エラリイ・クイーンのレビュー一覧

  • 災厄の街〔新訳版〕

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    ライツヴィルシリーズ第一作。推理だけでなく小説として面白く、読み始めると止まらなくなる。訳も相変わらず読みやすくて助かる。真相はほぼ自分でも推理できた。傑作と言われるのも納得。

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    2021年04月11日
  • フォックス家の殺人〔新訳版〕

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    戦争で心を病んだフォックス大尉。父が母を毒殺したという過去が彼の心理に関わっていると思われ、父の無実を証明することが彼を救う手段になるのではないか、ということで相談されたエラリイ。十二年前の事件の細部を繙き、真実を明らかにしようとするミステリ。
    描かれる事件は十二年前に起こった、一見単純に見える毒殺事件のみ。ということでミステリとしては地味なんじゃないか、読み進むための求心力があるのだろうか、などと思ってしまいましたが。それは杞憂でした。フォックス大尉とその妻の苦しみ、事件が町に落とした波紋、ライツヴィルという町の雰囲気、といった物語性が魅力的。そして丁寧に過去の細部を検証していく中で起こった

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    2021年04月05日
  • 十日間の不思議〔新訳版〕

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    九日目に謎は解かれた
    恐喝してきたのはだれだったの?
    それもハワードとサリーのお芝居だったの?
    謎は解けたの……?

    そして遅れてやってきた十日目
    真実は……?

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    2021年03月28日
  • フォックス家の殺人〔新訳版〕

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    ネタバレ

    トリックそのものは小ぶりだが、薬屋の台帳や水差しに残った跡から見せる推理は鮮やかで、らしい。そして、「ヨードチンキ」ならぬ、アスピリンの謎が、最後に悲劇的な真相を導くのにはニヤリ。

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    2021年03月22日
  • 十日間の不思議〔新訳版〕

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    ネタバレ

    推理小説における探偵の意味というのを考えてしまった。

    謎を解きました。めでたし、めでたしにはならない事をこう描くのか。

    若い頃じゃなくて、今、出会えた方がよかったのね。

    クイーン、こわい(~_~;)

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    2021年03月03日
  • 災厄の街〔新訳版〕

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    ネタバレ

    殺人は一件だけで、しかも百ページを超えてもまだ起きない。トリックも軽量級で、迂生でさえ最初の手紙の下りで、ほぼこの先の展開が読めてしまった。そんなわけで「エラリー・クインの最高傑作」てな惹句に惹かれて、緻密過ぎる謎解きや、凝りまくったトリックを期待すると当てが外れる。巻末の解説に依ると、本作はエラリー・クインが所謂パズラーに一種の行き詰まりを感じていた時期の作らしい。なるほど。とは言え、読んでてすごく楽しかったのは事実。

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    2021年03月01日
  • 災厄の街〔新訳版〕

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    ネタバレ

     本格推理と言うよりも、家庭小説と呼んだ方がいい作品ですね。

     クイーンがこのライツヴィルの作品で変わったというのが、よくわかります。

     勿論、小説の基本は推理だともいわれるわけですので、これだけの力量があるのは当然だったのだと思うのですが、離れてしまったがゆえにこれまで読まなかったことに大後悔です。

     とても家庭的な悲劇な作品でした。読みごたえがありました!

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    2021年02月25日
  • フォックス家の殺人〔新訳版〕

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    ベイヤード・フォックスの息子デイヴィーと、
    タルボット・フォックスの養女リンダ
    夫婦の心配事をエラリイは解決できるか?

    情報を集めて集めて……集まってきた情報も加えて解きほぐす。
    フォックス家はどうなるのか??

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    2021年02月19日
  • フォックス家の殺人〔新訳版〕

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    ネタバレ

    一時、離れていました。

    久しぶりのクイーンです。
    新訳という事で思った以上に読みやすかったです。

    肝心の本編も面白かった!
    12年前の殺人の再調査。聞いただけでもワクワクするじゃありませんか?

    過去を振り返りながら調査を進めるエラリィ。

    楽しませて頂きました。
    面白かった‼️

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    2021年02月09日
  • 災厄の街〔新訳版〕

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    中学生のころ、エラリー・クイーンのいわゆる"国名シリーズ"をいくつか読んで、「エラリーってかっこいい…」と憧れていたことを思い出した。はっきりと「美形」として描かれていたのか覚えていないが、若く、長身?で、切れ者?で、そして鼻眼鏡だか縁なし眼鏡だかをしょっちゅう磨いていたような(眼鏡萌えだったのかもしれない)。あとなんといっても名前が素敵。エラリー・クイーン。説明が前後したが、これは20世紀アメリカの推理小説作家名=従兄弟同士の二人の共作のためのペンネームであり、作中の探偵役(ややこしいことに職業は推理小説作家)の人物の名前でもある。

    それで急に、果たして探偵エラリー・ク

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    2021年02月07日
  • 九尾の猫〔新訳版〕

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    ニューヨークを舞台に連続絞殺事件が起こる。手がかりもなく、目撃者も容疑者もまったくいない。“猫”と呼ばれる犯人が残したものは死体とその首に巻きつけたタッサーシルクの紐だけだった。前の事件で自信を無くしたエラリーは、関わり合いになりたくないと思うが、周囲の勧めもあって調査に乗り出す。
    エラリーの落ち込み具合がひどく、事件解明も遅々として進まずもどかしい。
    次に誰が殺されるのか、被害者の共通点がわからずパニックを引き起こすような連続殺人事件。そして殺害動機。昔の作品なのに、古さを全然感じない。

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    2020年10月29日
  • Xの悲劇

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    初めてのエラリー・クイーン氏の作品。探偵ドルリイ・レーンの登場。今までには出てこなかった、特徴的な人間で、もともと役者だったところで、シェイクスピアの引用をしたりと、面白い。
    P.244 L.2のシェイクスピア劇の不朽性を語る場面の、スター偏重主義についての主張のたとえを、警視たちの捜査の重点の置くところの過ちになぞらえて、語るのが面白かった。次はYの悲劇。

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    2018年11月15日
  • 九尾の猫〔新訳版〕

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    ネタバレ

    作者の代名詞である理詰めのロジックで勝負する物語ではなく、事件の背景にある関係者の心理分析に力点が置かれており、真相の意外性もあるし、物語としての深みを感じさせる作品であった。

    (以下、物語のあらすじに触れています。)
    <猫>と名付けられた犯人による連続殺人事件が5件続き、エラリイに出馬が要請され、捜査に当たるものの、さらに4件の殺人が続き、なすすべもなく、焦燥に駆られるエラリイ。一見、無差別連続殺人と思われた事件だが、エラリイの分析によって、その特徴が次第に明らかにされていき、物語の約半分ぐらいのところで、被害者間の意外なつながりがわかり、重要な容疑者が浮かび上がる。
    無関係と思われた被害

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    2018年05月09日
  • 九尾の猫

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    ネタバレ

    マスコミによる民衆の扇動、容疑者との心理戦、最後のドンデン返しといろいろな要素が詰まって読み応えある。現代からするとちょっと雑な部分が残るけど、そこを割り引いても面白い。

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    2018年04月21日
  • Yの悲劇

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    有名過ぎて一回くらいは読んでいただろうと思い込んでいました。

    未読。びっくりするぐらい初見。

    読み始めが偶然にも2月2日だったので、プロローグでやたらとテンションがあがりました。

    名探偵が敗北宣言をするという、古典定型からすると衝撃があります。

    13歳のいいところのお坊ちゃんが4歳の弟と一緒にきいきい騒ぐのも衝撃。

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    2017年02月13日
  • 十日間の不思議

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    探偵探偵探偵探偵探偵探偵(ry。地味ながらも9日目の推理のぶっとび具合とラストの趣向が今のミステリへもかなり影響しているのを感じる作品だった。あと鮎川哲也先生のネタバレ解説で笑った

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    2015年12月13日
  • 九尾の猫〔新訳版〕

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    久しぶりのクイーン。ちょっと違う感じがするのは彼のせいか、私が歳をとったせいか…
    彼女にそれだけの事が本当に出来たのかという疑問が私には残っている。

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    2015年10月26日
  • 九尾の猫〔新訳版〕

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    これも驚きのエラリークイーン。
    シリアルキラーの先駆けらしい。
    クイーンを順番に読んでみたくなった。
    2人の作家って、やっぱり特殊だな。

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    2015年10月25日
  • 日本庭園の秘密

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    国名シリーズ最終作。
    ここまで対立しているクイーン父子を見るのは初めてな気がする。
    解決はあっさりだが、ラストの数十ページには
    中期クイーンの片鱗が垣間見える。

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    2015年10月22日
  • 帝王死す

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    アートというものが投機の対象でしかないならば
    戦争もやはりハプニング・アートの一例にほかならない
    くだらないことである
    表現の自由は存在せず、ただ暴力を煽り正当化するなにか
    …たとえば、ありきたりな「物語」
    そんなものがでっち上げられているばかりなのだから
    クイーン親子は、20世紀最大の武器商人「ボディジェン社」から
    強引な「招待」を受ける
    「帝王」キング・ベンディゴに殺害予告が届いたからだ
    ベンディゴの一族は、社の創業以来
    世界中のほとんどあらゆる戦争を、裏からコントロールしている
    しかし、事件を追及するにつれ
    すべてでっち上げで作り出された「帝国」の真実が
    エラリーには見えてくるのだった

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    2015年10月11日