アーサー・C・クラークのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
壮大すぎてなにがなんだかわからないといったところはあるが、やはり今回もSFらしいSFで、満ち足りた読後感。
ハルとの最後のやりとりは緊張感がある、そして小さなどんでん返しもチャンドラ博士のユーモアが垣間見られて愛おしい。偏屈な人がここぞという時に見せる笑顔って恐ろしく魅力的だよなーと。
そして、ハルとボーマンの和解もよかった。ボーマンの独白部分の描写や2人?の会話はできる短く抑制が効いているが、ボーマンがハルに対し懐かしさや親愛の情を感じていることが、よくわかった。意識生命体となった彼は、言葉以外の手段でそういったものを伝えて来た。著者の手腕だなー。
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Posted by ブクログ
ネタバレ太陽系の諸惑星に進出し移住を始めた人類は、必要な重金属をすべて地球に頼っていた。この重金属の輸出をめぐって地球とその他の惑星に別れて対立していた。月の研究が進み、月からも重金属が産出することが明らかになると、この対立は月を舞台に最高潮に達し、地球政府対惑星連合の戦争が現実味を帯びてくる。
この月に地球政府のスパイとして送り込まれたサドラーは、月面の天文台内部にいると考えられる惑星連合のスパイを探り出し、戦争を未然に防ごうとしていた。しかし、彼がその任務を果たす前に戦争が始まり、惑星連合の戦艦が月面に築かれた地球政府の新兵器のレーザーにより壊滅させられる。
この戦争から30年後、惑星連合の元 -
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Posted by ブクログ
ネタバレ全長4万kmの巨大な「宇宙エレベーター」建設を夢見る技師モーガンが建設地の候補として選んだ南アジアの島国・タプロバニー。古代の伝説に彩られた美しい島に聳えるスリカンダ山の頂上がその候補地だったが、そこには長い歴史を持ち民衆からも愛される寺院が存在していた。寺院の説得に苦戦するモーガンが試行的に実施したケーブル実験の完成が迫る中、突然の嵐がやってくる。絶望の中にも希望を見いだそうとするモーガンの前で展開されるある奇跡。
宇宙エレベーター建設が始まってからも、ひとつまたひとつと様々な困難がモーガンの前に立ちはだかる。彼を支える仲間たちと共に、夢の実現に邁進するモーガンが、最後の最後に見た光景とは? -
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Posted by ブクログ
ネタバレすでに火星への移住が実現している世界。地球ー火星間の定期航路が開設され記念すべき第一号の乗客としてSF作家のマーティン・ギブスンが乗り込んだ。ただ一人の乗客であるギブスンが六人の乗組員と共にアレース号にて三ヶ月に渡る火星への旅を始めた。
旅の途中、最年少の乗組員のジミーは、ギブスンが過去愛し、別れた女性の息子だと気づいた。自分が原因で彼女と別れ、以後一切連絡も取らなかったことを悔やむギブスンは、過去のいきさつをジミーに話し、以後、ジミーの力になろうと決意した。
火星に到着しギブスンはハドフィールド総督と会談を行った。火星での生活は困難を極め、地球からの援助なしには成り立たなかった。しかし、 -
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軌道エレベータはガンダムにも登場するぐらい、SFではポピュラーなアイテムである。軌道エレベーターは1895年にコンスタンチン・ツィオルコフスキーと言う人が本の中に書いているらしい。SF小説ネタでもこの本が初見と言うことでも無さそうだが、軌道エレベータを描いた一番有名なSF小説ではありそうだ。今更アーサー.c.クラークでもないのだが、さすがにSF界の巨匠である。今読んでも全く古めかしい感じはしない。
軌道エレベーターの建設に人生をかける技術者を軸に軌道エレベーターの起点となるスリランカ(赤道直下にある設定)の山にまつわる古代の争い、火星の開発といったストーリーを絡め物語を大きく膨らませるのである