結城浩のレビュー一覧
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数学ガールシリーズ第3作。今回はゲーデルの不完全性定理をテーマとした、主人公と数学ガールたちの物語。主人公も彼女たちも、一年過ぎて新学年となる。主人公の悩みは、ぼくも高校時代にそんな不安もあったなあと懐かしく感じられた。出来れば今の様ないい加減な結果ではなく、あの頃に戻ってもっと真剣に数学に取り組んでみたいなどと思う事も…。
今回は、ペアノの公理によって自然数が定義され、重なるペアで整数を定義する所が非常に印象深かった。それにしても、数学を形式的体系で表現するという方法はこれまでも本で読んだ事があったが、ミルカさんの解説にテトラちゃんやユーリが確認しながら進むと言う形式だからなのか、とても分か -
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まだ読んでいない数学ガールがあるのに,こちらを先に読んでしまいました。内容が中学数学なので詰まることなく読めたというのが実際です。
教科書に書いてあることがほとんどですので,まずは教科書をよく読んだかどうかが大事です。しかし,数学で描かれる「図形の世界」や「数式の世界」の行ったり来たりという発想はあまり授業では聞かないかもしれません。数学のイデアの表現形態があるときは図形であったり,数式であったりするというのが本当のところだと思うのですが,そういうことを知ることができる一冊だと思います。
――ひとは,実際に試みているうちに,ものを学ぶものであって,試みようと思うだけでは,ものは学べないので -
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ネタバレ数学者の本は数学者でもわからないことがあるらしい、と以前サイエンス・ライターの方が言っていました。だから、数学の本を読むときは、紙と鉛筆を持って、筆者の頭の中を辿るように、数式一つ一つを自分の手で計算していかなければならないとか。
そうすると、この数学ガールシリーズは筆者の頭の中をかなり丁寧に描いてくれている、と言えるように思います。数学Ⅱでほぼ受験の武器としては数学を捨てざるを得なかった僕がわかりやすいと思うのだから、丁寧に書いてあるのは間違いないでしょう。
以上は、数学ガールシリーズの総論です。
本書は僕にとっては3冊目(ゲーデル→ガロア→本書)になります。各論としての本書の感想は、 -
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おなじみ、結城浩さんの数学ガール。
最初の方はさくさく読み進めることができますが、あとになるとだんだんと難しくなる。1つのテーマに対して、数学の初学者から大学生でも難しいぐらいまでの内容が1冊の中に書かれているのは本当素晴らしい一冊。
この本をまじめに読もうとすると、実際に数式をずっと追いかけないといけなくて、それはそれで楽しいんですが、さすがに骨が折れることなので、最初はざっと読んで流れを抑えておいて2回目から気になるところを手を動かすって形がいいのかな。毎回数学ガールは買ってますが、いい読み方がわからず、一冊読むのにかなり時間がかかってしまうのが難点といえば難点。