アーサー・C・クラークのレビュー一覧
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この話の中ではソ連が続いている。驚いて出版年をチェックしてみると、原著が出版されたのは1987年だった。チェルノブイリ原発事故の翌年だ。
2061年では2010年の主人公だったフロイド博士は死んでいるなと思いながら読んだのに、宇宙の旅世界の超科学のおかげで人類の寿命は大幅に伸びて、そのおかげでとても元気だった。そしてまた宇宙へ旅立つ。旅立つまでもなく、2010年の旅が終わってから、酔っぱらって重力のことを忘れ自宅バルコニーから落下して以後は地球の重力に耐えられない体になり、ずっと月で暮らしていたので、ずっと宇宙にはいたけれど。
2010年の旅でフロイド博士がずっと恋しがっていた息子は、事故で早くに亡くなって、2061年ではフロイド博士の孫が宇宙での任務中に乗っていた船がハイジャックされ、立ち入ってはならないと宣告されていたガニメデに着陸してしまう。ちょうど同時期にフロイド博士の乗っていた船が近くにいたので、ガニメデに不時着した船の人びとを助けに行くという話。
前作での立ち入り禁止の宣告がすごく怖かったので、人類がガニメデに立ち入ったら中国の宇宙船の人たちみたいにすぐに全滅してしまうのかと思っていたら、知的好奇心を刺激された科学者が大興奮で宇宙船のクルーが対応に追われていた。
それから、中国の宇宙船を襲っていた頃はかろうたじて多細胞生物になったばかりの様子だったガニメデの生命が、社会や都市を作るまでに発達していた。
3001年ではモノリスがめざめるようだけれど、そうするとどうなるんだ?
この時点ですでに話についていけていないものの、ここまで読んだらラストまでたどり着きたいので、ラストも読もう。
「優れた科学者なら、それを説明する理論ができるまでは、どんな事実も本当に評価はできない。」p.317 -
Posted by ブクログ
ネタバレ昔、映画を観て内容よくわからなかった…となっていた作品。読んでみるとこれまで自分が触れてきた小説やゲームなどの作品のなかに2001年の影響があるなと感じられたのは面白かったし、内容について自分なりにこうなんかあぁなんかと考えることができたので良かった!
個人的に印象深いのがTMA•1が〈月を見るもの〉に最初に与えた豊かな暮らしへの羨望という所だった。道具を使う知性とかがヒトザルを人へと押し進めたものっていうのはなんとなく想像しやすかったけど、意志や心といった精神性はこれまで見過ごしてきたなと感じた。道具を用いるのにもそこに至る動機がなければ何も得られない。明確な目的を持ってはじめて道具に用途が産まれる。人間性と道具やテクノロジーの関係性について思わず考えてしまいました。
今やスマホやパソコンといったインターネットの恩恵をただ享受するのではなくそこになぜそれが必要なのかを問う感情が必要なんじゃないかと、稲田さんの『映画を早送りで観る人たち』を読んだあとだからか考えてしまう。
p94でiPadみたいな機器を使っているときのフロイドの独白「無限に移り変わる情報の流れをニュース衛生から吸収しているだけで、一生が過ぎてしまうだろう」も何やら響いてくる。
道具に使われるのではなく、道具を使う側に回る。ハルとの戦いのシーンはハルのもつ目的意識を人であるボーマンが奪い返すことで人間性の再帰をはかるシーンに自分は思えた。
解説や他の人の感想を見ていろいろな考え方ができる可能性を秘めていてこの本はさながらTMA•2みたいだなと思って少しニヤニヤしました。 -
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ネタバレSFを読みたい夏だった…(もう9月)
読みたい本(アンドロイドは電気羊の夢を見るか?)がまだ手に入らないので、積んでいたこれを読むことにしたのだった。以前2061年まで読んだが、ちょっと疲れたのでこれだけ残しておいて、気が向いたら読むことにしていたのをやっと読めた。2061年はレビューを2016年に書いているね…長い間積んでしまったね…ようやく会えたねプール…
一応、フランク・プールが主人公というのは読む前から知ってて、だから3001年ではボーマンとプールが再会するだろう、してくれという希望を持って読み始めて、そこだけを目指して読み進めた本であった。
よかった。それだけで高評価。
モノリスは人類がどうこうできるものじゃないというのを1000年先の未来でも貫いて欲しかったが、人類を超越してしまっているボーマンが介入したから仕方ないかな。
ハルとボーマンは、二人ともすごく大事にされたキャラクターなんやろなとは思ったが、最後はもう少し救いが欲しかったな。
ところでフロイドはどうなったん? -
Posted by ブクログ
2001年宇宙の旅の続編(ただし小説版ではなく映画版の設定を引き継いでいる。)
ソ連国籍のレオーノフ号に、アメリカ組のフロイドら3人がソ連宇宙飛行士たちと同乗し、2001年に乗員を失ったアメリカ船ディスカバリー号を回収することを目的に木星へ向かう。
フロイドらはディスカバリー号の回収を行いつつ、木星軌道に浮かぶ、前作から謎に包まれていた物体モノリスに接近し、その調査に挑む中、モノリスが驚くべき行動にでる。
文系人間の私にはちんぷんかんぷんの内容が多く、かつ人名が紛らわしいの何ので追いつくのに必死でした。ですが理屈はわからなくても情景が目に浮かぶ描写で楽しみ、モノリスの行動に度肝を脱ぎ、主人公たちの関係性やたわいもないやりとりにほっこりし、上っ面だけですが十分に楽しめた作品です。
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Posted by ブクログ
ネタバレ面白かったけど、謎が多いまま。
2001年宇宙の旅は、原作と映画が後の方でずれたため、映画の内容に合わせて少し書き換えられている。
土星だったのが木星に。などなど。
9年前に土星(設定が今回木星へ変更)の調査に行った宇宙飛行士たちの中でボーマンだけが、星がいっぱいという言葉の後いなくなった。
今回は宇宙船ディスカバリーを探しにいくことと、ボーマンはいったいどうなったかの調査のため旅立つ。
ハルを復活させたけど、覚えてなかった。
今回のハルはちゃんと仕事をしていた。
フロイド博士だけが、ボーマンの意識と接触し、早くここから去った方がいいと忠告される。
なんとか、みんなを説得させたが、帰還初期にとんでもないものをみる。
木星がザガートカ(モノリス操作する意識?)によって消滅?めっちゃ小さくなった後、生まれ変わり大きくなり太陽になった。
地球にとって太陽が2つに。
しかも、夜が短くなった?ようだ。
エピローグで、エウロパ人について書かれていた。
ボーマン意識からのメッセージ(ハルが伝える)には、エウロパだけには降りるなと。
エウロパ人からも、地球人がいるかわかってないようで、何やら光(宇宙船)が移動していると思っている。
何か他のものがいると思っている。
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Posted by ブクログ
地球のはるかな未来の姿、人類の行く末を哲学的な啓示で見せてくれる。SF的手法で思いもつかない未来の都市や人類を垣間見るだいご味を味わえる。今の感覚からいえば自然的には荒廃の極みの地球と、停滞した人類の中から、アルヴィンという未知への探求心に満ちた少年を主人公に、やはり前向きに進もう、という方向でしめくくる。それが、やっぱりそうでなくちゃ、と心地よい。
アルヴィンの住むダイアスパーが人類がコンピュータに生も管理されるという描写は映画「マトリックス」を思い浮かべる。実際文中でアルヴィンが中央コンピュータの前に立つ場面では「都市のパターンは、永遠に凍てついた状態でメモリーバンクに保存され、・・・壁面に埋め込まれた構成情報(マトリクス)と連動している」と表現される。
宇宙へ行ったその後の人類は不死を得、人工知能に管理され、あるいはテレパシーで意思疎通をしているが、新たな発見は無く、停滞している。はるか先の世界で争いの無い世界での停滞、というのは「幼年期の終わり」でも描かれている。はるか未来の地球が現在の感覚からすると「停滞」というのはクラークに限らず、映画でも多く描かれている。これはどうしてなのかなあ。
そして人類の進化の行き着く先は、物理的実態のない「意思の世界」というのも「幼年期の終わり」と同じく描かれている。
確か小松左京の「果てしなき流れの果てに」や手塚治虫の「火の鳥・宇宙編」もそんなだったような気がする。
文庫解説より「銀河帝国の崩壊」「都市と星」経過
1937「銀河帝国の崩壊」の原型となるものを執筆開始
1940 第1稿が完成
1948「銀河帝国の崩壊」の原型となる小説、米雑誌「アスタウンディング」4月号に発表
1953「銀河帝国の崩壊」改稿したものを単行本で発行
1954「銀河帝国の崩壊」を「都市と星」とする作業開始。ロンドンからシドニーへ渡る船上で。(スキューバダイビングに行く途中)
特に情報理論の発展により原子力がもたらしているよりさらに深い革命の起こることが暗示されていた”ため改稿してそれを織り込みたかった。
「銀河帝国の崩壊」を「都市と星」として改稿して発表
1956発表
2009.9.15発行 2020.2.15第3刷 -
Posted by ブクログ
『2001年宇宙の旅』の著者として有名なアーサー・C・クラークさんのエッセイ。少年時代からの愛読書『アスタウンディング』というSF雑誌との出会いと、如何にこの雑誌から影響を受けてきたのかを綴ったもの。所々に雑誌の表紙が掲載されており、この表紙を眺めているだけでも楽しい。この雑誌は、多くの著名なSF作家にも影響を与えてきているものというのも本書を読めばわかる。
大好きなことに、手を抜かず貫き通すこだわりを感じる。科学技術に基づく未来を描くSF作家魂が随所に感じることができる。本書から、著者が示す第三法則を転記しておく。
第一法則ー著名だが年配の科学者が、なにごとかが可能だと言えば、それはまずまちがいなく正しい。しかし彼が不可能だと言えば、たいていの場合はまちがっている。
第二法則ー可能性の限界を知る唯一の方法は、それを超えて不可能の段階に入ることである。
第三法則ー充分に進歩した技術は、魔法と区別できない。