【感想・ネタバレ】デリラと宇宙野郎たち 未来史1のレビュー

あらすじ

宇宙ステーション建設に携わる宇宙のあらくれ男たちが直面した問題をユーモラスに綴る表題作はじめ、月開発をめぐって繰り広げられる悲喜劇を軸に一人の男の真摯な生き方を描く「月を売った男」など、透徹した洞察力と確固たる史観で築きあげられた〈未来史〉シリーズの根幹をなす中短編五編を収録。

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Posted by ブクログ

再読
人類はハインラインを得ながら未だルナシティを建設しえていない
それは悲観主義者のせいか
この文を書くひとのような
「もっと何もかもが悪くならん限りは、人間なんて何とかしようなんて気持ちにはならないものさ」

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2019年01月12日

Posted by ブクログ

未来史の流れで読むとよくわかる
表紙   6点野中 昇
展開   7点1967年著作
文章   6点
内容 750点
合計 769点

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2016年02月10日

Posted by ブクログ

未来史と呼ばれるシリーズには属していますが
シリーズというよりは独立したひとつの作品かな。

ハインラインの作品は
なんとなく日本人にはユーモアの観点で
?となるタイプかもしれません。
でも、人をメインとして書いているその作品は
時に宇宙ロマンを抱いた男の壮大な記録なんかも
描ききります。「月を売った男」がまさにそう。

ちなみに表題作は
ユーモアSFです。
タイトルにだまされちゃうと思います。

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2013年08月28日

Posted by ブクログ

[生命線 Life-Line]
 人の寿命を測定する機械って最初聞いたときには、ウソくせえなあと思ったけど、時空存在の物質的連続性を電気的に測定するという説明には、それなりの説得性があるかも。
 それにしても、ハインラインは話作りがうまい。判事が保険会社の弁護士をやりこめるところなんて、気持ちいいもんなあ。ストーリーテラーというのは本当だ。クーンツも見習えよ。
 これがハインラインの初めて書いた小説らしいけど、頭の悪いインテリが出てくるところとか、背景が育ちのいいアメリカ人社会のリアリティで構築されているところとか、特徴はこの頃から変わってない。なにより最初からこの完成度はすごい。

[道路をとめるな The Roads Must Roll]
 なんかアイディア的には草上仁が書いててもおかしくないけど、アクション小説としてのストーリー展開とか、「宇宙の戦士」なんかにも通じる軍隊的な階級社会の書き方とかはいかにもハインライン。
 ちょっと視線が偏っている感じはするけど。でもハインラインは「異星の客」とかも書いてるんだよなあ。あれはヒッピーのバイブルだっていうし。

[爆発のとき Blowups Happen]
 テーマである増殖炉での作業者の心理的な問題とか、核分裂についてのわかりやすい説明を読んだときは、ハインラインらしいなあと思ったけど、いきなり月の文明が原子力の暴走で滅んだとかいうのが出てきて、実はトンデモ本系。
 ハリントンがデストゥリィの微小力学の方程式をもとに結論を導き出すところは、どうやって理系の雰囲気を出すかということに対する一つの見本のような気がする。
 ただ、ラストに関しては、これで問題が全て片づいたとは思えない。核燃料を地球に持って帰るときに事故があったら核汚染は起きちゃうけど。核爆発でなければ人類滅亡とかにはならないからってことなのかな。
 「生命線」なんかもそうだけど、ハインラインの短編って、結構とんでもないアイディアが出てきて愛すべきかもしんない。

[月を売った男 The Man Who Sold the Moon]
 この短編集中最長だけど、それに見合うだけの内容はある。ここまでくるとSFだという感じはあんまりしないけどね。それにしても、「道路をとめるな」と「爆発のとき」がこういう風に関係してくるとは思わなかった。
 ここに書かれていたことって、ハインラインの人生観みたいなものなのかな。今までに読んでた長編にはこういう感じはなかったような気がするけど。結構意外。ダイヤとか切手の話とか、目的のためには手段を選ばないところが、無邪気なアメリカ人、って感じはするけど、ハリマンに反対する人物もいるから、必ずしもこれが一般的なアメリカの経営者を描いたものというわけではないのかな。ハリマンが徹底的に合理主義者なんだけど、根本のところでロマンチストなのがなんか微笑ましい。それと、ロマンチストかどうかはともかく、主人公の強引さとパワフルさからビル・ゲイツを連想しちゃったんだけど、違うかなあ。
 しかし、今まではアメリカ人てバカだなと思ってる部分があったけど、ちょっと考え直さないといけないかも。あの国の弁護士全員が、大学でこういう考え方をする訓練を受けた奴らだとしたら、日本は絶対勝てんな。月に到着する前から、月が上空を通過する土地の権利をあらかじめ全部買い取ってしまっておいて所有権を主張する、なんて絶対日本人には考えつかない(多分あとからあわてるだけ)。そんでもって、自分たちの手で世界を間違いから救うことができると(少なくともハインラインは)本気で考えてるらしいところが、バカというか無邪気というか。まあこういう雰囲気がベトナム戦争以前のインテリアメリカ人の考え方だったんだろうなという気はする。
 1940年というとアポロが月へいく以前だと思うけど、その時代にこの短編を書いたハインラインは、いろんな意味でやっぱすごい。

[デリラと宇宙野郎たち Delilah and the Space-Rigger]
 この短編集の中では、ちょっと毛色が変わっているというか普通というか。宇宙ステーションに女が来ただけ、って本当にそれだけ。ヴァーリィとかの短編読んだあとだと、何でこんなものがって感じすらする。女性がこういうところで働くことなんて考えられないとか、そういう時代だったんだろうか。

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2025年05月18日

Posted by ブクログ

中学生の頃に(30年以上前です)東京創元社の「月を売った男」で読んでましたが、思っていたより古臭くかんじません。

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2011年01月22日

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