エラリイ・クイーンのレビュー一覧

  • 靴に棲む老婆〔新訳版〕

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    創元推理文庫から生者と死者ととして刊行されていたが長年手に入らなかった。ずっと読みたいなぁとおもっていたのでハヤカワ推理文庫から出たのを知って直ぐかいました。

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    2025年10月02日
  • 靴に棲む老婆〔新訳版〕

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    間違いなくクイーン作品の中でも最高傑作と呼べるものの一つと言える。トリックはもちろんのこと、災厄の町から始まるこのシリーズの中でもとりわけ国名シリーズの雰囲気が強く、そういった点でもかなり好きな作品である。独特な一家が関わるライツヴィルらしさとエラリーとクイーン警視、ヴェリー部長刑事が全面に活躍する国名シリーズらしさのいいとこ取りのような印象を受けた。

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    2025年08月17日
  • 十日間の不思議〔新訳版〕

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    ハワード・ヴァン・ホーンは夢遊病に悩まされていた。その日も見ず知らずの安宿で目覚める。シャツには血がついている。死ぬことも考えたハワードだが、この街に住む旧友エラリー・クイーンを訪ねた。
    エラリー・クイーンは推理小説作家で、NY市警警視の父の捜査協力して素人探偵としても名を挙げていた。二人は10年ぶりの再会だった。
    エラリー・クイーンはハワードから相談を受ける。夢遊病の時になにかしているのではないか?
    ハワードの邸宅はライツヴィルにある。父親は富豪で「父」たる器量を持ったディードリッチ、父の弟で陰険なウルファート、二人の母親で時間の止まったような老婦人クリスティーナ、そしてディードリッチの若妻

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    2025年07月24日
  • ダブル・ダブル〔新訳版〕

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    こういう偶然に思える出来事が一連の殺人計画の一部だったというのは面白くないわけがない。マザーグースの歌詞の通りに人が死き、それが果たして偶然なのか何者かの意志によるものなのかについてエラリーも確固たる証拠をなかなか示せなかった。これが館や孤島ではなく、町という比較的広い範囲での出来事だからこそ、デイキン署長も偶然としか思っていなかった。作品を通してエラリーは事件の中に散らばる点を点線で繋いでいたが、それが終盤になって実線で繋がったときはたまらなくワクワクした。十日間の不思議と九尾の猫はそこまで好きではないが、災厄の町、フォックス家の殺人、ダブル・ダブルはライツヴィルシリーズでかなり好きである。

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    2025年07月20日
  • Xの悲劇

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    古典中の古典だけど、よく考えてみたら子供の頃読んだきりだったのであらためて。

    古い作品は今だと色々アウトな表現がいっぱいあってそこでも時代を感じる。昔読んだ時は気にならなかったのにね。

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    2025年06月10日
  • Yの悲劇

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    さずがは不朽の名作。全てが緻密で、これぞミステリ小説。名作には、名作といわれる理由がしっかりありました。

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    2025年05月08日
  • フォックス家の殺人〔新訳版〕

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    ネタバレ

    十二年前の殺人事件に挑むエラリーのお話。どうあがいても不利になっていく状況を、冷静な視点と判断力で有利に変えていくエラリーが凄すぎた。ページ数の多さの割にサクサク読めるし、そこまで不快な妨害行為も無かったので面白かった。まあ遺書を盗んでエラリーに怪我させたヤツもいたんだけども。まあそれくらいはミステリのお約束ということで。無実だけを求めるだけなら良かったものの、真実を追求してしまったために悲しい結末を迎えてしまうのにびっくりしたけど、親の愛は偉大だなあと思わせるエンドだった。

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    2025年03月10日
  • 災厄の街〔新訳版〕

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     最初は正直これがそんなに評判なのか?と思うような展開だった。
     しかし、あらゆる要素によって犯人がただ1人しかありえないという分かりきった状況が続く中、物語が終わりに近づくにつれてその驚愕の真相と隠れた真の悲劇がその姿を見せていったのには見事に騙されて言葉が出なかった。
     これから読むという人に言いたいのは、この作品を楽しみたいなら変に探ろうとせず気楽に騙されてくださいということである。

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    2024年09月04日
  • 九尾の猫〔新訳版〕

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    原題
    CAT OF MANY TAILS
    Ellery Queen
    1949
    このままで終わるのか、裁判か。お。
    荘厳なエンディング。どうだ、こうか。
    奇妙な違和感。
    大勢の兄弟。常に妊娠していた母。
    自分の子供は二人も死産。
    誰が犯人なんじゃ。ああ。


    こんなミステリー、小説、本を読むために読書してるんだ。もっと、楽しい読書をしなくちゃ。できるだけ(生きて読書できるだけ)楽しむぞ。素晴らしい、作品。
    ぼっとしている時間はない。どんどん読み進めよう。楽しもう。

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    2023年11月16日
  • 災厄の街〔新訳版〕

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    96点:「ぼくならできました」

    エラリイクイーンが単なる外部の観察者ではなく、事件の当事者として裁判で証言をする。名探偵というものと行動の不自然さ、一般常識とミステリロジックの衝突、世間からみた探偵のいかがわしさが裁判の中であきらかになり、ただそういったものをロジックで突破するところは大きな爽快感を感じる。
    世界文学としてもミステリとしてもクイーンシリーズとしても圧倒的におもしろい‼️

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    2023年09月11日
  • 靴に棲む老婆〔新訳版〕

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    ネタバレ

    製靴業で成功したポッツ家の強烈な女主人、イカれた3人の子どもとまともな3人の子ども。無茶苦茶な決闘から始まる連続殺人……

    ポッツ家のメンバーの強烈なこと!まともじゃない家族たちには『Yの悲劇』のハッター家を連想したけど、向こうよりなんだか魅力的だったな。
    ねじれにねじれた展開で、最後の怒涛の解決編はもう夢中で読んじゃった!いやあ面白かった。

    エラリイも警視もポッツに振り回されるんだけど、なんか結構楽しそうなんだよね〜。越前さんの新訳で順々に、苦悩するエラリイ、立ち直るエラリイと読んできて、また楽しげなエラリイに会えて楽しかった。

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    2023年06月13日
  • 靴に棲む老婆〔新訳版〕

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    キャラクターが生き生きと動き回り、翻訳の妙もあるところと思うけれど、筆がのっているという印象。
    私の中では、「グリーン家殺人事件」「Yの悲劇」に続く館もので、名家やお金持ちは大変だなあ。と俗っぽい思いが湧くものの、閉鎖的な空間での濃密さがとても好き。
    これを読んで、やっぱりマザーグースを知らなければ!と思い、谷川俊太郎さん訳の文庫を購入。
    新しい楽しみに繋がりました。

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    2023年05月27日
  • 災厄の街〔新訳版〕

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    国名シリーズを読み終えてからの、災厄の町。
    キレッキレのエラリーに馴染んでいたので、しがらみに埋もれてなかなか動けないエラリーが、風采が上がらないように見えて、もどかしい。。

    ただ、背後に不穏な音楽がずっと流れているようでざわざわしながら、先へ先へとページを送りました。
    排他的な集団の結束や、親しい間柄程話し合いができず問題を大きくしていくことの恐ろしさを感じました。

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    2023年04月21日
  • 災厄の街〔新訳版〕

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    こ、これは面白い!
    ライツヴィルという町を舞台にしたシリーズの第一作目。田舎の空気と、名家の人たちのあれやこれやから、事件が起こり、エラリィは隣人として関わっていきます。
    お父さんがいないのが寂しい…ですが、エラリィの客観的立場の観察と、時々入れ込んでしまうところとか、絶妙な感じです。
    真相もよく練られていて、唸ってしまいます。

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    2023年03月11日
  • 靴に棲む老婆〔新訳版〕

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    ネタバレ

    ハヤカワの新訳、クイーンをこの頃読み続けてきたけれど、久々に(ゴメン)面白かった!
    と、いうか、やっぱり私は見立て、マザーグースが好きなのだと思う。
    題名からして、あ~『靴の中のおばあさん』なのねって(他の訳、多々あるけれど)思ったし、ちょっとアレ~な子ども三人って事も、不謹慎ながらもワクワクした。
    まさかのクイーンの嘘八百や、シーラの「え!」もコーネリアの、「わぁ!」も楽しめた。ライツヴィルシリーズ、国名シリーズよりもこんなに面白く読み終えたクイーンは他になかったかも。

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    2023年01月15日
  • ダブル・ダブル〔新訳版〕

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    ネタバレ

    エラリー・クイーンの越前先生による新訳。

    ライツヴィルでの事件にまた引き込まれてゆくエラリー。迎えに来たのはなんと!穢れを知らぬ世間に染っていない女性、リーマ。

    この本の印象を一言で後々語るとしたら、
    連続殺人事件でもなく、童謡による見立て殺人事件でもなく、え?と思わせたおとり捜査でもなく、一言!リーマという女性の登場!でしょう。
    魅力的で理知的で妖精のよう。
    これまで読んできたクイーンの本に中にこれほどの女性、でてこなかったですよね。

    さて、事件はのことは、と言えばまた最後に切なさの残る…とだけ記しておきます。

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    2022年09月20日
  • 十日間の不思議〔新訳版〕

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    ネタバレ

    ライツヴィルでの事件を扱うエラリー・クイーン。三作目。
    大富豪とその若い妻、そして義理の息子、三人に瑣末な事柄までを解決して欲しいという探偵。読む側にしてみればそんな事まで引き受けて!と怒りたくなる。我らがクイーンが、なんと宝石泥棒の謗りも受け…
    でも、殺人事件にまで事態は悪化して、まさかの『十戒』にまでその構想は至る。
    クイーンの推理が冴え、謎が解き解され…

    そして一年後、クイーンは再びライツヴィルを訪れ、自分の推理が操られていた事を真犯人に糾弾する。
    結末、納得いかないけれど美学なのか。

    読んでいる最中はその推理力を堪能したけれど、そしてその中心人物の懐の深さ、寛大さに感動もしたけれど

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    2022年08月29日
  • ダブル・ダブル〔新訳版〕

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    ネタバレ

    リーマという女性をこのお話の中でどういう風に動かすんだろう。それが、私の一番の興味でしたね。最後まで読んでみてどうだったか。始めから終わりまで出続け、途中で呆れながらも(君がエラリイに餌を与えたんだろう?と)、そううまくはいかないんだなあと思ってみたり。

    エラリイはほろ苦さと喜びをぐちゃぐちゃにしながら、半ば周囲を敵に回すように事件に取り組んだわけですが、なりふりかまわず真実を求めようとする姿は、痛々しさもあり、気がちがったように尋問する姿にはスポーツに取り組む汗臭さすら感じました。見立て引き摺り込まれたのか、それとも見立ての職業の連続性(風が吹いたら桶屋的な)が絶妙なのか!

    国名シリーズ

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    2022年08月27日
  • 九尾の猫〔新訳版〕

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    ネタバレ

    共通点の無い連続殺人事件の被害者たちの深まる謎の数々。姉が殺されたことにより財産分与が多くなる二人の人物の事件への関わりでまたもや深まる謎。
    エラリー・クイーンの推理力と洞察力により微かな手がかりを見つけるが、おとり捜査による失敗。
    真犯人と思われる人間を拘束した後のエラリー・クイーンの懊悩…
    古典とも言われるこの一冊だけれど、何故だか犯人の異常性に現代も納得させられる一面もあり、長編なのにページを捲る手が止まらなかった。

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    2022年08月24日
  • フォックス家の殺人〔新訳版〕

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    ネタバレ

    『災厄の町』のライツヴィルという町に、
    大戦の英雄が帰ってくる!というところからストーリーは始まる。彼、ディヴィーも、迎える家族同様に過去に受けた心の傷のため、今も心を病んでいる。
    そのためにほじくり返そうという過去の殺人事件が今回の大きな軸。
    ほじくり返されたら、出てくるのは悲しい真実の他にも沢山あった…
    登場人物に向けられるエラリー・クイーンの一種、冷ややかな視線など結構楽しみながら読むことができ、最後の最後まで真犯人はわからない…ということなど充分に満足出来る一冊だった。

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    2022年08月17日