矢野徹のレビュー一覧

  • 月は無慈悲な夜の女王

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    何度も読みかけて、途中で、挫折していた長編SFをやっと完読できた。巻末の解説には、「結構、ボリュームがあるけれど、すんなりと読み進められる。」なんて書いてあるけど、歳とると、そんなすんなりとは読めないんだよ。
    でも、いろんな読むべきSFリストに取り上げられてるだけの事はあって、実に面白かった。それ以上の中身の説明はしないでおきたい。

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    2025年08月30日
  • 月は無慈悲な夜の女王

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    絶対に読んだ方がいい小説です。とにかく読みましょう。決して損はしませんから。そう言える小説です。
    月世界の生活のディティールや、胸踊る未来技術の数々。
    このかっこうよくて、そして刺激的な物語に出会えた事は人生を大きく変える可能性があります。あなたも人生を変えてみませんか。

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    2025年04月16日
  • 月は無慈悲な夜の女王

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    もしぼくに革命家の友人がいたなら、ぼくは少しも躊躇うことなく、かれにこの本を読むよう薦めるだろう。

    この本はさながら革命の教科書なのだ。情報管理の方法、大衆を扇動する方法、口うるさい自称・知識人たちを黙らせる方法、そして自分たちの真の目的を隠しながら交渉を進める方法。革命の計画から遂行に至るまでに必要な、考えうる限りすべてのことが記されている。

    そしてそれ以上に大事なことは、この本が娯楽として楽しむために書かれた、極上のエンターテインメントだということだ。
    この本を読む時の感覚は、よく出来たアニメを夜更かしして一気観しているときの感覚とほとんど変わらない。というのは、この本自体がとにかくア

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    2025年03月10日
  • 月は無慈悲な夜の女王

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    ハインラインにハマって3冊目。
    これは面白い!

    セントラルコンピューター、マイクとの掛け合い。月の独立の障害となる行政府、地球との応酬。
    そして、そのために活用される技術的な手腕手管が、どれも現代に通じるものがあって、半世紀前の作品とは思えません。

    熱中しすぎて、銀英伝以来、久々に通勤電車を降り過ごしました。。。

    他の方が書いているように、独立とか、反旗を翻すとか、反骨モノが好きな人にはピッタリかもしれません。

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    2025年02月03日
  • 月は無慈悲な夜の女王

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    面白かったあああー
    生成AIが大流行している今この瞬間ならではの味わいもあるけれど、なんと言っても60年前に書かれた作品だとは信じられないクオリティで、本当に驚愕した。SF作家とはここまで別世界を作り上げることができるのかというスケールのデカさでも驚かされた。
    読んでる時に知ったんだけど、イーロンマスクも好きな作品らしいです。
    なるほど!って思いました。
    ぜひ皆さんにも読んでほしいな。

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    2024年09月22日
  • 宇宙の戦士

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    アーサー・ジョージ・スミス軍曹に捧げる
    兵士、市民、科学者のあなたに
    ――そして、いつの時代であろうと
    子供たちを真の男に鍛え上げてくれた
    すべての軍曹に(前文より)

    はい、R.A.ハインラインの名作にして問題作『宇宙の戦士』です

    思想的なところは一旦置いておいてSFとしてまず面白かったです
    SF的なところ少なくない?って意見もあるでしょうけど

    とりあえず1個確実に言えることは『夏への扉』が大好き!でハインラインに興味を持ったって人は迂闊に足を踏み入れない方が良いです
    間違いなく同姓同名の別人が書いてます(嘘しか言わない)
    わいはどっちも好きだけどね

    はい、じゃあどのへんが問題作なのか

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    2024年08月17日
  • 月は無慈悲な夜の女王

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    ネタバレ

    やっと、読みました。ロバート・A・ハインラインさんの代表作の一つです。『夏への扉』が彼の作品中一番すきなものですが、大好きな作品の趣とは違ったものでした。
    本作は、『宇宙の戦士』で語られたノブリスオブリージュ的な思想とは、逆の思想が語られています。2076年では、月は罪を犯した人たちが暮らす巨大な刑務所としての利用が始まり、それなりの月日がたった世界です。月を地球の植民地的な状態から、独立を図る物語です。現在の社会システムを壊し、闘争により新たな社会基盤を構築する「革命」の話です。政府なんて必要ないし、税金を納める仕組みもいらないという思想のもと、着々と革命を起こしていく物語です。自由主義的な

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    2024年08月10日
  • 月は無慈悲な夜の女王

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     地球の植民地として搾取されていた月の人々が革命を起こす、という物語の大枠はよく知られているが、本作の魅力は月社会の細密な描写にこそある、というのが率直な感想であった。人類が月に住むことができるほどにテクノロジーが進化した社会では、経済活動や結婚などに関する人々の価値観・意識がどのように変わるのか、ということが克明に描写されており、まさにSFの王道を体験させてもらったと感じている。
     多くの人が指摘しているとおり翻訳に難があると思われるため、物語に没入するのが少々手間ではあるが、マヌエルやマイクをはじめとした魅力的なキャラクターたちの立ち回りや、革命を実行するために必要な準備段階を緻密に描写し

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    2024年06月08日
  • 月は無慈悲な夜の女王

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    マイクと話してみたいな…。あたいも。
    ガンダム…って、これと…。
    本当に月に人が住むのは近い未来だよね。1966年にこれを書いたとは、驚きだよ。

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    2024年05月15日
  • 月は無慈悲な夜の女王

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    流刑の地となった月が舞台。対話で解決することの難しさに現実世界がリンクしなんとも言えない気持ちに・・・徐々に変化するマイクに触れ、コンピュータにも人格はあるのでは?と考えてしまった。

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    2024年05月05日
  • 月は無慈悲な夜の女王

    匿名

    購入済み

     

    SF小説であり、革命小説だった。戦争が始まってから怒涛の展開に夢中になって読んでしまった。
    マイクの喪失感がすごい。

    #深い

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    2023年10月07日
  • The Vagabond 流浪者たちの肖像#1 カムイの剣

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    幕末 忍者 冒険 ワクワク ドキドキ ハラハラ40年ほど前に角川文庫で読んでから復刊を待ち望んでいた作品。カムイの世界観にも憧れ、青春18切符で北海道旭川まで勢いで行きました。

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    2022年12月25日
  • 月は無慈悲な夜の女王

    K

    購入済み

    とんでもなく面白かった。月世界に関する設定が止めどなく次々に展開されていくさまは、情報の嵐とでも言えるほどで、本当に月世界があってもおかしくないと思えた。重厚感ある世界観だけでなく、ある一人の計算技師がどんどん革命に近づいていくストーリーは、単純に娯楽小説としても面白さが極まっていた。情報密度が高く、頁数が多く、読むのに時間がかかるため、娯楽に対しては非常に生き急いでいる、日常的に本を読まない層に流行ることはないだろうことが本当に惜しいが、間違いなく人生で一度は読んでおくべき本の一つだ。お薦めする。

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    2023年02月13日
  • 月は無慈悲な夜の女王

    購入済み

    名作中の名作

    いかにもな月世界の描写で、まずどっぷりSF世界に入り込める。この作品の真の主人公との軽妙なやりとりにクスッと笑った後は、シリアスな革命運動が始まる。哀切なラストシーンまで、ストーリーとして十分以上に面白いのは当然だが、「常識」「正しい」はそれだけで終わらせていいのか、と自分の価値観をあらためて考え直すきっかけを与えてくれる。一読と言わず、何度も読み返してエンターテイメントとしての完成度と哲学的な深みをぜひ味わっていただきたい。

    #深い #感動する #カッコいい

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    2021年07月26日
  • メトセラの子ら

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    中3の時に読んだけれど、内容を殆ど忘れていたので再読した。
    1941年にこれが書かれているのに、今読んでも斬新なストーリー。やはりハインラインはSFの皇帝だなぁ。

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    2020年10月08日
  • 宇宙の戦士

    mac

    ネタバレ 購入済み

    力の哲学

    一部ご紹介します。
    ・弱いために侮られる者に中立という特権はあり得ない。力を放棄すれば何も守れなくなる。
    ・軍隊生活とは理不尽を絵に描いたような世界。なぜなら戦争そのものが理不尽なものだから。戦争に行った人間ほど、戦争を憎む。最前線に行った人間ほど、戦争を嫌う。
    ・子供を知識に導くことはできるが、考えさせることはできない。
    ・「わたしはお前に、いろいろなことを話して聞かせた。というのは、なぜ自分が罰せられるか解らない者を罰しても無意味だからだ。」
    ・子供に処罰を与えることは必要なのだ。痛みと共に覚えたことは忘れはしないものだから。何が悪いのか理解できないなら、それをすると痛い思いをす

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    2022年09月30日
  • 天界の王

    古き良きスペースオペラ

    スペースオペラが好きな人におすすめ。内容はともかく、ストーリーは面白い。ハミルトンの良作の内の一冊。

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    2020年04月17日
  • 宇宙の戦士

    購入済み

    礼讚か、無意味さを訴えるものか

    【2019/7/31】
    ハインラインものは何冊目かです。今、SFがとても読みたい時期で、その流れでとても楽しめました。空想科学的な設定を活かして、戦争と、それに巻き込まれる若者とが活写される作品です。1959年当時、刊行された後、ベトナム戦争礼賛だ、宗旨替えだとハインラインは避難されたそうですが、これがそうなら、1987年製作の「フルメタルジャケット」だってそういわれるべきでしょう。
    作品は、主人公の一人称視点で展開されますが、周囲のものとの会話、それ以上に独白が多く、また、そのテンションが高いというのが特徴です。音で聞かせる文学作品ですね。映画化されるなら、クエンティン・タランティーノが監督

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    2019年07月31日
  • ガニメデの少年

    購入済み

    出だしよさそうです!

    7月6日から読み始め、9日の未明に読み終えました。読み終えたのは旅の始まり、沖縄の空の下にて。
    SFですが、あまりファンタジックではなく、一人の少年が体験する開拓地での闘いの日々。最後、大団円に向けて急にジュブナイル的というか、ファンタジーになりますが、そこまでは「大草原の小さな家」。執筆された1950年という時期を考えると、政府組織への怒り(政府は適当にしか考えていない!)、独立独歩の精神(これぞアメリカ!)、隣人愛(世界はもっと汚いものにも思えますが・・・)などを透かして見てしまいます。
    原題は A farmer in the sky.
    アメリカという国の若々しさも反映したものに感じます。

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    2019年07月09日
  • デリラと宇宙野郎たち 未来史1

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    再読
    人類はハインラインを得ながら未だルナシティを建設しえていない
    それは悲観主義者のせいか
    この文を書くひとのような
    「もっと何もかもが悪くならん限りは、人間なんて何とかしようなんて気持ちにはならないものさ」

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    2019年01月12日