので、いずれ読むことにしよう。

    以下は、余談。
    昨日、神保町ブックフェスティバルに初めて行った。早川書房のブー

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    2023年10月29日
  • 血塗られた一月

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    スコットランドのミステリーは初めてかもしれない。性的対象の女性の連続殺人事件がメインだが、読んでいて不愉快で苦痛な位に女性を虐げている。全編、女性が男のおもちゃになっているような作品を平気で翻訳する出版社は何とも思わないのかな、読んだくせに、と言われたらそれは、ごめんなさい、しか言えないけど

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    2023年07月16日