南伸坊のレビュー一覧

  • 笑う茶碗

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    ネタバレ

    2004年刊。タウン誌「月刊日本橋」連載分より48篇。
    書名の「茶碗」は夫婦(めおと)茶碗のこと。シンちゃんとツマ文子のゆるい夫婦漫才のような日常が書かれている。なによりも、人を楽しませるより自分たちで楽しんでいるのがいい。
    たとえば、恒例の写真年賀状の撮影。今年は、シンちゃんがおかめに扮し、文子がひょっとこに扮した。ところがひょっとこの演技がなっていないため、おかめのメイクのまま口をとんがらかしてひょっとこの演技指導。もしいま宅急便が来たら、どちらが出るかでも揉めている。

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    2025年06月21日
  • 昭和的

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    映画、作家の生涯などから昭和を振り返る珠玉のエッセイ。昭和の世になってちょうど100年。特に映画作品から当時の空気が伝わってくる。
    どこかノスタルジックな思いに駆られる素敵な作品。

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    2025年06月15日
  • あっという間

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    月刊「日本橋」で「シンボーの日々是好日」の連載が始まったのは2000年。いまも連載は続いているので、今年で25年。
    本書は、その連載のうち、2014~22年分から46篇を収録。4本の柱、「おじいさんのコロナ」「おじいさんの意見」「おじいさんの日常」「おじいさんの趣味」にグルーピングされている。
    「おじいさん」や「おじいちゃん」は、ツマ文子が著者に使っている呼称。たとえば、出がけに「おじいちゃん、おじいちゃん、マスクは?」のように使う。それに対し、著者は即「おじいちゃんじゃない!」と切り返していたが、毎度そうするのがめんどうになって、結局「おじいちゃん」が定着。
    電車のなかでマスクで遊ぶ話、なか

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    2025年05月05日
  • 本人遺産

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    10年ほど前、ある雑誌の表紙で養老孟司先生が微笑んでいて、養老特集と思い買って帰ったら、本人になりすました南伸坊氏だったことがある。
    本書もそれと同様、本人にそっくりなものばかり。とくにドナルド・トランプ、大江健三郎、野々村竜太郎、小保方晴子、木村拓哉は「傑作」と言うしかない。
    どうしてこれだけ似せられるのだろう。メイキャップや瞬間的な表情だけでなく、伸坊氏の場合は、目がその人の眼差しになりきる。ほかのマネ芸人では、なかなかこうはいかないように思う。
    伸坊氏いわく、「顔真似」は、自分の顔をキャンバスにして似顔絵を描くことなのだという(see南伸坊・糸井重里『黄昏』)。それには、自分や清水ミチコ

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    2025年05月05日
  • ねこはい

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    チューハイのハイはハイボールのハイだが、ねこはいのはいは俳句のはい。
    見開き2ページ、ネコ目線のゆるい俳句と、読み手のネコの表情に、ゆったり穏やかな気持ちになる。イヌの俳句だとこうはいかない。
    好きな句は「れんたんの もえるめつきの あかあおき」とか、「しかられた しょうがつそうそう いみふめい」。添えられたカラーイラストを見ないと、なんのこったか意味不明なんだけど。
    文庫版は単行本『ねこはい』と『ねこはいに』の合本。現時点では『ねこはいさん』はまだ出ていない。(p.s. なんとフランス語版が出ていた。"Haïkus du chat"(ねこはい)と"Mes cha

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    2025年05月05日
  • 昭和的

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    時は過ぎた。

    「昭和的センス」から逃れられない、
    時代遅れの著者のささやかな抵抗。
    辛口にして味わい深い珠玉のエッセイ集。
    南伸坊さんによる描き下ろしを含む絵34点も収録。

    イラストも含めて星五つ。
    最近ハマっている「ニセトラ」の話題が嬉しい。

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    2025年05月05日
  • ねこはい

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    目を引く表紙だったため、購入いたしました。
    絵も可愛ければ、俳句も猫らしいと感じさせるものばかりで、とても良かったです。

    中でも「しかられた しょうがつそうそう いみふめい」という句が、特に気に入りました。

    物語のように、読むのにそう時間を要さないので、さくっと読めるのも良かったです。

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    2024年07月02日
  • 漢方的生き方のすすめ

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    丁先生存じ上げなかったけど好きになった
    こういう考え方ができる人今後も減っていきそうだな
    漢方を志す人間としてすごい方だなと思った

    中国系かと思ったら韓国系の方で苦労も多く
    勉強するなと言われて育ったり昔の人はすごいなと思う、笑える内容にしてくれてるのも素敵だった

    漢方的生き方を実践するために55歳で生き方を変えたってすごい

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    2023年10月28日
  • あっという間

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    いやあ、いいご夫婦ですね。しんちゃんとツマの二人のあれこれに混ぜてほしい気持ちになった。
    読んでいて共感できるけど、いやあなかなかこういうことはできないし、こうは書けないね。
    ペッパー君に話しかけてみるなんてことも。
    (ペッパー君たち、解体されちゃったんだろうか。不要ロボットの墓場にいるのかな。不憫だ。)
    確かにちょっと前にはお店やなんかにペッパー君がいて、話しかけてください、私に尋ねてください、みたいなことが書いてあったけれど、子どもや若いひとならともかく、いい大人がペッパー君に話しかけるのが恥ずかしく、話しかけたことはなかった。多分一般人の多くが同じ気持ちだっただろう。ペッパー君から確実な

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    2022年11月06日
  • 丁先生、漢方って、おもしろいです。

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    いつもテレビで見ていた丁先生、やはりおもしろい方でした。
    それに本当に色々なことを知っていて、ためになる話も盛りだくさんでした。
    永遠に読んでいられますね!

    私はこの本に書かれていた通り、若いころ実証で、かなり無理して遊んでいたので、30過ぎてから病気になりました。免疫を無駄づかいしたのです。
    今は虚証に近い中庸な気がします。
    とはいえ漢方で補っているだけですので、何かしら改めないとと思います。

    また先生の本を、読みたいです。

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    2022年04月03日
  • ねこはい

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    もうたまんない。
    南伸坊さんってわかってるんだけど、猫が詠んだとしか思えない俳句。
    絵には昭和がいっぱい詰まっていて、悲しいくらい懐かしい。

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    2020年01月07日
  • ねこはい

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    お得感満載の一冊です。ずっと前から気になっていた本だったので文庫になって即購入しました。続編とおまけもついていてラッキー

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    2019年12月01日
  • からだ こころ げんき かむかむ

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    ぼくは、ふだんかんでいません。本の中の人がいろんなときにかんですごいから、こんどからかもうとおもいました。(小2)

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    2019年05月12日
  • 本人遺産

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    南伸坊さんがいろいろな有名人本人になってしまうシリーズの一冊。
    ページを繰るたびに、
    「なんでこんなに似てるんだ」と衝撃みたいなものを受け、
    そして瞬時に笑える、という楽しいシリーズなんですよね。
    若い頃に、文庫版の『歴史上の本人』を読んで、
    こんなに痛快な本があるのか!
    と、とても嬉しくなったものです。
    それ以来、また機会があれば読もうと思っていました。

    写真だけのページもあれば、
    本人になりすましたエッセイ付きのもあります。
    そのエッセイがまた本人の独白と他人のなりきりの、
    独白よりのちょうどよいポジションにいるような感じがして、
    さらに本人への批判が無いがためにおもしろく読める。

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    2019年01月03日
  • 解剖学個人授業

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    養老先生が難解な話をしているんだけれど、それを、南伸坊さんがソフトに解説……というか、自分なりに噛み砕いて書いているので、あっという間に読み終えてしまった。

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    2015年01月02日
  • 本人伝説リミックス

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    もうページをめくるたびに大爆笑。こんなに笑わせてくれた本は久しぶり。
    ご本人は、「顔をキャンバスに描く似顔絵」とのことですが、コメントも痛烈に愉快。人物評論になっている。
    この作品のカメラマンは奥様とか。本当に仲の良い夫婦なんですね。

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    2012年10月27日
  • 本人伝説リミックス

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    ただの顔真似だけじゃない。
    (老若男女とりどりの有名人になりきる顔真似ももちろんすごいけど)
    そこにさらに「本人」になりきった文体×内容の文章や対談まで
    そえている似顔による批評であるところが、ただ者ではない。
    帯の写真+コピーも秀逸でたっぷりじっくり楽しめた。

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    2012年10月08日
  • 心理療法個人授業

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    ネタバレ

    いやはや、心理とは難しい難しいとは思ってはいたが、改めて分からないことだらけだと痛感。ただ、その「分からない」と言う河合隼雄の言葉には深みが感じられた。
    「発見的に分かる道をともにするためには、”分からない”と自覚する謙虚さが必要だが、これはまったく自身がないのとは異なる。自信がないのはハナからまったく分からない人である。”分かる”に分からないをつなぐ人は分かる自信と分からない謙虚さを持ち合わせている」

    つなぐ。大事なことだと思います。下線引いたり太字にできるならそう表示したいです。

    全てはわからない。分かる部分に分からないをつなげて分かろうとすることが臨床心理士の仕事だと河合隼雄は言う。

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    2011年12月28日
  • からだ こころ げんき かむかむ

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    歯科,児童心理学,動物学の専門家に取材し,「かむ」ことの楽しさを伝える。食事をたべるだけでなく,どんなときに「かむ」か?監修,斎藤滋(日本咀嚼学会理事長)(鷹野)

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    2010年09月30日
  • 心理療法個人授業

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    心理療法…というか、臨床心理学というものに対して抱いていた疑問について、いくつかの解答が得られた。
    心理療法、精神分析、カウンセリング…似て非なるものの違いと共通点や、「心理学は科学なのか?」についての回答、どれも興味深かった。

    南伸坊の質問は実によいところをついている。僕が以前から疑問に思っていたところを聞いてくれている。

    臨床系の友人と会うときに、さーっと読み返したい本だな。

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    2010年09月25日