エラリイ・クイーンのレビュー一覧

  • ダブル・ダブル〔新訳版〕

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    エラリイが謎解きを始める、ラスト五十頁まで、何かが起きている不穏さだけがあって、それがなんなのかが全く分からないと言う異様さ。正攻法の仕掛けで叙述トリックを凌ぐ破壊力というか、しかもその奇妙でダラダラと続く描写が、ちゃんと面白いと言うのがもう凄まじい。

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    2022年09月07日
  • 災厄の街〔新訳版〕

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    国名シリーズとはまた違ったエラリイが見られた。人間模様がまじまじと描かれており、また結末もなんとも儚げなものであった。

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    2022年07月24日
  • 災厄の街〔新訳版〕

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     読み了えてみれば、犯人はこの人しかいないだろうと思えるのに、そのこの人が解らない。今回もしてやられた。
     なかなか事件が起こらず、ページを繰る手が進まない。「クイーンの最高傑作」というお墨付きを信じて読む。
     エラリイ、モテモテである。ニッキーやポーラはどうなったのだろう?
     1940年といえば太平洋戦争前年。にも関わらず、アメリカ地方都市では余裕ある日常が続いている。
     

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    2022年07月22日
  • フォックス家の殺人〔新訳版〕

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    エラリー・クイーンの作品は結構読んてきたが中でも読みやすい一冊てした。
    割と最後まで、犯人が絞り込めず先が見えなかったがちょっと推理できる展開ではなかったかも。手がかりがすくないし、トラップが多い。人の親としては結構考えさせられる最後。親の愛は偉大。

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    2022年07月11日
  • 九尾の猫〔新訳版〕

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    エラリークイーンの国名シリーズを読み終えたので、他の作品もと読んでみた。連続殺人。混乱する市民。犯人を特定するにあたった推理。ミステリーファンにはたまらない作品だった。

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    2022年06月02日
  • 十日間の不思議〔新訳版〕

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    記憶喪失に陥り、その間何をしているのかに不安を抱えるエラリイの友人・ハワード。彼の悩みを解決すべく再びライツヴィルを訪れたエラリイが巻き込まれたのは、ハワードの抱える秘密にかかわる謎の脅迫事件。とことん振り回されるエラリイがなんだか気の毒になってくる作品でした(苦笑)。
    さまざまな秘密と謀略、不穏な気配は随所に漂っているし、物語としては惹きつけられますが。あまり大きな事件は起こらないのだろうか……と思っていたら、なんと八日目にしてとんでもない急展開が! これ以降については……語れません。読んでのお楽しみです。
    ある意味これはもっとも恐ろしい事件かもしれません。そしてこんな目に遭わされてしまったエラリイがやはり気の毒、と思いきや。やはりそのままで済ませることはなかったか! このラストは邪悪と言えば邪悪ですが。これが最善の結末だった気がします。

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    2022年01月31日
  • 災厄の街〔新訳版〕

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     評判の良いライツヴィル物。再読になるが、読み終えた今も全く覚えてないし思い出せない(^^;;。が、読んで良かった印象。懐かしいエラリイ、再度逢えただけで満足してる。新訳のハヤカワ文庫、かなり分厚いし。邦画「配達されない三通の手紙」も観てるはず。暇があれば発掘します。また、ミステリーの古典物、再読したい。流れで「フォックス家の殺人」に手を伸ばし……。

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    2022年01月24日
  • 十日間の不思議〔新訳版〕

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    ネタバレ

    帯に堂々と「後期クイーン的問題」と謳って、ネタバレしているのには困ったもんだ。ここでのクイーンは騙されます、少なくとも一度は間違った推理をします、と明言してるようなモンだからねえ。まあ、そういうものとして読んで、きちんと面白かったからよしとしよう。この新訳で始めて、「十日間の不思議」を読む人はみんなそんな読み方をするんだろうなあ。

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    2021年10月07日
  • クイーンのフルハウス

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    評価高めなのは、全エラリー・クイーン作品の中で一番というか唯一気持ちが揺さぶられる「キャロル事件」が入っているから。「アメリカの悲劇」的なテーマで、恵まれない境遇から努力で這い上がった主人公が追い詰められる悲しさが胸を打ち、愛情と非情、大切な人達を守るための打算や裏切りなど人間の多面性が掘り下げられている。それら全てを受け止めて探偵がとった行動は、国別シリーズの頃から180度変わってフィリップ・マーロウに近い。
    短編集のタイトルはクイーンにかけて五編でフルハウスというのが、お洒落で気が利いているけれど、どれがスリーカードでどれがワンペアか?長さ基準?この「キャロル事件」に寄席の小噺的「パラダイスのダイヤモンド」が並んでいるが、どうピックアップすればここまでバラバラで収拾つかなくできるのか意図が読めず、不思議なほどまとまりがないのが逆に凄い。

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    2021年09月26日
  • 十日間の不思議〔新訳版〕

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    ネタバレ

    『災厄の町』『フォックス家』と世間的には成功とは言えなくとも、関係者を満足させて一応の平和をもたらしてきたライツヴィルを三度目訪れたエラリイと、彼を迎える表面的には豊かな一家。
    この結末はつらい。

    ライツヴィルといえば田舎特有というか、ねっとりした人間関係、ガサツでいやらしい群衆たちというイメージだけど、これまでの二冊に出てきた不快な人々の中でもダントツ不快な二人!と起こりながら読んでた(笑)

    でも最後は辛い。なんともいえない。なるほど、これがエラリイのトラウマになるわけだ…。

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    2021年09月08日
  • 九尾の猫〔新訳版〕

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    ネタバレ

    レーンシリーズより面白かったと思う。
    カザリス逮捕の時点で7割ほどの進捗だったのでこの後どんな展開かと思ったら、セレストとジミーの結婚、動機の追求、そして真犯人解明と最後の最後まで楽しめた。

    ただ、犯人が女性だったが、細い紐で抵抗されず男を殺せるものだろうか?そう考えてカザリス夫人を犯人候補から退けていたので、やや疑問が残った。

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    2021年09月07日
  • 災厄の街〔新訳版〕

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    ネタバレ

    面白かった。クイーンは旧訳のドルリー・レーンものを四苦八苦しながら読んで以来なので、新訳の読みやすさに感動しながら読んだ。

    エラリイが偽名で滞在するライツヴィルで、借りた家の持ち主の家族の中で計画殺人が??という話だけど、クイーンらしくとてもフェアだし、手がかりは全て読者に示されていて、そこそこミステリ読んできた人なら、なんとなくの真相の大枠は掴めるのではないかなと思う。
    本が梱包されていた件にしたって、エラリイには最終盤になってパットから聞かされるまでわからないけれど、読者にはもう最初から詳らかにされていたわけだし。
    手紙にしても現在進行形のものではないだろう、とか、ジムが不在の三年のうちに誰か別の妻を持ったのでは、とか“姉”の正体だとか、察しはつくよね。“姉”殺しだって、この不可能性を見れば、読みなれた人ならすぐ真犯人にたどり着く。
    でも、そこはそんなに問題じゃない。作者のクイーンは「ほらみなさん、作中のエラリイは知らなかったけど、みなさんには最初から明かしていたでしょう?」と言いたげで面白いけど、そこはそんなに問題じゃない。

    私が読んでて面白かったのは、このフェアさもだけど、やはり、「ライツヴィルの町」自体が主人公と言えるこの町の物語。群衆のいやらしさ、陪審制の気味の悪さに圧倒されながら読んだ。
    そして、クイーンが"パズル小説"から"人間ドラマ"に移行しようと買いたものと解説にあったけれど、それを目指しながら、やはりフェアな謎解きでもあるところ、さすがクイーンという感じで、おもしろい推理小説だった。すごくよかった。

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    2021年08月22日
  • ギリシャ棺の秘密

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    ずーっと思ってた、エラリー・クイーンは頭切れるのにほんまに最後の最後までなんも喋らんなあってことがようやく解明された。若いころに得意満面で披露した推理が思い切り間違ってて赤っ恥かいたことがあるからやってんな。それが今作で描かれてて納得した。

    それにしても推理を自分の中だけであたためすぎるからどんどん犠牲者増えてくのはかなり気になる(笑)まあ連続殺人事件なんてそんなもんか。

    今回もかなり入り組んだ事件で登場人物も多すぎて大変。毎度のことながらさっぱり謎解きはできへんかったし最後の最後まで誰が犯人なのかわからんかった。

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    2021年08月14日
  • エジプト十字架の秘密

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    エラリー・クイーンの短編集ばっかり読んでたけどやっぱり長編小説も面白かった。
    国名シリーズの中でも傑作といわれている本作はタイトルと中身があんまり関係ないのだけ残念(笑)
    私はエジプトとかが大好きやから、舞台はエジプトなのかと思って読んだけど違った。

    エラリー・クイーンは本作では最後にはいつも通り素晴らしい働きをするけど最後の最後まで私たちと同じ全くの役立たずやったのが印象的。
    短編では40ページくらいで終わらせる為に事件発生から謎解きまであっという間やったから、今回は一体いつになったらクイーンが事件を解決してくれるのかが待ち遠しかった。

    あまりにも登場人物が多かったけどいつもながら皆それぞれに個性的で相関図は把握できた。
    殺人の動機だけがイマイチ不完全燃焼な感じはしたかな。まあ大事なのは動機ではなく過程なんやけど…何の動機もなく殺人を犯す人だっているとは分かりつつ、やっぱりそこは小説やからドラマチックな展開を期待してしまう(笑)

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    2021年07月16日
  • 災厄の街〔新訳版〕

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    ライツヴィルシリーズ第一作。推理だけでなく小説として面白く、読み始めると止まらなくなる。訳も相変わらず読みやすくて助かる。真相はほぼ自分でも推理できた。傑作と言われるのも納得。

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    2021年04月11日
  • フォックス家の殺人〔新訳版〕

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    戦争で心を病んだフォックス大尉。父が母を毒殺したという過去が彼の心理に関わっていると思われ、父の無実を証明することが彼を救う手段になるのではないか、ということで相談されたエラリイ。十二年前の事件の細部を繙き、真実を明らかにしようとするミステリ。
    描かれる事件は十二年前に起こった、一見単純に見える毒殺事件のみ。ということでミステリとしては地味なんじゃないか、読み進むための求心力があるのだろうか、などと思ってしまいましたが。それは杞憂でした。フォックス大尉とその妻の苦しみ、事件が町に落とした波紋、ライツヴィルという町の雰囲気、といった物語性が魅力的。そして丁寧に過去の細部を検証していく中で起こった変事とそこから導かれる事件解決への光明、と惹きつけられる要素は充分でした。
    ベイヤードが犯人ではない、ってのはもう確実なんだろうなーと思いながら読んでいましたが(笑)。しかし真相が何だったのか。ほんっと最後の最後まで読めなかった。そしてこれが最適の解決だったのですね。

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    2021年04月05日
  • 十日間の不思議〔新訳版〕

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    九日目に謎は解かれた
    恐喝してきたのはだれだったの?
    それもハワードとサリーのお芝居だったの?
    謎は解けたの……?

    そして遅れてやってきた十日目
    真実は……?

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    2021年03月28日
  • フォックス家の殺人〔新訳版〕

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    ネタバレ

    トリックそのものは小ぶりだが、薬屋の台帳や水差しに残った跡から見せる推理は鮮やかで、らしい。そして、「ヨードチンキ」ならぬ、アスピリンの謎が、最後に悲劇的な真相を導くのにはニヤリ。

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    2021年03月22日
  • 十日間の不思議〔新訳版〕

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    ネタバレ

    推理小説における探偵の意味というのを考えてしまった。

    謎を解きました。めでたし、めでたしにはならない事をこう描くのか。

    若い頃じゃなくて、今、出会えた方がよかったのね。

    クイーン、こわい(~_~;)

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    2021年03月03日
  • 災厄の街〔新訳版〕

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    ネタバレ

    殺人は一件だけで、しかも百ページを超えてもまだ起きない。トリックも軽量級で、迂生でさえ最初の手紙の下りで、ほぼこの先の展開が読めてしまった。そんなわけで「エラリー・クインの最高傑作」てな惹句に惹かれて、緻密過ぎる謎解きや、凝りまくったトリックを期待すると当てが外れる。巻末の解説に依ると、本作はエラリー・クインが所謂パズラーに一種の行き詰まりを感じていた時期の作らしい。なるほど。とは言え、読んでてすごく楽しかったのは事実。

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    2021年03月01日