アランパークスのレビュー一覧

  • 闇夜に惑う二月
    やっぱり2作目の方が面白さが増してる、今回はマレーとワッティーのどちらかとほぼ一緒にいるからチーム物感が増して前作とは印象がぜんぜん違う。
    事件も連続殺人事件の捜査でわかりやすいし、事件の顛末もショッキングでいい。
    マッコイとマレーの関係がやっと判明して、だからこんなにマッコイに目を掛けてんだなって...続きを読む
  • 悪魔が唾棄する街
     1970年代のスコットランド、グラスゴーを舞台にした警察小説シリーズ第三作。本シリーズはノミネートされながらも受賞を逃してきたようだが、本作でついにエドガー賞優秀ペーパーバック賞を射止めたとのこと。シリーズのファンとしてはかなり気に入って読んでいるだけに嬉しいことこの上ない。また素晴らしいスピード...続きを読む
  • 闇夜に惑う二月
     ダーティな訳あり刑事ハリー・マッコイを主役としたシリーズの第二作早くも登場である。お次の第三作も既に出版されたばかりなので、遅れを取っているぼくは慌てて本作を手に取る。500ページを超える長尺の作品だが、スタートからぐいぐい牽引される、心地良いまでの読みやすさだった。

     アナーキーな印象の刑事マ...続きを読む
  • 血塗られた一月
     訳者で本を選ぶ。ぼくにとっては珍しくないことだ。翻訳家の方は依頼されて訳す仕事もあれば、翻訳者自らが押しの作品を出版社に提案することで自分の仕事を作ることもあるらしい。本書の訳者である吉野弘人氏と言えば、ロバート・ベイリーの胸アツ作品群で知られる方なので、遅まきながら気になった本書を手に取る。

    ...続きを読む
  • 闇夜に惑う二月
    読み終わって最初の感想は、「新たな傑作シリーズの誕生」というものです。前作を遥かに凌ぐ出来だと思います。前作でショーン・ダフィーのシリーズには、及ばないと言ってしまいまいましたが、それも撤回しなくてはいけません。
    原題は「February's son」今回は、2月のグラスゴーが舞台です。タイトルも中...続きを読む
  • 悪魔が唾棄する街
    2024年の11冊目は、アラン・パークスの「悪魔が唾棄する街」です。今、ノワール物のシリーズで最も脂が乗っていると言って良いハリー・マッコイが主人公の第3弾です。このシリーズは、タイトルに月が入っています。1月、2月と来て、今回の3月は、人名に掛かっており、凝った趣向になっています。 
    舞台は、いつ...続きを読む
  • 血塗られた一月
    街中で1人を射殺した犯人がそのあと自殺、その背景を調べる主人公マッコイ、この事件がなぜ起こったのかを比較的ゆっくりめに進んでく。

    マッコイの過去も徐々に明らかになって、街の悪の親玉クーパーとは義兄弟のようだし、元奥さんはいけ好かない男と一緒にいるし、権力者に嫌われていることがちょっとずつわかってく...続きを読む
  • 血塗られた一月
    刑事ハリー・マッコイシリーズの開幕作品。グラスゴーのスコットランドノワールとのことで、もともとノワール小説は苦手で敬遠しがちなとこがあったけど、最近新刊が出るのでよく買う。でもとても面白かった。海外の警察小説は、かなり痛めの描写が多い印象だが、それに加え本作は主人公がかなり問題警官で、麻薬はやるは愛...続きを読む
  • 血塗られた一月
    舞台は、1973年1月のスコットランド・グラスゴー。70年代のグラスゴーは、斜陽の時代。失業率が高く、町は治安が悪い事が想像されます。テイストとしては、エイドリアン・マッキンティのショーン・ダフィのシリーズに近いものが有るでしょうか?ショーンのシリーズは、紛争の最中の北アイルランドという強烈な背景が...続きを読む
  • 血塗られた一月
    了解の意を示す『あい』といい、否が応でもエイドリアン・マッキンティの<刑事ショーン・ダフィ>シリーズを引き合いに出さずにいられないが、今作の主人公ハリー・マッコイは優秀な警察官でありながら、自身の弱さも無様さも包み隠さず曝け出す(出される)人間味のある人物造詣であり、警察組織内を綱渡りで歩むアウトサ...続きを読む
  • 血塗られた一月
    1973年1月1日、刑事マッコイは囚人ネアンから、明日、とある少女が殺されると告げられる。翌日、少年が少女を撃ち殺し、自殺する事件が起こる。それはグラスゴーを揺るがす“血塗られた一月”事件の始まりだった。捜査の中でマッコイは、自分と因縁のあるダンロップ卿が事件に関係していることに気づく。何かを隠す卿...続きを読む
  • 血塗られた一月
    スコットランドのミステリーは初めてかもしれない。性的対象の女性の連続殺人事件がメインだが、読んでいて不愉快で苦痛な位に女性を虐げている。全編、女性が男のおもちゃになっているような作品を平気で翻訳する出版社は何とも思わないのかな、読んだくせに、と言われたらそれは、ごめんなさい、しか言えないけど