青木理のレビュー一覧
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ネタバレ古くからの希少な趣を残す農村の景観を持つ「日本で最も美しい村」のひとつに名を連ねていた福島県飯舘村。
2011年3月に発生した東日本大震災に伴う原発事故は、この美しい村の光景や、この地に生きてきた人々の運命を根底から変えてしまった。
放射性物質に汚染され、計画的避難指示が出された4月11日深夜、飯舘村で百年余を生きてきた大久保文雄が自ら命を絶った。
何が彼をそこまで追い詰めたのかを著者が渾身の取材で、曝いていく。
見えてきたのは、「国策」という名の巨大な影と、時代に翻弄される人々の姿、そして戦争の記憶。
阪神淡路大震災後、設置された政府の地震調査研究推進本部の長期評価に基づき、東京 -
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一九七〇年代生まれの私にとって、安倍晋太郎は思春期にテレビ画面で連日目にしていた存在である。あの親しみやすさを晋三には全く感じないなあ、と思っていたら、襲撃事件が起き、彼は殺された。この本は襲撃事件の前に書かれた本。晋三には、晋太郎が「弟がおんねん、ボクには弟がおんねん」(p180)と嬉々として言ったような孤独感や人恋しさや切なさは全く感じられなかった。成蹊学園という一貫校でぬくぬく育ち、空っぽの器のまま大人になった人間が、世襲で政界入りして右寄りの考えに染まっていく。そんな彼は「美しい日本人」(p287)では、どう考えてもなかっただろう。周囲の人たちの冷静な観察眼に驚く。その豊かな人脈を悪い
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1974年に文化人と宗教家を中心に「日本を守る会」が、1981年には政界・財界・学術界による「日本を守る国民会議」が発足する。この2つが合流して1997年に設立されたのが、本書テーマの「日本会議」である。
日本会議には2つの宗教団体が関わっている。1つは「生長の家」であり、もう1つは「神社本庁」である。
生長の家は1930年に谷口雅春によって創始された宗教団体で、その教義は「万教帰一」。大宅壮一によって「カクテル宗教」と揶揄された宗教団体だが、それは「天皇への帰一」を目指す、天皇崇拝の信仰であった。政治への関りは第二代総裁の谷口清超(娘婿)、第三代の谷口雅宣によって断たれたが、それに反発した椛 -
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民主主義の体をなさぬ日本における公権力の愚劣な言動は、弱者の命の尊厳を完膚無きまで蹂躙する。だから私も声をあげ続ける。それが私たちの生活を守る選択肢であり、健全な社会への貢献へと向かう。国民の権利や自由を国家権力から守る “憲法” 改正に躍起になる為政者の本心は、権力の横暴の正当化であり、人権の保障など念頭に置いていない。国防という名の軍事力の強化、防衛費増額の風潮を煽る現状は、私たちを戦場に向かわせる証左であろう。国を守るのは決して戦争の肯定ではない。各人によって “国” の定義が異なるからややこしくなる。私たちの生活が国を支えている、”生活を守る”=”国を守る” ことではないだろうか。青木
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都合の悪い過去や歴史に歪曲や捏造を流布する、そんな愚挙に無頓着な自己愛傾倒者は、安易な分断を扇動しマイノリティを排他しようと罵倒する。だがその対立は限られた範疇での喧騒であり、疎ましく距離を置く無関心層が多数を占めている。心地良さを優先するマジョリティにとっては、どうでもいいとノンポリを気取る、もしくは日々の生活に追われて無知な生活で安穏とする。しかし、無関心は決して有益ではない、深刻な事態へと緩やかに変貌する。その速度は真綿で首を締めるように進行する。そのまま放置して瓦解の一途をたどる社会でいいのか。青木理と安田浩一は様々な言葉で救いの場を内包する社会を模索する。そこに加害・被害という区分け
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安倍晋三氏が2022年7月8日、参議院選挙応援演説の最中に銃撃され67歳で亡くなったのが衝撃的でかねてより気になっていた本書を読んでみる。父方の祖父、安倍寛氏の人物像や選挙区での慕われかたなど、チームの取材は緻密で初めて知ることばかり。それにしても晋三氏は子どもの頃から今に至るまで「何か」を期待する大人に囲まれ、難儀な人生だったろうな…と同情もしてしまう。(立派な葬儀も終えたのに国葬にするとかしないとかで誰かに何かを期待されているようだし)
政治家として好きではなかったし、数々の疑惑はきちんと解明すべきであると思うが野蛮な犯行によって命を奪われる結末は許されない。今はただ静かに冥福を祈りたい。